ガンダムビルドダイバーズ Re:スタート   作:aki@ガンプラ

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第一章 「可能性の証明」 5話目

特設FAWスペースコロニー、そのロビーホール。ユウジン達は、互いに死力を尽くし戦ったマスカレードの皆と握手を交わしていた。防衛ベースアタックを成し遂げたユウジンを一目見ようと、多くの野次馬も集まっている

 

「ありがとうございました!ラウさん、皆!」

 

「こちらこそ、私達マスカレードもこれから忙しくなる・・・まずはガンプラを1から作らなくてはならないしね」フフフ♪と笑いながら

「そして、本戦出場おめでとう・・・!最後の最後に君が滑り込んだ此度の本戦は、楽しいものになると信じているよ」

 

お互いの健闘を讃えていると、野次馬の垣根を押し分けながら一人の軍服少女がユウジンに向かって飛びついてくる

 

「ユウジン・・・!」気づいたユウジンはコレを受け止める!

「サーニャ!やったぞ!勝ったんだ!」

そして抱き合う二人を見てリンがユウジンにローキックをかます!

「てりゃー!」

 

なに?この流れ作業!?GBNだから痛くないけど痛いんですけどぉ?

 でも、サーニャが大衆の居る場所にやって来た・・・自分の意志で、俺達と一緒に喜びを分かち合う為に。

 

「嬉しいよな・・・俺達、頑張ったよな?」声を合わせて「「うん!」」と答えてくれる。

そっと離れたサーニャが決意を表明する

 

「ユウジン、リン・・・今までごめんなさい。私、怖かった・・・このGBNは私達を笑ったり馬鹿にしたりする。ゲーム上の話じゃない意味で、攻撃する人が居て・・・実は今だって怖い。でも、きっと皆そうなんだよね?そういう事もあるって、皆何処かどこかで思いつつも・・・きっと止められない、だって・・・」

 

リンと二人で顔を見合わせて頷く・・・そうだ、だって!

 

「「「皆、ガンプラが大好きだから!」」」

 

たった一つ、変わらない真実。俺達は、苦しくても辛くてもガンプラが好きな気持だけは永遠に変わらない。パーン!と三人掌を合わせて叩く・・・!

 

 一つ、取り戻したぞ!ただ馬鹿みたいに真っ直ぐに、ガンプラが好きだと言える気持ち・・・見ててくれたか?智、由紀ちゃん!そして、ステイメン!

 

盛り上がっているユグドラシルにラウは遮るようで申し訳なさそうに声を掛ける

 

「済まないが・・・ユグドラシル諸君。まずは、本戦のトーナメントの抽選を見に行こうじゃないか、間もなく始まってしまうよ?」

コレには、ユウジン達も我に返ってから笑いをしながら付いていく。流石に公衆の面前で盛り上がりすぎた

 それでも、抽選が発表されるモニターの前までトップランカー達に道を開けてくれるダイバー達全員が、ユグドラシルに称賛の声を投げてくれた

 

「すっげーぞ!ユグドラシル!」

「なあ!?どうやってやったんだ?今度教えてくれ!」

「やっぱ本物のミストルティンはヤベーな!ネットの評価じゃ全然アテになんねーぜ」

 

などなどなど、嬉しいことを言ってくれる。

 コレを勝利したことが原因だなんて思わない、勝利した事で注目してくれて、各々が自分の目で見てくれた結果なんだ・・・負けた相手に頷かせるための勝利じゃない。こうやって、人と通じ合うために戦い、分かり合う。勝敗はその結果なのだ

 

「次も勝とうな、二人共」頷いてくれる二人を連れて、モニター前の壇上に上がる。

 

モニターに映し出される、トーナメント表。まだフォース名は刻まれていないが、本戦はAブロックとBブロックに分かれて行われる。

各ブロックにシード枠が1枠あり、AとB両ブロックの頂点に上り詰めたフォース同士が、最強の座を決めて争う。

 この大会に2位以下というモノに価値はない、せいぜい次の大会でスタートできるランキングに影響がある程度だ。

そんな中、司会のお姉さんが現れて抽選会を執り行う

 

「上位30位までのフォースの皆様。本戦出場おめでとうございます、この抽選会の司会を努めます・・・」という決まり文句に始まり、FAW主催者からの挨拶という事で、主催者が顔を見せる

 

・・・一言で言うならば、ヤーさんのボス。そんな出で立ちのアバターである主催者。和服を着込んだ白髪の長髪を綺麗にオールバックでまとめた威厳ある老人

アバターネーム 「ゲンスイ」 その人である

 

「ダイバー諸君、ようやく本戦だのぅ・・・儂は嬉しい。なにせ、最近大番狂わせなどという言葉とは無縁の、ちーとも面白くない退屈なバトルばかり・・・お主ら、ちょっとチャレンジ精神足らんと違うか?おぅ?」

その面で凄むな凄むな・・・怖いんだよ

 

「じゃが、今日は楽しかった♪防衛ベースアタックなんぞを実現する馬鹿が居たようだしの♪あ、安心せい?こんな事で防衛ベースの耐久性とか上げんから。だってつまらんじゃろ?

 ワ―と戦って適当に引いて、籠城。攻勢ベースが来るまで防衛ベース入り口を確保・・・そんでそっから籠城戦スタート・・・ゲームとして公平性が必要言うから、許可したが・・・こんな同じ展開ばかりはつまらん!」

 と、まるで駄々をこねる子供だ・・・ゲンスイという男の素性はほとんど知られていないが、リアル世界でもかなり権力のある人物らしく。本当にリアルに裏社会のボスなのでは?なんて噂もある

 

「じゃから、楽しいバトルをこれからも期待しておるぞ?若きダイバー達よ。儂をもっと楽しませておくれ・・・カッカッカッカッ♪」

ほとんどダイバーを煽ってただけの挨拶を終え、司会は何事もなかったかのように進める

 

「それでは抽選を開始します。システムでランダムに一斉に張り出されますので、そのままお待ち下さい」

ゲームの中だから、こういう部分にいちいちアナログな方法は使われない。効率が優先される、リアルがもう夕方近いのも有るのだろう・・・

 ダラダラダラダラダラダラ♪とドラムロールが流れ、バン!という音と共に一斉にフォース名が刻まれるトーメント表。俺達は・・・Aブロック!対戦相手は・・・

 

「そ・・・そんな。センパイ?・・・どうしよう?・・・こんなの想像してないですよ」

 

「ユウジン・・・コレは、間に合わないかも知れない・・・1週間でどうやって・・・」

 

【アレ】に勝てというのか?無論戦うための準備は考えていた、でもこんな短い時間で用意する羽目になるなんて、思ってもみなかった。なんで・・・なんで最初の相手が!

 

FAW Aブロック第3試合

【28位 ユグドラシル VS 1位 ソロモンの悪魔】

 

「なんだって、FAW最強フォース・・・ソロモンの悪魔なんだよ!」

 

始まってしまったFAW本戦・・・初戦の相手は最強フォース、あの智がエースを務めるソロモンの悪魔。今までとは比べようもないほどの辛い戦いが・・・俺達を待っていた!

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