【完結】赤のキャスターは蓬莱山輝夜   作:木工用

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後日談
永遠亭にて


 

 

 

 

おおおおおお! 何と愉快で! 痛快で! 型破りな冒険譚か!

 聖人二人の対立が主軸となるはずの物語が、外部からのトラブルにより荒らされ揉まれ、もはや主人公は一体誰なのか!? ふざけている!

 こんな混沌とした物語が我輩のいない世界で起きていようとは! 作家である我輩が知るときには全てが終わり、目撃さえさせて貰えぬとは、残酷! あまりに残酷ですぞ!

 しかし! こうして取材させてもらえただけでも僥倖! 早速、この身が尽きぬ内に執筆しなくては...!」

 

「妹紅」

「ほいよヴォルケイノ」

 

「あつつつつつつ!? これはひどい! 執筆作家である我輩に炎とは! 紙など持てぬではないか! なんたる非道!!」

 

 幻想郷に帰還!

 そしたら何故か永遠亭にいたのがこちら、シェイクスピアおじさん。

 本来なら我輩が赤のキャスターでしてね...などと抜かしている。

 ちょっと向こうでの旅の話をしてあげたら、ウッキウキになっちゃって今これ。

 

「ぐぬぬぬぬ...仕方ありませぬ、この場は撤退ですぞ! しかしいつかこの物語を、この世界に誕生させて見せましょうぞ!」

 

 あ、外に走ってっちゃった。外は迷いの竹林だけど、大丈夫そ?

 ま、いっか。赤のキャスターは蓬莱山輝夜! この私よ! えっへん!

 

「なんでいたの? さっきのおじさん」

「さあ? まあ幻想郷だし」

「それもそうか。成仏できるといいな」

 

 そう!

 帰ってきました! 幻想郷!

 いやー、結構外の世界にいたからね! 帰ってきた日に吸った地元の空気は旨かったわねー!

 いや、厳密な地元はお月さまのほうなんだけどね? 感覚的にね?

 

「はー! やっぱりこの体よ!

 どうよもこたん、あたしキレイ?」

「何で口裂け女の怪談風に言うんだよ。はいはい世界一綺麗だね」

 

 肉体も元通り! 生まれ持った体が一番ってワケ。

 

「うんうん冷めた返事ありがと。

 もこたんも可愛いよ。あのときの炎をもう一回出せないかなーって最近密かに練習してるのも可愛い」

「ばっ!?!? てめぇ何見てやがる!? 燃やすぞ!」

「あら? じゃあ早速第二ラウンドを始めようかしら。負けた方が明日の朝ご飯抜きね」

「今日の朝メシ間に合わなかったの根に持ちすぎだろ!? まあいいぜ、やってやら―――」

 

 

「「そ、こ、ま、で、だ(ね?)」」

 

 

「「はいすみませんでした」」

 

 

 ちなみに最近は、罰として永遠亭の掃除を二人でさせられている。

 おサボりしたいけど、永琳と慧音に仲良く見張られているので無理。多分紫にも見られている。

 

 

『塵一つ数えて楽しむくらいなら、その塵やら掃除してくれるかしら?』

 

 

 こんなこと言われたら無理です。ハイ。勝手なことしてすみませんでした。

 

 

「ふえぇぇ...早く終わらせて皆に会いたいよぉ...!」

「口より手を動かせ。つーか、お前のツレのこと、私にも教えてくれよな?」

「あー、それもそうね」

 

 誘った子達は全員無事に幻想郷に来れたみたい! 永琳に教えてもらった。今はそれぞれ思い思いの場所にいるらしい。

 というか、思ってたよりたくさん来ちゃったらしい。その内の一人はこの永遠亭にいるみたいだし。

 会いに行きたい...でもお掃除終わらせなきゃ...ひぃん...

 

 

 

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

 

「やーーーーーっと終わった!

 勝った! 後日談ッ、完!」

 

 鳴り響くファンファーレとカッコイイ決めポーズ!

 

 長く苦しい戦いだった...!

 祝いの花火を! 摘まみには酒と少しの肴を!

 これで家に帰れるんですよね...!?

 元々家だったわ。

 

「8割は私がやったけどな。お前は1日に最低5回はイナバの兎と遊んでたけどな」

「失礼ね。5日目は4回だったわ。

 まあ6日目はその分遊んで8回だったけど」

 

 だって~イナバから寄って来ちゃうんだも~ん。

 モテる女はつらいわ~大変だわ~。

 

「くたばれ」

「いやん♪ もこたんのえっち♪」

あ゛? あと流してたけどもこたん言うないい加減。

 お前が言うせいでちょっと人里で流行ってんだぞ。何ならお前の連れてきたあいつらが私のこともこたんで認識してんだぞ。どうしてくれる?」

「よっ! みんなのアイドルもこたんちゃん!

 こっち見て~♪ 炎出して~♪」

「表出ろ」

 

 

 

 この後、三回戦目までやって、永琳に気づかれてお説教されて、また荒れたところを掃除した。

 

 

 

「ぜぇ...ぜぇ...! とりあえずもこたん言うな...!」

「ええ...見て見て妹紅...月がキレイよ...」

「もう夜ってことじゃねーか...!」

「いいじゃない...ついでに飯食っていきなさい...」

「当然だ...じゃなきゃワリに合わんわ...」

 

 私と妹紅。二人で綺麗にした縁側に寝転がる。あなた寝転がってるときもポッケに手を突っ込んでるけど逆に辛くないの? おてて寒いの?

 

「あともこたん...」

「もこたん言うな...一回しかもってないじゃねーか...」

「いいからいいから」

「良くない」

「明日から何日間か、お時間あるかしら?」

「聞けよ」

 

 あ~、聖杯戦争中にできなかったこのやりとり。帰ってきたって感じするわ~。

 三回戦やって体の調子もだいぶ戻ったし、そろそろ遠出しようかな~と。

 

「まあ、時間ならあるが」

「んじゃ決定ね。

 一緒に皆に会いに行くわよ~」

「...別にいいけど。向こうで一緒にいたお前と違って、私はほぼ初対面だぞ? 居なくても良くないか?」

「ダ~メ♪ 一緒に行くの♪」

 

 こらこら、ぼっち気質を発動させないの♪

 あなたも道連れよ♪

 道連れって言っちゃった♪

 

「まあいいけど...」

「よし、決定ね! 飯のときに永琳に許可もらおうっと♪」

「はあ...」

 

 元気良く立ち上がり、月に向かって仁王立ちして伸びを一つ!

 う~~ん、よし! 明日から楽しむぞ~!

 幻想郷に引っ張ってきちゃったあの子たち。元気に楽しんでくれてるといいな~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「永琳、明日から私たち...

 結婚するから!」

「ごほっ」

 

「そう。幸せにね」

「ありがとう永琳!」

「ちょっ、おまっ」

 

「なら今日の布団は一つでいいウサね」

「ええ! そうね!」

「ふざけっ」

 

「式はいつにするんですか?」

「ん~、わかんないけど盛大にするわ!」

「どうしてそうなる!?」

 

「いやぁ、明日からデートするんだから、これもう実質結婚かなぁと思って♪」

「結婚でもねぇしデートでもねぇわ!」

「妹紅。食事中に大声はやめなさい。慧音に教わらなかったのかしら?」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」

 

 うーん! 楽しくなりそう!

 

 

 

 

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