[裏技]仮面ライダーゲンムVS魔法少女おりこ☆マギカ ロンリー・プレイヤー   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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BATTLE 03-03 (side:magi-K.K.)

「えへへっ、やった! 織莉子からのプレゼント!」

 

ちょっとゴスロリな衣装のウサギのキーホルダー。

襲う魔法少女を探しに街を歩きながら、何度も何度も掲げては跳ねて喜ぶ。

宝箱作らなきゃ! 毎日手入れして百年使うんだっ!

私たちの愛を示す永遠の証に――。

 

「……織莉子」

 

書斎にいる私を見付けた時、織莉子は疲れた顔してた。

お腹空かせてたのかな? 眠かったのかな? 学校でヤなことあったのかな?

……さみしいのかな?

 

「悲しいなぁ」

 

織莉子がお腹空かせてても、私はごはんになってあげられない。

眠たがっててもベッドに変わってあげられない。

イジメる奴らを殺してあげることも……ソイツが魔法少女じゃなきゃできない。

アイツ(父親)の代わりにもなってあげられない。

 

「私にできることしかできないのは悲しいなぁ」

 

世界はくだらない、つまらないばかりで、織莉子だけが特別で、なのにみんな織莉子を傷付ける。

私が、私だけが織莉子の完全な味方。

()()()()()()()()()()()()織莉子のために魔法少女の契約を結べたのに。

 

「……もっと早く?」

 

また自分の思考に変な引っ掛かりを覚えた。

デジャヴとは違うけど、私はなにか勘違いしてる……?

 

ドンッ!

 

「わっ!」

 

考え事してて前方不注意だったからか、女の人にぶつかってしまった。

 

「いたた……」

「すいません! 大丈夫ですか?」

「ん~、大丈夫大丈夫」

 

って、向こうも歩きスマホじゃん。

ペコペコ謝ってたから責める気もないけど、気を付けてほしいよね。

 

「まった、くぅぅぅぅぅぅ!? な、ないっ!?」

 

手の中が空っぽになってることに気付いて汗が噴き出す。

織莉子からのプレゼントが! 私たちの愛の結晶が!?

 

「うわああああああああ!!」

 

ブンブン首を振って見回しても近くには落ちてない! 吹っ飛んじゃった!?

傍の植え込みも掻き分けて、その先の公園も探すけど見付からない!

 

「ないよ、ないよぅ! もうダメだ生きていられない! 愛は死んだ!?」

「探し物は、もしかしてこれかな?」

 

パニクってる私に後ろから声を掛けてきた男。

その姿よりまず彼の差し出していた愛の結晶に目が行って、私は奪い返すようにそれを取り上げる。

 

「会いたかったぁー! もう離さないっ!」

「フフ、愛は無事だったかな?」

「うん! お陰で愛は死なずに済んだよ!」

 

愛の結晶に頬擦りするとやっと落ち着いて、私は改めて彼の方を振り向いた。

背も高いし脚も長いし顔も良いし、黒いスーツも似合っている。

モデルさんか、若くしてベンチャー企業を立ち上げた風雲児っぽい。

 

「私は呉キリカ。恩人、キミにお礼をしたい。何か私にできることはないかな?」

「ああ、なんてナイスタイミングだ!

 私はゲームクリエイターでね。丁度新作のテストプレイヤーを探していたんだ。

 もしよければ、このゲームをプレイして感想を教えてくれないかな?」

 

爽やかな笑顔で差し出してきたのは白い携帯ゲーム機。

 

「もちろん!」

 

テストプレイヤーなんて滅多にできることじゃない! 喜んで引き受けよう!

機械のロゴはGENM CORP……ゲンムコーポレーション?

私もゲームは結構するけど、聞いたことない名前だなぁ。

 

「ギリギリチャンバラCは()()()()()()()()()ゲームだ。

 操作方法についてはチュートリアルがあるから安心してほしい。

 今回のテストは戦闘だけ。その他のシステムについて複雑に考える必要はないさ。

 気構えずリラックスしてプレイしれくれればいいよ」

 

ベンチに誘導されながら説明を受けて、私は座って電源を付けた。

 

「さぁ、レッツ・ゲーム……」

 

出てきたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()。プレイアブルキャラの1人かな?

簡単なチュートリアルの後、早速バトルに入る。

たしかに一発でHPがゴッソリ削られるけど、こっちもほぼ一発で敵を倒すことができるね。

アクションも爽快だし、ハラハラと緊張感が続いて、ワクワクも止まらない……。

 

「すごい……すごいよ、コレ!」

「楽しんでもらえて嬉しいよ。だが、そろそろボスが出てくる頃だ」

 

上空から襲い掛かってきた、()()()()()()()()()

 

「へっ……?」

 

反射的に指がボタンを押していて、でも鎌は()()()()()()()()()()()()()()を貫いた。

その亡骸を抱えて青い敵はこっちに目を向ける。

今ここでお前を消してやるという目を。

 

「これは――!?」

 

≪ガシャット!≫

 

隣の恩人は立ち上がり、腰に不思議なベルトを巻いていた。

 

 

「グレード0、変身」

 

≪ガッチャーン!≫

≪レベルアップ!≫

 

≪マイティジャンプ!≫

≪マイティキック!≫

≪マイティ≫

MIGHTY(マイティ) ACTION(アクション) (エックス)

 

 

ゲームカセットみたいなのを刺して、キャラセレクトして、パネルみたいなのを被って。

黒いボディに紫のパーツ、真っ赤な目……ゲームキャラみたいなのに変身した!?

 

「恩人……キミは一体何者だいッ!?」

「奇跡を望み続けた魔法少女たち……。

 今、その願いがゲームへと引き継がれるゥ!

 祝え、新たなる檀黎斗の誕生を!!

 ブェーハッハッハッハッハッハッハ!!!」

 

――美国織莉子は救済を成す白い天使だ。

でも私はその瞬間、破滅を導く黒い【悪魔】の存在に気付いた。

 

 

See you Next round

 


 

 

ずっと抱いてきた信念を揺るがされたとすれば。

自分の行為を正しくないと感じたとすれば、君は抗い続けることができるか?

白い魔法少女【美国織莉子】の瞳は、遂に悪魔の正体を捉える。

黒い魔法少女【呉キリカ】の心は、鎖された記憶を蘇らす。

私は、ここから見続けよう。そして真に未来のストーリーへ語り継ごう。

さて、次のバトルは――

 

 

悲しきprayer VS 孤独のplayer

 

 

 

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