それは学校の春休みが終盤にさしかかっていたある日。
「あー!疲れたー!やっと帰れる!」
疲れた体に鞭をうって穂乃果は、なんとか歩きだす。先程幼馴染みの二人と別れ、現在帰宅途中なのである。
「う、海未ちゃん・・・あんなに怒らなくてもいいのに・・・・」
そう言いながら穂乃果は先程の事を思い出す。
『ダメです!何度言えば分かるんです!』
『だってー!終業式が終ってから生徒会の仕事が忙しくて全然勉強できなかったんだもん!』
『言い訳しないでください!私もことりも同じ生徒会なのにちゃんと宿題を終らせているのですよ!何故、あなたはいつも宿題を早めにやらないのですか!?』
『生徒会長だからって言われても、分かんないものは分かんないんだもん!海未ちゃんが写させてくれれば、それで済む話でしょ!』
『穂乃果、あなたは生徒会長なのですよ!生徒会長であるあなたが宿題の一つも提出できなくてどうするのですか!』
そして現在。
「もう、海未ちゃんは鬼だよ!鬼!」
そう言いながらぶつぶつとこの場にいない幼馴染みの悪口を言い始める少女。
「あっ!?」
しばらくすると穂乃果はある場所に通りかかる。そこは幼い頃、海未とことりと一緒に遊んだ公園。
「懐かしいな・・・・。そういえば昔、よく三人で一緒に遊んだっけ・・・・」
子供の頃遊んだ公園を見て、穂乃果は当時のことを思い出す。すると突然声が聞こえた。
「星が綺麗だな・・・・・・」
「えっ?星・・・・?」
そう言いながら穂乃果は空を見上げる。
「わあーーーーーっ、本当だ!・・・・・って誰!?」
そう言いながら慌てて視線を公園に戻す。すると公園には頭にヘッドホン、足に木製の便所サンダルを履いた青年がブランコに座っていた。
「お前も星を見に来たんだろう?」
そう言うと青年はブランコから立ち上がる。
「こっちに来いよ!みんなで見ようぜ!」
「い、いいよ・・・もう遅いし・・・・。それに君、文法間違ってない?二人じゃ、『みんな』とは言わないよ。」
そう言いながら穂乃果はクスクスと笑い出す。
「いいや、『みんな』さ。」
「えっ?」
青年は嬉しそうに親指で後ろを指す。
「この・・・・・・公園の・・・・」
「!!!!」
青年の言葉を合図に沢山の霊がその姿を現す。
「あ・・・あ・・・・・・・あ・・・・」
その光景に穂乃果は言葉を失う。青年はそんな穂乃果を尻目に霊たちと戯れ始める。
「わあああああああああああああああ!!!」
ありえない物を目撃し、少女は大きな悲鳴をあげる。