青き稲妻の物語   作:ディア

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これの派生二次小説
ウマ娘プリティーダービー~青き伝説の物語~
https://syosetu.org/novel/178040/
始めました。


青き馬、三び唖然とする

【まず飛び出していったのは我らが日本のエース、リセット。それをマークするようにアブソルート、5馬身ほど離れてハマノグレネード、ユキオシンキング、そこから離れてサンキューファルコと続いています】

『アブソルート、本当にどんな形でもやれるんだな……』

アブソルートの得意レースは祖父(アイグリーンスキー)(カーソンユートピア)から遺伝された、大逃げから追い込みどんな展開でも対応出来る自在脚質から生まれる変幻自在のレース。通常の馬であれば自在脚質はこれと言った勝ちパターンのない脚の持ち主と思われ、意表をつくには良いが器用貧乏であることが多い。

しかしアブソルートは違う。それこそ稀代の逃げ馬と同じように逃げることも出来れば、洋芝でラスト3F33秒を叩き出す追い込み馬にもなる。

どんな展開でも対応出来るのではなく、どんな展開でも超一流の名馬になる。それがアブソルートという競走馬だ。

 

【っとここでアブソルート下がりました。大丈夫なんでしょうか?】

カーブに差し掛かる前にアブソルートが後退し、二馬身、三馬身とリセットから離れていく。その様子を見た観客達は騒然とした。

『何を考えてやがる?』

ボルトもそれを不審に思い、アブソルートを見るが、その前にリセットが仕掛け、アブソルートを除いた馬が全頭ヨレた。

 

【ここでアブソルートとは逆に早くも仕掛けたリセットが他馬を千切りにかかりました!】

『まさか、アブソルートの野郎これを読んでいたのか?』

アブソルートの動き、それはリセットが第三者視点でも気づかないほど自然とペースを早めたのを完全に見極めた動きそのもので、リセットを研究しつくた証拠でもある。

『完璧だ……!』

【さあ、アブソルートがここで仕掛けてリセットを捉えに行った行った!】

アブソルートとリセットの一騎討ち。片や大逃げの無敗三冠馬。もう片や歴代最強の変幻自在の欧州三冠馬。その二頭の対決に歓声が沸き上がる。

『もう二度と負ける訳にはいかねえんだ……!』

アブソルートの声がボルトの耳に届き、先頭のリセットではなくアブソルートに注目するとアブソルートがリセットを差した。

 

「ウソダロ?」

【アブソルート! アブソルート先頭!】

アブソルートが先頭に立ち、リセットを突き放していくとアブソルートファンが歓喜、リセットファンの全員が悲鳴をあげる。

『私だって負ける訳にはいかないのよぉぉぉっ!』

リセットを突き放そうとしたのも束の間。リセットが最後の悪あがきと言わんばかりに末脚を発揮。後続の馬達を更に突き放し、アブソルートに一馬身差まで迫る。

【アブソルート! アブソルートが先頭で──】

アブソルートがゴールしようとしたその瞬間、そのレースを見ていた全員が目を見開いた。

【な、なんとリセットが飛んだーっ!!】

リセットが跳び上がり、アブソルートよりも早くゴールイン。まるでアニメか物語のように差しきったリセットの姿を追いかけるとリセットがバランスを崩し、よろける。

 

『ぐっ!』

【あっ! リセットバランスを崩しましたが大丈夫何でしょうか!? 柴又騎手が降りて様子を伺っています】

『おいおい……リセットも絶対転生者だろう』

リセット転生者疑惑がボルトの中に渦巻くがそんなことはお構い無しにドバイWCの勝者が決まった。

 

 

 

【ドバイWCを勝ったのはリセット! ヴィクトワールピサ以来の快挙です! 時計は1分56秒90……!? 凄すぎるぞ!】

 

1分56秒90というタイムはドバイWCのレコードタイムを遥かに上回るタイムであり、馬場がAW(オールウェザー)ではなくダートと判定されていれば世界レコードを更新していただろう。

 

 

 

【ここで騎手の柴又騎手にインタビューをしたいと思いま……あれ? 何故かリセットがこちらに向かって来ます!】

 

カメラが変わり騎手にインタビューをしようとするとリセットがそのカメラに近づき、口を開いた。

 

「ボルトチェンジ聴いていル? あンタが喋って話題になっていルけど、喋られルのハあンタだけじゃナイわよ。無敗で春の三歳クラシック二冠以上制しタラ相手にしてあげルワ」

 

 

【な、なんと! ボルトチェンジに続いてリセットがインタビューしてくれました! 明日の朝刊間違いありません!】

『マジで転生者なのか、あいつは?』

ボルトの呟きに答えるものはこの場で誰もいなかったが、後日新聞記者達が問い詰めることになる。

 

 

 

~2001年~

 

大阪杯。かつて産経大阪杯と呼ばれていた時代に伝説を築き上げたオグリの仔がいた。その馬の名前はヘレニックイメージ。後に天皇賞秋を勝つ馬だがこの時、彼は皐月賞、菊花賞二着、日本ダービー有馬記念三着を取れる実力がありながらもタイトルを勝てない、所謂無冠の帝王と呼ばれるような馬だった。

 

しかし京都記念で一世代上の菊花賞馬ナリタトップロードや同世代のダービー馬アグネスフライトを置き去りにし勝利した。この勝利により自信がついたヘレニックイメージ陣営はオペラオーのいる産経大阪杯と挑んだ。

 

【まだヘレニックに余裕があるぞ! 年度代表馬テイエムオペラオーはまだ馬群の中! 二冠馬エアシャカール届きそうにない、大外トーホウドリームが突っ込んでくるが二着争い! ヘレニックイメージ余裕でゴールイン! 二着にはトーホウドリーム、三着にエアシャカール! オペラオー敗れる!】

 

結果はヘレニックイメージの完勝。同期の二冠馬エアシャカールはおろかシンボリルドルフ以来満票で年度代表馬のタイトルを獲得したテイエムオペラオーにも日本レコードのおまけ付きで勝ってしまった。その上前走負かしたナリタトップロードが阪神大賞典でヘレニックイメージ同様にレコードを更新していた為にヘレニックイメージの評価は急上昇。

 

去年のオペラオーのような覇道を突き進むかと思いきや天皇賞春は長すぎる為、陣営はヘレニックイメージを金鯱賞に出走させる。

結果は大差で優勝し、宝塚記念へと挑むがメイショウドトウとオペラオーの三着に敗れ、その後、ヘレニックイメージは幾度もGⅠに挑戦するも全て掲示板こそ確保するも2005年の天皇賞秋を勝つまで一度もGⅠを勝利することはかなわかった。

 

だがそれ以上にヘレニックイメージが世間を驚かせたのは2012年末まで現役を続行しかつ産経大阪杯を12連覇したことだ。

何故ならばヘレニックイメージが最後に産経大阪杯を勝利した年齢は満年齢15歳であり人間年齢に換算すると47歳相当にあたり、陸上選手が30年間特定のレースで他の選手に負けることがなかった上に、他のレースでも最前線で戦ってきたのと同じことであり、産経大阪杯が今までGⅠ競走になれなかったのはヘレニックイメージが勝ちすぎたのが原因の一つとも言われている。

 

 

それから20年が経過した現在、20世代のタチノフーム達に一矢報いらんと言わんばかりにドラグーンレイト世代のクラビウスが立ちふさがった。

 

【さあここでクラビウス、先頭! これは凄い! タチノフームは全く伸びない! クラビウス勝利の美酒ーっ!】

クラビウスが、京都記念を勝ったタチノフームを始めとした20世代に大差をつけ勝利。世間はマジソンとクラビウスを認め始め、天皇賞春の本命または対抗に挙げるようになった。




後書きらしい後書き
大阪杯云々の部分は何年も前に書き上げていたんですが、今日漸く解禁しました。

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