投稿がものすごく遅れてしまって申し訳ございません。
頑張って投稿して行けたらと思っておりますので今後ともよろしくお願いします。
「やっぱ昼時は混みますね店長···」
「そうねぇ〜乗り切れちゃえば今みたいに暇になるんだけどね〜」
コンビニの昼時は平日だろうが、休日だろうが忙しい。
揚げ物の補充、店の掃除、レジの対応、納品の検品などやることは沢山だ。特にレジが鬼忙しい···。気づけば平気で5、6人並んでる時だってあるからな。
その昼時を乗り越えやっと暇な時間になり店長と話をしていた。
「戸村君、最近あの子とはどーなのよ〜?」
「あの子···?あぁ〜渋谷さんですか?」
あの日、相談に乗ってから特に渋谷さんとは話はしていない。学校でも特に会って話すこともなかった。彼女は今頃、アイドルの事を真剣に考えているのだろう。
「あれから特に話はしてないですよ。学校でも学年が違うので会わないですし」
「そーなのー?男の子なんだからもっとグイグイ行かないとー」
「あはは···別にそういう目で見てないんですけどね···」
店長はこういう話になると毎回目を輝かせる。女性はやっぱり恋愛話が好きなようだ。まだ若いんだから、店長も恋愛すればいいのにと思うが口に出せない俺がいるのは内緒だ。
「あら?戸村君、こっちに歩いてきてるのって、この間の男の人じゃない?」
「え?」
外を見ると、プロデューサーと知らない学校の制服を着た女の子がこっちに向かって歩いていた。
「あの人年下好きなのかしら」
「·····」
やはり、素性を知らないとそういう風に見えてしまうのだろうか。一緒にいるあの子は誰だろう···候補生かな?
「「いらっしゃいませー」」
相変わらずスーツでガタイの良いプロデューサーと女子高生が入ってきた。俺と目が合うと二人はこちらに寄ってきた。
「こんにちは。戸村さん」
「こんにちは。プロデューサーさんお久しぶりですね」
「はい。お仕事はどうですか?」
「やっとピークを越えて暇になって来たとこです。プロデューサーこそどうしたんですか?それと隣の子は···」
「島村卯月です!あなたが2人目の候補生ですか!?」
とても元気な挨拶は褒められるけど、俺はアイドルにはならないよ···
「えーと···俺は戸村俊太です。男だからアイドルにはならないし、なれないよ」
「す、すみません!私、早とちっちゃって···」
「いやいや、全然大丈夫だよ。お気になさらずに。プロデューサー?この子がプロジェクトの?」
「はい。島村卯月さんです」
名前を紹介され、彼女はお辞儀をする
「よろしくお願いします!えーっと、 戸村さんはマネージャーか何かですか?」
そう来たか···でも、俺とプロデューサーの関係ってなんなんだろうか
「この方は2人目の候補生のお友達です」
あ、素直に言っちゃうんすねプロデューサー。
「そうなんですね!お仕事お疲れ様です!」
え、笑顔がキラキラしている!?何だこの笑顔···自然と元気が貰える気がする。
「あ、ありがとう···プロデューサー?この子の採用理由ももちろん···」
「はい。笑顔です。」
ですよねー。まぁ確かにこの子の笑顔なら納得できるな。
「今日、渋谷さんはこちらに来られましたか?」
「いや、今日は来てないですよ。これから会いにいくんですか?」
「はい。その前に、飲み物でも買おうかと思い寄らせもらいました。」
「なるほど、その···頑張って下さい。」
「ありがとうございます。」
そして、二人はジュースを買って店を出た。島村さんは店を出る時俺を見て軽くお辞儀をして出ていった。礼儀正しい子だと感じた。
「さて、残りも頑張りますかね!」
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「ここが、2人目の候補生の家ですか?」
「はい。」
二人はとある花屋の前に立っていた。
「私、この前、ここの店にきました!ここの店員さん可愛いんですよ!」
「そうなんですね。私が店の中に行ってくるので、島村さんは外で待っていてください。」
「わかりました!」
プロデューサーは花屋の中に入っていった。
「··········」
「お久しぶりです。」
「今度はうちまで来るなんて、あんた相当しつこいよね」
「···すみません。」
「はぁ···丁度今からハナコの散歩だから、場所を変えよう」
外に出るといつだか見た女の子が立っていた
確かこの子は、自分への贈り物と言って花を探していた女の子。その時に見た彼女の目は期待に満ち溢れていて、私は彼女の目を見て自然と白いアネモネという花を勧めた。花言葉は『期待 希望』今の彼女にピッタリだと思ったのだ。そのあと彼女は『ありがとうございます!』という言葉と、とびっきりの笑顔を見せて店を出ていった。
今思えば、この子の笑顔が羨ましいと私は思っていたのかもしれない。私にはあんな笑顔ができないから。
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三人で歩いてきたのは、戸村さんに相談を乗ってもらった公園。春ということもあり桜が綺麗に咲いていた。
「可愛いワンちゃんですね!」
「あっ···うん。」
「あの、お名前聞いてもいいですか?」
プロデューサーと一緒に来ていた子がハナコを触りながら質問してきた。何故かプロデューサーは離れたベンチに一人で座っていた。
「え、あぁ···ハナコ。」
「ハナコちゃんですか!私は島村卯月っていいます!あの時はお花を選んでくれてありがとうございました!ハナコちゃん!」
「えっ!?ハナコは犬の名前で···」
「えっ!うわぁー!す、すみません!」
両手を頬に当てながら戸惑っていた。
「ふっ、ふふふ·····」
そんな姿を見て、私は自然と笑ってしまった
「凛。」
「···ん?」
「渋谷凛。私の名前。」
「は、はい!よろしくです!渋谷さん!」
「凛でいいよ。」
「じゃあ···よろしくね。凛ちゃん!」
「よろしく。えっと···」
「卯月って!」
「卯月···。」
「えへへ···それで凛ちゃん!」
「何?」
「これからアイドル一緒に頑張りましょうね!」
「·····えっ?」
「·····え?」
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「あれ?プロデューサーからメールきてる」
実はさっきメアドを交換していたのだ。こんな早くに連絡来るとは思ってなかったけど。
「なになに?えっと···」
「近くの公園に寄ってください。待ってますので」
「·····」
淡々としてんなーあの人は·····。内容も全然わかんねぇーし。まぁ、とにかく行ってみますか!
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公園に着くとプロデューサーが1人ベンチで座っていた。
「お疲れ様です。プロデューサーさん」
「戸村さん。お疲れ様です」
「どうですか?渋谷さんの勧誘は。」
「今、あちらでお話をしています。」
プロデューサーは正面のベンチの方を指さした
そこには渋谷さんと島村さんが二人で座っていた。
「プロデューサー直々にじゃないんですね···大丈夫なんですか?」
「はい。島村さんが渋谷さんとお話をしたいと言っていましたので。」
「なるほど。」
「それに、彼女の言葉なら渋谷さんにも届くと思いますので。」
「···俺もそんな気がします。」
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「卯月はどうしてアイドルになりたいの?」
「え?」
「あの人さ、毎日来てアイドルになりませんか?って言ってきてそれだけ···不審者にも間違われたりしてさ」
「あはは·····」
「しかも、選ばれた理由が笑顔です。ってそれしか言わなくて。」
「えっ···私も同じこと言われて·····」
「え、あぁ〜でも、私、卯月の笑顔は本当の理由だと思う!」
「そ、そうでしょうか〜···」
あの時、見た卯月の笑顔は本当に輝いて見えたから。私なんかとは全然違うのだから。
「いいんです!それでもプロデューサーさんは、私の長年の夢を叶えてくれる人かもしれないから!」
「夢?アイドルになるのが?」
「はい!」
「あのさ···卯月はどうしてアイドルになりたいの?」
「えぇっ?えっと···だって綺麗な衣装とか着れて···キラキラしたステージに立てて、お姫様みたいで···!」
お姫様か···私には想像つかない
「正直、どういう仕事がアイドルお仕事なのか私もよく分かってないんですけど···でも、夢なんです。」
「···夢?」
「はい。スクールに入って、同じ研究生の子達とレッスンを受けながら私、ずっと待ってました。アイドルに···キラキラした何かになれる日がきっと私にも来るんだって···そうだったらいいなって···ずっと思ってて···そしたらプロデューサーさんが声をかけてくれたんです。」
「···あの人が?」
「はい!」
突然、卯月は立ち上がって私の前に立ち、足元にあった桜の花びらを拾いあげる。
そしてとびっきりの笑顔を私に見せて···
「プロデューサーさんは、私を見つけてくれたから!私はきっとこれから夢を叶えられるんだなって!それが嬉しくて!」
「あっ···」
私はこの時、卯月の笑顔に心を動かされたのかもしれない。私にはないとびっきりの笑顔。まっすぐに夢を追いかける卯月の姿に私は見惚れていた。きっと、この子と一緒なら···キラキラした何かになれるのかもって···そう思えたのだ。
「り、凛ちゃん!ハナコちゃんが!」
「え、あぁ!ハナコ!」
リードを掴んでいた力が自然と抜けていたのか、私の手から離れハナコは、プロデューサーの方へ走っていった。
私もそれを追いかけ、ハナコの元へ急ぐ。ハナコに追いつくと、プロデューサーと戸村さんも一緒にいた。
プロデューサーはリードを取り私に渡す。
「あ、ありがとう···」
少し間を開けてプロデューサーが話し始めた
「···少しでも、君が夢中になれる何かを探しているのなら、一度踏み込んでみませんか?」
「·····」
「そこにはきっと···今までと別の世界が広がっています。」
「別の世界···」
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「渋谷さん···怖い?」
「わかんない。でも···ドキドキしてる。」
プロデューサーさんと、島村さんが帰った後、二人でベンチに座っていた。
「そっか。島村さんはどうだった?」
「卯月は···私には無いとびっきりの笑顔を持ってた。夢に向かう姿勢も私とは違って···でも、卯月自身もアイドルがどんなものなのか私と同じでよく分かってなかった。」
「初めはみんなそうなんだよ。やってみなきゃわかんないことばっかりだよ。」
「卯月が言ってた。プロデューサーは私の夢を叶えてくれる人かもしれないって。」
「夢を叶えてくれる人か···。渋谷さんの夢は?」
「···わかんない。でも」
「···?」
「このままの自分じゃダメだなって思ったんだ。何をするにも中途半端で、やる前から無理だって諦めて···そんな自分を変えたいと思ったんだ」
プロデューサーさんと島村さんのおかげで、渋谷さんはアイドルに対して前向きに考えてくれていた。応援してた俺からすればこんなに嬉しいことはない。
「アイドル···始めるの?」
「···うん。私に、卯月みたいな笑顔ができるかわからないけど、私は私なりに頑張りたいと思ってる。もちろんやるからには他の人には負けたくない。」
「そっか···やっと、一歩踏み出してみる覚悟が出来たんだね。」
「はい。でも···」
「まだまだ不安なことは沢山あると思います。その時はまたこうやって相談に乗って欲しいです」
「あぁ。もちろんだよ。俺でよければいつでも相談乗るよ。」
「ありがとうございます。」
この時見た渋谷さんの笑顔は、島村さんに負けないくらいキラキラしていたと思う。
ご愛読ありがとうございました。
会話文が多くて申し訳ありません。
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