完成されており、不完全の魔導書。 作:ゴールド@モーさん好き
無限書庫はいつも慌ただしい、その理由としては闇の書事件の解決をきっかけに有用性が分かった事で依頼が増えたせいである。だが、今はそれとは別の意味で慌ただしくなっている。何故かと言うと__
「これより無限書庫未開拓領域開拓作業中に消息が途絶えた、スクライア司書の救助を行う!」
無限書庫の要であろう人物、ユーノ・スクライア司書が帰らぬ人になるかも知れないのだ。このような事になったのは今より数十分前__
無限書庫内ではその時もいつも道理、資料と奮闘する司書達がいた。普段と変わる事といえば今日は主力であるユーノがいない為か、全体的に少し遅れている事である。
そんな中オレンジ色の狼型使い魔_アルフも周りの司書達と共に資料とにらめっこ状態だ。
「ふぅ、やっと午前のノルマ終わった。ユーノそっちはっとあいつは今頃無限書庫の奥か。」
仕事がひと段落ついたので友人のユーノを昼飯に誘おうとした所で、当人は別の仕事を受けてる事を思い出しす。そしてもう1つ重要な事も思い出した。
(あれ?ユーノから定時連絡来てたっけ?…何だか嫌な予感がしてきたぞ。)
そう思いアルフが確認してみた所、最後の連絡が2時間前で途切れていたのだ。
無限書庫の未開拓領域は常に危険が伴うため、40分に1度定時連絡をする事になっている…が、今日はユーノがいない事に加えいつもより依頼数が多く、そこまでに気が向けられなかった。
そこからは速かった。直ぐに司書の1人が本部及び救助隊に連絡し、救助隊が到着するまでにユーノが行った未開拓領域までのルートデータを纏め引き渡す
そして今に至る__
既に救助隊は出発して数分、アルフと数人の司書は昼休憩の為食堂に来ているのだが、どの顔も暗いものばかりであった。それも無理もないとアルフは考える、それもそのはずだろう。
ユーノは時にはその多量のマルチタスクによって無限書庫のストライカーに、時にはその気遣いによって司書達の心を支え癒す。時には、時には__
このように今じゃ無限書庫にとってユーノ・スクライアという存在は大きい存在になっていたのだ。
そう考えていると女司書がアルフに話しかけて来た。
「アルフさんユーノ君、ちゃんと帰ってきますかね…」
(まぁそういう事考えちゃうよね、だけど_)
「安心しな、確かにユーノはまだまだちんちくりんだけど腕は確かだ。恐らくジャミング系のトラップか、空気中の魔力濃度が高くて連絡が取れなかったんだと思う。その程度、あいつならくぐり抜けれる。」
「そ、そうですよね。ユーノ君ちゃんと…戻ってきますよね。」
だけど未だに女司書は暗いままだ。
ユーノ・スクライア司書が救助されたと報告されたのはそれから、1時間後の話だ。
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少女達は走っていた。大切な人が"そこ"に運ばれたのはなにも初ではなかった、だからまた無茶をしたのだろうと軽く考えたのだが、運ばれた理由を聞いて頭が空っぽになった。
気がついたら少女は"そこ"に向かって走っていた、悲鳴をあげる足を無視して必死に"そこ"に向かっていた。
「ユーノ君!」
少女_はやてはユーノ・スクライアの病室のドアを開け、そう叫んだ。
病室を開けたその先にはベッドに横たわっているユーノと彼女の家族であるシャマルがいた。
「はやてちゃん、病室では静かにですよ。それになのはちゃんやフェイトちゃんも走ったらいけませんよ?」
「あっゴメンなシャマル…じゃない!ユーノ君は…ユーノ君は大丈夫なん?!いったい何があったんや?!」
「詳しい事はちゃんと言うから、まずは座って。」
はやて達はシャマルに促されるように、椅子に座る事にした。
「じゃああらためて…ユーノ君に一体何があったんですか、シャマル先生。」
なのはの質問に、シャマルは顔に影を差す。
「…正直に言うとなんとも言えないの。」
「ど、どういう事ですか?」
シャマルの言葉は、3人には意味がわからなかった。夜天の書の守護騎士、それも後方支援で群を抜いて得意なシャマルが分からない?
「ユーノ君、ある部分を除いたら小さい切り傷や擦り傷と言ったものばかりですぐに治ったの。だけど…」
「だけど、なんですか?」
「…リンカーコアが変質していたの。」
「……へ?」
「だからリンカーコアが変質していたのよ。そもそもとしてリンカーコアは身体機能の1つで、人それぞれに形というか波長のようなものがあるの。だからユーノ君にはユーノ君だけの波長があるのだけど、現在のユーノ君のリンカーコアは以前とは全くもって別物になっているの。異例が無いからこれがどのような事態を招くか分からないけど、決していい事ではないと考えてるわ。」
「そ、それじゃあもしかしてユーノはこのまま……」
「…うん、起きない可能性もあるの。一応無限書庫に関連文献がないか調査依頼を出したのだけれど、今の所はまだ…」
「そう、なんや…」
その話を聞いて少女達は黙りこくってしまったが、その沈黙を破いた者がいた。それは……
「んっ……うぅ、ここは?」
今まさに起きる事はないかもと言われていた、ユーノ・スクライア本人であった。
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