カードファイト!!ヴァンガード 全ての物語のReLive 作:先導
新右衛門編の話に難航していたり、ヴァンガードエクスにのめり込んだり、六等分の花嫁こと六嫁の制作に取り掛かっていたらこんなにかかってしまうとは・・・。
さっきの難航というのは、新右衛門編の話を書いているのですが、中々自分の理想となるネタがしっくりこないのでどう形にするべきなのか悩んでる状況ですね。ですがこれ以上待たせるわけにもいかないので、まずは今話を載せることにします。
新右衛門編はRELIVEの方で掲載予定となっております。あらすじもタイトルも少し変わると思いますが、RELIVEだけは残しますよ。
楽しみにしている方々、遅くなってしまい誠に申し訳ございません。
あ、20日のWGPのクラン撃墜王に参加するので、もしかしたら当たる可能性があると思いますのであたりましたらよろしくお願いいたします。今回はぬばたまでいこうかなー・・・。
さて、今回からフーファイター編の始まりです。
それではどうぞ!
謎の敵・フーファイター
とある暗き部屋にいる4人のファイターは今年行われたアジアサーキットの記録映像、カードショップヴォヤージュと周りのショップの情報を見て、部屋の奥にいる大将格である赤い長髪に赤い瞳をした青年に情報を伝えている。
「大文字ゴウキ・・・アジアサーキット準優勝。ヴォヤージュというショップを拠点に活動しています。周辺にはこれだけのショップがあります」
「このエリアは結構レベルが高いと言われてますよ?この前もアジアチャンピオンの蒼龍レオンが現れたって噂が」
「それだけではありません。一条キョウヤとか名乗るファイターが各ショップに現れているとかどうとかという噂が出ております」
「・・・噂ねぇ・・・」
「我々に必要なのは噂ではなく、確実な情報だ」
大柄で顎髭を生やした男性は赤髪の青年に複数枚ある資料を渡す。
「このエリアへの侵攻計画です。ご承認を、レン様」
「全部任せるよ。あーちゃんとえっちゃん、てっちゃんに」
レンと呼ばれた青年がそう言い放ち、男性と女性2人はお辞儀をする。
「・・・あー、少年も」
「・・・」
青年のついでといわんばかりの対応に少年はいら立ちを見せている。報告を終えた4人は部屋を出てエレベーターへ乗り込み、下の階へと向かっていく。目的階にたどり着いた4人を出迎えたのは執事とメイドが1人ずつ。そしてさらに奥には、少しガラの悪いファイターたちが集まってファイトを行っている。男性はその大勢のファイターに集中させるように、伝令を伝える。
「レン様のご承認が下りた!これより、新たな侵攻計画を発動する!我らの掟はただ1つ!」
『勝者絶対!!敗者無用!!』
「フーファイター、出撃!!」
『おーー!!』
男性の出動命令によって、ファイターたちは拳を掲げる。ファイターたちの両手には共通して赤い結晶が埋め込まれた黒いグローブをはめていた。
イメージ16「謎の敵・フーファイター!!」
カードキャピタル、ここにいる客は今はまだ森川たちのグループしかいない。そんな森川のグループたちは今日もここでヴァンガードファイトをしている。
「稲永、あんた男のくせに情けないよ?」
「うぅ・・・負けた・・・」
「森川見てみなって。あいつ今日調子がいいよ?」
「ダメだぁ・・・ノートリガー・・・」
「よっしゃあ!5連勝!」
いつもと変わらず、楽しくファイトをしている中、ガラの悪いファイターたちが入店してきた。それに気づいた森川たちはそちらに視線を向ける。
「この店で最強のファイターは誰だ?」
ガラの悪いファイターたちのリーダー格の男がそう尋ねてきて森川は不敵に笑う。
「ふっ・・・それは・・・俺様だああああああ!!!」
「「「ええええええ!!?」」」
森川の発言に井崎たちは絶大の驚きを隠せないでいる。
「今ここにいる客では俺だろ?」
「「「確かに・・・」」」
一応ながらの訂正で井崎たちは納得するが、不安は残っている。
「最強の俺様に何の用だ?」
「俺が最強ファイターを倒したら、この店は我らの傘下に入ってもらう」
「?我らはって・・・」
「我らは、フーファイター」
彼ら、フーファイターの名が気になったメグミはスマホを使ってそれを調べてみる。
「フーファイターって・・・第2次世界大戦中によく目撃された謎の飛行物体のこと、だよね・・・?」
なんだか嫌な予感がひしひしと伝わってきた井崎だが、森川は楽観的だ。
「いいぜ。そのファイト受けてやる」
「いいの?森川君」
「今日からバイトのカズヤさんはともかく・・・」
「ミサキさんに知られたらまずいんじゃあ・・・」
「今日の俺は絶好調なんだ。心配すんな」
嫌な予感がだんだん強くなっていく井崎たちだが、森川は勝つ気満々でいるらしく、潔くファイトの申し込みを受ける。
「始めようぜ」
「その前に・・・こいつを付けてもらう」
リーダー格の男、川並ミナミはポケットからあるものを取り出し、森川に渡した。それは、川並たちがつけている黒いグローブだ。
「VFグローブ、ヴァンガードファイターズグローブだ。我らフーファイターは本気のファイトしかしない。これは本気のファイトを体感するためのアイテムだ」
「本気のファイトか。望むところだ!」
森川はヴァンガードファイターズグローブ、通称VFグローブをはめ、ファイトの準備を始める。川並も森川がVFグローブを付けたのを確認した後、ファイトの準備をする。
「?なんだ・・・?」
その様子を今日からキャピタルでアルバイトをすることになったカズヤが怪訝な表情をして見つめている。そんなカズヤに声をかけるミサキ。
「どうしたの?」
「いや、なんか変な客が・・・」
「変な客?」
気になってカズヤとミサキは森川と川並のファイトを見つめる。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
互いに準備を終えた森川と川並はファイトを開始させる。
♡♡♡♡♡♡
「いってきまーす!」
一方その頃、アイチはカードキャピタルへ向かおうと、たった今家から出てきた。
「おはようございます、アイチお義兄さん!」
アイチが家を出た瞬間、家の前で待っていたであろうカムイがアイチに向けて姿勢のいいお辞儀で挨拶する。
「え?カムイ君?」
「カードキャピタルに行くんでしょ?エミさんと一緒に!」
「エミなら友達と買い物に行ったよ?」
「・・・そっすか・・・」
今日はエミはキャピタルに来ないと分かった瞬間、カムイはがっくりする。
「・・・いやいや!アイチお義兄さんと一緒なら、何の文句もないっす!」
だがそれもなんのその、前向きに考えて気持ちを切り替えた。
「・・・前から疑問だったんだけど・・・カムイ君の家って結構遠いよね?近所のショップに行ったりしないの?」
アイチはカムイとカードキャピタルに向けて歩きながら、疑問に思っていたことをカムイに聞いてみた。
「何言ってるんすか?それじゃあアイチお義兄さんに会えないじゃないっすか」
「ははは・・・そうだね」
「・・・・・・それに、近所のショップは、いろいろあって・・・」
近所のショップのことを話す際、カムイは気まずそうな声で話をはぐらかしている。その様子をアイチは気になったりはしている。そう話している間にカードキャピタルにたどり着いた。
「あ、櫂君。リンちゃん。それに、シズクさんに三和さん」
ちょうどついたと同時に、偶然にも櫂たちもキャピタルにたどり着き、アイチたちと合流した。
「なんだ、お前ら。せっかくの休日だってのに、ここしか来るとこないのか?ま、俺らもだけどよ」
「なんだかんだ言って居心地いいからね~、ここ☆」
カードキャピタルに愛着があるということひしひしと感じていると・・・
「ぐわあああああああああ!!!!」
キャピタルの中から森川の苦痛の叫び声が上がってきた。
「!!今のは・・・」
「森川君だ!」
何事かと思い一同はキャピタルの中へと入っていった。そこに映っていたのは、苦しそうに地面にうつぶせている森川の姿があった。
「!!大丈夫?森川君・・・」
「まだファイトは終わってない」
アイチが森川に駆け寄ろうとすると、森川にファイトをけしかけてきた張本人である川並が制止する。
「まだ最後のダメージチェックが残ってる」
川並は苦しそうにしている森川にダメージチェックを催促させている。
「もうやめてくれぇ!!」
「このままじゃ本当に森川が・・・!!」
「こんなのヴァンガードじゃないよぉ!!」
「何を寝ぼけたことを言っている!これこそが本気のヴァンガードファイトだ!こいつもそれを望んだんだ!」
「本気の・・・ヴァンガードファイト・・・?」
井崎たちはファイトをやめるよう懇願するが、川並は耳を貸さない。本気のヴァンガードにたいしてアイチは疑問を浮かべる。
「もう我慢ならねぇ!!てめぇら表に出ろや!!ぶん殴ってやる!!!」
「ま・・・待ってくれ・・・」
堪忍袋の緒が切れたカズヤが川並たちに殴りかかろうとした時、森川が弱弱しく止めた。
「こんな奴に・・・負けてたまるかよ・・・!」
森川は立ち上がるのでさえやっとなのに、最後のダメージチェックを行おうとする。
「ダメージ・・・チェック・・・」
森川のダメージチェックで出たカードはノートリガー。ダメージ6となった。
「ノー・・・トリガー・・・」
「はははははは!!さあ、イメージしろ!惑星クレイで無残に散る自分の姿を!!」
森川がダメージのカードをダメージゾーンに置いた瞬間・・・
ギィン!!
バリバリバリバリバリ!!!
「ぎゃああああああああああああ!!!!」
突然森川に全身に強烈な激痛が走り、森川は苦しみのを上げ、地面に膝をつく。
「森川君!!」
「・・・あ・・・アイチ・・・」
森川は駆け寄ってきたアイチに自分のつけているグローブを見せ、何かの忠告をする。
「こいつは・・・やばいぜ・・・」
「・・・グローブ・・・?」
言いたいことを言った森川は体の痛みの負担により、気を失い、倒れてしまう。
「「「森川(君)!!」」」
「おいおいカズヤ!ミサキさん!なんなんだあのグローブ!何でこんな・・・!」
アイチたちより先に来て、あのファイトに不審に思ったソウジがカズヤに問いかける。カズヤはVFグローブの説明をする。
「VFグローブ。あれを付けてファイトしやがったら、ダメージゾーンにカードを送る動きを検知して、全身に痛みが走るようになるって、世も末なアイテムだ」
「な・・・なんて最悪なアイテムなの・・・」
「ああ・・・ぞっとするぜ・・・」
「「・・・・・・」」
VFグローブの説明を聞いて、顔を青ざめるシズクと冷や汗をかく三和。櫂とリンはVFグローブに覚えがあるのか顔をしかめている。
「ま・・・まさか・・・この店にまで・・・フーファイターが・・・来るだなんて・・・」
フーファイターを知っているようなカムイの口ぶりに川並たちは反応する。
「フーファイターを知っているのか・・・?」
カムイの様子を見て川並は察したかのように意地の悪い笑みを浮かべている。
「ははーん、わかったぞ。貴様本気のファイトを恐れて逃げてきた奴だな?」
「くっ・・・!」
川並の言葉にカムイは悔しそうな顔をしている。
「元の店が我らフーファイターの傘下に入ったせいで、遊びのファイトができなくなり、ここまで来たんだな?」
「カムイ君・・・?」
「・・・違う・・・違う!!俺は・・・!」
カムイは悔しそうにうなりながら、元のショップで起こったこと、フーファイターとの関係を全て打ち明けた。
話をまとめるとこうだ。カムイが元いたショップはもともとキャピタルのように楽しくカードファイトができるような居心地のいい店だった。そこでカムイは毎日のように友達と楽しくファイトをしていた。・・・フーファイターが現れるまでは。
ある日、店にフーファイターが現れ、今現在の川並と同じようなことを言い、店で1番強かったカムイとVFグローブを付けた状態でファイトすることになった。当時のカムイは、フーファイターの言う本気のファイトがどういうものかわからないでいた。VFグローブの恐ろしさに気づいてからというもの、カムイのファイトは散々だった。結局VFグローブから発する痛みへの恐怖心で自分のファイトができず、敗北してしまった。それによって、店はフーファイターの傘下となり、本気のファイトも友達や周りの人も巻き込む始末だ。
その翌日、カムイの友達は本気のファイトに対する恐怖心からヴァンガードをやめてしまった。その店もすっかり変りはて、本気のファイトしかやらない店へと変わってしまった。このように変わってしまい、店の店長は店をたたむことを決意し、1つのショップがなくなった瞬間である。その時のカムイは本当に悔しそうであった。
それが、カムイが経験したフーファイターとの出来事だ。
「だから俺は決めたんだ・・・絶対に、フーファイターを倒してやるって!ゴウキのいるヴォヤージュに行ったのも、このカードキャピタルに来たのも、全てフーファイターを倒す力を身に着けるため!」
カムイは川並に向けて指をさして堂々と宣言した。
「そっちから来てくれるなんて好都合だぜ!さあ!俺とファイトしろ!!」
カムイの挑戦に川並は小ばかにするように笑う。
「フーファイターを倒すだと?くくく・・・ははははは!!笑わせてくれるぜ!やれるものならやってみろ。もちろん、VFグローブはつけてもらう」
川並はカムイのファイトに受けて立つつもりのようだ。VFグローブを付けるという条件を付けて。
「そいつのをつけるといい」
「・・・いいだろう」
条件を飲み込んだカムイを気絶している森川の介抱をしているアイチはファイトをやめるように説得しようと試みる。
「やめようよカムイ君!人を気絶させるような危険なものだよ⁉」
「大丈夫っす、アイチお義兄さん!俺、前にこれつけてファイトしたことあるから・・・」
アイチはカムイを説得するが、カムイの意思は固いようだ。だが、森川のつけてるVFグローブを目にすると、あの時の痛みの記憶が蘇り、不安が高まるカムイ。
(本当に大丈夫なのか⁉あの痛みに、耐えられるのか・・・⁉)
カムイからすればVFグローブはトラウマ以外の何物でもない。だが、カムイは邪念を振り払うようにやるしかないと念を押す。
(耐えるしかないんだ・・・!耐えて、フーファイターを倒すだ・・・!)
カムイは決意を固め、森川のつけているVFグローブを取ろうとするが、恐怖心が現れてるのか、取ろうとしてもまったく取れないでいる。
「くそ!何で取れないんだ!くそ!くそ!くそ!この・・・!」
カムイが何度も取ろうと奮闘していると、その様子を見かねたリンが森川の手を掴み、VFグローブを森川から外した。
「!すまねぇ・・・」
「・・・・・・」
そして・・・何を思ったのか、なんとリンは自分からVFグローブをはめている。
「日下部⁉お前、何やってんだよ⁉」
「お、おい!!」
カムイはリンの行動に怒る。リンはカズヤの問いに答えるように口を開く。
「この男は・・・私が倒します」
『!!?』
「リン・・・?」
カムイに変わり、リンが代わりに本気のファイトに挑む姿勢に一同は驚愕している。
「くくく・・・いいぜぇ?俺はどっちが相手でも。本気のファイトさえできればなぁ」
川並は本気のファイトでならばそのファイトは受けて立つつもりのようだ。
「やめてよリンちゃん!こんなのつけてファイトするなんて間違ってる!」
「ええ。間違ってますね」
「あ・・・」
「だからこそ、私がやらなければいけないんです。それが・・・彼を止められなかった私のけじめだから」
「彼・・・?」
痛みは覚悟の上でリンはこのファイトに挑む姿勢を見せる。カズヤはリンの口にした彼にたいして疑問を浮かべる。
「リン・・・まさかお前は・・・」
「ミサキさん、彼らを頼みます。ここは任せてください」
「あんたが頼み事なんて・・・」
櫂が何かを感づいてる時、リンは一同をミサキに一任する。リンが頼みごとをするのを珍しそうにしているミサキ。そうしている間にリンと川並は互いにファイトの準備を行う。
「・・・始めましょう」
「味わうがいい・・・フーファイターの本気のファイトを」
一同が見守る中、リンと川並の痛みが伴う本気のファイトが始まった。
「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」
「ライド!忍竜マガツウィンド!」
「ライド!マシニング・ワーカーアント!」
忍竜マガツウィンド PW6000
マシニング・ワーカーアント PW6000
「さあ、イメージしろ。俺たちは今、惑星クレイの荒野に入った。これから命を懸けた本気のファイトが始まるのだ」
「御託は結構。あなたの先攻です」
「いつまで余裕でいられるかな?ドロー。ライド!マシニング・ホーネット!」
マシニング・ホーネット PW8000
「ワーカーアントのスキルで1枚ドロー。ターンエンドだ」
R ホーネット R
R R R 川並の手札6枚 山札42枚
「私のターンです。ドロー。ライド!忍竜ドレッドマスター!」
忍竜ドレッドマスター PW8000
「マガツウィンドのスキルで1枚ドロー!」
R ドレッドマスター R
R R R
「ドレッドマスターでヴァンガードにアタック!」
「あめぇよ!シェルタービートルでガードだ!」
「くっ・・・!やっぱ防がれちまったか!」
「・・・チェック・ザ・ドライブトリガー『忍竜ボイドマスター』ターンエンドです」
PW8000➡PW8000+SH15000=23000 リンの手札7枚 山札41枚
「では次は俺のターンだな。ドロー。ライド!マシニング・マンティス!さらにマシニング・ホーネットをコール!」
マシニング・マンティス PW9000
ホーネット マンティス R
R R R
「マシニング・マンティスでヴァンガードにアタック!くらえ!これが本気のアタックだ!」
「リンちゃん!ガードして!」
「ノーガードです」
アイチはリンにガードをするように言ったが、リンはそれを聞かずにノーガードを行った。
「ドライブチェック『ファントム・ブラック』」
「ダメージトリガーチェック『忍竜ドレッドマスター』」
ダメージを受けたことによってリンはダメージゾーンにカードを置く。それは当然・・・
ギィン!!
バリバリバリ!!
「ぐぅっ・・・あああああああああ!!!」
VFグローブを通して全身に痛みが走るリン。
「リンちゃん!」
「なんでガードしなかったんだ!」
「はははははは!!思い知ったか!それが本気のファイトの痛みだ!痛みはダメージを負うごとに強くなる。いつまで耐えられるかな?」
「・・・彼は・・・まだこんなことを・・・!」
リンは先ほどから口にしている彼にたいして怒りをあらわにしている。
「おら!まだ攻撃は終わってねぇぞ!マシニング・ホーネットでヴァンガードにアタック!」
「忍獣トビヒコでガード!」
「ターンエンドだ」
PW9000➡PW8000
PW8000➡PW8000+SH15000=23000 川並の手札5枚 山札40枚 リンのダメージ1枚
「私のターンです!スタンド&ドロー!ライド!忍竜マガツゲイル!」
忍竜マガツゲイル PW9000
「マガツゲイルのスキル発動!カウンターブラスト!ソウルブラスト『忍竜マガツウィンド』1枚ドロー!パワープラス6000!コール!忍獣チガスミ!」
忍獣チガスミ PW9000
R マガツゲイル チガスミ
R R R
「マガツゲイルでヴァンガードにアタック!」
「へっ、1点くらいくれてやるよ。ノーガードだ」
「チェック・ザ・ドライブトリガー『月下の忍鬼サクラフブキ』」
「ダメージチェック『ナスティ・スモッグ』」
ギィン!!
バリバリバリ!!
「ぐわああああああ!!」
「自分だって痛いのに、なんでこんなファイトするのさ⁉」
「それがフーファイターだからですよ。チガスミでヴァンガードにアタック!」
「くぅ・・・!くらうかよ!ガードだ!『ファントム・ブラック』」
「ターンエンドです」
PW15000➡PW9000
PW9000➡PW9000+SH10000=19000 リンの手札7枚 山札37枚 川並のダメージ1枚
「俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!マシニング・スターグビートル!!」
マシニング・スターグビートル PW12000
「イマジナリーギフト・プロテクト」
イマジナリーギフト・プロテクト発動!
「これで俺はいつでも完全ガードできる。もうお前の攻撃は通らないんだよ!」
「・・・・・・」
「マシニング・スターグビートルのスキル発動!手札から登場した時、ソウルからマシニング・ホーネット、マシニング・マンティスをレストスペリオルコール!ヴァンガードに登場してるため、この2体のユニットのパワーを得る。パワープラス17000!コール!左前列のホーネットを後ろに下げて、マシニング・マンティス、マシニング・ホーネット!
マシニング・マンティスのスキル発動!カウンターブラスト!山札の上から6枚見て、グレード3である強毒怪人ヘルデマイズを手札に加える。そしてパワープラス6000だ!」
マンティス スターグビートル ホーネット
ホーネット ホーネット(レスト) マンティス(レスト)
「マシニング・スターグビートルでヴァンガードにアタック!薙ぎ払え!インセクト・レールガン!!」
「ノーガードです」
「ツインドライブ!ファーストチェック『スパイトフル・ホッパー』セカンドチェック『シェルタービートル(☆)』はははは!クリティカルトリガーだ!パワーは右前列のホーネットに!クリティカルはヴァンガードだ!」
スターグビートルは兜に装着してあるレールガン砲を両方構え、マガツゲイルに向けて発砲する。放たれた雷をもろにくらったマガツゲイルは苦しそうにする。
「ダメージトリガーチェック『修羅忍竜カブキコンゴウ』」
ギィン!!
バリバリバリ!!
「ああああああああ!!」
「日下部!」
「さあ、もう1枚ダメージチェックをしろ」
「・・・ダメージトリガーチェック『忍竜ドレッドマスター』」
ギィン!!
バリバリバリ!!
「・・・・・・っ!!!!」
「俺こういうのダメだ!見てられねぇよ!」
「ほう・・・少しは痛みに強いようだが・・・そのやせ我慢がいつまで続くかな?マシニング・ホーネットでヴァンガードにアタック!」
「ノーガードです。ダメージチェック『忍竜ドレッドマスター』」
ギィン!!
バリバリバリ!!
「くっ・・・はぁ・・・!!!」
「リンちゃん、またノーガードだ・・・」
「なんで痛みが来るのがわかってるのに、ガードしないんだ⁉」
「それはあの子のファイトスタイルじゃない」
痛みが来るのがわかってるのにあえて受けているスタイルにアイチたちは疑問を浮かべる。それをミサキが解説する。
「あの子はいつも通りのファイトをしているだけ。痛みなんか関係なく」
「おらぁ!これでどうだ!マシニング・ホーネットのブースト、マシニング・マンティスでヴァンガードにアタック!」
「ノーガードです。ダメージチェック『修羅忍竜カブキコンゴウ』」
ギィン!!
バリバリバリバリ!!
「・・・・・・っ!!!!」
「日下部!!」
「どうだぁ!!さすがに今度は効いただろ?ターンエンドだ。
ホーネットのスキルで山札の上から6枚見て、グレード3を手札に加えられる。強毒怪人ヘルデマイズを手札に。ブーストしたホーネットはソウルへ」
PW29000➡PW9000
PW18000➡PW9000
PW23000➡PW9000 川並の手札6枚 山札34枚 リンのダメージ5枚(裏1枚)
「ふははは!次のターンでお前もおしまいだ!死の恐怖を味わうがいい!」
「・・・なんと情けないことか・・・」
リンはぽつりとそんなことを呟いた。
「情けない?はははは!そうだなぁ!本当に情けない奴だなお前は!粋がって出てきた割には、何もできずに一方的にやられてるんだからなぁ」
「・・・情けないのはあなたたちです」
「?」
「・・・こんなくだらないものに頼らねば本気のファイトができないと、本気で信じているのですから」
「何?くだらないだと・・・?」
「リン・・・お前はどこまで・・・フーファイターのことを・・・」
「・・・櫂?」
フーファイターを知り尽くしているような口ぶりに櫂は疑問がいろいろと浮かび上がる。その様子に三和は櫂を見つめる。
「・・・茶番はもう終わりです・・・そろそろ・・・本気で潰しにかかります」
「ひぃっ!!?」
リンの睨みに川並はわずかながら恐怖心を抱き始めた。
「さあ・・・イメージしなさい」
リンがそう言った時、川並の視点は惑星クレイの風景へと変わっていた。
「・・・⁉ここは・・・惑星クレイ・・・?・・・そうだ・・・俺は・・・マシニング・スターグビートルだ・・・」
「ライド!!修羅忍竜クジキリコンゴウ!!!」
修羅忍竜クジキリコンゴウ PW12000
「はあああああ!!!」
「修羅忍竜クジキリコンゴウが・・・俺の目の前に・・・⁉」
「イマジナリーギフト・プロテクト!!」
イマジナリーギフト・プロテクト発動!
「クジキリコンゴウのスキル発動!カウンターブラスト!あなたの手札が4枚以上なら、自分の手札1枚を捨ててもらいます」
「くっ・・・!」
「あなた程度にプロテクトの恩恵など必要ありません。コール!忍竜ボイドマスター!忍妖オボロカート!
オボロカートのスキル発動!手札にあるプロテクト捨て、ヴァンガードのパワーを2倍に引き上げます。パワー24000!」
「なっ⁉本当にプロテクトを捨てやがった!!」
「ボイドマスターのスキル発動!スキル発動!相手はインターセプトを封じ、こちらはパワープラス3000!」
ボイドマスター クジキリコンゴウ チガスミ
R オボロカート R
「ボイドマスターでヴァンガードにアタック!」
「くらうかぁ!スパイトフル・ホッパーでガード!」
「ボイドマスターのスキル!カウンターブラスト!自分か相手のリアガードを手札に戻します!マシニング・ホーネット、あなたは邪魔です!」
「くっ・・・!」
「クジキリコンゴウのスキル発動!このターン中、あなたは手札に戻されたグレードでガードできません!」
「んなっ・・・⁉」
「出たーー!!リンリンの切り札、クジキリコンゴウのガード制限!」
「オボロカートのブースト、クジキリコンゴウでヴァンガードにアタック!くらいなさい!!」
「ひいいぃ!!の、ノーガードだ!!」
「ツインドライブ!ファーストチェック『忍竜クロガネ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはチガスミ、クリティカルはヴァンガードに!セカンドチェック『忍竜クロガネ(☆)』ゲット、クリティカルトリガー!パワーはチガスミ、クリティカルはヴァンガードに!」
「ダブル・・・クリティカルだと・・・⁉」
クジキリコンゴウは目にもとどめられないようなスピードで姿を消しながらスターグビートルの前まで近づく。目の前に現れた瞬間、クジキリコンゴウはスターグビートルのレールガンを刀で切り落とした。
「だ・・・ダメージ・・・チェック・・・『ブラッディ・ヘラクレス』『ブラッディ・ヘラクレス』『バーナー・アント』」
ギィン!!
バリバリバリバリ!!
「ぎゃああああああああああああ!!!!」
「オボロカートのスキル発動。カウンターブラスト。手札に加えます。まだ終わりませんよ。チガスミでヴァンガードにアタック!
チガスミのスキル発動!手札を1枚捨て、パワープラス15000!」
「ぷ・・・プロテクトで完全ガードだ!!」
コスト『強毒怪人ヘルデマイズ』
「ターンエンドです」
PW15000➡PW12000+SH10000=22000
PW32000➡PW12000
PW44000➡PW12000(完全ガード) リンの手札8枚 山札30枚 川並のダメージ4枚(裏1枚)
「そうか・・・!この体制を整えるのをずっと待ってたのか!」
「いつものリンちゃんのファイトだ!」
「そんな奴へでもねぇぜ!やっちまえ!日下部!」
「うぅ・・・!スタンド&ドロー!右のマンティスを移動させて、ホーネット、ファントム・ブラックをコール!」
ファントム・ブラック PW8000
マンティス スターグビートル マンティス
ホーネット ホーネット ファントム
「く・・・来るな・・・来るなぁ!!ホーネットのブースト、マンティスでヴァンガードにアタック!」
「ガード『月下の忍鬼サクラフブキ』」
「ホーネットのブースト、スターグビートルでヴァンガードにアタック
「ガード『忍竜クロガネ(☆)』『忍竜クロガネ(☆)』」
スターグビートルはあまりの恐怖心から片方しかないレールガンでクジキリコンゴウを排除しようとかかる。だがその攻撃は2体のクロガネによって全てはじき返された。
「つ・・・ツインドライブ!ファーストチェック『ブラッディ・ヘラクレス』セカンドチェック『カルマ・クイーン』ファントム・ブラックのブースト、マンティスでヴァンガードにアタック!
ファントム・ブラックのスキル発動!てふだを1枚捨てて、パワープラス6000!ノーマルユニットじゃガードできない!!」
「ガード『忍妖ザシキヒメ(治)』」
「そ・・・そんな・・・!」
PW17000➡PW12000+SH10000=22000
PW20000➡PW12000+SH30000=42000
PW23000➡PW12000+SH20000=32000 川並の手札4枚 山札28枚 リンのダメージ5枚(裏3枚)
「今度はこちらの番です。スタンド&ドロー。ボイドマスターを退却し、コール。修羅忍竜カブキコンゴウ」
修羅忍竜カブキコンゴウ PW9000
「カブキコンゴウのスキル発動。クジキリコンゴウがいればパワープラス3000。
さらに、カウンターブラスト(2)。このユニットと同じ縦列にいるマシニング・ホーネットとマシニング・マンティスを手札に戻し、手札から戻された数だけ選んで捨ててください」
「う・・・うぅ・・・」
「クジキリコンゴウのスキル発動。これでグレード2、グレード1でガードできません。コール。月下の忍鬼サクラフブキ」
月下の忍鬼サクラフブキ PW8000
「サクラフブキのスキル発動。此方のユニットが3枚以上ならば、手札を1枚捨て、パワープラス3000。こちらのダメージゾーンの表のカードが1枚以下ならば、1枚ドロー。カウンターチャージ。
クジキリコンゴウのスキル。カウンターブラスト。手札を1枚捨ててもらいます」
「こ・・・これで手札3枚・・・」
「コール。サクラフブキ。スキル発動。手札を1枚捨て、パワープラス3000。1枚ドロー。カウンターチャージ。オボロカートをコール。
スキル発動。手札を1枚捨て、クジキリコンゴウのパワーを2倍。パワー24000」
カブキコンゴウ クジキリコンゴウ チガスミ
サクラフブキ オボロカート サクラフブキ
「サクラフブキのブースト、カブキコンゴウでヴァンガードにアタック!さあ、くらいなさい!!」
「ひいいいいいい!!の、ノーガード!!ダメージチェック『マシニング・スターグビートル』」
ギィン!!
バリバリバリバリバリ!!!
「がああああああああああああああああ!!!!」
ダメージ5の想像を絶するほどの痛みが川並を襲った。
「痛い痛い痛い痛い!!痛い痛い痛い痛いぃ~・・・!!」
「・・・まだ終わりではないですよ。立ちなさい」
リンの顔色はいつにもまして冷たい。まさに、氷の女王のような冷徹さだ。
「・・・あ・・・後・・・1ダメージで・・・」
「さあ、イメージしなさい」
「なあっ⁉」
「惑星クレイで無様に散る己の姿を」
川並はボロボロの状態のマシニング・スターグビートルとしてリンのクジキリコンゴウを見るが、あたりは闇に埋もれており、どこにも見当たらない。
「あ・・・ああ・・・あああ・・・ひ・・・ひいぃ・・・」
そんな暗闇の中でどこに現れるかわからない状況にスターグビートル(川並)はうろたえている。川並自身にも、リンにたいしての恐怖心が倍増していった。
「覚悟はできましたか・・・さあ・・・これでおしまいです!!!」
クジキリコンゴウはマシニング・スターグビートルに姿を現し、刀を振り下ろした。
「し・・・死ぬ!!死ぬ!!本当に死んでしまう!!!」
川並の中の恐怖心が一気に倍増していった。
「うわああああああああ!!!!」
「あ!逃げた!」
そしてあまりの恐怖心から川並はファイトを放り投げて逃げ出していった。
「どきやがれ!!」
「うわあ!」
川並はアイチをどかしてショップを出ていった。川並の仲間たちもそれを見てショップから去っていった。
「て、てめぇら待ちやがれ!!」
カズヤは逃がすまいとフーファイターを追って店を出ていった。
「フーファイターが・・・逃げた・・・」
「フーファイターなど、所詮はあの程度の連中ばかりです。いざ自分が負けそうになれば己が言い出したルールを無視して逃げ出す臆病者・・・相手にする価値もなし」
リンの表情からフーファイターを軽蔑しているように見えるのがわかる。
「・・・カムイ君。一言言っておきます。フーファイターには二度と関わらないでください」
「!!」
リンはカムイにそんな言葉を言った後、そのままショップを去っていった。
「リン・・・」
櫂にはそんなリンの背中が寂しそうに見えた。
「・・・フーファイターには関わるな・・・か・・・」
「でも、フーファイターってさっきの人だけじゃないんでしょ?別の人が来るかもしれない・・・。それに・・・他の店にも・・・」
「「!!!」」
アイチの言葉にカムイとシズクは自分たちにとってもう1つの大切なショップが狙われるかもしれない事実に驚愕の表情をしていた。
☆
カードショップ魁へと続く道のり、その道のりにVFグローブをつけたメイドの恰好をした女性がガラの悪い男2人を引き連れて歩いている。
「・・・ここがカードショップ魁。そこそこのレベルのファイターが集まる場所・・・」
そしてそのカードショップ魁にたどり着いた。
「いくわよ。今日からこの店は、我らフーファイターのものよ」
カードショップ魁にも、フーファイターの魔の手が忍び寄ってきたのであった。
to be continued…
フーファイターズ「フーフーフーフーフーファイター♪
正体不明のフーファイター♪
ショップ乗っ取るフーファイター♪
勝者絶対敗者無用♪
鉄の掟だフーファイター♪
君はフー?僕はフー♪
フーフーフーフーフーファイター♪
VFグローブかっこいい♪
でもたまーにしびれて気絶もしちゃう♪
フーフーフーフーフーファイター♪」
イメージ17「櫂の炎」