志希の両親の死から1週間が経ち志希は轟の家族と共に市役所まで来ていた
志希「あの…ほんとにいいんですか?僕が皆さんの家族になるなんて」
エンデヴァー「構わないさ、君の父親からも頼まれていたことだしね、それとも不服かい?」
そう言われて志希は顔を横に振って否定する
志希「いえ、むしろ有難い事です、僕には家族がもう居ませんから」
エンデヴァー「そうかい、なら問題は無いねさ、行こうか」
志希「あの、ついでで申し訳ないんですが個性の変更届けも出していいですか?僕の個性色々複雑なので」
エンデヴァー「あぁ構わないとも」
そう会話を済ませて志希達は市役所へと入った
色々な登録を済ませ市役所を出る頃には日が傾き夕方となっていた
冷「良かったね、志希君いや、志希?」
焦凍「これで私達の家族だね」
志希「えぇ」
他人行儀な返事をする志希に冷は人差し指を突き出す
冷「こら、もう家族なんだからそんな畏まらないの」
志希「え、えぇ…いや、分かったよ母さん」
冷「よろしい」
エンデヴァー「ハハハ、もう馴染んだようだね、何よりだ、それで志希個性の変更届けの内容は見せてくれないのか?」
そう言われて忘れていたのか思い出した顔をして新たな家族となったメンバーに書類を見せる
両儀志希
個性 変身
内容 最低3つの姿に変身できる
1、ノーマル 高速移動と高いジャンプ力を誇る、最高速は音速を超える
2、ウェアホッグ 狼のような姿に変身し腕力が上がる、代わりに脚力が落ちる、夜だとさらに力が増す、腕が伸びる
3、ダークスパイン ノーマルの上位互換しかし負の感情が増すため残虐な思考に移りがち、風、炎、闇の3つの力が扱える
エンデヴァー「複合系の個性だったのか」
志希「父さん、後で見せたいものがある、皆にも話しておきたいことなんだ」
焦凍「志希?」
その時の志希の顔は少し暗かった
エンデヴァー「それで話とは?」
志希「僕の個性、いや、呪いについてです」
『呪い?』
全員が聞き返す中、志希は目を瞑りゆっくりと目を開く、その目は普段の黒い目とは違い青く光っていた
エンデヴァー「その目は?」
志希「これが僕の呪いとも言える力『直死の魔眼』です」
冷「直死の魔眼?一体どんな力なの?」
志希「簡単に説明すれば見たものの死を線や点として見ることが出来ます」
エンデヴァー「では、私達にもそれが浮かび上がっていると?」
志希「はい、人以外にも有機物無機物問わず全てに死はありますから、そして何より恐ろしいのはその線をなぞられると死んでしまうという事です」
エンデヴァー「それはどういう意味だい?」
志希「例えば木を普通に切ればそこから芽が出たりしますよね?」
轟焦凍家の全員が頷く
志希「しかし直死の魔眼で切ったものはそこは完全に死に命も芽吹かないんです」
エンデヴァー「仮に再生系の個性を持った人間がいたとしてその人間の腕をその目を使って切り落とすと例え個性を使っても治りはしないという事でいいんだね?」
志希「その通りです、それが呪い、直死の魔眼です」
冷「その事を知っているのは?」
志希「今ここにいる人と僕の目を調べた医者ですね、その人も随分前に引退しましたが」
焦凍「志希大丈夫か?凄い汗だぞ」
志希は苦笑いを浮かべながら答える
志希「実際の所この目は脳にかなり負担をかける正直辛い」
そう言って目を瞑り深呼吸をすると目が元の色に戻る
志希「今話したのは父さん…死んだ父が信頼における人にしか話すなと言ってたことです」
冷「そう、ありがとうね話してくれて」
そういい冷は志希の頭を撫でる
エンデヴァー「あぁ、よく言ってくれた」
そう言ってエンデヴァーも志希の頭を撫でる、その時志希は僅かに頬を緩めた
次の日の昼道場では焦凍がエンデヴァーに鍛えられていた
エンデヴァー「焦凍!炎が弱まってるぞ!」
焦凍「はい!」
エンデヴァー「…ん?あぁもうこんな時間か焦凍一旦休もう、オーバーワークは返って体をダメにするからな」
そう言われて炎と氷を消して息を整える焦凍、そこに志希が入ってくる
志希「二人ともお疲れ様、もうご飯出来るから汗拭いて戻って来なさいだってさ」
エンデヴァー「あぁ、そうするよ、ところで志希、お前は今まで何処に?」
志希「え?あぁ山で走り込みしてた、走りながら変身してを繰り返してた」
エンデヴァー「自分なりのトレーニングか、どうだ?後で結果を見せてくれないか?」
志希「え?いいけど…」
エンデヴァー「よし決まりだな、それじゃぁ飯食いに行くか」
焦凍が汗を拭き終わったのを見て3人はリビングへと向かった
志希「なんで3人ともいるの?」
冷「あらいけない?」
焦凍「実力みたい」
志希「まぁいいけどさ」
冬美「父さんやり過ぎないか見に来たの」
エンデヴァー「心配入らないさ、手加減はする」
それを聞いて笑いながらそう言うエンデヴァー
エンデヴァー「さて、準備はいいかな?」
志希「えぇ何時でも」
エンデヴァー「では、行くぞ!」
そう言うと全身から炎を吹き出し志希に2つ炎を投げる、それを志希は走ることで避けそのまま肉薄し蹴りを入れる
エンデヴァー「ほう、いい蹴りじゃないか」
志希「ビクとも!してない!癖に!」
話しながらも連続で蹴りを入れるも全て防がれ距離をとりウェアホッグとなり今度は拳で応戦する
エンデヴァー「凄いパワーだな!これは危ないかも知れないな!」
ノーマルとは違い弾いたり直撃を避けるようにするようになるが腕を掴まれ引き寄せられ蹴り飛ばされる
志希「痛ったいなぁ!」
そう言いながら立ち上がり今度はスパインへと変わる
エンデヴァー「ほう、自在になれるのか」
志希「かなり特訓しましたから、それよりこっからは手加減出来ませんよ!」
そう言った後志希の体がブレる、それに気づきエンデヴァーは腕をクロスして防ぐも後ずさる
エンデヴァー(思ったより強いな、これは鍛えがいがありそうだ)
そう考えるもスパインとなった志希のラッシュは凄まじく時折急所を狙ってくるため冷や汗をかいていた
エンデヴァー(なるほど、見た通り少し残忍、いや、非道な感じになっているな)
流石に不味いと感じたのか腕をつかみ殴り飛ばす、志希はその際の衝撃と疲労でスパインが解け元の姿に戻る
エンデヴァー「ふむ、力と技術は問題ないがその打たれ弱さは何とかせんとな」
志希「な、No.2にここまで食いついたんだから良しとしてくれよ…」
エンデヴァー「だから言ったろ力と技術は問題ないと」
志希「それ褒めてんのかよ…」
大の字に寝転がりながら悔しそうにする志希
冷「でも凄かったわ、まさかここまで強いなんて」
冬美「凄かったよ志希君」
志希「どうも…」
焦凍「志希平気か?モロにいいの食らったが」
焦凍が心配すると志希は手を振って返事をする
志希「へーきへーき、こっちも何発かやばいの入れてたし」
エンデヴァー「自覚はあったのか?」
志希「意識飛ぶわけじゃないから…でもどうしようもないんだよな…あ、そうだ」
飛び上がりエンデヴァーに相談する志希
志希「俺を包むくらいの炎を出せない?」
エンデヴァー「?それくらいお手の物だがどうしてだ?」
志希「俺のダークスパインって炎も操れるけどその火力が低いからさ多分まだ未完成なんだと思う、だから炎を浴びたら使えるんじゃないかって」
そう聞いて顎に指を当て唸るエンデヴァー
エンデヴァー「うぅむ、最悪死ぬぞ?」
志希「やらなきゃ始まんないし、頼む」
そう言ってスパインになる志希、エンデヴァーは呆れたのかやれやれと首を振り特大の炎を発生させる
エンデヴァー「行くぞ!」
そう言って投げた炎は志希を包み込む、全員が祈るなかその炎が少しずつ小さくなり炎が晴れると片手に炎を、もう片手に黒いモヤを出しているスパインの志希が姿を現す
エンデヴァー「どうやら成功したようだな」
志希「あぁ、炎の火力も増したし闇も、風も扱える、ダークスパイン完成だ」
スパインを解除して喜ぶ志希、それを見て全員が安堵する
志希「父さん、俺決めた」
エンデヴァー「なんだ?」
志希「俺ヒーローになる、誰かの笑顔を守れるそんなヒーローに」
エンデヴァー「そうか、ならお前も雄英の特待生を受けるか?」
それを聞いて首を左右に振り拒否する
志希「いや、実力でやってみたい、試験で勝てないのにノコノコと雄英でヒーローなりましたとか俺には言えないし何よりそんなに賢くないし」
タハハと笑いながら後頭部を掻く
エンデヴァー「そうか、なら頑張りなさい」
轟家の皆に励まされ志希は己の夢を再確認する
という訳でも今度はここまで、新たに家族となった轟家、この作品の轟家は割と良好な関係を築いてます
それではまた次回お会いしましょう
『待て次回!!』