仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
―ガキィンッ!ガキィンッ!ガギャアァンッ!!―
『アグゥッ?!ウグアァァァァァァァァァァアッ!!』
一方その頃、学園ではウルフオルフェノクが生徒達を守りながらラッキークローバー達と奮闘していたが、数や戦闘力に差がある上に生徒達を守りながら戦っている為苦戦し、遂にはドラゴンオルフェノクの攻撃を受けて吹き飛んでしまい、岡崎に戻ってしまう。
渚「ッ?!岡崎さんッ…!―ドンッ!―あッ?!」
ドラゴンオルフェノクに吹き飛ばされ人間体に戻った岡崎を見て渚は思わず身を乗り出すが、そこで他の生徒にぶつかってしまい手に持つカメラを落としてしまった。そしてドラゴンオルフェノクは吹き飛んだ岡崎から目を離して生徒達の方に向かって歩き出し、その歩く先にある渚が落としたカメラを踏み潰そうとする。
朋也「ッ…ッ?!止めろおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
―ガシッ!―
『ッ?!』
岡崎は傷付いた身体を無理矢理起こしてドラゴンオルフェノクの下に走り出し、カメラを踏み潰そうとするドラゴンオルフェノクの足を力一杯両腕で止めた。
朋也「グッ!これは…このカメラには…渚達の思い出が詰まってるんだ…!」
渚「!…岡崎さん…」
朋也「ッ…俺はずっと…ずっと自分から逃げていた…!オルフェノクの自分が嫌で…将来のことも見えない自分が嫌で…怖くて…いつも逃げていた…でも…アイツ等と一緒に居て…アイツ等との時間を一緒に過ごして…こんな俺でも変われるんだって…オルフェノクの俺でも人並みの幸せを手に入れられるんだって…そう思えたんだ…!」
正体がバレ、オルフェノクだと冷たい目で見られても守りたい物があった。この一年間の彼女達との思い出を守る為にと、彼女達が笑ってこの学園を去れるようにとファイズとして戦う事を決めた。
朋也「だから…今度は俺が守るんだ!アイツ等の思い出を…アイツ等が…これからも、笑っていられるようにっ…!!」
杏「朋也…」
智代「岡崎っ…」
渚「っ……」
それが…"岡崎朋也"の決めた決意であり…彼の正直な気持ちなのである。
そんな岡崎の思いを知った演劇部のメンバーは先程まで岡崎をオルフェノクだと怖がっていた自分を嫌悪し、渚は一人瞳から涙を流していく。だがドラゴンオルフェノクはそんな岡崎を鼻で笑い岡崎を蹴り飛ばしてしまう。その時…
―ブオォォォォォォオンッ!―
朋也「ハァ……ハァ……お、お前ら……」
零「……よぉ。どうやら、吹っ切れたみたいだな」
校門側の方から零とフェイトと紫、そして先程合流したヴィヴィオが自分達のバイクに乗って地面に倒れる岡崎の下に駆け付けてきた。すると、ラッキークローバーのリーダーは駆け付けてきた零達に見下すような眼差しを向けて語り出す。
「裏切り者のオルフェノクを庇うというのか?たかが人間ごときが」
零「…オルフェノクだの人間だの関係ない。コイツはただ、自分にとって大切な物を守ろうとしただけだ。自分と共に笑い…沢山の思い出を共に作った…仲間を守る為にな…」
『フッ、そんなちっぽけな…』
零の言葉にロブスターオルフェノクは馬鹿にするように鼻で笑うが、零は鋭い視線を向けてラッキークローバー達に告げる。
零「ちっぽけだから…守らないといけないんだろうッ!」
紫「ええ…人には決して、無くしてはいけないものが沢山ある。なのに貴方達は、それを捨ててただの化け物に堕ちてしまった。そんな貴方達に、彼の思いを笑う資格なんて何処にもない!」
フェイト「だから、私達も彼と戦う。彼が守るものを奪おうとする貴方達と!」
ヴィヴィオ「うん…だから朋也さん、行こう?私達も一緒に戦うから!」
朋也「ッ!…あぁ…!」
零達の言葉に岡崎は力強く頷いて傷だらけの身体を起こし、ラッキークローバー達と対峙していく。それを見た零はライドブッカーから四枚のカードを取り出すとファイズを含んだ四枚のカードにシルエットだけだった絵柄が浮かび上がっていった。
「貴様…何者だ?」
零「通りすがりの仮面ライダーだ、憶えておけ!」
零はそう言ってディケイドライバーを取り出して自分の腰に巻き、それに続く様に紫とヴィヴィオも自身の腰にベルトを装着し、フェイトも左腕のKウォッチを操作して画面のエンブレムをタッチする。
『RIDER SOUL BEET!』
電子音声が響くとフェイトの腰に鉄製のベルトが装着され、それと同時のフェイトの上空から黄色いラインの入った黒いカブトムシが現れ、フェイトの手に握られた。そして…
『変身ッ!』
『KAMENRIDE:DECADE!』
『Henshin!』
『Cord…Set Up!』
『GATE OPEN LUNATIC!』
電子音声が響くと、三人はディケイド、ナンバーズ、ルナティックへと変身し、フェイトは黒いカブトムシのような機械…ビートゼクターを腰のベルトにセットすると重厚な銀色の装甲、マスクドアーマーを纏ったアンダースーツに赤い瞳を輝かせるライダー…カブトタイプのライダーである『ビート』へと変身していったのである。そして岡崎も再びウルフオルフェノクへと姿を変え、オルフェノク達に向かって突っ込んでいった。
「裏切り者のオルフェノクに、人間が数人…たったそれだけの数で、僕達に敵う筈がな「なら、俺もそのパーティーに参加させてもらおうかな?」…ッ?!」
不意にラッキークローバーのリーダーの言葉を遮るような第三者の声がその場に聞こえ、それが聞こえてきた方から先程零達と別れた大輝がゆっくりとした足取りでこちらに近づいて来ていた。
ディケイド『…?海道?』
大輝「…俺の旅の行き先は、俺だけが決める」
そう言って大輝は持っていたトランクケースを開け、その中からファイズギアを取り出しウルフオルフェノクに投げ渡した。ウルフオルフェノクはファイズギアを受け取ると岡崎に戻ってそれを腰に巻きながら大輝の隣に立ち、大輝も何処からかディエンドライバーとカードを取り出し、カードをディエンドライバーへと装填しスライドさせた。
朋也「変身ッ!」
大輝「…変身!」
『Standing by…Complete!』
『KAMENRIDE:DI-END!』
岡崎はファイズフォンに変身コードを入力しバックルにセットするとファイズ、大輝はディエンドライバーの引き金を引くとディエンドに変身し、二人はそのままオルフェノク達へと向かって突っ込んでいった。
「クッ!ふざけるな人間共ッ!」
乱入してきたディエンドの登場にラッキークローバーのリーダーの表情は一変し、タイガーオルフェノクへと姿を変えて自身も戦闘に参加していく。
ディケイド『ッ!どういう風の吹き回しだ!海道!』
ディエンド『まだ見せてもらってないからな!ファイズギアよりも価値のあるものを!ハァッ!』
ディケイドとディエンドは互いにオルフェノクと戦いながら会話し、ディケイドはドラゴンオルフェノクをライドブッカーSモードで斬り飛ばし、ディエンドはディエンドライバーでタイガーオルフェノクを乱射し吹っ飛ばしていく。
―ガキィンッ!ガキィンッ!ガキィンッ!―
ビート『クッ!グゥッ!』
『フフフッ、どうしたの?貴方の力はこの程度?!』
一方、ディケイド達と同じくロブスターオルフェノクと戦闘を開始したビートであるが、ロブスターオルフェノクの繰り出してくるレイピアの嵐に苦戦し、取り出したクナイガンで対抗しようとするがこれも通じず吹き飛ばされてしまう。
『フフ…これで終わりね』
ロブスターオルフェノクは勝ち誇ったように微笑み、レイピアの切っ先を地面に倒れるビートに向けながら近づいていく。が…
ビート『…ハァ…やっぱり、この姿じゃ満足に戦えないね…そろそろ本気を出そうかな』
『…ッ!なんですって?』
意味深な言葉を放つビートにロブスターオルフェノクは思わず動き止め、ビートはその間にゆっくりと身体を起こしバックルのビートゼクターのゼクターホーンを少し起こさせる。すると、ビートが身に纏っているマスクドアーマーが少し浮き上がっていき、ビートはビートゼクターのホーンを掴んで小さく呟く。
ビート『…キャストオフ』
『Cast Off!』
―バシュゥゥ…ドシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!―
『なっ?!ウアァァッ!?』
ビートがゼクターホーンを反対側に倒すと電子音声が響き、それと同時にマスクドアーマーが四方へと勢いよく飛び散り、その一部がロブスターオルフェノクに直撃して吹っ飛んでいった。そして装甲が弾け飛んだビートは先程までの重厚な鎧姿とは打って変わってスマートな姿となり、顎部分にある大きめな角がビートの頭部へゆっくり起立していく。
『Change!Beetle!』
角がビートの頭部に到達すると共に電子音声が響き、ビートの瞳が一瞬淡く輝いた。黒と黄色のツートンカラーの装甲、赤く輝く瞳にカブトの角とは比べて少し大きいカブトホーン。そう…これがビートのもう一つの姿、マスクドアーマーをパージしたビート・ライダーフォームである。
『クッ…ッ?!装甲の下に…違う姿?!』
姿の変わったビートを見てロブスターオルフェノクは驚愕し、ビートはそれを他所にクナイガンのクナイフレームを取り去ってクナイモードに切り替え、ベルトの右腰にあるボタンを叩くように押しながら呟く。
ビート『クロックアップ…』
『Clock Up!』
電子音声が響くとビートを除く全ての物体がスローモーションとなり、クロックアップ空間を自由に動き回れるビートはクナイガンを逆手に構えロブスターオルフェノクに向かって走り出し、攻撃を開始していく。
―ガギィンッ!ガギィンッ!ガギィンッ!ガギィンッ!―
ビート『フッ!ハァッ!』
クロックアップを使用したビートは目にも止まらぬスピードでロブスターオルフェノクをクナイガンで斬り飛ばし、吹っ飛ばされたロブスターオルフェノクはそのまま地面に落ちようとするが、ビートはその前にクナイガンでロブスターオルフェノクを斬り裂いて吹き飛ばし、それを何度も繰り返し続けていく。そして、ある程度ダメージを与えたと思ったビートはロブスターオルフェノクから背中を向け、ベルトにあるビートゼクターの上部のボタンを順に押していく。
『one!two!three!』
フルスロットルボタンを順に押していくとビートゼクターから電子音声が響き、ビートはビートゼクターのホーンを一度左側へと倒した。
ビート『ライダー…キック!』
『Rider kick!』
そう言い放つと共にビートはビートゼクターのホーンを掴んで再び右側へと起こしていき、タキシオン粒子がゼクターから頭部を伝い右足へと集束されていく。そして…
ビート『…ハアァァァァァァァァァァァッ!!!』
―ドゴオォォォォォォォォォォォォォオンッ!!!―
『Clock Over!』
『―――…グッ!?ウアァァァァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!?』
ビートはエネルギーが集束された右足でロブスターオルフェノクに廻し蹴りを放ち、それと同時にクロックアップの効果が切れ、通常空間に戻ったと共にロブスターオルフェノクはなにが起きたのか分からないまま断末魔を上げて青い炎と共に爆散し、それを確認したビートは天を指し示すようなポーズを取りながら口を開いた。
ビート『…義母さんは言っていた…女は混ぜた納豆のように粘り強く生きろと。貴女もまた人間として生まれ変わったら、そういう風に生きてみなさい…』
まるで何処かの天の道を往く男のような言葉を残し、ビートは変身を解除してフェイトに戻るとその場から歩き出していった。
◆◇◆
一方その頃、ディケイドとルナティックとナンバーズはコンビネーションを組みながらドラゴンオルフェノクと戦っていた。ドラゴンオルフェノクは三人の連携に成す術なく翻弄され、がむしゃらに両腕を振り回し反撃していく。
『ウグゥオッ!グッ…ウガアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!』
ディケイド『チッ…ああなると少し厄介だな…此処はあの手で行くか。紫!こっちに来い!』
ルナティック『ハァッ!…へ?ちょ、一体何を?』
ディケイドはルナティックの腕を引っ張りながらドラゴンオルフェノクから離れ、ライドブッカーから一枚のカードを取り出しそれをディケイドライバーに装填してスライドさせる。
『FINALFORMRIDE:LU・LU・LU・LUNATIC!』
ディケイド『ちょっとくすぐったいぞ』
ルナティック『…え?ま、まさか?!待ってください!まだ心の準備というものが―ドンッ!―ひぅッ?!ひ、んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!』
ディケイドが何をしようとしてるのか気付いたルナティックはディケイドから離れようとするが、ディケイドは構わずルナティックの背中を開き、ルナティックは少しヤバ気な声を上げながら宙に浮くとルナティックの身体から巨大な装甲が出現し、まるでドラゴンを思わせるかのような姿へと徐々に変化していった。そう、これがルナティックがファイナルフォームライドした姿、ルナティックは『ルナティックフィニッシャー』へと超絶変形したのである。
ディケイド『うぉッ…何か凄い迫力だな…』
ルナティック(F)『(れ~い~さ~ん~!私はさっき待ってって言いましたよねぇ!?)』
ディケイド『うっ…いや…だ、だって仕方ないだろう?今はグズグズしてなんていられないんだから!使える物はなんでも使わないと……すみません…』
ルナティックフィニッシャーから発っせられる怒気にディケイドは冷や汗を流しながらたじろぎ、次第にそれに耐え切れなくなり謝罪の言葉を口にする。ルナティックフィニッシャーは暫くそんなディケイドをジト目で睨みつけると…
ルナティック(F)『(…まあいいでしょう。確かに今は決戦の最中ですからね……それに仕返しなら後ででも出来ますし……)』
ディケイド『…?今何か言ったか?』
ルナティック(F)『(いえいえ、気にしないで下さい♪それより、早くキメちゃいましょう!)』
ディケイド『お…おう…?まあいいか…ヴィヴィオ!』
ナンバーズ『…ッ!うん!デェイッ!』
『ヌグオォッ?!』
ディケイドに呼び掛けれ、瞬時に意図を察したナンバーズはドラゴンオルフェノクを遠くへと蹴り飛ばすとディケイドの隣に立ち、ディケイドはライドブッカーから一枚のカードを抜き取り、ナンバーズはKナンバーを開いて10の番号を押していく。
『SAMON!DIECI!…Set Up!』
電子音声と共にKナンバーを閉じるとナンバーズの隣に人型の残像が出現して徐々に実体化していき、それはBJを身に纏ったディエチとなってナンバーズの隣に現れた。そしてディケイドはライドブッカーをガンモードに切り替えた後取り出したカードをディケイドライバーに装填してスライドし、ナンバーズは再びKナンバーを開いて1010と番号を入力しエンターキーを押した。
『FINALATTACKRIDE:LU・LU・LU・LUNATIC!』
『Final Attack!Dieci!』
電子音声が響くとディケイドはライドブッカーGモードをドラゴンオルフェノクに向けていくとルナティックフィニッシャーもそれに続くように口にエネルギーを集束させていき、ナンバーズとディエチもヘヴィバレルの銃口にエネルギーを集束させドラゴンオルフェノクに狙いを定める。そして…
『ハアァァァァ…ゲノム!ブレイカアァァァァァァァァァァァァァァァァアァァーーーーーッ!!!!』
『チャージ完了…いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!』
―ドッガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーンッ!!!!―
『なっ?!グ、ヌガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァッ!!?』
ディケイドとルナティックフィニッシャーの必殺技、ルナ・ヴァニティーズとナンバーズとディエチの放ったエネルギー砲がドラゴンオルフェノクを包み込み、ドラゴンオルフェノクは成す術なくそれを受け断末魔を上げながら木っ端微塵に爆発していった。
ディエンド『ハッ!フッ!』
ファイズ『ツァアッ!オラァッ!』
『グゥッ?!ガアァッ!』
その端では、ディエンドとファイズがタイガーオルフェノクと攻防を入れ替えで激戦を繰り広げる光景があった。ファイズエッジを振り回して斬り掛かるファイズの背後からディエンドの銃撃がタイガーオルフェノクを吹っ飛ばして距離を開き、その隙にディエンドは左腰のカードホルダーからカードを取り出しディエンドライバーへとセットする。
『ATTACKRIDE:BLAST!』
ディエンド『こういうのはどうだい?ハッ!』
―ズガガガガガガガガガァッ!!―
『アッ?!ガァァァァァァァァァァァァァアッ!!?』
不規則な動きで宙を舞う無数の銃弾がタイガーオルフェノクに立て続けに叩き込まれて吹き飛ばしていく。それを見たディケイドはファイズの下に駆け出すと、ライドブッカーから一枚のカードを取り出し、ディケイドライバーに装填してスライドさせる。
『FINALFORMRIDE:FA・FA・FA・FAIZ!』
ディケイド『ちょっとくすぐったいぞ』
ファイズ『…え?って、うおあぁ!?』
ディケイドがファイズの背中に触れると、ファイズの身体のラインが赤く輝き、そのまま宙に浮きながら身体を変化させていき、ファイズは巨大なレーザー砲…『ファイズブラスター』へと超絶変形していった。
『グウゥッ…!舐めるな人間共ォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!』
態勢を立て直したタイガーオルフェノクは分が悪いと焦りを浮かべ、近くにあった灰と化したオルフェノク達を蘇らせてディケイド達に向かって突っ込んでいく。ディケイドはそれを見て一度両手を払うとファイズブラスターを構えてオルフェノク達に一発放ち、オルフェノク達の動きを封じた。それを好機と思ったディエンドは腰のホルダーからカードを取り出そうとするが、ディケイドがそれを止める。
ディケイド『海道!後は俺達で決める!』
ディケイドはそう言いながらライドブッカーから再びカードを取り出し、それをディケイドライバーに装填してスライドさせた。
『FINALATTACKRIDE:FA・FA・FA・FAIZ!』
電子音声が響くとファイズブラスターの銃口にエネルギーが集束されていき、ディケイドはファイズブラスターの照準をオルフェノク達に定めていく。そして…
ディケイド『ハアァァァ…ハアァァァァァァァァァアッ!!!』
―ドゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオーーーーーンッ!!!―
『グッ?!ヌガアァァァァァァァァァァァアッ!!!』
ディケイドとファイズの必殺技、DCDF(ディケイドフォトン)が見事に炸裂し、オルフェノク達はファイズブラスターから放たれた砲撃に呑み込まれ、青い炎に包まれて散りその場に巨大なФの紋章が浮かび上がって消えていった。オルフェノク達が消滅したのを確認したディケイドはファイズブラスターをファイズに戻し、ファイズはベルトを外して変身を解除するが、その姿は岡崎ではなくウルフオルフェノクの姿となっていた。
ディケイド『…岡崎…』
『………………』
ウルフオルフェノクはディケイドに背中を向けて歩き出し、地面に落ちていた渚のカメラを拾い渚へと近づいていく。周りの生徒達は脅えて校舎側の方へ逃げていくが、渚と演劇部のメンバーは怖がる様子を見せずにウルフオルフェノクを見つめている。そしてウルフオルフェノクは渚にカメラを手渡すと、何も言わずに振り返りその場から去ろうとする。
渚「…ッ!待ってください岡崎さん!何処に行くんですか?!」
『ッ……俺は…』
渚の言葉にウルフオルフェノクは顔を俯かせ、渚はウルフオルフェノクに駆け寄って恐る恐る手を伸ばし、ウルフオルフェノクの手を優しく握っていく。
渚「…何処にも行かないで下さい…岡崎さんの居場所は、私達が作ります…一緒に帰りましょう?これからも沢山思い出を作って…皆で胸を張って…一緒に卒業できるようにっ…」
『ッ?!……渚…』
ウルフオルフェノクは岡崎に戻って振り返り、渚は瞳に涙を浮かべながら小さく頷いて岡崎の手を握り、それを見ていた演劇部のメンバー達もいつもと変わらぬ笑みを浮かべて二人の下に駆け寄っていった。そして…
―…カシャッ―
零「…良い顔で笑うじゃないか…アイツ」
それを離れた場所で見ていた零は嬉しそうに笑う岡崎の姿を見て、自身も釣られるように微笑みながら岡崎達を写真に収めていた。そして零はフェイト達と共にその場から静かに去ろうとしたが…
零「……ん?あれは…海道?」
学園から出ようとした所で大輝が何処かに向かおうと歩いている姿を見つけ、それが気になった零はフェイト達に先に写真館に帰るように伝えて大輝の後を追い掛けていった。