次の日、学校の教室。
「『「『「『「『幽霊!?』」』」』」』」
穂乃果は昨日見たことを幼馴染み二人に話した。
「何を言ってるんですか・・・・?」
「だから見たんだよ!昨日、公園で!!!」
穂乃果の話しを海未は信じられず呆れた表情で彼女を見つめる。
「穂乃果ちゃん・・・・少し休んだほうがいいんじゃ・・・・・」
「ことりちゃんまでそういう事言うの!?二人とも、何で信じてくれないのー!?」
「あなたは無理しすぎだったんです。だから幽霊みたいな非科学的な物まで見るんですよ。」
当然の反応だろう。普通に考えれば幽霊なんて誰も信じない。テレビ番組で紹介されている幽霊はほぼ見間違えか番組のやらせだし、写真に至ってはプラズマによる超常現象であることが多い。
「そんなことないよ!私だって嘘だと思ったけど、ちゃんと頬っぺたをつねって確認したんだから!」
可愛らしく頬を膨らませて怒る穂乃果。すると
ザワザワ
突然教室の外が騒がしくなる。振り向くと廊下を二人の人物が歩いている。一人はことりの母でこの音ノ木坂学院の理事長。 そしてもう一人は・・・・・
「あーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
パチン
「うるさい!!」
大声を出しながら叫ぶ穂乃果に海未はツッコム。そんな二人の光景を青年は横目で見ながら、理事長の後を歩く。
そうこうしているうちに二人は理事長室に入っていく。そして理事長の扉にそっと耳を寄せる穂乃果。
「あの子だよ。」
「えっ?」
「昨日の幽霊青年。」
そう言いながら中の会話に聞き耳を立てる穂乃果。
「・・・・・・・・穂乃果ちゃん・・・本当に大丈夫?」
穂乃果の言葉に海未は哀れみの視線を向け、ことりは心配そうに彼女を見る。
「なっ!?」
彼女たちの言葉に穂乃果の機嫌はますます悪くなる。
ギイ
しばらくすると理事長の扉が開き、
「・・・・・・・・・・・。」
理事長と青年がその姿を現す。そして穂乃果は思わず後ろから
「ねぇ・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・。」
「ねえ!」
「???」
青年は振り向き、穂乃果に視線を移す。
「昨日、公園であったよね?」
「・・・・・・・・・・・。」
「幽霊と一緒だったよね?」
穂乃果は僅かな希望を胸に真剣な表情で青年を見つめる。昨日の出来事がまやかしでないなら、彼は自分の事を知っているはず。海未とことりも静かに青年の返答を待った。すると青年は静かに口を開く。
「・・・・・・・・・・・ていうかお前誰?」
ガーン
「なっ!?」