ガンダムビルドダイバーズ Re:スタート 作:aki@ガンプラ
だが今度の彼の横には、後輩だけじゃない!少しづつ変わる彼らの世界、それでも彼らの目的は変わらない 「全てを取り戻す戦い」 はまだ始まったばかりなのだ!
第3章 「戦いのカタチ」
アバターネーム 「ユウジン」 こと青城 雄二がリーダーを務めるフォース「ユグドラシル」。
そのユグドラシルの悲願であったFAW本戦の第一回戦、かつての仲間である新谷 智との戦いが終わり、もう3日が経っていた。
「・・・はぁ」
フォースネストのソファにドカッと座り、ため息を付いては天上を見つめて数十分・・・ユウジンはある種の燃え尽き症候群に陥っていた。
なにも負けたことが原因な訳ではない、負けたとしても俺達の想いは智にきっと通じた筈だ・・・でも最後の最後で俺は大きなミスを犯した、そう思っているのだ。
「(智に・・・あんな真似をさせちまった)・・・おまけに皆にまで迷惑かけて、情けねぇな・・・なぁ?エインヘリヤル」
彼が見つめる先には、完全に修復された純白のガンダムが其処には在った。その立ち姿はまるで搭乗者を今か今と待っているかのようにも見える。
「ホントですよぉ?センパイあの後大変だったんですからねー!?私は近くに居なかったので・・・詳しく知らないですけどぉ・・・」
ソファの背もたれ側から顔を乗り出し覗いてくる後輩、それはアバターネーム 「リン」 こと橘 夏凜はそう言いブーブーと文句を垂れる。
なんでも、あの後俺はGBNのシステムから緊急時用の強制ログアウトを食らってリアルの世界で叔父と沙耶に病院に担ぎ込まれたそうだ。目が覚めたら病室のベッドの上だなんて、生まれて初めての経験だった。
医師の診断曰く、脳が過度の脳疲労の状態にあるようだ・・・という話だった。
数時間のゲームのプレイで起こるとは考えにくいが、身体の状態や脳波に乱れは無く、脳のレントゲンでも異常は無い事から暫くは良く睡眠を取るようにと言われた・・・結構寝てるんだけどな?
「・・・そうだよ、ユウジン。何度も声かけても揺すっても起きないから・・・どうにかなっちゃったのかもって・・・ホントに、心配したんだから」
俯いてそのまま黙り込んでしまう改造軍服を着込んだ幼馴染 アバターネーム 「サーニャ」 こと塚本 沙耶に、ユウジンは慌てて弁明する。
「ま、まぁ!ほら、こうして今は元気だし!ちょっと疲れが溜まってたんだろうさ。俺達ここ最近だいたい全力全開のままだったし!」
な?な?と明るく振る舞ってみせる。実際に別段身体に異常は感じてないしな!
其処まで挙動不審になると、流石にサーニャも落ち込んだままではいられないようで、やれやれと言った様子で顔を上げてくれる。
「リンも悪かったな、病院に見舞いに来れなかった事なんていつまでも気にするなよ。流石に遠いんだから、お前んち」
仕方ないんだから気にすんなよ。と言うつもりだったがリンはその言葉にひどく落ち込んでしまった。
「ホントは行きたかったんですけど・・・どうしても行けなかったんです。すいません!センパイのファン1号なのに!1号なのに!!」
なんで其処二回言った?まあ、確かに智と違って俺のファンなんてお前くらいしか居ないけどさ。
「・・・でさ、ユウジン。今日はどうする?というより、【コレから】はどうするの?」
サーニャの一言で、二人共おふざけモードから切り替える。
そう・・・俺たちコレからを考えなければならず、二人は他でもない【俺】の言葉を待っているのだ。
ついこの間まで我々ユグドラシルは、俺とリン以外がフォースから離れてしまっていた。
色々な問題を抱えてしまった仲間たちのために、俺とリンはFAWに出場してGBN中のダイバーにビルダー専フォースの思いと存在を見せつけ、ある程度理解してもらえたと思っている。
そのおかげで今こうして、サーニャが此処に居る・・・まだフォースが抱える問題は多いけど、沙耶はもう恐れること無く、この世界で胸を張ってガンプラを作っていける筈だ。だからこそ・・・
「智を・・・助けてやりたい。アイツに助けなんて要らないってのは分かってる、アイツは強いから・・・強いからこそ、今【助けがいるんだ】と俺は思う。ソレが出来るのはきっと俺達だけだ!」
独りってのは何をしようとしても無理だ、誰だって一人では何も出来ない・・・智であってもだ。でも俺【達】が居る、仲良し5人組は今だって健在な筈なのだから。
「うん・・・そうだよね、雄二はそう言ってくれると思ってたよ・・・だから私も決めた、私ももう逃げない。私も【戦う】!どんな手段で戦うかはまだ見えないけれど、ソレを探すためにも私は戦うよ・・・皆で」
その宣言を聞き、皆がフォースネストの格納庫を見る・・・其処には「ガンダムヘビーアームズ改EW版」を青く塗装し、「ガンダムサバーニャ」のホルスタービットを24枚まで増設装備された機体が居た。
GNドライブを搭載したことにより実弾火器のガトリング周りは全てGN粒子のビームを連射可能な装備になってるし、ミサイルも全てGNミサイルだ。おそらくリボーンズガンダムの腕を使用しているのか、GNドライブは両肘に1機づつのツインドライヴシステム搭載機だ。
その機体にまず最初に感想を述べたのは、我らが後輩である。
「なんか・・・ビットだらけですね。中のライフルビットとホルスター、合わせて48枚のビットを操作するんですかコレ?」
「え?・・・そうだけど、やっぱ少なかったかな?でも、私GPDの頃と違ってGBNじゃあまり強くないから・・・少しでも扱いやすい数にしようと思って・・・」
いやいや、多すぎるわい!・・・まあ昔から沙耶はことファンネルやビットの操作に関しては天才的で、GPDでもかなり強いファイターだったんだが・・・どういう訳かGBNではまったくもって振るわない。
操作性は大体同じなはずなのだが、やっぱコクピットの目線ってのが肌に合わないのかもしれないな。俺も昔やってたアクションゲームで似たような経験がある・・・
とそんな事を考えていたら、この機体について色々とサーニャが説明をしてくれる。
「あくまでも、まだ試験的に使うつもりの機体なの・・・私なりに戦えない理由や戦い方を模索してて、先ずは得意な事を伸ばそうと思って作ってみた。ほら私、ビットとかファンネルだけは上手く扱えるじゃない?・・・まぁGBN始めた頃もそう言って似たようなことをして負けていましたけどね・・・うん」
サーニャも俺と同じで、自分が弱いことは理解できているのだ。バトルに関して才能が乏しく、ソレをずっと装備と機体性能で補ってきた。そのツケを今支払っているのだろう・・・根本的にどう弱いのか?を分からないままにしてきてしまった訳だ。
「確かにそうだなぁ・・・俺もまずは何でもやってみたし、そうやって地道に探すのが一番近道なんだろう。
そうなってくるとー・・・対戦してくれそうな知り合いに声をかけてみようぜ?ミッションで出てくる様な敵じゃ練習にならないしな」
すごく難しいミッションも在るっちゃ在るが、こと沙耶はそういう手合に対して物凄く強いのだ・・・行動パターンって奴が一通り分かる相手だと勝負にならないほど封殺できる。
物量の差というどうにもならない壁も在るが、俺とリンがエインヘリヤル、スレイプニルで付いていけば一個師団クラスの物量が相手でもどうにかなってしまう為、結局対人戦をしていくしかない。
「でも・・・アテって在るんです?センパイはビルダーの知り合いは多いですけど、ファイターな方達とのコネってほとんど持ってないですよね?専属ビルダーに!って誘ってきたFAWのランカー達は受けてくれないでしょうし・・・」
リンの意見はもっともだ。なにせ俺達はすでに彼らにとって【ライバルフォース】の一つなのだから手の内を晒す真似などしないだろう・・・互いに小出しにしていく戦いが容易に想像でき、沙耶の訓練にはならない。
三人とも、う~ん・・・・!と首をひねっているその時だ。我らがフォースネストへのアクセスを求める表示とともに、玄関先のインターフォンが鳴る。
ユウジンの元には、様々なフォースからエインヘリヤルの性能について話を聞かせて欲しいという内容のメールが殺到していたのだが・・・まさか遂に直に鬼凸しに来たのか・・・?と、とても面倒な顔をしながら三者顔を見合わせる。
「やっぱ俺が出るべき?」
「でしょう?だってセンパイに用がある人しか来ませんよ、此処」
「ほらほら、観念して出なよー。ユウジン」
はぁ・・・とため息を付きながら玄関のドアを開ける。
相手を確認するだけならインターフォンのカメラで見れば良いのだが、ユウジンの実家にそんな便利機能が無かったためその習慣が無かったのだ、だから開けた瞬間に。
「新聞はお断りでーす!お疲れ様でしたー」
と速攻ドアを閉めようとして・・・・バン!!と閉めようとするドアを掴まれた!?
ドアの隙間から見える手と雪のように白い和服の袖に・・・ユウジンは非常に見覚えがあった。
ソレは間違いなく我らがフォース 【ユグドラシル】 の元メンバーであり、アバターネーム 「スノウドロップ」 こと新谷 由紀その人のモノだ!
気づいたユウジンはハッと我に返りドアを開く!
「スノウちゃんか!?いらっしゃーい!!」
突然真逆に力をかけられたスノウドロップは当然とも言える物理法則でドアに弾かれるが如く真後ろへと転がりコケる!
「え!?きゃぁああああ!!!」
玄関前が軽い階段になっている我がフォースネスト・・・当然スノウドロップは池田屋の名シーンよろしく落ちていく。
「あ・・・あぁあああ!?」
思わず絶叫するユウジン。女性の悲鳴とユウジンの叫び、コレを聞いたサーニャとリンも何事かと玄関へと駆けてくるではないか!
もう、めちゃくちゃだよぉ・・・・と思いながら必死に謝る内容を考えるユウジンであった・・・
そんな一悶着を終え・・・痛くないはずなのだがきっと俺への意趣返しなのだろう、頭に白いバッテン型のエフェクトをあえて付けたスノウドロップがソファの対面・・・つまりは彼女のいつもの定位置に座ってリンからお茶を出してもらっていた。
「あははは・・・いやーゴメンなスノウちゃん。てっきり勧誘か何かかと思って・・・ソレ?新しい装飾品?あんまり似合ってないんじゃー、無いカナー?」
苦笑いを浮かべながらお茶請けに置いてあるクッキーをス~っと前に出していくユウジン。そんな姿に呆れたのか、はたまた諦めたのか。スノウドロップはバッテンエフェクトを消して口を開いた。
「いえ・・・大丈夫ですよ。GBNじゃ痛覚なんてほとんど無いですし・・・ただ門前払いでも食らったのかと思っただけですから」
ツーンとして拗ねてしまう。そりゃそうだ・・・普通カメラで相手くらい確認してから開けるもんな!
「改めて、お久しぶりです。ユウジンさん、リンちゃん・・・サーニャさんとは何度か会ってたんですが、お二人とは・・・私達兄妹が此処を出ていったきりでしたよね?」
「あぁ、そうだな。あの時は悪かった・・・俺の短気でS・Aとの喧嘩に巻き込んじまった。サーニャから聞いたよ?今はソロモンの悪魔のメインビルダー補佐なんだってな!あの田舎者?みてーなゴーグル付けたミサキって人だったよな、アイツも相当なビルダーだろ?ちょっと話ししただけでデュートリオンビーム送電システムをチーム全体に組み込んでみせたんだしなぁ」
うんうん。と納得している彼を見て思う、そういえば気になっていたが・・・ユウジンさんって
「そういえば、主任と面識があったんですね。ユウジンさん・・・【ミサキさんがよろしく】言っていましたよ?ソレはソレは楽しそうに♪」
そう告げる彼女の顔は、ソレはソレはとても 良い笑顔 であった!!
あれ?なんかこの笑顔めっさコワイんですけどぉ? っていうか横に座ってたリンとサーニャも似たような笑顔を貼り付けて俺を見てるんですけどぉ!!??
「へ~・・・センパイ、良かったですねぇ?宜しくだそうですよぉ??」
「ユウジン・・・技術は誰にも教えてはいないって言ってなかったっけぇ?いったいどんな楽しい会話をしたら技術が漏洩するんだろうねぇ???」
あははは♪ナンデダロウナー?ミサキって奴が凄かった。じゃダメなのカナー?
スノウドロップの思わぬ報復に、コレ以上無いダメージを負ったユウジンの姿に満足したのか、スノウドロップは思わず笑ってしまう。
「ニシシ♪相変わらずですねー三人共」
「やれやれ・・・勘弁してくれよなぁ、スノウちゃん」
ユウジンは思わずホッとしてしまった。なんせ懐かしい笑い方を見れたのだ、ずいぶん畏まって話すスノウちゃんに違和感を感じてしまっていたユウジンであったが、今の笑い方は昔ながらの少しヤンチャなお兄ちゃん子のスノウちゃんそのものだった・・・変わらないモノが、確かに其処にある、そう感じさせてくれた。
そうして、スノウドロップは今一度仕切り直して要件を伝える。
「改めまして、ユグドラシルの皆さんにお願いが有ってきました。私は・・・いえ、私をもう一度・・・このフォースに入れてもらえないでしょうか!?
すでにソロモンの悪魔からは抜けてきています・・・私はどうしても、どうしても兄に【楽しくガンプラバトルがして欲しい】・・・!私はもう、誰かの後ろに隠れていたくないんです!卑怯だった自分を変えて・・・私も戦いたいんです。兄のために!」
ソレはお願いというより、彼女の【悲痛な叫び】であった・・・もちろん!と受け入れてやりたい。でも・・・
「スノウちゃんは・・・本当に戦いたいのかい?だってソレは・・・【君がガンプラを壊す】行為を容認するってことだぜ?」
この、否定的とも取れる回答にサーニャもリンも言葉を失う・・・ユウジンならすんなり受け入れると思っていたからだ。でも、実はそう単純じゃない・・・
ユウジンは、実質的にスノウドロップのビルダーの師匠でもあった。だからこの3人の中で一番、スノウドロップが戦うという事の重さを理解してあげれた。
「スノウちゃん・・・俺は君がなんで修理技術を極めようとしたのかを知っている。君はガンプラが壊れる事を・・・誰よりも厭う優しい子だ。でも、戦うって事は【君自身の手でガンプラを壊す】事になる・・・もしそうでない戦い方を手にしても、ソレが直接的か間接的かの差でしか無い。
スノウちゃんの覚悟はもう決まってるって分かってる・・・でも忘れないで欲しい、S・Aのために、君が【何かを我慢しなくちゃいけない】なんて事を・・・このフォースの誰一人望んだりしないんだってことを」
俯いていたスノウドロップの頬を、一筋の涙が流れていく・・・この人は、やっぱり分かってくれた、理解して私を気遣ってくれた。
私は本当は戦いたくない・・・ガンプラを壊したくない、上手く作れなくてガンプラを壊し続けてしまった事を独り嘆いた男を知っているから・・・でも!
「でも・・・決めました。私は、ガンプラを壊すこと無く戦い抜いてみせます、間接的にガンプラを壊す事を・・・私はしっかりと受け入れていきます!
だから・・・だからお願いします!私に、私に【戦う力】をください!師匠!!」
・・・きっと、この【戦う】という言葉はもっと他の意味なのだろう。スノウちゃんが戦う相手は俺達やS・Aと違い自分自身・・・弱いわけでも無いのに、誰かの後ろに隠れ続けた卑怯な自分なのだ。ならリーダーとして、俺は!
「わかった!スノウちゃん、君のフォース復帰を認める!」
おおお!と沸き立つフォース、喜び合おうとスノウドロップへと近づいていく二人の女子の動きを妨げるがごとくユウジンは更に続ける!
「ただし、俺は君に力を【くれてやったりしない】!俺と一緒に造るんだ・・・サーニャもリンも、皆で造らなければ、君が目指す勝利はやってこない。俺も最近、ようやく分かった事なんだがな?コレが俺達、ユグドラシルの本当の強さなんだ」
ニカっと笑うユウジン。
そう、もう今までのように俺が作って誰かが戦う・・・そんな一方通行過ぎる願いはダメなんだ。願いは互いに通い合って初めて力を帯びる。サーニャもスノウちゃんも、それぞれに違った力がきっと有るだろう、それこそ俺みたいなガンプラビルドだけが取り柄の男の想像なんか簡単に超えていく程の力が・・・
「はい・・・私、今度こそ・・・いえ、今度からようやく頑張ろうと思います!」
誰かについ甘えたり、アテにしたりする事が悪とは思わない・・・それでも私は、私のワガママの為に努力をしよう、痛い世界に自ら乗り出そう・・・誰かじゃない、【私】が兄を助けよう。
だって、貴方を思ってくれる人が私の他にこんなに居てくれるのだから・・・!
「よっしゃ!皆、やってやろう。今度こそ皆でアイツをぶっ飛ばして目ぇ醒ましてやろうぜ、楽しいゲームで独り陰キャラしてるとか、バッカじゃねーの!?ってさ♪」
GBNは楽しいゲーム。なら、ソレは皆で楽しむためにプレイするもんだ。楽しませてやろう智を!拗らせまくったアホにアホって言ってやろう!
誰もがクスクスと笑いながら、俺達は遂に進むべき道を決めた。俺達はもう一度FAWに挑む!今度は5人分を背負った俺じゃない俺達4人が相手だ、まだどういうフォースに成るかは分からないがコレだけは言える。
「俺達は、誰にも予想がつかないダークホース!せいぜい足を掬ってやろう、油断してるやつほど盛大にコケるからな!」
皆でもう一度笑う、堂々としてるのか姑息なのかさっぱり分からないからな。でも分かってしまうから可笑しかったのだ。
そんな風に、あの頃のような気持ちで皆で話すのにも一旦区切りを置くこととした。なにせコレからスノウドロップとサーニャをメンバーに加えるために、彼女たちの実力や問題点を洗い出さなければならない・・・その為にはどうしても対戦相手が必要だ。できれば気軽に何度も戦ってもらえる相手が望ましいが・・・いやはやどうしたものか。と考えていたそんな時だ・・・
pipipipiと聞いたこともないようなアラームがユウジンの耳に聞こえてくる。何だろうと周りを見回しても、他のメンバーは気づいてもいない様子で俺を見てくる。
よくよく見れば、自分のコンソールに一通のメールが飛んできて居た。普通はメールなんて通知を1回したらそれきりな筈なのだが、このメールは確認するまで受信者に通知をし続けるモノらしい・・・そんなメール送れるはずがないんだが?どういう訳だろう?
「どうしましたか、センパーイ?キョロキョロして」
「んー・・・なんか開くまで鳴り響くメールが届いてきてな?開いたほうが良いのかね?」
もしかしたらウィルスとか迷惑メールの可能性も有り、踏ん切りがつかない。
「・・・でもそんな仕様のメールが送れる相手となると・・・もしかしたら運営なんじゃない?ユウジン」
運営!?そうか、確かにソレなら納得できるな。急いで宛名を確認する、すると其処にはGBN運営管理担当官 「カツラギ」 という名が記されており、メールの題名も『GMより大切なお知らせです』と書かれていた。
マジか?と思い恐る恐るメールを開くユウジン・・・もしかしてこの前のエインヘリヤルの力をチートの類と勘違いされているんじゃないだろうか?もしそうなら・・・
「下手したら・・・此処でゲームオーバーか?」 アハハ・・・なんて乾いた笑いが出てしまう。
開いてみたメールには、このように書かれていた・・・
この度は、急なご連絡であることを先ずお詫び申し上げます。私は、このGBNのGMを務めております「カツラギ」という者です。
このメールはGBNの運営を続けていくにあたって、プレイヤーの皆様にご理解を頂くための告知などに使用されるメールを一部改修したモノであり、メールを開くまで通知をし続けるという行為が発生します。
コレに対して、不快感を与えてしまったのでしたら申し訳がありません・・・ですが、どうしてもお伝えして理解を得てもらわなければならない事態が貴方のガンプラ 『ユニコーンガンダム:エインヘリヤル』 には起こっているのです。コレは貴方の健康を著しく損なう恐れが有り、ぜひ詳しいご説明をさせて頂きたく思います。
お手数ではございますが、会談できる日時をご返信ください。その日時に私「カツラギ」がご説明にフォースネストへと参ります。
追伸:決して、貴方と貴方のガンプラの登録データなどを損なう話ではございません。我々はお伝えする義務がある。そういうお話でございます、何卒よろしくお願いいたします。
と言った内容であった・・・
「エインヘリヤルが、俺の健康を損なう?ゲームしすぎて目が悪くなるとかそういう話・・・じゃないよな?流石に」
フルダイブ型のこのゲームで目が悪くなるなんて話は聞いたことがないし、個人宛に送るような内容じゃない・・・
「・・・やっぱりあの力って、GBNの安全基準を超えてるってことなんじゃないかな・・・ユウジン、エインヘリヤルのステータス、見せて?」
見せて、というサーニャ。リンとスノウドロップも是非を言わせない凄みでコチラににじり寄ってくる、その目に冗談を一切感じないガチであった・・・ま、まて!なんでうちのフォースネスト、浮気がバレて家族会議になってるリビングみてーな雰囲気なんだよ!?
「ま、まてまて!見せる!!見せるからそんな怖いオーラ纏って迫るなぁ!いやぁー・・・!」
ポチポチとステータスを確認する三人、俺はと言うとなぜかソファに簀巻きにされて転がされている・・・俺が何をしたと言うんだろうか? そんでスノウちゃん、君以外と強いね?いつの間にか関節極められてたよ?
「どうですか!?サーニャパイセン!早く早くー!」
「急かさないでリン・・・えーと、コッチが装備込みで、コッチがー・・・う~ん?」
「なんて言うか・・・物凄いパラメータですけど、GMに直接メールが届く理由が分かりませんね・・・」
エインヘリヤルのパラメータはソレはソレは高い数値を叩き出していた。演算処理能力に該当するパラメータに至ってはカンストしていたが、コレは表示がこれ以上出来ないだけで内部データは超えている可能性すらある・・・
でも、このパラメータが人の健康を損なう原因とは考えにくい・・・となれば、やはり残すはあの 【蒼いサイコフレームのエインヘリヤル】 が原因と考えるしかない。パラメータのような数字で出てくるモノではない。SNSなどで一時期話題になってた【イレギュラー】とかそういう類のモノなのだろうけど。
「やっぱり・・・アレを付けたときにしか発現しないよね。きっと・・・」
【アームド・アーマーXC:ヴァルハラ】 雄二が本戦前に滑り込みで完成させた強化と補充を併せ持った支援ユニット・・・コレを使って検証してまた倒れたら元も子もない、つまりは私達では八方塞がりだ。雄二に使用を禁止してもらう他無いだろう。でも・・・雄二はたぶん
「話を聞いてからで良いと思うぞ?確かに凄い力だったけど、俺は危険なモノには感じなかった。俺達の集大成なんだ、俺達が一番信じてやらんとならんだろう?」
な?っと簀巻きにされながらユウジンはドヤっている。なんだか逆に心配になってきたが、言っていることはきっと正しい・・・私達も信じてあげなければならない。だって、私達で作ってきたのだから。
その言葉に、三者三様やれやれと言った具合に納得することとなった。
「そうと決まれば善は急げだ!よいしょっと!」
簀巻きから脱出したユウジンは即座にどこかへとメールを打つ、相手は当然カツラギというGM宛だ。
「じゃあ・・・今から・・・よろしくお願いします・・・フォースメンバー全員で聞くので、此処までご足労願います・・・と!オッケー♪」
え?今から!?
「センパイ!?今って今ですか!?GMさん、バリバリ仕事中でしょうに!」
「そうだよユウジン、今からなんて失礼なんじゃ・・・」
「あぁ~・・・なんかいつもこんな感じでしたね。このフォース」
「いやだって、カツラギさんって人は仕事で来るんだろ?コレがGMの仕事ってんなら早いほうが良いに決まってる。ソレに俺達が今急ぐべき事はエインヘリヤルの事じゃなくて仲間の事だ。そうだろ?」
サーニャとスノウちゃんの戦力の確認と、作るべき彼女たちのためのガンプラを見出すこと、これ以上に大事な用事は俺達には無い。聞いたら解決する問題とも思えないしな!
三人共目を丸くしてはいたが、ユウジンの説明に納得がいった御様子だ。ユウジンはいつも直感で動く癖があるが、その直感はだいたい仲間の為にという前提があるし割と良い方向に回っていく。
コレが・・・【いつものユグドラシル】だった。三人娘はそれぞれにそんな事を考えていた。
・ ・ ・ ・ ・ ・
返信が返ってきてから数分が経った頃・・・遂に呼び鈴が再び鳴る。今度は間違えまいとモニターを確認し、相手を確認してからドアを開けた。
その相手はSDガンダイバーまんまな姿をしたアバターのGM 「カツラギ」 その人であった・・・カツラギという男は一時、このGBN中に顔が知れたGMである。
過去にGBNで起きた大きなふたつの事件を解決するべく動いていた運営側の頭目だったカツラギは【ブレイクデカール】と【ELダイバーサラ】の一件でGBN中のダイバーに警告や協力を求め、表舞台へと顔を出した。
当然ながら、我々ユグドラシルもELダイバーに関するアナウンスを見ていたから、顔は知っている・・・でも実際に会うのはコレが初めてであった。
「急なメールに対して迅速に対応していただき、誠にありがとうございます。はじめまして、私はこのGBNの管理と運営を行っている者の一人でカツラギと申します」
とても丁寧に挨拶をしてもらい、ついキョドりながらも挨拶を返してて中へと入ってもらう。
カツラギさんを客人用の席に通してお茶とお茶請けを出しながら一息つく・・・
「カツラギさん・・・えーと、たしか俺が乗ってるモビルスーツ。エインヘリヤルについて話が有るってことでしたよね?なんでも俺の健康を損なう恐れがある・・・とか」
恐る恐る聞いていく、なにせ使用を禁止します!なんて言われたら俺達はS・Aへの切り札を一枚失う事になる・・・それは出来れば避けたい。避けようが無いなら別な方法を考えるしか無いが、アレ相当の力をもう一度作り直すなんてどう考えても無理だ。
「はい・・・例のユニコーンガンダム:エインヘリヤルは、ダイバーの思考を機体の動きに反映させる機能が搭載されていますね?それ自体は我々運営にとっても想定の範囲内で機能しておりました。元々このゲームは脳と電脳世界とを繋いでプレイをするモノですから、思考で操作する。という行為そのものはそれほど健康に影響を与えません・・・ですが」
と其処まで続けて顎に手を置き、考え込んでしまうカツラギ・・・彼自身、幾度か見た奇跡とも取れる現象だが、ソレをすんなりとは受け止めきれないのだろう。それでも分かったことをありのまま伝えるしか無い。
「機体・・・というよりはこのGBNというシステムから、ダイバーの脳へと伝わる情報。コレが我々運営の想定の範疇を超えた事象が起きております・・・」
思考によってゲームをプレイする機能。コレが機能するならば自らが思ったように動かせないダイバーなど存在しないはずだが、現実は違う。
S・Aやクジョウキョウヤのようにモビルスーツを動かせるダイバーも居れば、ユウジンのように全く動かせないダイバーも居る。
コレは単に『自分の肉体を動かす』という思考はどうあがいてもリアルの世界の自分のモノが反映される。なにせ生まれてずっと無意識に動かしてきた動きなのだから、ソレを変えることなど早々出来ることではない・・・だが
「あの機体は、思考ではなくおそらく『想い』を受けて動いているのです・・・まるでファンタジーやオカルトじみた話だと思いますが、そうとしか説明が出来ない。
言ってしまえばエインヘリヤルは・・・君の動きですら無い、君にすら分からない動き・・・つまり君が理想とする動きをも読み取り、ソレに応える・・・【願いを叶えるマシン】と化しているのです」
故に、システムが異常なほど人の脳に干渉するのだという、今のところ生命や精神に異常をきたす程の数値は観測されていないが、脳が負う負荷は凄まじい・・・ソレこそ数分のプレイで数時間のソレと変わらないほどの負荷がかかるのだと、カツラギは説明してくれた。
「我々運営が日々、長時間のプレイに対してキチンと警告文を発するのも、そういう事情が有るからなのです。フルダイブゲームなのだから、目なんて疲れないし身体も動かしてないのだから平気だろう?というプレイヤーは多いですが、決してそんな事は在りません。
そして、君の機体はそのプレイによる脳への負荷が著しく大きいのです・・・出来ればアームド・アーマーXC:ヴァルハラの使用を止め、他の装備を使ってプレイをして欲しい・・・」
「そんな・・・!せっかく造ったんですよ!?」
「・・・ユウジン!」
「センパイ、ダメですよ!」
「ユウジンさん・・・」
やっぱりそう言われるか・・・覚悟はしていたが皆もカツラギさんに賛同している。俺を心配してくれてるからこそだけども、コレは流石に堪える。そんな様子の中、カツラギは「ですが・・・」と続ける
「我々運営は、この事象や事態を『チートやバク』と断言出来ません。システムは正常に可動しており、コレを禁止しなければならない義務が無い・・・コレを禁止すると言うことは、このゲームのゲーム性に反する行いになってしまう・・・」
【GBNでは作り込まれたガンプラの方が性能が高い】
コレはこのゲームが出来た頃からずっと続いている大前提のルールだ。だからこそ皆ガンプラビルドの腕を磨いてきた、なのにソレを突然『チート並に強い機体は禁止します』と運営が言ってしまえば、ソレはこのゲームの根幹を運営自身が破壊する行為となってしまう・・・
実際に今のGBNでも、とても性能の高いガンプラを作るビルダーは沢山居る。しかしその全てのビルダーがそのガンプラを乗りこなせているかと言うと、ソレはとても少数だ。
だから其処まで問題視されてこなかったのだろう・・・だからカツラギさんは警告だけをしに来たのだ。全ては自己責任になるぞ?と。
「つまり・・・使用は控えたほうが良い、だが禁止は出来ないから使用は全部俺の個人の責任になる。こういうことなんですね?」
ため息を付きながらカツラギは申し訳ないと謝りながら、俺の言葉を肯定する。
つい喜びたくなってしまうが、仲間の想いも有る手前そういう訳にもいかない・・・コレからは使用に関して、仲間と話し合う必要が有りそうだ。
「分かりました・・・仲間と相談して決めます。使うにしろ使わないにしろ、俺はアイツと背負っていくって決めましたから・・・だから話します、とことん話します」
三人の顔を見ながら答える。俺は覚悟を固めているが、ソレだけで皆の事を蔑ろにするならもうソレは俺の戦いに於いては敗北と同じだ。
俺の目は果たして彼女たち、そして彼にはどう映っただろうか?考えなしの馬鹿野郎だろうか?それとも・・・
「分かりました・・・なにか相談がアレば、此処までご連絡ください。私のアドレスです・・・あまり明かせませんが、私達運営はこういった未知の事象に対して有効な勢力とコンタクトを取れる関係に在ります。『彼ら』であれば、何か有った場合でも力に成れるでしょう・・・ではコレにて失礼いたします。今日はありがとうございました」
・ ・ ・ ・ ・ ・
カツラギさんを見送ってからの十数分の静寂・・・決して互いに気まずくなったとかそういうことではない。皆、俺の意見を待っているのだろう・・・俺が手にした力をどうするのか?もはやゲームという範疇を超えたモノをわざわざ使うのか否か?その答えを
「・・・皆、聞いてほしい。俺はこの話を聞いて尚、今フォースの一番大事な事はコレじゃないと思ってる。皆の意見も聞き届けたいけれど・・・完全には受け入れれないかもしれない」
沈黙を破り、俺は自分の意思を示す。
俺はこの力を危険な物とは感じていない・・・俺達の思いが詰まっているからというキレイ事だけで言ってるわけではない。確かに感じたんだ、アイツは俺と一緒に背負ってくれている・・・俺からナニカを奪ってるわけでも、失わせてる訳でもない。
「俺は、信じたい・・・他でもない俺達自身をだ。ガンプラは俺達の【好き】の結晶だからな・・・その好きってのが常にキレイ事だなんて思わないけども、信じてやりたい。
それに、サーニャとスノウちゃんの機体が完成すれば必ず毎回使う必要もないはずだ。俺はこのまま切り札として残しておきたい」
三人の少女は静かに、それでいてそれぞれ違った表情で聞いてくれた。最初に賛成してくれたのはスノウちゃんだった。
「私は、ユウジンさんのビルダーとしての勘を尊重します・・・他でもない、私の師匠が作ったんですしね♪」
スノウドロップはこの中では一番ユウジンというビルダーを盲目的に尊敬している。そのユウジンが言うならばと、彼女は納得する。力とは常に危険を伴うという認識も、武道家の家に生まれた娘だからこそなのだろう。
コレとは対照的に、断固反対の意思を示したのはリンである。
「運営の人がわざわざ足を運んでまで警告するような事なんですよ!?駄目に決まってます、センパイはこの前病院に担ぎ込まれてるんですからね?
私達の目的は・・・この場所を、このフォースを取り戻して護っていく事だったじゃないですか!その手段の中に、センパイに危険が伴うなんて元も子もありません!断固反対です。今すぐ外しましょう、私ももっと頑張りますから、センパイ!」
リンにとって何より優先される事は【雄二の安全】であった、彼が目的に向かって走っていくことを応援できても、それがチキンレースとなれば話は違う。かつての仲間も戻りつつ有る・・・智のことは少々根が深い問題だとは思うが、他にも方法は有るはずだと、彼女は納得しない。
最期に、全体を見据えて一つのプランを提示するサーニャ
「・・・私もユウジンを信じてる。」
リンはこの答えに「そんな・・・?」と信じられないという顔でサーニャに振り返る、リンはサーニャも当然反対すると思っていたからだ。ソレを意に介さずサーニャは続ける。
「・・・だからリン。貴女に託すべきだと私は思う・・・だってこれからもユウジンの側で戦うのはリンでしょ?私はユウジンを信じてる。リンも信じてる・・・皆を信じたい。だからユウジン、リンを信じさせてあげて?。コレが私の 【条件】 だよ・・・」
【信じさせろ】というサーニャ・・・かつて自分がそうしてもらったように、俺に示してくれと・・・俺なら示せると。そう背中を押す幼馴染。
「・・・それじゃ駄目かな?今後、【アームド・アーマーXC:ヴァルハラ】はリンの許可なしには使用しない。使用するためにはユウジンがキチンとリンに納得させる、専属オペレーターとして・・・リン。貴女は今、頑張るって言ったよね?」
「ッ・・・!言い、ました・・・」
専属オペレーター、ソレはつまり彼の為だけではない・・・彼の意思やフォースの方針、目的も全てを考えた上で 【ユウジンという一人のダイバー】 をサポートするという事だ。自分の意見だけを貫くわけにはいかない。
話がまとまったと判断したユウジンは、リーダーとして宣言する。
「分かった!その提案で行こう。俺はリンが納得しない限り、アレを使わない・・・本当に必要なんだと感じてくれたなら、俺に力を託してくれ。リン・・・お前は俺を信じてくれているって分かってる、だから俺と一緒にアイツも信じてやってくれ」
その【アイツ】という言葉にリンは後ろを振り返る・・・格納庫に収まって正面を向く純白のガンダム。コチラを見ているわけでも無いのに、リンはなぜか目が合ったような気すらした・・・正直に言えば怖い。怖くないわけがないのだ・・・だって私は
「・・・この世界は説明がつかない事が起こる事を・・・私は知っている」
誰にも聞こえないような程の小さな独り言・・・少し考えてから、リンはコチラに向き直り黙ってうなずいてくれた。
「よし!この話はとりあえず此処までにしよう、俺達に今必要なのは経験だ!それも出来れば超絶ダメ出ししてくれるスパルタな相手が望ましいな!」
うぅ・・・やっぱり? っていう顔をするスノウドロップとサーニャ
「でも、ユウジンさん・・・私そもそも仮のガンプラも無いんですけど・・?」
「泣き言はなしだ!一週間もアレば仮のガンプラくらいは作れる!」
あうぅ・・・と項垂れるスノウドロップ。コレまた懐かしい師弟関係の様子だった。
「ですからぁ、どうやってその【相手】を見つけるんですかーセンパイ~!?」 復活した後輩が切り返す
ぐぬぬ・・・とユウジンが唸ったそんな時とほぼ同時にだ。
バン! と玄関の扉が勢い良く開く!
「話は聞かせてもらった!その話・・・私に任せてみるのはどうだい?ユウジン・・・」
其処には、開けたドアに寄りかかり壁に肘を当てての頬杖を付いてドヤる一人の仮面の男!
フォース 【マスカレード】 のリーダー「ラウ」その人であった!!
突然の出来事の連続、果たして彼の再来は我らユグドラシルにとって吉となるか凶となるか!?
でも、これだけは分かる・・・今俺達の中で何かが再び始まった瞬間だった!
書きたいことは有るのに、時間やらを捻出するのが大変でございました・・・ちょっと仕事が忙しくなるとすぐ執筆を面倒がるのは自分の悪い癖かもしれません。
宣言したとおり、失踪だけはしませんよぉ!かならず完走してみせます!
なのでこれからも宜しくお願いしたします!!!