チェイテ城は不滅なのよ!   作:麦わらぼうし

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最終話です。


エピローグ

 チェイテピラミッド姫路城が、超大型デパートになった特異点を後にした藤丸立香とマシュ・キリエライトは、彷徨海に帰還してそれぞれのマイルームに戻り、報告書を書いていた。

 

 正直、なんと書けばいいのか分からない特異点だったことから、特に立香は頭を悩ませていた。

 

 いや、別にカルデアに対して不利益は被っていないのだが、実際はカルデアが崩壊する未来から送られた情報をBBから伝えられたからこそ、問題は無かったのだ。

 

 これをそのまま報告していいのだろうか?

 

 ゴルドルフ新所長が気絶するとしか思えない。

 

 だが、報告しない訳にはいかないし、下手に気を使った書き方をしても内容自体は変わらない。

 

 ならばもう、機械のような気持ちで淡々(たんたん)と書き(つら)ねてしまった方が、ダメージは少ないのではないだろうか?

 

 そう考え、もう新所長には早くトンチキ特異点に()れて貰うためにも、体験したありのままをストレートに書き記して提出した。

 その後、受け取った新所長は頭を抑えて座り込んでしまった。

 

「ふむふむ、ここが彷徨海で――ここがマスターさんの部屋ですか……」

 

 そして、カルデアの召喚に応じた――というより、直接やって来た彼女『きれいなエリザ』が、興味深そうに立香のマイルームを見回していた。

 

▶「なにか問題はある? 要望があれば、出来る限りは応えるよ」

 

 彼女は初めてカルデアに来たので、これから過ごす為に必要なモノが有れば、ある程度は融通を()かせなくてはならない。

 

 集団生活というものは、ルールを決めてお互いの妥協点を把握して置くことが重要だ。

 

 特にサーヴァントは、基本的に気難しい者も多く、うっかり地雷を踏んでしまったらシャレにならない。

 

「ううん…『私』は問題ないよ! たぶん…『あっち』も問題ないと思う!」

 

 彼女は、そう答える。

 

 しかし、その返答は少し変な言い回しだった。

 

 それもその筈。今の彼女は、立香たちと一緒に居た彼女とは、少々違っていたからだ。

 

「まったく、昔の『私』に任せて引き籠もるなんて……」

 

▶「取り込んだエネミーを監視する為だっけ?」

 

 そう。彼女こと『きれいなエリザ』は、カルデアにやっては来たが。

 着いてそうそう、自身の霊基を弄って人格を2つに分けて、1人を取り込んだエネミーの監視。

 もう1人を、表面で活動するように改造したのだ。

 

 今、表に出ていて立香と会話しているのは、彼らに会う前の精神性がかなり強い人格であり、本質的には同じなのだが(ほとん)ど別人だった。

 

「まあ、止めてもらう約束があっても、対処する必要はあるしね? 用があったり、呼んだりすれば出てくるから大丈夫だよ!

 それから、こっちの私は『余分』をいっぱい持ってるから『きれいなエリザ』って呼ぶのは止めてもらっていいかなっ♪」

 

▶「分かった。なんて呼べばいい?」

 

「う〜ん?

 そうだね……私の名前は

『エリザベート・バートリー・オルタ・リリィ・ラーヴァ』!

 そう呼んでくれると嬉しいな!』

 

▶「了解。これからよろしくね」

 

「こちらこそ! 『私』も『あっち』もよろしくお願いしますね、マスターさん!」

 

 こうして、カルデアに新たな仲間が加わった。

 

 そして今年の新たなハロウィン特異点は、無事に終了したのだった。

 

 めでたし、めでたし。

 

 

     ◆

 

 

真名再定義

 

 

きれいなエリザ

エリザベート・バートリー・オルタ・リリィ・ラーヴァ

 

 

 

真名 エリザベート・バートリー・オルタ・リリィ・ラーヴァ

 

クラス ルーラー

 

Rare 4

 

Cost 12

 

コマンドコード Quick 1 Arts 3 Buster 1

 

能力値 Lv. 80 HP 20000 ATK 0

 

属性 中立 中庸 女性 人 人型 竜

 

宝具 周回疾走魔嬢(エンドレスヘル・エルジェーベト)

 

    Card Arts ランク EX 種別 対界宝具

 

    自身に行動記録状態を付与(3T) 

    &自身に宝具封印状態を付与(永続&強化扱い)

    &味方全体に通常攻撃を行えなくする状態を付与(3T&強化扱い&控え含む)

    &相手のターンをスキップする。

 

 ※行動記録状態:付与されたターンからの行動を記録し、解除される前にバトルが終了した時。同じ編成で同じバトルを再度開始し、記録した前のバトルと同じ行動を取る。クエストをプレイするAPが足りなくなった時、この効果は解除される。

 

(要約:3ターン以内にクエストをクリアできるパーティ編成なら、APが無くなるまで完全放置で自動周回してくれるよ!)

 

Skill1:これがあなたの望んだモノ(CT99)

 

    先頭のサーヴァントのNPを増やす(NP+30)

    &宝具演出スキップ状態を付与(3T)

 

Skill2:これがあなたの求めたモノ(CT99)

 

    先頭のサーヴァントのNPを増やす(NP+50)

    &宝具使用後NPを最大まで増やす状態を付与(2T)

 

Skill3:私以外に不要なサーヴァントは居ない(CT99)

 

    先頭のサーヴァントのNPを増やす(NP+20)

    &先頭のサーヴァントの宝具性能をアップする<敵単体に超強力な攻撃 を 敵全体に超強力な攻撃に変更>(3T)

    &自身を控えに退避する<フィールドにいる味方が1騎のみの時は退避不能>

 

 

 クラススキル

 

 怪物の心臓 NPが100チャージされた状態で戦闘を開始する

 

 対魔力 EX 自身の弱体耐性アップ

 

 

 プロフィール

 

 チェイテピラミッド姫路城によって、土地が悲鳴あげた事から生まれた特異点の終末装置。

 出現する際に、土地に蔓延(まんえん)していた「エリザ粒子」によって、姿形がエリザベート・バートリーと瓜二つとなって生まれることになった少女のようなナニカである。

 彼女は人類悪に覚醒しない為に大部分の力を削ぎ落としており、能力は味方の補助に全振りしている。

 現在では人格を2つに分けて、内と外をそれぞれ担当しており、内は生真面目、外は人懐っこいように見える。しかし、本質的には同じであり、どちらも彼女の本当の性格ではない。

 どれだけ彼女と親しくなろうとも、彼女が本当の意味で心を開いてくれることはないだろう。

 彼女が心を許す相手は、この世にたった1人しか存在しないのだから…………え? なんで物理的に増えてるの? 

 

 

 パラメーター   筋力 D

 

          耐久 EX

 

          敏捷 B

 

          魔力 EX

 

          幸運 A

 

          宝具 EX

 

 

〇これがあなたの望んだモノ

 

 戦いを、現在より効率的に行えるように状況を見極め、最適な行動を取らせるようにするスキル。

 

 彼女の膨大な知識による瞬間的な判断能力が可能したものであり、指示を受けた者は戦闘が高速化する。

 

〇これがあなたの求めたモノ

 

 戦いの続きを望む者に、肉体を精神へ同調させることで、心が諦めない限り動けるようにするスキル。

 

 彼女の精神性を対象者と同じにすることで、魔術的に同一の存在として扱い、対象者の負担を肩代わりする。

 

〇私以外に不要なサーヴァントは居ない

 

 サーヴァントの本質を見極め、戦場での活動を手助けするスキル。

 

 強さが同じまま攻撃範囲を広げることが出来るが、使った後は「やることは終わった」と控えに戻ってしまう。

 全体攻撃のサーヴァントには、あまり意味がないので戦場に残ることが多いのだが、彼女は誰かと一緒に戦いたいのだろうか?

 

 

周回疾走魔嬢(エンドレスヘル・エルジェーベト)

 

 ランク:EX 種別:対界宝具

 

 彼女の本質にして、チェイテピラミッド姫路城が存在する世界を展開する固有結界―――だったのだが、取り込んだエネミーの影響により、侵食固有結界に変化してしまった。

 

 もし人理が漂白化していない時に展開してしまえば、結界の範囲に入った全ての建物が「チェイテピラミッド姫路城」に置き換えられてしまう。

 

 また、この侵食固有結界は「始まり」から「終わり」を設定し、その期間の事象を支配するモノなのだが――「終わり」が設定されている以上、世界が修正しなくても勝手に消滅するので、抑止力の影響を一切受けない性質を持っている。

 

 

 会話集

 

 

 召喚時

 

「サーヴァント、ルーラーです。

 私の力が役に立つか分かりませんが、これからよろしくお願いしますね、マスターさん?」 

 

 通常会話

 

「出撃ですか? お任せを、周回には馴れてますよ」

 

「主従関係ですか? 私がサーヴァントで、貴方がマスターさんだよ。それがどうかしたの?」

 

「私の戦い方が毎回違う? 状況に合わせて最適に行動しているだけだよ。私、弱いからさ……」

 

「ハーイ! ちょっと言いたいことがあったので出てきちゃいました! アナタがマスターさんですね? ……もし、我が主を泣かせたりしたら潰すからな」

 

 聖杯にかける願い

 

「ん〜? 聖杯か〜……別に要らないかな。どうしても欲しかったら造ればいいし……それより、自分で新しく何かを発明したいよ」

 

 好きな物

 

「好きな物? 会話かな……何かを発明するには『あんな事が出来たらいいな、こんな事が出来たらいいな』っていう、思いがあると方向を決めやすいから。自分以外の考えに触れるのは好きだよ」

 

 嫌いな物

 

「嫌いな物? 納期! 締め切り! 突然の仕様変更!」

 

 誕生日

 

「誕生日おめでとうございます、マスターさん! こちら、プレゼントになります。この『安全マークシール』を貼っていれば、今日一日ぐらいなら、本気の神霊からも簡単に逃げられますよ!」

 

 イベント発生中

 

「新しい周回のイベントですね! マスターさん。周回は私に任せて、イベントを楽しんでくださいね?」 

 

 

 ギルガメッシュ(弓)

 

「あっ! ギルガメッシュさんだ! 王様〜! またアレ見せてください! A・U・O キャスト・オフ。もう一度、あの芸術を見たいです! って、なんで逃げるんですかーッ!? 待ってーッ!? もう(にぎ)ったりしませんからーッ!?」

 

 キングプロテア

 

「あの、キングプロテアさん? 確かに、身体が大きくて困っているからと『拡大縮小懐中電灯』をお渡ししましたが……私の手に乗れるほど小さくなるのは、別の意味で困りませんか?」

 

 ジャック・ザ・リッパー

 

「ジャックさん、どうしたのですか? 何やら困っているようですが? 最近、あまり解体できなくて、欲求不満? 私で良ければ解体しますか? ―――ゴフッ」 

 

 テスカトリポカ 

 

「あの、テスカトリポカさん。なにやらボロボロですが……あぁ、ケツァルコアトルさんとククルカンさんに……なるほど。えっと、大丈夫? 心臓食べます? ―――ガフッ」

 

 エジソン

 

「頭をライオンにする発明なら簡単に作れますが、必要性を感じませんね……というか何故、アメリカの歴代大統領がライオンなのでしょう? ライオンはサバンナの生き物では?」

 

 俵藤太

 

「う〜ん。彼を参考に作ったこの『美食テーブルクロス』ですが……やっぱり、一度に出せる量が全然足りませんね。一応、こちらは調理後の料理になって(うつわ)付きで出せますが、使い道ありますかね?」

 

 シバの女王

 

「あの、この大量のQPはいったい……? はぁ、完全な無に至った人を復活させて欲しいんですか。いや、流石の私でも無からは何も作れませんよ! ソレは同じ姿をした別のダレカです! まあ、アナタが覚えているのなら『完全な無』では無いので可能ですが、どれだけ時間が掛かるか分かりませんよ?」

 

 

 絆Lv1

 

「そう言えば、マスターさんって欲しい物あります?」

 

 絆Lv2

 

「地球破壊爆弾の在庫どうしましょうか? マスターさん、使いますか?」

 

 絆Lv3

 

「なんと言いますか……マスターさんを見ていると、安全の為に開発を急がなくてはいけませんね!」 

 

 絆Lv4

 

「素材が全然足りません。こうなったら『フエール素材銀行』で増やすか『倍倍(バイバイ)エキス』で増やすか……マスターさんはどっちがいいと思います?」

 

 絆Lv5

 

「マスターさん。マシュさんを大切にしてあげてくださいね? 貴方の手は、大切なものを掴むことができますから。雑事は私が引き受けます、だから精いっぱい生きてください」

 

 

 他→エリザベート・バートリー・オルタ・リリィ・ラーヴァ

 

 エルキドゥ

 

「あっはっは! 彼女はある意味、ギルの天敵だね。千里眼が無くても見抜いてしまうから(なつ)かれるなんて、性能が良すぎるのも考え物だ。まぁ流石の彼でも、握り潰されたと分かったら、距離を取ってるけど」

 

 パッションリップ

 

「マスター見てください! 私の手、マスターと同じ――女の子の手になれたんです。エリィさんから貰ったこの腕輪で、メルトも手が動かせて、本当に嬉しい……」

 

 邪ンタ

 

「彼女が消える最悪の結末は(まぬが)れましたけど、やっぱりまだまだ不安定ですね……トナカイさん、どうか最後まで彼女を見捨てないであげてください」

 

 ククルカン

 

「え? え? あの子、私の同族ですか? もしかして汎人類史の私でしょうかッ!? ……そう言えば、カルデアって同一人物が増えると言っていましたね? よーし、どちら強いか勝負しましょう!」

 

 ニコラ・テスラ

 

「素晴らしい……まるで私が直接教えた弟子のように、私の交流への理解が深く、腕もいい。ただ、直流も使う点はマイナスだ。もしや、あのライオンヘッドに邪悪な思想を植え付けられたのでは……よし、私自(わたし みずか)ら、彼女に交流の素晴らしさを伝授してあげよう」

 

 紅閻魔

 

「沢山料理を頼まれた時は、随分と大食漢なのかと思いまちたが、レシピの参考にしていたんでちね。でも、まだまだ甘いでち。これでは、紅が作った物の9割ぐらいにしか届きまちぇんよ?」

 

 アルトリア・キャスター

 

「彼女に頼めば、私のエミュレートではなく。予言の子だった時の『あの子』を、五体満足かつ妖精眼を使えなくして完全蘇生出来ますが、それは『あの子』の覚悟を(けな)す行為……あぁ、私に『例え、(うら)まれても会わせたい』と思う機能さえあれば……」

 

 

 

 レベルアップ

 

「いや、私じゃなくて他の人に使ってあげてッ!?」

 

 

 霊基再臨1

 

「どれだけ強化しても、私は戦えないよ? まぁ、継戦能力は上がるけどさ……」

 

 霊基再臨2

 

「え? 衣装チェンジは無いのかって? オリジナルと同じなんだから、変わっても見馴れてる姿にしかなれないよ」

 

 霊基再臨3

 

「うん。これくらいで十分かな? これ以上は、強化しても体力が増えるだけだね」

 

 霊基再臨4

 

「来るとこまで来た感じかな? 私という戦えないサーヴァントの為に消費した資源分の働きは約束するよ! そうだね……好きなNPCのプレイアブル化 と 好きなサーヴァントの水着霊基を実装する権利、どっちがいいかな?」

 

 

 絆礼装

 

 礼装:夢の発明品

 

 レアリテ:☆4

 

 コスト:9

 

 解説: 机の中に仕舞われている無数の設計図。しかし、書かれている文字や図形は、彼女が独自で作ったものであり、解読出来ない。

 

 自身に刻まれた無数の縁を利用して学習した彼女の集大成。本人曰く失敗作らしいが、サーヴァントの交換チケット や 魔力の加工方法など、役に立ちそうな設計図ばかりである。

 

 だが、彼女に取って魅力的に感じるモノは何もなかった。どれだけ便利なモノであっても、それ以上に大切なモノが胸の中にあり、ソレは決して作れるモノではなく、形として残したいとも思わなかった。

 

(エリザベート・バートリー・オルタ・リリィ・ラーヴァ[ルーラー]装備時のみ、バトルで獲得する絆ポイントを倍にする)




 という訳で『チェイテ城は不滅なのよ!』は完結です。
 ここまで読んでくれた皆様、本当にありがとうございました。

 え? タイトル回収がされてないって?
 エリちゃんがいる=チェイテピラミッド姫路城の存在証明、なので彼女がカルデアにいる限り、チェイテ城――というかハロウィンの概念が残り続けるという意味です。
 いや、設定考えたの昔過ぎて、文字にするのが大変でした……。
 ストーリーの展開として、彼女は倒すことが正式加入の条件になりますが、実はコレ……本当に彼女が、自分を欲しているプレイヤーの所なら行く。という意味合いもある条件なんです。

 イベントに参加できなくて間に合わない!
 →貴方のペースで進めてね、私は戦力にはなれないから。

 こんなイベント簡単だ、周回沢山して報酬ゲット!
 →自分で沢山周回できるなら、周回向けの私は必要ないよね。

 ストーリー好きだけど時間がないよ……。
 →分かったよ! 貴方の代わりに周回しといてあげる!

 こんな感じですね。どうしても彼女が欲しい場合は、復刻イベントを頑張りましょう。
 あと作中に出ていますが、ハッキリ言って彼女はチートキャラです。技術力が某ネコ型ロボットの世界を基準としているので、戦闘以外に出来ないことは、ほぼありません。まぁ、トンチキ時空のキャラということで、その辺は適当に……。
 ところで、一応バレンタインイベントの内容も考えていたのですが、おまけで要りますかね? 要望があったら書こうかな……。

 それでは最後にもう一度、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
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