仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第九章/ライダー少女Wの世界⑪

 

 

 

ディケイドとロストが激闘を繰り広げているその頃…

 

 

 

 

―ガキイィィンッ!ガキイィィンッ!―

 

 

W(翔子)『ヤアァッ!』

 

 

クウガ『オラァッ!』

 

 

『クッ?!このっ!』

 

 

廃墟ビルの外の路地裏ではダブル・ヒート・メタルとクウガ・ドラゴンフォームがそれぞれの持つロッドでナスカドーパントと激突し合っていた。流石に二人掛かりとなると苦しいのか、ナスカドーパントは反撃もままならない状態で後退し始めている。そしてダブルとクウガはナスカドーパントを蹴り飛ばして一度距離を開き、上空へと高く跳躍してナスカドーパントへと飛び掛かる。

 

 

『デェアアァァァァァァァァァァァァーーーーーっっ!!!』

 

 

『くぅっ!調子に乗るなぁ!!』

 

 

―シュゥゥゥゥ…バシュンバシュンバシュン!!―

 

 

ロッドを構えながら向かって来るダブルとクウガを見てナスカドーパントはすかさず左手から複数の青い光弾を放ち、二人を撃ち落とそうとするが……

 

 

―ガンガンガンガンガン!ガキィィィィィィン!!―

 

 

『でぇぇぇぇぇぇぇぇいっ!!!』

 

 

『なっ?!―ズガアァン!!―ぐ、ウアアァァァァァァァァァっっ!!?』

 

 

ダブルとクウガはロッドを巧みに扱って光弾を弾き、そのままナスカドーパントに向かって渾身の突きを打ち込みナスカドーパントを吹っ飛ばした。そして二人は地面に着地するとナスカドーパントに向かって構え、ナスカドーパントは剣を杖代わりにして身体を起こしていく。

 

 

W(翔子)『っ…まだやる気なの?いい加減諦めて帰ってくれないかな…?』

 

 

『ハァ…ハァ…残念だけど…それは出来ないわ…今日こそ貴方との決着を付けるつもりで来たんですもの…尻尾を巻いて逃げるなんて…そんなの私のプライドが許さない!』

 

 

クウガ『チッ!だからこっちはアンタと関わってる暇はないっての!�』

 

 

あくまでも退こうとはしないナスカドーパントにクウガは呆れたように叫ぶが、ナスカドーパントは構わず再び二人に身構えていく。そしてそれを見たダブルとクウガも咄嗟にロッドを構え、再び激突しようと双方が走り出した瞬間……

 

 

 

 

 

―ドガシャァァァァァァァァァァァァァァン!!!―

 

 

『…っ!?』

 

 

W(翔子)『っ?!えっ…?!』

 

 

クウガ『な、何だ…?!』

 

 

不意にナスカドーパントの背後でビルの中から何かが壁を突き破って飛び出し、そのまま向かいのビルの壁に叩き付けられた。その音に三人は思わず動きを止め、飛び出したソレが叩き付けられた壁を見た。そこには……

 

 

 

 

ディケイド『…アッ…グッ…うっ……』

 

 

W(翔子)『なっ……』

 

 

クウガ『れ、零っ?!』

 

 

そう、壁に叩き付けられたモノの正体とは、装甲の至る所が窪みボロボロとなったディケイドだったのだ。それを見たダブルとクウガが我が目を疑い驚愕の声を上げていると、ディケイドが突き破ったビルの壁から一つの影…スピアグレイブを片手に悠然と歩いて来るロストがビルの中から出て来た。

 

 

クアットロ『アハハハハ♪無様な姿ねぇディケイド?ロストちゃんの正体を明かしたぐらいでその様なんて、やっぱりこの二人を出して正解だったわ~♪』

 

 

ディケイド『くっ…クアットロ……貴様ぁぁぁぁ…』

 

 

クアットロ『うふふ…どうでした?このクアットロの脚本したシナリオは?かつて自分が救えなかった人達が突然敵として現れ、容赦なく痛め付けられていく…これ以上にない最高のシチュエーションだったでしょう?♪』

 

 

ディケイド『黙れ……』

 

 

クアットロ『うふふ、それにしても…本当に馬鹿な男よね?たかだかこの子達の正体を知ったぐらいで攻撃してこなくなるんですもの…仲間なんて馬鹿げたモノに縛られてるからそんな目に合うのよ?』

 

 

ディケイド『ッ…黙れ…』

 

 

クアットロ『でも、最高に面白い見世物でしたよぉ?今度はあのプロジェクトFの遺産と夜天の主にも試してみようかしらぁ?最初は二人が生きてた事を喜ばせておいて、後から敵であることを明かしてショックを与える……んふふ♪きっと絶望に染まった良い表情で泣いてくれるでしょうね~♪』

 

 

―……ブチッ―

 

 

愉快そうに笑いながら言い放ったクアットロの一言。その言葉が完全に、彼の中の何かを弾けさせた……

 

 

―ガシャアァァァァァァァァァァァァァンッ!!!―

 

 

ディケイド『貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!何処までっ!!!何処までアイツ等の思いを弄べば気が済んだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!』

 

 

 

あの二人が…どれだけその二人を大事に思っていた事か。

 

その二人が…どれだけあの二人を大事に思っていた事か。

 

そしてあの二人が……どれだけその二人と共に過ごす日々を夢みた事か。

 

それを知る彼だからこそ、クアットロの行ったことを許すことが出来なかった。ブチブチと体中から血管が切れるような音が聞こえながらも身体を強引に起こしてディケイドは飛び出し、怒りの咆哮を上げながらロストの顔面目掛けて右拳を放つ。だが…

 

 

 

 

―じゃあ、行ってらっしゃい……フェイト―

 

 

―……うん―

 

 

―…現実でも…こんな風にいたかったなぁ……―

 

 

―……なんで…これから………ひっく…やっと同じ……ぅ……これから…うーんと幸せにしてあげなあかんのにぃ!!―

 

 

―…大丈夫です…私はもう…世界で一番幸福な魔導書ですから…―

 

 

―ッ…リインフォースっ…―

 

 

 

 

ディケイド『…っ!!?』

 

 

ロストに殴り掛かろうとした瞬間脳裏に流れた映像。それを見たディケイドは思わず動きが止まり攻撃がストップしてしまう。だが、ロストはその隙を見逃さずドライバーの左側にあるメモリを抜き取り別のメモリをセットした。

 

 

『DARK!SHOT!』

 

 

クアットロ『クス…ホントに馬鹿な男…』

 

 

ディケイド『…ハ?!―ズガガガガガガガガァッ!!―ウグアアァァァァァァァァァァァァッ!!?』

 

 

クウガ『れ、零っ!?』

 

 

電子音声が響くとロストはダーク・ショットへと変わり、至近距離からショットマグナムを連射してディケイドを吹っ飛ばし、それを受けたディケイドは壁に叩き付けられ地面に倒れてしまう。

 

 

ディケイド『ぅ……ぁ…っ…』

 

 

クアットロ『うふふ♪いい加減学習したら?仲間とか友人とか、そんなモノ全部捨ててしまえば楽になるのよ?』

 

 

ディケイド『はぁ…はぁ…だ…だま……れっ……』

 

 

蔑むような口調で言い放つクアットロの声にディケイドはそう答えながらフラフラと身体を起こしていき、それを見たクアットロはやれやれと首を左右に振って見せた。

 

 

クアットロ『はぁ~…どうやらまだ痛め付けないと分からないみたいですねぇ……ロストちゃん?』

 

 

ロスト『………(コクッ)』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガァッ!!!―

 

 

ディケイド『ぐ、グアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

W(翔子)『零ぃっ!!!』

 

 

クウガ『クソッ!何やってんだよアイツッ!?』

 

 

ロストの攻撃を無抵抗で受けていくディケイドを見てダブルとクウガは急いでその場から走り出し、ディケイドを助け出そうとする。だが…

 

 

―ガキイィィィィィンッ!―

 

 

クウガ『ッ?!何?!』

 

 

『グウゥゥゥゥゥ!』

 

 

『言った筈でしょ…貴方達の相手は私だとねぇ!』

 

 

W(翔子)『クッ…!だから邪魔しないでって言ってんでしょう!?』

 

 

ディケイドの下へ向かおうとする二人の前にナスカドーパントとレジェンドルガの大群が立ち塞がり、二人は仕方なくナスカドーパント達と再び戦闘になってしまう。その間にもロストは無抵抗のディケイドを容赦なく攻撃していき、ディケイドは遂にそれに耐え切れなくなり変身が解除され零に戻ってしまった。

 

 

零「ぅ……くっ…ぁ…」

 

 

ロスト『――――』

 

 

―ガシッ…グイッ!―

 

 

零「グッ…!」

 

 

ボロボロの身体になりながらも再び変身して戦おうとする零だが、ロストはそんな零に近寄り胸倉を乱暴に掴んで持ち上げていく。

 

 

零「ぅ…くッ…止め…ろ…アリ…シア…リイン…フォース…」

 

 

ロスト『―――――』

 

 

クアットロ『無~駄♪その子達の精神は私の制御下にあるのよ?貴方の声なんか届きこっないわぁ♪』

 

 

零「ッ……クソ…がぁ…」

 

 

悔しい…情けない…一瞬の気の迷いがこんな結果を招いてしまった。それがとても腹立たしく、自分で自分を殴りたい気分だった。

だが実際そんな体力はもう残されておらず、腕を動かす事すらキツイ。

だからせめてもの抵抗にとロストを目一杯睨みつけるが、ロストはそれに臆する事なく何処からか禍禍しい輝きを放つ黒い玉を取り出した。

 

 

零「っ…なん…だ…?」

 

 

クアットロ『ふふん…喜びなさいディケイド。今から貴方が捨てた"力"を返してあげるんですからねぇ』

 

 

零「…ちか…ら…?」

 

 

クアットロ『…それすらも忘れてるのね……いいわ、特別に少し教えてあげる。これは貴方が記憶を失う前に持っていた力よ。万物を破壊し、世界を破壊する力を秘めた因子(ファクター)……』

 

 

零「…因子(ファクター)…だと…?」

 

 

クアットロ『えぇ、だから感謝しなさい。運がよければ、失った力の一部を取り戻せるのだから♪…まあ…その前に人間の身体で何処まで持つのか分からないけど……フフフ♪』

 

 

怪しく微笑むクアットロの声が響くと、ロストはおもむろに片手に持つ黒い石を零の左目の前に翳す。

 

 

零「ッ?!まさ…か……は、離せ!止めろぉ!!離せ!離せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!」

 

 

ロストのその行動で何かに気付いた零はロストから離れようと暴れるが、ロストはしっかりと零の胸倉を掴んで離さず左目を無理矢理こじ開けて黒い石を近づけていく。そして…

 

 

クアットロ『はぁ~い♪ご返却~♪』

 

 

―…ギチィ…ギチギチギチ……グシャアァッ!!!―

 

 

零「ッッッッッ!!!!?イッ…がっ…うあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!?」

 

 

―――文字通り、零の左目の眼球へと"捩り込んだ"のだった……

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

―風都公園・広場―

 

 

 

―ガキィィィィンッ!!―

 

 

ゼロス『うわぁっ!!』

 

 

Dファイズ『カノンっ!!くっ…!』

 

 

ガリュウ『………』

 

 

一方、Dファイズとゼロスはガリュウに圧されて苦戦してる最中であった。

連携を組みながら向かって来る二人に対しガリュウは二人の動きを丁寧に見極め最低限の動きで回避と反撃を行う。

その為か、疲れたように肩で息をする二人とは対照的にガリュウは息一つ乱してはいなかった。

 

 

ビート『っ…二人共っ…』

 

 

そんな二人の戦う姿を端から見ていたビートは何とか身体を起こして自分も戦いに加わろうとしていた。だが先程の一撃が思ったより効いたせいか身体は思ったように動かず、ただ二人が追い詰められていく姿を見ているしか出来ない。するとガリュウはバックル部分のカードケースからカードを引き、ガリューバイザーへとセットしてベントインする。

 

 

『STRIKE VENT!』

 

 

電子音声が響くとガリュウの近くにある鏡からドラグブラッカーの頭を模した篭手……ドラグクローが飛び出しガリュウの右腕に装備された。そしてガリュウはドラグクローの口に黒炎を集束させて二人に狙いを定める。

 

 

ガリュウ『ハアァァァァ…ハアァァッ!!』

 

 

―バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!―

 

 

『ッ?!ウアァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

ガリュウの放った昇竜突破が二人に向かって炸裂し、Dファイズとゼロスはそれを受けて吹き飛びDファイズもディケイドへと戻ってしまった。更にガリュウはバックルのカードケースからすかさずカードを引き、ガリューバイザーへセットする。

 

 

『FINAL VENT!』

 

 

電子音声が響くとガリュウの近くにある鏡からドラグブラッカーが飛び出し、ガリュウを中心にとぐろを巻いていくとガリュウは黒炎を纏いながら空中へと浮上していく。

 

 

ゼロス『うっ…ツ、ツカサさん……くっ…』

 

 

ディケイド(ツカサ)『うっ…こ、これって……ちょっとヤバい…かな…』

 

 

空中へと浮いていくガリュウの姿を見て二人は急いで身体を起こそうとするが、先程の昇竜突破のダメージにより身体が麻痺を起こしまともに動けないでいた。

 

 

ビート『くっ…!お願い…動いて!一度でいいから…お願いだから…!』

 

 

このままでは二人がやられてしまう。倒れる二人を見てそう思ったビートは傷付いた身体を無理矢理起こしていき、その間にガリュウはある程度の高さまで浮上して二人に左足を向けていく。そして……

 

 

ガリュウ『……これで……終わり……ハアァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

『ギャオオォォォォォォォォォォォーーーーッ!!』

 

 

『…っ!!』

 

 

ガリュウは地面に倒れる二人に向けてドラゴンライダーキックを発動させ、左足に黒炎を纏いながら二人に向かっていく。それを見た二人も回避も防御も無理だと悟ったのか、襲い掛かる痛みに備えて目を瞑った。その時だった……

 

 

 

 

『Clock Up!』

 

 

―シュンッ!―

 

 

『………え?』

 

 

背後から聞こえてきた電子音声。それを耳にしたディケイド(ツカサ)とゼロスは閉じていた瞳を開けて振り返るとそれと同時に二人の間を何かが過ぎ去り、それに気付いた二人は慌てて目の前に視線を戻した。そこにいたのは…

 

 

 

 

『Clock Over!』

 

 

ガリュウ『ハアァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

―ドッゴオオォォォォォォォォォォンッ!!!―

 

 

ビート『クッ!キャアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

『なっ…!?』

 

 

目の前に視線を戻すとそこには二人を庇ってガリュウのキックを受け悲痛な叫び声を上げるビートの姿があったのだ。

ガリュウのキックを受けたビートは二人の頭上を飛び越えて吹っ飛び、転がる様に地面に倒れ込みフェイトへと戻ってしまい、それを見た二人は傷付いた身体を無理矢理起こし慌ててフェイトの下へと走り寄っていく。

 

 

ディケイド(ツカサ)『フェ、フェイト!?しっかりしてよ!!フェイトっ!!』

 

 

フェイト「…っ……ぅ…」

 

 

ゼロス『フェイトさんっ!…クッ…クソッ!』

 

 

傷だらけとなったフェイトの身体を抱えてディケイド(ツカサ)は必死に呼び掛け、ゼロスはそんなフェイトの姿を見て悔しげに奥歯を噛み締める。だがガリュウは更に追撃しようとそんな三人に近づいていき、それに気付いたゼロスはフェイトとディケイド(ツカサ)の前に立って身構えた。

 

 

ディケイド(ツカサ)『?!カ、カノン……?』

 

 

ゼロス『……ツカサさん…アイツは僕は押さえます…だからツカサさんはその隙にフェイトさんと望さんを連れて先に逃げて下さい…』

 

 

ディケイド(ツカサ)『はぁ?!な、何言ってんのカノン?!あんな奴と一人で戦うなんて無茶だよ!�』

 

 

ゼロス『でも!このままじゃどの道全滅するのがオチですよ!!僕は大丈夫ですから、ツカサさん達は先に逃げて下さい!!』

 

 

ディケイド(ツカサ)『そ、そうかもしれないけど…だけど!�』

 

 

ゼロスだけを残して逃げるのが心苦しいのか、ディケイド(ツカサ)は中々決心が付かずどうしたらいいのか迷っていた。ゼロスはそんなディケイド(ツカサ)を横目に冷や汗を流しながらゼロスブッカーから一枚のカードを取り出し、それを眺めていく。

 

 

ゼロス『(…もうこれしか手がない…父さんの許可はないけど…扱え切れるか…ヘブンズフォームを…)』

 

 

ゼロスはまるで敵を睨みつけるかの様に手元のカードを見つめると今度はガリュウに視線を変えて睨みつける。そしてガリュウは一気に勝負を決めようとゼロス達に向かって走り出し、それを見たゼロスも決心して手元のカードをドライバーにセットしようとした瞬間……

 

 

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガァッ!!―

 

 

ガリュウ『ッ?!グッ?!』

 

 

『ッ?!』

 

 

突如何処からかガリュウに向かって弾丸が複数放たれ、不意打ちを受けたガリュウは右側へと勢いよく吹き飛ばされていった。そしてそれを見たゼロスとディケイド(ツカサ)は思わず呆気に取られるが、そんな二人の下に一人の男性が近づいてきた。

 

 

「やれやれ…監視を付けておいて正解だったね。此処まで来るのに時間が掛かったよ」

 

 

ディケイド(ツカサ)『…へ?』

 

 

ゼロス『…あ…貴方は…』

 

 

「…やぁ。また会ったね、お二人さん?」

 

 

目の前に現れた男性を見て二人は唖然とした表情を浮かべた。ラーメン屋の店員が着るような割烹着を身に纏い、片手に独特の形をした青い銃を持った男性……そう、海道 大輝だったのだ。

 

 

ディケイド(ツカサ)『ふ、風麺のマスター?!何でこんな所にいるの?!』

 

 

大輝「別に気にしなくていいよ。たまたま出前の途中で通り掛かっただけだからね。それより…少年君?」

 

 

ゼロス『…え?ぼ、僕ですか?』

 

 

大輝「そっ、君。忠告しておくけど、自分でも扱え切れない力を無理して使わない方がいいよ?それで自滅なんかしたら笑い話にもならないからね」

 

 

ゼロス『…っ?!』

 

 

笑いながら告げた大輝の言葉にゼロスは驚愕するが、その時吹っ飛ばされたガリュウが起き上がって大輝達の下へ近づいていき、それに気付いた大輝はポケットからカードを取り出しディエンドライバーへとセットしてスライドさせる。

 

 

『KAMENRIDE――』

 

 

大輝「さてと、じゃあそろそろ依頼を果たしますか…変身っ!」

 

 

『DI-END!』

 

 

大輝はディエンドライバーの引き金を引くとディエンドに変身し、そのままガリュウに向かってディエンドライバーを乱射しながら突っ込み戦闘を開始したのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そして丁度同じ頃……

 

 

 

クアットロ『……どういうこと?何故貴方達がこんなところにいるのかしら?』

 

 

何処か焦ったような、余裕のないクアットロの声が路地裏に響いた。ロスト達の視線の先にいるのは、状況が理解できてないといったように唖然とするダブルとクウガ、その二人の前に立つ黒い服を身に纏った三人の人物達。そしてその内の一人に抱えられ、左目から大量の血を流して気絶している零の姿があった。

 

 

クアットロ『……どういうつもり?何故貴方がその男を庇ったりするの?』

 

 

「フッ…決まってるだろう?コイツにはまだ個人的な貸しがあるんだ。それを返してもらうまで死んでもらっちゃ困るし、まだ力を取り戻されても困るんだよ」

 

 

クアットロ「…なるほど…こっちに現れたディエンドも貴方の差し金というわけね…」

 

 

怪訝そうに問い掛けて来るクアットロの声に黒い服を纏った男が笑いながら応え、それを聞いたクアットロは不快そうに表情を歪めていた。すると、零を抱えていた男はクウガの方に振り返り、零の身体をクウガに預けていく。

 

 

「早く左目の出血を止めた方がいいぞ。思ったより傷が深いからな…」

 

 

クウガ『…えっ?あ…あぁ…!』

 

 

W(翔子)『あ…貴方達……誰なの?一体…?』

 

 

クウガは男から零の身体を預かって左目の止血を始め、ダブルは疑問そうに三人にそう問い掛けた。すると二人の男達はポケットからそれぞれ機械のようなモノを取り出して腰に装着するとベルトとなり、男の隣にいた女性の腰にも同じベルトが出現した。そしてその二人はポケットから見覚えのあるメモリースティックを取り出し、それぞれ人差し指でスイッチを押す。

 

 

『CYCLONE!』

 

『JOKER!』

 

 

W(翔子)『っ?!そ、それは!?』

 

 

W(フィリス)『私達のと同じ…ガイアメモリ…?』

 

 

二人が手に持つメモリ……サイクロンメモリとジョーカーメモリを見てダブル達は驚愕の声を上げ、三人はそれを他所にそれぞれ変身の構えを取る。そして…

 

 

『変身っ!!』

 

 

男性と女性は掛け声と共にメモリをバックルへと装填し、女性のメモリが男性のドライバーへと転送されると男性はバックルをWの形に開いていき、もう一人の男性は自身のベルトに付いてるボタンを叩くように押した。

 

 

 

『VIVID!TOUCH!TOUCH!TOUCH!』

 

『CYCLONE!JOKER!』

 

 

 

電子音声が響くと女性は突然その場に倒れ込み、二人の男達の姿が別の姿へと変わっていった。一人は赤い瞳に右半身が緑、左半身が黒となっているライダー。もう一人は所々の鎧が平成ライダー達の鎧に酷似した赤いライダー………そう、以前firstの世界で零と十文字が戦った仮面ライダーヴィヴィッドだったのだ。

 

 

クウガ『っ?!な、何だ?!』

 

 

W(翔子)『あ……あれは……ダブル……?』

 

 

『馬鹿な……ダブルですって?!貴方達、一体何者?!』

 

 

ヴィヴィッドの隣に立つもう一人のダブルを見てナスカドーパントは驚愕した様に問い掛け、それを聞いたヴィヴィッドは小さく笑いながらそれに答えた。

 

 

ヴィヴィッド『俺達か?俺達は最強のタッグライダー…仮面ライダーヴィヴィッドと仮面ライダーダブルさ!行くぜ、勇樹!美希!』

 

 

W(美希)『オッケー♪』

 

 

W(勇樹)『任せとけ。さぁ、お前達の罪を数えろ!』

 

 

W(翔子)『Σちょっ?!それ私の台詞だよぉ!?』

 

 

W(フィリス)『…そんな事言ってる場合ではないと思うけどね…』

 

 

クアットロ『チッ……また面倒な奴が……まあいいわ。ロストちゃん!アイツ等も叩き潰しちゃいなさい!』

 

 

ロスト『―――!』

 

 

『くっ…もう一人のダブルなんて関係ないわ!勝負の邪魔をするなら、貴方達も一緒に真っ二つにしてあげる!』

 

 

ヴィヴィッド『フッ…行くぜクアットロ?さぁ、スペシャルステージの開演だ。その目に焼き付けろ!』

 

 

ヴィヴィッドがロスト達を指差しながらそう叫ぶと、ヴィヴィッドとダブル(勇樹)はロスト達に向かって突っ込み、ロストとナスカドーパントもレジェンドルガの大群を呼び出しながら突っ込んでいった

 

 

 

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