仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第九章/ライダー少女Wの世界①

 

 

 

蒼い蒼い空に浮かぶ太陽が爛々と輝く。街の至る所には巨大な建造物である風車が風に吹かれて回り、街の風景も平凡を思わせるような賑わいを見せていた。

そんな街の中に建つ一件の写真館…光写真館の中から数人の男女達…朝食を終えた零達一行がぞろぞろと外に出て行き興味津々といった感じに街を眺めていく。

 

 

零「ほぉ、此処が次の世界か…?」

 

 

ヴィータ「ん~…どうやらまたどっかの街ん中みてぇだな」

 

 

優矢「…んで、今回もまた零の格好が変わってるって訳だよなぁ…ていうか、一体何だよその格好?」

 

 

写真館から外へと出た零達一行。しかしやはりと言うべきか、最早恒例かと言うように零の格好が変わっていたのだ。零の現在の姿は…黒と赤を基礎としたスタイリッシュなスーツ、頭には『WIND SCALE』と書かれた帽子を被っているという良く分からない格好となっていた。

 

 

ヴィータ「また今回もスゲー格好だなぁ…」

 

 

カノン「何だろう…何だか父さんに似た感じの格好ですよね…もしかして探偵とか?」

 

 

零「探偵ねぇ…そういうのはあまり俺には合わない気もするんだが…まぁ、そういう役割の方が何をしたらいいか分かりやすくていいかもしれないな」

 

 

取りあえず、探偵というのなら何かしらの事件を調べて解決に導いたりすればいいってだけなんだろう。零は簡単に頭の中でそう結論付けながらポケットの中から何か…名刺のような物を取り出してそれを眺めていく。

 

 

ギンガ「?何ですか、ソレ?」

 

 

優矢「名刺…みたいだな?えぇっとなになに…『どんな事件もハードボイルドに解決!!鳴海探偵事務所所属の名探偵 黒月零をよろしく~♪』……何だこりゃ?」

 

 

零「…俺が知るかよ…」

 

 

スバル「ていうか…なんかすっごいテンションの高い名刺ですね…」

 

 

フェイト「というか、ハードボイルドって何?」

 

 

無駄にハイテンションに書かれた名刺らしくない名刺を目にして零達は唖然とし、フェイトだけは"ハードボイルド"というワードに疑問を持ち小首を傾げていた。

 

 

零「むぅ……む?というかこの鳴海探偵事務所って…どっかで聞いたことがあるような…?」

 

 

なのは「鳴海探偵事務所…あれ?それって確か、翔子ちゃん達が開いてる事務所の名前じゃなかった?」

 

 

零「翔子…?…あぁ、確か祐輔のクリスマスパーティーや智大が開いた千年城の宴に来てた奴らだったか?余り話した事はないが…」

 

 

なのはに言われ、あぁ…と思い出したように呟く零。自身の事をハードボイルドと呼ぶ女探偵"左 翔子"、その事務所の所長を勤める"鳴海 裕一"、翔子の相棒だという"フィリス"。確かこの三人の経営してる事務所の名が鳴海探偵事務所だった筈だが……

 

 

零「…あのずっこけ三人組の経営する探偵事務所か…となると此処は、ライダー少女の方のWの世界、ということになるな…」

 

 

ティアナ「…?だけど可笑しくありません?確か私達が旅する世界はライダーの世界の筈…なのになんで、ライダー少女の世界に?」

 

 

零「さあな…だが、俺達の旅する世界がライダーの世界だけとは限らないだろ。次の行き先が何処の世界かは俺達にも予想できない…なら、ライダー少女の世界に来れても可笑しくはないさ」

 

 

零の説明になのは達は微妙な気もするが納得したように頷く。

 

 

零「まぁ取りあえず、あの三人の探偵事務所に行ってみるか。そうすれば、この世界での役目も何か分かるかもしれな――――」

 

 

 

 

 

―ドッゴオオオォォォォォォォォォォォォォーーーンッッ!!!!―

 

 

 

 

『…ッ?!』

 

 

 

零達一行が鳴海探偵事務所を行き先に動こうとした時、突然何処からか巨大な爆音が鳴り響きそれを耳にした一行は歩みを止め、それが響いてきた方へ目を向けていく。そこには街の一角から黒い煙が発生し、再び巨大な爆発が何度も巻き起こるという異常な出来事が起きていたのだった。

 

 

優矢「…なぁ…零?」

 

 

零「あぁ…何で何時も俺達が来た途端、いきなり事件が起きるんだろうな…」

 

 

これはもう何かのイジメだろうか?そう思わずにはいられない展開に零は思わず溜め息を吐き、取りあえずあの爆発が発生した場所に向かう事にしたのだった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

その頃、風都の中央区街では事件が巻き起こっていた。先程までの穏やかな空気を漂わせる街の雰囲気は既に消え、街の住民は恐怖に染まった顔を浮かべながら一斉に必死に逃げていき、その街の中心では一体の鷲のような怪人が破壊活動を行っていた。

 

 

『ヌウウウゥゥゥゥオオオォォォォ…ウオオオォォォォォォォォォォォォォーーーーッッ!!!』

 

 

怪人が背中にある巨大な翼を大きく羽ばたかせると強風が発生して怪人の周りに建つ建物等が無惨に崩れていき、怪人は翼を羽ばたかせたまま歩みを進め何処に向かおうとする。そんな時…

 

 

 

 

「其処のドーパント、待ちなさい!」

 

 

『…?』

 

 

崩れ落ちた建物の瓦礫を避けてドーパントと呼ばれた怪人の前に立ち塞がる二人の少女。一人は茶色の髪を適度に伸ばし、黒いハットを被った少女。もう一人は首にピンクのトイカメラをぶら下げた茶髪の少女……そう、彼女はあの魔界城の世界を零と共に戦い抜いた少女…ライダー少女ディケイドである門矢 ツカサであった。

 

 

ツカサ「ッ…酷いね…此処まで手酷く壊しまくるなんてさ…」

 

 

『ヌグウウゥゥゥゥ…!』

 

 

「ッ…やっぱりメモリの力に呑まれてるみたいだね…でも止めてみせる。私が…いや、"私達"が!行くよ、ツカサ!」

 

 

ツカサ「OK…行くよ翔子!」

 

 

二人は互いに呼び掛け会うと、ツカサはポケットからディケイドライバーを取り出して腰に装着し、翔子と呼ばれた少女はポケットから機械のようなものを取り出してそれを腹部に当てると、ツカサのディケイドライバーの様にベルトとなって巻き付き、更に翔子は懐から黒いメモリースティック…零となのはが持つのと同じガイアメモリを取り出しボタン部分を人差し指で押していく。

 

 

『JOKER!』

 

 

『ッ?!』

 

 

翔子「行くよ、フィリス!」

 

 

ガイアメモリから響いた電子音声にドーパントは動揺して後退り、翔子は此処にはいない人物…自分の相棒である少女に向かって呼び掛けていった。

 

 

 

 

◆◆◇

 

 

 

 

―鳴海探偵事務所―

 

 

「お~い、フィリ~ス?お茶が出来たんだが、お前も一緒に飲むか?」

 

 

フィリス「うん、貰うよ。ありがとう裕一…」

 

 

鳴海探偵事務所の奥にある隠し部屋。その室内にある巨大なボードの前で一冊の本を読むフィリスと呼ばれた銀髪の少女の下に裕一と呼ばれた青年がお茶を乗せたお盆を持って現れ、フィリスは読んでいた本を閉じ裕一の淹れたお茶を飲もうと手を伸ばした。その時…

 

 

―シュウゥゥゥゥ…パアァンッ!―

 

 

フィリス「…ん?」

 

 

フィリスの腹部に突然先程翔子が装着したベルトと同じものが現れ、それを見たフィリスは伸ばした手を止めて代わりに自分のポケットを漁っていく。

 

 

裕一「…何だ?もしかして出番か?」

 

 

フィリス「みたいだね…裕一、私の身体をお願い…」

 

 

裕一「あいよ…気をつけてな?」

 

 

裕一がそう言うとフィリスは小さく微笑みながら頷き、ポケットから翔子の持っていたのと色違いのガイアメモリを取り出しボタンを押した。

 

 

『CYCLON!』

 

 

ガイアメモリから電子音声が響くとフィリスはガイアメモリを構える。そしてドーパントと対峙していたツカサはライドブッカーからディケイドのカードを取り出して構え、翔子もフィリスとは逆向きにガイアメモリを構えていく。そして…

 

 

『変身ッ!』

 

 

ツカサと翔子とフィリスは同じタイミングで叫び、フィリスがガイアメモリをベルトのバックルの二つある差し込み口の右側にセットすると、ガイアメモリはバックルから消え、更にフィリスは意識を失いそのまま床に向かって倒れようとした。

 

 

―ボフッ…―

 

 

裕一「ふぅ…取りあえず、俊介達の分のお茶はフィリスを運んでからだな」

 

 

倒れ掛けたフィリスの身体を裕一が抱き留め、裕一はフィリスの身体をお姫様抱っこしながら隠し部屋から出ていったのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そしてフィリスがバックルにガイアメモリをセットしてすぐの事。翔子のベルトのバックルの右側の差し込み口にフィリスがセットしたガイアメモリが現れ、翔子はそれをしっかりセットすると次に自分の持っていたガイアメモリをバックルの空いている左側の差し込み口に装填しバックルをWの形に開き、ツカサもそれに続くようにディケイドライバーにカードをセットしスライドさせた。

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『CYCLON!JOKER!』

 

 

二つの電子音声が重なって鳴り響き、ツカサはディケイドに、翔子の身体は吹き荒れる風と共に装甲に覆われて姿を変えていく。身体の右半身が緑、左半身が黒のバトルドレスを着用し、首には銀色のマフラーをしてW字の髪留めを着用したライダー少女へと姿を変えたのだった。

 

 

『ッ?!キ…キサマラ…ナニモノダ?!』

 

 

ディケイド(ツカサ)『通りすがりの仮面ライダー少女よ、覚えておきなさい!』

 

 

W(翔子)『右に同じく通りすがりの探偵よ♪…さぁ、お前の罪を数えろ!』

 

 

ディケイドに変身したツカサと左手を前に出しドーパントを指差して叫ぶ翔子…『ダブル』は自分達の決め台詞を叫ぶと、二人は鷲のような姿をしたドーパント…ガルーダドーパントに向かって突っ込んでいったのだった。

 

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