いずれ真理へと至る王の物語   作:Suspicion

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今回から新しい章に入ります

ちなみに全体的に真面目な話してますけど、所々に不真面目な話がブッ込まれています

最後の方にいたってはどうしようもない感じです…



第3章、神々の王
神々の王とおじいちゃん


「メルフェレス様。いえ、陛下。私は陛下の温情で魔王にして頂き、短い間ですがお仕えさせて頂きました。天界の時には、若造の分際で偉そうな事を吠えた私の事を許して頂き、私共、夫婦のせいで、神界と戦争になる等、我が儘ばかりの私に、大変良くして頂き、本当に感謝しております」

 

魔王城の謁見の間にて、瑞稀は2人で話がしたいと、メルフェレス様と会っていた

いつも名前で読んでいるのに、珍しく陛下などと、堅苦しい呼び方をする瑞稀に、メルフェレス様は驚いた

 

「なぁに?急にそんな事言い出して。陛下なんて今まで1度も呼んだ事ないくせに」

 

「…陛下。私、瑞稀は…本日を持って、狂嵐の魔公子の名をお返ししたく思います。魔王ではなく、神として、魔界だけではなく、全ての世界を護りたいのです」

 

「……そっか……なんとなくね?そうなるんじゃないかな、て思ってはいたの…貴方は優しいから…世界を見捨てて、魔界だけを護るなんて、出来ないだろうな、て思ってはいたの…」

 

瑞稀の魔王辞任、それは魔界にとって、あまりにも大き過ぎる損害だ

しかし、魔王が神に、絶対神になる事は、魔界にとっても有意義な事でもある

民が瑞稀が絶対神になる事を受け入れる事が出来たなら、神々を快く思わない魔族達も、神々を受け入れる事が出来るかもしれない

そして、神々も魔王が絶対神になれば、魔界を受け入れる事が出来るかもしれない

長年に渡る殺し合いに、終止符をうてるかもしれない

 

「…分かりました…本日を持って、狂嵐の魔公子の任を解きます。今まで、魔界の為に、本当にありがとうございました…」

 

「…有り難きお言葉でごさいます。本当にお世話になりました。最後まで身勝手ばかりで、申し訳ございません…」

 

深々と頭を下げる瑞稀

それを寂しそうに見つめながらも、微笑みを絶やさぬメルフェレス様

 

「貴方はそれでいいのよ。誰にも縛られる事なく、自らの成すべき事を成しなさい。自由な翼である事を誇りなさい。たとえ神と成ろうと、貴方は覇龍なのだから」

 

「…はい…重々、本当にありがとうございます…」

 

「もう!堅苦しいのはこれでおしまい!それで…すぐ発つの?」

 

「はい。既に我が邸宅全体に、魔法陣を敷いております。あとは俺が戻れば、神界へ転移する事が出来ます」

 

「準備良すぎない?!相変わらず仕事が早いわ~。魔力は足りるの?バロムですら過剰消耗で死にかけたらしいけど」

 

瑞稀は既に、プラエトーリウム・ソムヌスごと、神界に行く為の転移魔法の準備を終えていた

かつて、プラエトーリウム・ソムヌスを魔界に転移させた際は、広大な土地ごと転移しなければならず、転移魔法を行使したバロムが、魔力の過剰消耗で死にかけていたのだ

 

「俺の魔力総量なら十分過ぎる程です。余裕で間に合います。問題ありません」

 

「そっか…分かったわ…じゃあ、いってらっしゃい。狂嵐の魔公子の席は空けておくから、何かあったら…いつでも戻って来るのよ?」

 

「ありがとうございます。それでは…いってきます」

 

メルフェレス様は涙を耐えながら、瑞稀を抱き締め送り出す

 

瑞稀が謁見の間を出てしばらくすると、玉座から啜り泣く声が響いた─

 


 

「…転移は無事に済んだな…」

 

瑞稀は魔王城をあとにして、すぐに邸宅を土地ごと転移させた

転移先は前もって絶対神代行の篝と相談して決めていた、神界の居住区から離れた森の中にした

もっとも、邸宅と一緒に敷地である山も転移させたので、既に森ではなく山になってしまったが

 

「…いやー聞いてはいましたが、実際にこの眼で見ると凄いですね…規格外の魔力です」

 

一緒に転移した篝が驚きをあらわにする

当然だ。転移魔法自体、最上級魔法に分類される程の高等技術であり、魔力消費も激しい

これだけ広大な土地を丸ごと転移させるなど、通常出来るわけがない

 

篝は瑞稀の規格外の魔法技術と力を目の当たりにして、改めて彼が絶対神になってくれてよかった、と頼もしさを覚えた

 

「…それにしても、まさかお前達も来るとは思ってはいなかったよ…馬鹿なの?」

 

「瑞稀様、水臭いですよ。私達はどこまでも貴方様に付いて行きますよ。我が氷と拳は、貴方の敵を葬る為にあるのです」

 

「そう言うこったぁ!旦那、俺達はどこまでも付いてくぜ!!」

 

「この2人は戦以外、役に立ちません。私が居なければ瑞稀様を支える事など出来ません。無茶ばかりなさる瑞稀様を放っておけませんよ」

 

そう、まさかの刻龍、斬鉄、バロムの3人まで付いて来た

瑞稀の妻ですら相談した結果、ワルキューレ、唯を除いた者は残ったのに、この3人はちゃっかり付いて来やがったのだ

他の師誓将は、瑞稀が抜けた穴を埋める為、魔王に復帰、魔界に残ったのに、この3人は瑞稀に相談する事すらせず、勝手に付いて来やがった

 

「まあまあ、そう怒らず。我々3人、メルフェレス様に既に辞表は出しております故、問題ありません」

 

「…そう言う問題じゃなくてな…ああ、もういい。好きにしろ…」

 

「あはは…大丈夫ですか?」

 

「…はぁ…転移していきなり疲れた…」

 

脱力する瑞稀、苦笑いを浮かべる篝達女性陣

 

そこに近付いてくる2つの影

 

「お姉様~!!」

 

「お帰りなさいませ、お姉様」

 

篝に似た、2人の女性は満面の笑みで篝に飛び付く

瑞稀達は何事か分からずポカーンである( ゚□゚)←こんな顔

 

「こら!2人とも、今は仕事中よ!離れなさい!」

 

「はっ!ごめんなさい!」

 

「申し訳ございません、お姉様」

 

「はあ…まったく。皆様、申し訳ございません。こちら、私の妹でございます。ご無礼をお許し下さい。2人とも、挨拶」

 

篝の言葉に2人は姿勢を正し、気品溢れる美しい所作で頭を下げる

  

「お見苦しい姿をお見せして、申し訳ございません。篝の妹、次女の(かがみ)と申します。どうぞ、お見知りおき下さいませ」

 

「三女の天狼(あまら)と申します。先程は失礼いたしました。どうぞ、お見知りおき下さいませ」

 

2人は先程見せた無邪気な姿が嘘の様に、上品な雰囲気を醸し出していた

 

「いえ、お気になさらず。挨拶が遅れました。私は瑞稀、この度、絶対神に就任させて頂く事となりました。どうぞ、お見知りおき下さい」

 

「まあ!ではこのお方が狂嵐の魔公子様なのですね!」

 

「想像してた方と全然違ってお優しそうですね」

 

「私の事をご存知とは、嬉しい限りで─」

 

「ご挨拶が遅れましたがわたくし!バロムと申します!今後瑞稀様の副官をさせて頂く事となりましたので!どうぞよろしくお願いいたします!!つきましてはこの後、お時間などいただけませんか?どこか落ち着ける場所で、まったり、じっくり、こってり、たっぷりと、お話など」

 

「バロム、黙れ。誰がお前に発言を許可した」

 

いきなり2人を口説き始めたバロムを、瑞稀がたっぷりと殺気を乗せて睨み付ける

 

「も、申し訳、ございません…お口にチャックしておきます…」

 

「そうせよ。俺が許可するまで口を開くな。次は節操の無いお前の愚息と、舌を斬り落とす」

 

「肝に…しっかりと…命じておきます…」

 

「部下が失礼いたしました。二度とこの様な事無き様、眼を光らせておきますのでご容赦下さい」

 

「「い、いえ、お気になさらず…」」

 

2人は穏やかな顔から一転、殺伐とした瑞稀の雰囲気に怯えていた

瑞稀は、やっちまった、とバツの悪い感じだった

 

「あ、あはは…取り敢えず最高神様にお会いしましよう。詳しい話は最高神様からお話するとの事でしたので…2人とも、私は瑞稀様をご案内するから、大人しく家で待っててね」

 

「では案内をお願いします。バロム、お前達も館で待機だ。大人しくしてろよ」

 

「かしこまりました…」

 

瑞稀は1人、篝の案内で、最高神の待つ社に向かう

 


 

荘厳な白い社にて、最高神は書類整理をしながら瑞稀を待っていた

白髪、白い顎髭、白い和装を身に着けた、見た目は初老位の男性

しかし、白い社も相まって神秘的な威厳に満ちていた

 

「…魔王瑞稀、よく来た。楽にしてよい。ある程度の話は既に篝から聞き及んでおる。此度の就任、感謝する」

 

書類から瑞稀へ視線を移し、威厳に満ちながら優しげな声音で語りかける最高神

人払いを行い、瑞稀と2人きりにする様に指示を出す

 

「…一体何の意図で俺を絶対神にした。単純に俺の力を欲した、二覇龍の力を危険視しているだけではあるまい」

 

「ふむ…頭の出来も悪くない。しかし、些か短絡的だな。師に似たか?」

 

最高神の一言に瑞稀の目付きが変わる

眼は透き通る真紅に染まり、瞳孔は縦長に細まり金色の輝きを放つ

完全に戦闘態勢に入った瑞稀は、腰にさした夜宵に手をかける

 

「…貴様等神が、あの人を語るか…あの人を裏切った貴様等が…」

 

「やはり短絡的だな。あやつにそっくりだ。奏女を裏切ったのは天乃達戦神だ。あやつの追放に知識神は反対していた。そもそも儂は奏女の友人だ。あやつを裏切りなどせん」

 

「何をもってそれを信ずる?」

 

「そうさな、自らの眼で判断せよ。あやつの弟子ならば、人を見る眼は持ち合わせていよう?あやつは性格こそハチャメチャであったが、人を見る眼は確かであったぞ?」

 

「………分かった…今は信じよう…それで、何故俺を絶対神にした」

 

戦闘態勢を解き、改めて問う

 

「…奏女は…本当に死んだのか?」

 

「死んだ。俺を護り、天乃のロンギヌスに貫かれた。その時暴走した俺の力を封印して、力を使い果たし、死んだ」

 

「…なるほど。あやつはそなたを大切に想っておったのだろうな。いや、愛しておったのか。そうか、あやつも愛する者を見付けたか。昔の奏女ならば、封印などせず白龍神王ごと、そなたを殺していただろう」

 

無表情に努め、瑞稀は師の最期を告げる

それを聞いた最高神は寂しそうでありながらも、嬉しそうに微かに笑った

 

「それと俺を絶対神にした話、何の関係がある」

 

「少しは思い出に浸らせよ。無粋な奴め、まあよい。そなたを絶対神にした理由だが、察しの通り、篝が語った理由だけではない。まずそなたは奏女の弟子だ。あやつの戦闘技術と信念を受け継いでいる。それは今の時代に必要なものだ」

 

「俺は斬式を継いでいない」

 

「しかし天破は継いだ。儂はあやつが神界を追放されてからも、密かにあやつと連絡を取り合っていた。そして儂はあやつが死ぬ数日前に、弟子に天破の奥義を授けた、と連絡を受けた。記憶が戻った今なら天破も使えよう」

 

かつて、幼少期に瑞稀は奏女様が使う流派の1つ、天破狂奏流の奥義を教わっていた。使えはしなかったが技の原理は教わっていたため、成長し、力を付けた今ならば使える

 

「…奏女様があんたと連絡を取ってたなんて、知らなかった…」

 

「そうだろうな、そなたを弟子にとってからは連絡を取っていなかったからな。それだけに最期の連絡は驚かされた。かつて神界にいた頃は弟子をとる事を、ずっと拒否し続けていたからな。そんなあやつが弟子をとったと言い出したのだ。しかも男嫌いだったあやつが、子供とはいえ男を弟子にとったと聞いた時は耳を疑った。あやつの事だ、男の扱いなど知るまい。そなたも大変であったろう?見た目だけは整っておったからな。心底同情する。今度時間がある時にでも、その頃の話を聞かせてくれ」

 

「…わ、分かった…」

 

最高神は意外とお茶目なおじいちゃんかもしれない

 

「話が逸れたな。まあぶっちゃけ1番の理由は奏女の弟子だからなのだが、他にあるとするならば、そなたの眼だ」

 

「眼?」

 

「うむ、眼だ」

 

「どういう意味だ?」

 

瑞稀はちんぷんかんぷん、最高神は不思議そうな顔

会話が噛み合っていない

 

「どういう意味も糞もない。そなたの眼が理由だ」

 

「だからどういう意味だ。いきなり眼が理由だとか言われても意味が分からん」

 

「なんだ、奏女の阿呆はそんな事も教えていないのか」

 

「???」

 

最高神が呆れ果て、瑞稀は更にわけが分からず混乱する

どうやら奏女様は教えなければいけない事を教えていなかったらしい

 

「魔力の昂りに反応するそなたの赤い眼は特殊な眼でな、ブラティカルアイと呼ばれる魔眼、その中でも最高クラスの力を宿している。その魔眼は、かつて全次元を統べていた、5柱からなる理の神の系譜に列なる力を持って産まれた者が、ごくまれに開眼する非常に強力な魔眼であり、赤い色がより透き通り、深い赤、紅に近い程、高い神格を宿している。儂は多くのブラティカルアイを見てきたが、そなたの様な深く澄んだ紅の眼は、未だかつて見た事がない。そなたの神格は儂が知る限りでは、最も高いと言えるだろう。本来ならば、奏女の阿呆はそなたにそれを伝えるべきだったのだ。そなたにはそれだけの力が宿っているのだから、それを自覚させた上で鍛えるべきであったのに、あの阿呆は…おそらく、そなたを神々に奪われる事を恐れたか、いや、天乃ならば殺しかねぬな。そなたに教えてしまえば、どこから情報が漏れるか分からんからな、だから教えなんだのだろう。そう考えれば納得出来る」

 

「全然知らなかった…むしろ俺の眼が魔力に反応して赤くなる事すら知らなかった…」

 

「なんと…全く意識せず発動していたのか…これはますます常軌を逸脱している眼だな。ブラティカルアイの能力は単純な身体能力と魔法の威力強化しかない故、気付きにくくはあるが…それにしても上昇量はかなりのものだからな、普通は気付くか、周りが不審に思う筈なのだがな…」

 

瑞稀の攻撃魔法の威力が、普通より遥かに高いのは魔眼が関係していた様だ

本人や周りは全く気付いていなかったわけだが

 

「まあ、とにかく理由はこんな所か。他に疑問は?無いのなら今後の話をしたいのだが」

 

「無い。話を進めてくれ」

 

「では今後の事だが、まず申し訳ないがそなたの力に制限を掛けさせてもらう」

 

「は?制限?」

 

「うむ。白色雷と覇龍化を使わない様にしてもらう。こちらから絶対神になってくれと頼んでおいて、申し訳ないが、白色雷と覇龍化は白龍神王の力の象徴。理由はどうあれ、彼女が全次元の脅威である事は変わりない。それを全次元を護る立場にある絶対神が振るっては、神界の信用に関わる」

 

「俺の最大戦力を使うなと?そんな理不尽を許せと?」

 

「うむ。何度でも言うが、彼女が全次元の脅威である事は変わりないのだ。彼女は未だ伝説の中とは言え、全次元で恐れられている。絶対神が振るっていい力では無いのだ。済まぬが、自覚して欲しい」

 

これには瑞稀も憤りを隠せない

それもそうだ、今の瑞稀は白色雷を主とした魔法を扱う

しかも覇龍化を使う事を想定した訓練を行い、凛音の力を完全に制御する事を目指していたのに、それを使うなと言うのだ

 

「俺も馬鹿ではない。言い分は分かる。だが今の俺は白色雷を主に使い、覇龍化を最大戦力にしている。それを使うなと言うのは、俺に力の大半を失えと言っている様なものだ」

 

「それでもだ。そなたには紅蓮の炎がある。それにそなたは水の魔法も得意としている筈だ。しかも漆黒を扱うと聞く。それを主とした戦いをせよ」

 

そう、瑞稀は白色雷、紅蓮の炎だけでなく、黒い水、漆黒と呼ばれる強力な水魔法をも扱える

漆黒は正式には、世界に初めて落ちた漆黒の闇の雫と呼ばれる、水属性の中で最も強力な攻撃能力を持った力なのだ

 

「…従わなければどうする…」

 

「かつて奏女がそうであった様に、封印宮に幽閉し、有事の際に戦うだけの道具とせねばならん。出来ればそれだけはしたくない。故にそなたには、あやつの弟子であるそなたには、聞き分けて欲しく思っている」

 

かつて、瑞稀の師、琥牙奏女太刀乃神は、その強大過ぎる力と、誰にも従わない気性の荒らさ故に、封印宮に幽閉され続けていた

最高神は反対し続けたが、他の神々が彼女を恐れ、反対を押し切り、封印宮に幽閉してしまったのだ

最高神は友として、止める事が出来なかったせめてもの償いとして、彼女の下に足繁く通い、話し相手になっていたのだ

だからこそ、今回は、瑞稀は奏女の様になって欲しくない故に、瑞稀を説得する

二度と過ちを犯さぬ様に、せめて彼女が残した瑞稀を、他の神々から護るために

それが志半ばで倒れてしまった、親友への最高神なりの手向けなのだ

 

「……分かった…あんたは信用出来ると思う…使わない…あんたには従おう…」

 

瑞稀もまた、最高神が奏女様の事を語る時の真剣さに、嘘は無いと感じ、従う事を決めた

それに、かつて1度だけ奏女が昔、友の忠告を聞かなかった事を後悔している、と語った事を思い出したのだ

 

「済まぬ。この様な理不尽を受け入れてくれて、礼を言う」

 

「いい。奏女様に免じて従うさ。それで?それだけか?」

 

「いや、もう1つだけ頼みがある。今、戦神は殆どが儂に粛清され、機能していない。故に戦神を再編成して欲しい。そなたに付いて来た者を入れても良い。人選はそなたに全て任せる。儂もコネを使い協力する」

 

「分かった。それは前もって聞いていたから、予想していた。俺の部下を3人、妻の中でも強い力を持つ2人を連れて来ている。取り敢えずこの5人を中心に据え、再編成する。そう言う方向で構わないだろうか?」

 

「うむ。構わぬ。好きにせよ。他の神々の反対は儂が抑え付ける。今の神界に儂の意見を無視する気骨がある者はおらぬ故、安心せよ。そうだ、篝と妹達を持っていけ。妹達には転移した際に会ったであろう?あの娘達は品行方正、戦闘力も高い。血筋も良い。あの3姉妹が居れば知識神も文句を言い辛い」

 

何を隠そう、篝達は天照大神の血筋であり、長女の篝は現代の天照を襲名している、正当な継承者なのだ

そんな彼女の神界での影響力は高く、彼女が瑞稀の部下となれば、それだけで瑞稀に反抗する神にとって牽制になる

しかもその妹達もいるとなれば尚更だ

 

「では彼女達には俺から交渉しよう」

 

「そうか?儂から言っても良いのだが」

 

「いや、これから一緒に戦う事になるからな、今の内から信頼関係を築いておきたい」

 

「なるほど。ではその様にせよ。ちなみにあやつら3姉妹は独り身だ」

 

「…それで?だからどうしたってんだ…」

 

さっきまでの真面目な話から一転、いきなり下世話な事を言い出す最高神のおじいちゃん

 

「いや、そなた、好きじゃろ?乳。いやな、あやつらもいい歳じゃから、いい加減、身を固めた方がいいと前々から言っておったのじゃがな。如何せん相手がおらんと聞かんでな。篝はそなたに興味がある。儂が言わずともそなたの事を調べると聞かんでな。いや、あれには驚いた。ならば篝をそなたとくっ付ければいいのでは?そうすれば、あのお姉ちゃん子の2人も、姉に倣ってそなたに嫁ぐのでは?と思ってのう。さて、どうやってそなたに興味を持たせるかと思い悩んでおったのじゃが。儂が独自に調べてみたら、そなたは大の巨乳好きと聞いてな。いやぁ、悩む必要など無かったわ。で?好きじゃろ?乳。あやつら3人、儂が言うのもなんたが、デカイぞ、かなり。こう、ボン!キュッ!ポン!みたいな感じの、尻は小振りじゃが、乳はデカイ、腰回りは細い。かなりのナイスバデーじゃろ?」

 

このおじいちゃん、かなりの世話好きで、相手が居ない独身者に相手を紹介するのが大好きなのだ

付け加えると、純度100%の善意だ

単純に周りの人達に幸せになって欲しいだけなのだ

女をイヤらしい眼でしか見ていないバロムとは違うのだ

このおじいちゃんは善意でしかないのだ

それだけにバロムとは違う厄介さがあるが

 

「…いや、まあ、好き、ではあるが。いいモノ持ってるなぁ、とは思ったのは否定しないが…」

 

「よし、ならば口説け。そなた、かなり遊んどったろ?調べたから知っとるぞ。おなごを口説くのは得意じゃろ。すぐ口説け。心配するな、式場は任せよ。仲人も儂がやろう。子供は早い方がよい。女児も良いが、そなたは絶対神故な、跡取りとなり得る男児も捨てがたい、やはり才能は血筋も多少は関係するからな。うぅむ、悩ましいな。いや、そなたはまだ若い、この際、女も男も両方つくれ。うむ、それが良い。良い産科を紹介しよう。この際、嫁全員と子作りに励め。それが良い。そうすれば神界の将来も安定、そなたも幸せな家庭を築ける。皆が幸せになれる完璧な構図じゃ」

 

「…えぇ…」

 

おじいちゃんはノリノリ、瑞稀はドン引き

どこに行っても周りに振り回される瑞稀なのだった

 

 




瑞稀のハーレムに新しい仲間が入ったよ!やったね!

どうしてこうなった…

ちなみに瑞稀は妻全員を等しく愛しています
1人に絞れはしないけど、愛はあるんです…!
それだけは分かってあげてください…!
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