いずれ真理へと至る王の物語   作:Suspicion

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新キャラ登場!



駆け付ける兵器と巨龍

 

「番外の理の神セレス率いるディアレストは、多数のドラゴンを投入、人界の地方都市を多数占拠、地方を中心に勢力を拡大、現在王都の占拠を目指し進攻、人界軍は何とか魔法協会や傭兵団と協力し、足止めを試みているようですが、長くは持たないと思われます。ディアレストは同時に霊界を襲撃、精霊王と五大精霊を中心に抵抗を続けておりますが戦力差は大きく、同盟である聖界と協力して戦線を維持していますが、人界と同じく長くは持たないと思われます。魔界、天界、聖界、そして我々神界に関しては今の所はゲリラ戦を主としており、戦力の大規模投入は確認されておりません。ディアレストは今までの次元の歪みを利用した転移を使用せず、占拠した人界の都市を前哨基地とし、直接進軍しております。歪みを使用しなくなった理由は不明ですが、おそらく消耗を少しでも減らす為ではないかと思われます。尚、敵戦線を構成しているドラゴンですが、通常の個体ではなく、理の神の祝福を受けた理の騎士であると思われます。個々の戦闘能力の高さは常軌を逸脱しておりますが、連携には些か難有りと思われます。何か質問がある方はいらっしゃいますでしょうか?」

 

バロムは現状報告を終え、周りを見渡す

現在瑞稀率いる戦神と最高神を中心とした知識神は、ディアレストへの対策会議を行っていた

 

「では儂から質問させてもらおう」

 

「では最高神様。どうぞ」

 

「あちらの目的は何なのだ?単純に復讐だけが目的ではあるまい」

 

「はい。おそらく神界に保管されている魔素の聖樹の苗木の奪取が、ディアレストの最終目的と考えております」

 

魔素の聖樹とは、精霊樹の一種で魔素を取り込み成長する、全次元で最も巨大な木だ

成長には膨大な魔素を必要とするが、成長した聖樹は高濃度の魔素を放出する

聖樹は各界に一本ずつ存在していたのだが、現在は全て枯れ果ててしまい、神界に小さな苗木が保管されているだけになってしまった

 

「ディアレストはかつて、討伐神様に次元を焼き尽くされておりますので、理の神の力だけでは魔素の精製が追い付いていないと考えられます。ですので聖樹を奪い、魔素の精製量を底上げしたいと考えるのは至極当然の事です」

 

「成る程。じゃが、ならば何故直接神界に攻め込まぬ?態々他の世界を攻め落とす理由は何じゃ?」

 

「その理由なんですが、あちらの理の神は討伐神様の神器を探していると、人界から報告が来ています。あちらは討伐神様が御亡くなりになられた事は知っていても、魔界で御亡くなりになられた事は知らないようです」

 

「奏女の神器を?」

 

「はい。討伐神様の神器紅爪桜花は、繁栄を司る理の神が己の力を全て込めて造った神器です。その力は始まりの2振りの神器すら凌駕する。まさに史上最強の神器と呼べます。かつて討伐神様と敵対し、その力を目の当たりにしたのならば、欲するのは不自然ではないと思います」

 

「ふむ…瑞稀。紅爪桜花は現在どこにある?奏女の弟子であるお前なら知っているのではないか?」

 

「知らぬ。そもそも俺は今回の報告で紅爪桜花の存在を知った。前に貴方には話したが、あの場所に赴いた時、奏女様の遺体は無かったし、奏女様の刀もそこには無かった」

 

『おい、あの炎の事は言わなくて良いのか?』

 

(ああ。おそらくあの炎は、紅爪桜花が張った結界の類いかもしれん。しかも後から調べたらあの炎、かなり地下深くまで延びていた。おそらく冥府まで続いてる。干渉は無理だ。何より知識神に知れたら何をしでかすか… )

 

『確かにそうだな。あいつらなら奏姐さんの遺体を悪用して、なんかやらかしそうだな』

 

「どうした?何か気になる事でもあるのか?」

 

「いや、何でもない。とにかく紅爪桜花の所在が分からぬ以上、無闇に探し回る余裕はない。今は如何に聖樹を護り、ディアレストを退けるかを考えるべきだ」

 

瑞稀の発言を受け、紅爪桜花は一時保留とし、会議は進むが、結局戦力差が激しく戦えば勝ち目はなく、まともな案も出ないまま会議は泥沼化していった

そして会議も終盤に差し掛かった時に瑞稀がとんでもない事を言い出す

 

「対抗策が無い以上、覇の理を使うしか無いのではないか?」

 

瑞稀の一言にその場にいる全ての者が驚愕した

 

「白龍神王の力を使うつもりか!?馬鹿を言うな!!世界を滅ぼすつもりか!?」

 

「そうだ!!たとえディアレストを退けても白龍神王が目覚めては意味がない!!よく考えて発言せよ!!」

 

知識神が激しく抗議する

彼等は一様に怯えていた

 

かつて全ての世界を滅ぼしかけた二覇龍の片割れの復活など、冗談じゃない

二覇龍を超える唯一の存在である討伐神が居ない今、奴等を止める事が出来る者は居ない

たとえ制御が叶い暴走せずとも、絶対神が覇龍の力を使っては神界の信用は地に堕ちる

覇龍の危険性を理解していないのか

皆が怯えながら叫んだ

 

「静まれ!!!」

 

最高神が一喝、知識神を睨み付ける

先までの騒ぎは一瞬で沈静化、それでも未だに覇龍への恐怖は消えない

 

「瑞稀。そなたの言いたい事も分かる。しかし許可は出来ぬ。こやつ等の言う通り覇龍は危険過ぎる。別の方法を模索しよう」

 

「…分かった。ならば俺の焔を使う事を許可願いたい」

 

「…そなたの焔か。良かろう。じゃがあまり派手に使うなよ。そなたの焔は危険過ぎる」

 

「分かってる。紅蓮の炎で出来る限り対処する。それで無理なら…使わせてもらう」

 

「うむ。それで良い」

 

その後、覇龍への恐怖を拭えぬまま会議は終了する

 


 

「瑞稀、会議で凛音の事を発言するのは止めよ。知識神の阿呆共が怯えるであろうが」

 

「すまない。以後控える」

 

会議が終了した後、最高神はプラエトーリウム・ソムヌスにて内密に話がしたいと瑞稀に呼び出された

 

「まあ良い。聞きたい事があるのだろう?申してみよ」

 

「ディアレストの理の神の事なんだが。番外とはどういう事だ?理の神は5柱だけで、再生を司る神など居ない筈だ。古い時代から生きてるあんたなら何か知らないかと思ってな」

 

「成る程。儂も詳しい事は分からぬが。次元間転移を行い、理の騎士らしき龍を従える。儂自身も私兵に調査させたんじゃがな、おそらく大気中の魔素を操る術も持っているらしい。それらの能力は理の神が持つ特徴に合致している。じゃが儂も理の神に番外が存在していた、ましてや再生を司る神が存在していたなど聞いた事も無い。バロム殿も聞いた事も無いのではないか?」

 

「そうですね。番外も再生を司る神も聞いた事なんて無いですね」

 

神話伝承に伝わる理の神は、成長、繁栄、停滞、守護、崩壊を司る5柱のみ

再生を司る神など神話では一言も語られていないのだ

 

「理の神ではなく、自称の可能性は?実際には理の神に近しい力を持っているだけという可能性は無いのか?」

 

「それは…無いとは言えんが、可能性は低いじゃろうな。そもそも最初の理の神は創造神様が御造りになり、力を分け与えた存在じゃ。少なからず創造神様の魔素を保有している事になる。それは力を継承した次代の理の神も同じ事。セレスとやらが此方に転移してきた際、創造神様の魔素を微量ながら感知している。何らかの形で創造神様から力を与えられているのは間違いない」

 

「そういえば成長の神は力を奪われたと言ってたよな?創造神もセレスに力を奪われた可能性は無いのか?」

 

神話では語られていないが、初代成長の神は力の継承を行わず、他者に力を奪われている

前例がある以上、創造神の力を奪う事も可能かもしれないと瑞稀は考えたのだが

 

「無い。あの御方の力を奪う事など出来はしない。そもそもあの御方の力には干渉する事など出来はしない。何よりも力を奪われたにしてはあの御方の魔素が薄過ぎる」

 

「あんたが言うならそうなのだろうな。まあよく分からん事を今議論しても拉致が明かん。それであんたから見て俺達に勝ち目はあると思うか?」

 

「厳しいと言わざるを得ん。相手は未知数の力を持つ理の神故、いくらお前達でも勝てるかどうか。常識的に考えれば勝ち目はない。じゃが相手が常軌を逸脱しているのと同じ様に、そなたも常軌を逸脱している。可能性は捨て切れん」

 

「そうか。0じゃないなら勝てるな」

 

瑞稀の自信に満ちた発言に最高神は思わず吹き出し、大笑いした

 

「ふははは!理の神相手に0で無ければ勝てると来たか!!阿呆の極みではないか!!」

 

「誉め言葉と受け取っておこう」

 

「理の神に挑むのだ。阿呆で無ければ出来ぬ。無茶無謀ではあるが不可能ではない。阿呆ではあるが今はそれが頼もしい。そなたはまこと奏女の弟子よな」

 

最高神の言葉に瑞稀は、まるで当然だと言わんばかりに笑みを浮かべるだけで何も言わなかった

 

「まあ流石に無策では不味いので、私の方で手は打ちました。斬鉄、刻龍、私の共通の知己に声をかけました。準備が整い次第参戦してくれるそうですから、多少は何とかなるかと」

 

何やら知らない所でバロム達が動いていたらしい

 

「お前らの知り合い?魔王関係か?」

 

「いいえ。また別筋の知り合いです。私達がまだ魔王になっていない時からの知り合いです。能力は保証します。必ず我々の力になります」

 

「そうか。お前がそこまで言うのなら大丈夫なのだろう。そちらは任せる。俺は現状の戦力での作戦を考える」

 

 

 


 

 

「進め。蹴散らせ。我が祝福を受けたお前達の力を、愚かな神擬きに見せ付けてやれ」

 

「怯むな!我等に数多の祈りを捧げた民を護れ!我等戦神に敗北は許されん!!相手が理の神であろうが、理の騎士であるドラゴン達だろうが、遅れを取るな!!捧げられた祈りに報いよ!!ドラゴンなぞ1匹残らず狩り尽くせ!!!」

 

後日、瑞稀率いる戦神と、番外の理の神と理の騎士であるドラゴン達が人界の王都前で、再び一戦交えていた

敵の数は、理の神と理の騎士と思われるドラゴンが10体ほどとその他のドラゴンが1000体程度と数は少ない

数の上では戦神の方が圧倒的に勝っているが、理の騎士は1体1体が龍王クラスを凌駕する戦闘力を誇っている

その他のドラゴンならまだしも、理の騎士は部隊長以下の戦神では歯牙にもかけられない

数での優位など容易く覆される程の戦闘力の差があった

しかし、それでも戦線は押し返されない

 

「瑞稀様が愛し、護る世界に害を成すのなら、たとえ理の神であろうと容赦しません!行きますよ!天空剣さん!!」

 

『ほれほれドラゴン共よ!!ぶった斬られたくなけりゃ退かんかい!!』

 

ワルキューレが天空扇で薙ぎ払い

 

「よっしゃ!!いっちょ唯もやるか!!殺!!!」

 

唯が魔力を込めた拳で殴り飛ばし

 

「鏡!天狼!油断無く、慢心無く、容赦無く焼き尽くしますよ!!」

 

「「はい!お姉様!!」」

 

天照三姉妹が神聖魔法による炎で焼き

 

「理の騎士が相手とは…光栄の極みですね。凍らせ殴り砕いて差し上げましょうか」

 

刻龍が拳に氷を纏わせ殴り掛かり

 

「刻龍。そりゃ嫌味だぜ…とは言え、俺も遅れを取るわけにも行かねえな。よっしゃ!一丁殺るか!!」

 

斬鉄が大刀に炎を纏わせ斬り掛かり

 

「はてさて、再生を司る神ねぇ…はたして如何程の実力かな?まずは鬱陶しい蜥蜴から消し飛ばすとしますかね」

 

バロムが衝撃波を撒き散らしながら駆け抜け

 

「一気に敵本陣まで駆け抜ける!貫け夜宵!!」

 

『イエス、マスター!』

 

瑞稀が影の太刀を大量に精製し、敵の防衛網に風穴を開け、駆け抜ける

 

「理の騎士の足止めを最優先!瑞稀様が敵大将、理の神セレスを討つまで戦線を維持!!」

 

ワルキューレが全部隊に指示を出す

理の騎士達は主である理の神からの魔力、魔素の供給を受ける事で戦神すら超える絶大な力を振るう

逆に言えば供給さえ絶ってしまえば弱体化してしまうのだ

故に瑞稀は自分を除く、全ての部隊で理の騎士や他のドラゴンを足止めし、理の神相手に一騎討ちを仕掛けるつもりなのだ

戦神と理の騎士達との戦力差は激しく、まともに渡り合えるのは部隊長達だけ

この戦いに勝つにはまずは戦力差を縮める他無いのだ

 

「理の騎士とは言え、幸いこいつらは知能が低い様ですね。同じドラゴンとして恥ずかしい。まあ、お陰で引き付け足止めするだけなら、戦線の維持は大丈夫ですね」

 

「刻龍。油断するな。知能が低くかろうが理の騎士である事に変わりはない」

 

「そうだぜ!油断はダメだ!つうかこいつらメチャクチャ硬いぞ!?俺の鬼神斬すら大して効きやしねえ!!」

 

「唯の打撃もあんまり効果無いね!自信無くしそう!!」

 

「私達姉妹の炎も駄目です!吐き出す火炎弾でかき消されてしまいます!!」

 

理の騎士のドラゴン達はその他のドラゴンと同じ様に、単純に暴れ回るだけなので知能は低いと思われるが、如何せん頑丈過ぎるのでダメージを与える事すら難しい

しかも吐き出す炎は非常に強力で天照三姉妹の炎すらかき消されてしまう程の威力を持っている

 

『儂の天空扇ならダメージを与えられるが、理の騎士は10。此方はまともにやり合えるのは8。決定打に欠ける上に数が足りんのう。瑞稀は兎も角此方は足止めが精一杯じゃ。せめて1対1に持ち込めれば最終超越技(ファイナルイクシード)で何とか仕止められるが。雑魚の数も多いしのう。バロム。お前が言っとった助っ人はまだか!?』

 

「いやぁ…もうちょいで来るとは思うんだが…」

 

バロムがそう言った瞬間

後方から無数の光が飛来し、数多のドラゴンを飲み込んだ

 

「これは…やっと来たか。遅いぞ、()()()()()

 

「いやぁすまない。私としては急いで来たつもりなんだが。機界からここまでちょいと距離があるからね。少しばかり遅刻してしまったよ。とは言え良いタイミングだろ?許してくれたまえ」

 

白銀の装甲を纏う機械が背中から火を吹きながら飛んできた

2m程の大きさで、兵器としては小さいが身体のあらゆる場所から光学兵器の砲身が伸びている

バロムにゼルガノンと呼ばれたこの機械が、どうやらバロムが呼んだ助っ人の1人の様だ

 

「お前だけか?アイツはどうした?」

 

()()()()ならすぐ来るよ。ほら来た」

 

ゼルガノンがそう言うと巨大な何かが空から降ってきた

 

「すまん。遅れた」

 

言葉少なく告げたのは80mはあるだろう巨大な薄黄色の二足型のドラゴン

1対の翼を持ち、見た目は巨大な翼がある人型ドラゴンだ

彼もまた、バロムが呼んだ助っ人の様だ

 

「遅いぞ、リューン。お前といい、ゼルガノンといい、もう少し早く来れなかったのか」

 

「すまん…これでも急いで来たのだが…我のスピードではこれが精一杯であった…遅くてすまん…ノロマで本当にすまん…この戦いが終わったら死んで詫びよう…許してくれ…」

 

「気にするんじゃないよ。バロムが文句ばかり言うのは昔からじゃないかね。ほっときたまえ」

 

「いやしかし、我等が約束の時間に遅れたのは事実だ。バロムが怒るのは道理であろう。やはりけじめは必要では」

 

『ゼルガノンもリューンも相変わらずじゃのう。まさか助っ人がお前達とは思わなんだ』

 

「天空剣か。これはまた懐かしい面だよ」

 

「うむ。息災であったか。再会を嬉しく思う」

 

「どうでもいいが、話しは後にしません?敵さんが待ちくたびれている様です」

 

刻龍の言う通り、生き残りのドラゴン達が唸りを上げて突っ込んで来ていた

理の騎士達は先程のゼルガノンの攻撃を警戒しているのか、後方が火炎弾を放っていた

 

「うむ。まずはこやつらを消すか」

「消えよ!破滅の咆哮!!!」

 

リューンが口から極太のレーザーを魔法で放ち、敵の雑兵を消し飛ばし、理の騎士達の放った火炎弾すら相殺する!!

 

「これで少しはスッキリした。うむ、奇しくも理の騎士と此方でまともに戦えそうな者の数は同じ。一騎討ちにて仕止められるわけだが」

 

「最初からそのつもりでお前達を呼んだんだ。1体づつ仕止めてくれ」

 

「成る程ねぇ。まあ分かったよ。任せたまえ」

 

「うむ。遅れは取らぬ。消し飛ばして見せよう」

 

助っ人を合わせて10騎

やっと1対1で戦える状況となった

 

しかし相手は理の騎士

そう容易くは討ち取れる筈も無いのだ

 





機械兵器に巨大なドラゴンが登場しました
2人?はバロムさん達とは昔馴染みの様ですが、魔狼、鬼神、氷龍、機械兵器、巨龍、神器、皆さんかなりキャラが濃ゆい…

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