[裏技]仮面ライダーゲンムVS魔法少女おりこ☆マギカ ロンリー・プレイヤー   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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BATTLE 04-04 (side:magi-M.O.)

灰色の空の下、まだ崩れていない街の中、郊外の工場跡地、廃ビルの屋上。

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キリカを助けに行った時そう言われたが、確かに檀黎斗は私たちを待ち受けていた。

 

「鹿目まどかを殺すことも、暁美ほむらを殺すことも私は迷っている。正しいと信じきれない。

 けど……これだけはわかるわ。貴方は今ここで止めなければならない!」

「終末の魔女を生ませないのはもちろんだし、ワルプルギスの夜だって倒さなきゃだけど。

 でも……まずは目の前の悪魔祓いからだよね!」

「――引き返すなら今の内だ。一度バトルがスタートすれば、君たちにゲームの放棄は認めない。

 魔力を消費することで君たちの水晶が濁りきり、砕け散る危険だってあるだろう。

 もし私への勝利まで辿り着けなければ、君たちも魔女となる。

 君たちの水晶は私に打ち砕かれ、二度と輝きを放つことはない。

 それだけのリスクを背負ってでも君たちはこのゲームをプレイするか?

 YES、遊び手となるがいい。NO、祈りをここでやめろ」

「「YES」」

 

躊躇いもなく答えると、檀黎斗は嬉しそうにニチャアと笑みを浮かべてガシャットを構えた。

私たちも殆ど黒くなったソウルジェムを構え、それぞれに魔法少女と仮面ライダーゲンムへ変身を遂げる。

 

MIGHTY(マイティ) ACTION(アクション) (エックス)

 

「レッツ・ゲームゥ!」

 

≪マッスル化!≫

 

ゲンムは近くにあった巨大なメダルに触れた。

エナジーアイテム……使い方なら、私たちも夢のお陰で知っている。

 

≪鋼鉄化!≫

 

強化されたガシャコンヴァグバイザーの攻撃を、堅くなった私の魔力壁が受け止める。

 

≪高速化!≫

 

キリカが素早く背後を取る。

 

≪暗黒!≫

 

ゲンムが広まった暗闇に姿を眩ます。

 

≪発光!≫

 

私の体が輝いて、ゲンムの居場所を暴く。

 

≪液状化!≫

 

キリカの鉤爪が当たる直前、ゲンムは溶けてそれをかわした。

 

「そんなのアリ!?」

「アリだとも!」

「キリカッ!」

 

援護に入ろうと踏み出した私の足元に、いつの間にかあったエナジーアイテム。

暗黒状態でゲンムが仕掛けていたトラップを、勢いを止められず踏んでしまう。

 

≪混乱!≫

 

「織莉子ッ!」

「自分の心配をするんだなァ!」

 

≪巨大化!≫

 

私の視界が回っている隙に、巨人になったゲンムの一撃がキリカを襲った。

 

「ッ――」

 

地面に伏した彼女はもう呻き声を上げることすらできていない。

鉤爪も無残に打ち砕かれ、カケラが私の近くにまで飛び散ってくる。

 

「クッ……!」

 

そして私も、ゲンムのガシャコンヴァグバイザーに斬り飛ばされた。

 

「フン。中々頑張ったようだが、ゲームマスターである私に敵うハズもない!」

「貴方は……この世界で何を成したいの!? 仮面ライダークロニクルでも始めるの!!?」

「ほう、その存在まで知っているのか。

 完成した暁には、君なら伝説の戦士クロノスに変身できたかもしれないな……。

 実に惜しい話だ。しかし、ゲームはゲーム。これで君の物語は終わりだァア」

「――その伝説の戦士なら、この結末をリセットしたり世界を書き換えたりできたのかしら?」 

 

 

 

「まさか。()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

 

瞬間、朦朧とする意識の中で全てが繋がった。

そう……貴方は※※※※※※だったのね。

 

 

 

「祝え、新たなる檀黎斗の誕生を……貴方はそう言った。

 私の友達を傷付けた罰よ。その嘘を、当てる!」

 

 

 

≪それが本当に正しいのか?≫

 

≪はい≫  ≪いいえ≫

 

 

 

 

 

≪はい≫

 

 

 

 

 

「檀黎斗ォ!

 何故貴方が宝生永夢たちの、その後の物語を知らないのか。

 何故その程度のゲームしか思いつかないのか。

 何故キュゥべえ如きに敬服するのかァ!」

「ッ!」

「その答えはただ一つ……」

「あ、ああ……!」

「ハァハァ、檀黎斗ォ!」

「アアアアッ!!」

「貴方が! 本物の檀黎斗の、

 ead opyだからだぁー-ーッ!!」

 

 

 

非正規模造品(デッドコピー)。権利者の許認可を得ず複製された不正な存在。

どういった経緯で生まれたのかはわからない。

何らかの理由でこの世界に流れ着いたガシャットのバグか。

 

檀正宗のリセットもゴッドマキシマムマイティXガシャットも知らない。

おそらくは彼は()()()()()()()()()()()()()()()()しか持っていない。

なにより……神の才能を持ち合わせておらず、魔法少女の命への敬意も曖昧という決定的な違い。

もし宝生永夢たちに出会っていなければこんな檀黎斗も有り得たかもしれないけど――。

ともかく、きっとこの男はオリジナルの檀黎斗が意図した存在ではない!

 

「嘘だ……私は、確かに……」

 

自分でも思い当たる節があったのだろう。

動揺したゲンムの動きが固まった。

その首に、私が放ったキリカの鉤爪のカケラが刺さる――

 

「ブゥン!」

 

ことはなかった。

ゲンムは上半身を仰け反らせて避け、勝ち誇ったように嗤う。

 

「隙を晒したとでも思ったかァア!!!」

「いいえ、私の祈りは届いたわ」

 

私が狙ったのは彼じゃない、その背の向こうにある物。

雄叫びを上げるキャラの描かれた黒いエナジーアイテムだ。

私に未来を視る魔力は残っていない。

ただの直感……でも、この選択は正しいと信じられた

 

≪終末!≫

 

大気が揺れ大地が割れる。

出来た溝からマグマが次々と噴火し、ゲンムへ襲い掛かる。

まるで死者を地獄へ引きずり込む亡霊のように。

 

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!?」

 

ププププ、プゥーン。

ライダーゲージがゼロになって、ゲンムは強制変身解除されデッドコピーの姿に戻った。

そしてその身体がピクセル化し、散り始めている。

でも……それでお終いとはいかなかった。

 

「ヴェッハァァァ!!」

 

最期の力を振り絞って、デッドコピーはキリカにバグスターウイルスを巻いたのだ!

 

「ゲームはもう終わったハズよ!?」

「そう、だからこそさ……」

 

キリカのソウルジェムの中にバグスターウイルスが溜まって、それから――何も起きない。

彼女は魔女になっていなければバグスターにもなっていない。その寸前で留まっている。

デッドコピーは私に、観念したような……悟ったような目を向けて微笑んだ。

 

「浅古小巻と行方晶……彼女たちのデータはこのガシャットの中にある。

 呉キリカも……もし水晶が濁りきっても、ゲームオーバーとなりデータは保存されるだろう」

「っ!? まさか……死にかけてる2人を、わざと貴方は――!!」

「……さぁ、どうかな。君の目で確かめればいい」

 

彼の手から差し出された小さなエナジーアイテムを、私は怪しみつつも受け取った。

 

≪回復!≫

 

ほんの僅か戻ってきた魔力が、私を予知夢へと誘う。

 

 

「おめでとう、未来を望む君たちへ」

 

≪ゲームクリア!≫

 

 

 

次の瞬間、私の意識がプツリと消えて、デッドコピーの存在も消えた。

 

 

 

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