完成されており、不完全の魔導書。 作:ゴールド@モーさん好き
ユーノの口元からポタポタと血液が流れ、ベッドのシーツを赤く染める。
「ユーノ君!今すぐ回復魔法かけますから!」
「ゴホ、強制発動は聞いてなかったんだけどな…仕方ない。」
「何が仕方ないか分かりませんがとにかくじっとしていてください!」
そう言うやいなやシャマルはナースコールを押した後回復魔法をユーノにかける。
「ゴホ…シャマル、先生…回復魔法よりも”結界魔法”を…」
「こんな時に何言ってるんですか!そんな量の血を吐いておきながら!」
「そ、そうだよユーノ君!何でこんな時に結界魔法なんか」
「本来なら、ハァ…ちゃんと準備したかったけど…それダメっぽくて、だから」
「だから何を言うたいんやユーノ君?!私には意味がわからんのや。」
「実は、さっき言った本に少し細工…施されてて。リンカーコアの変質も、グッそのせいなんだよ。」
息を荒らげながらユーノはそうみんなに伝える。
「あの魔導書は使用者を魔導書に適用…ハァ…させる為に改造を、施すんだ。その時に魔力の余波があるから…だから回復よりも結界を優先してください。改造事態は危険はさほどありませんので。」
「分かったわ、みんな後は私に任して。クラールヴィント!」
《了解》
シャマルはなのは・フェイト・はやてを残して結界を展開する。
結界が展開された事を確認するとユーノは更に血反吐はいた。
「ユーノ君!やっぱり危険無いなんて嘘じゃないですか!とにかく治療を…」
「いえ、そんな事よりもシャマル先生」
「そんなことって貴方自分の体が大事じゃないの!」
「体は本当に大丈夫なんです。ただお願いがあるんです。」
「お願い?こんな時に何を…」
「簡単な事です、ただ……………してくれればいいんです。」
ユーノ君がシャマルの結界の中に入った後にナースコールによって呼ばれたお医者さん達が来た。それをシャマルに連絡すると何かを堪えるような声で返事しながらその人たちを結界内部に転送した。
その後30分ぐらいした後にユーノ君とシャマル、さっきのお医者さん達が結界から出てきた…………私の騎士達に良く似た人と共に。
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ただいまクロノは尋問室に居た、それは不審者に尋問する為なのだが相手が問題なのだ。というのもその相手は__
「まず、君の名前を教えてくれるか。」
「私は”陽天の書”の融合機。名前など無い。」
あの雪の日に消えたリインフォースに酷似しているからだ。
「そうか、では君を今は融合機として呼ばしてもらう。」
「構わない。」
(知人によく似た人物を尋問……嫌になるな。これがあと4回もか。)
クロノはそんな自分の感情を押し殺して尋問を始めた。