仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
──目が覚めた時、"私"は何故か荒れ果てた荒野のど真ん中に立っていた。
此処はどこ?
そんな疑問を胸に強風が吹き荒れ、砂埃が舞うだけで何もない荒野を呆然と見回し佇んでいた。その時……
―ドッガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアアアァァンッッッッ!!!!!―
「?!キャアアアアアアッ!!」
突如、何処からともなく飛来した無数の銃弾が"私"の周りに降り注ぎ、突然の爆発音に驚いた"私"は耳を抑えてその場にしゃがみこんでしまう。そして恐る恐る目を開けて目の前に視線を戻すと、其処には何処から現れたのか、見慣れない様々な仮面を身に付けた戦士達が荒野を駆け抜けて"何か"と戦い始める光景が広がっていた……。
―ウオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!!!!!!―
「……あ……あぁ……」
"私"はその戦いを見てただ立ち尽くし、恐怖を感じるしかなかった……。
仮面の戦士達が、上空から降り注ぐマゼンタの砲弾で吹き飛ばされていく。
空を翔る居城の姿をした竜も、戦場を走る列車も撃ち落とされてしまった。
それでも尚、仮面の戦士達はボロボロに傷付きながらもマシンを駆って"何か"へと立ち向かっていく。
―グゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!―
だが、それでも一人、また一人と、仮面の戦士達が戦場を飛び交うマゼンタの銃弾の前に悲痛な悲鳴を上げて倒れていく。
そして──
―ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーオォンッッッッ!!!!―
「キャアァァァッ!!!」
全ての戦士達が倒れた瞬間、最後に巨大な爆発が私の周りに巻き起こった。
──其処で、私は見た。
倒れた無数の仮面の戦士達を、たった一人で倒した仮面の戦士を……。
──私はあの戦士を知っている。
──私は彼を知っている。
彼は──
「───ディケイド……」
その名を口にした瞬間、何故か理由もなく"私"の頬を一筋の涙が伝い
"私"の意識は闇へと途切れた──
仮面ライダーディケイド&リリカルなのは
九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT
始まります──