仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第九章/ライダー少女Wの世界⑮

 

 

翌日……

 

 

 

望「……………」

 

 

病院内にある花園。そこでは望が一人淋しげな表情を浮かべながらそこの花壇に植えれている薔薇の花を眺めていた。

 

 

望「…修二さん…教えて下さい…私は…私は一体どうすればいいんですか…」

 

 

望は消え入りそうな声で呟きながら花壇の薔薇の花を見つめ、首元にあるバラのネックレスを手に取った。

 

 

望「父や母、会社の為にも私はあの人と結ばれなければならない……でも……私は……」

 

 

自分の選んだこの選択は本当に正しかったのか?本当は何処か間違っているのではないだろうか?一体何が正しく何が間違っているのか、それが分からなくなった望は頭の中がゴチャゴチャになってしまい顔を俯かせてしまう。

 

 

望「私はもう、どうすればいいのか分からないんです…ただ私は…貴方といられたらそれで良かったのに…なのに…」

 

 

「―――なら、俺と一緒に行こう…望」

 

 

望「……え?」

 

 

思い詰めたように望がそう呟いていたその時、不意に背後から男の声が聞こえそれを聞いた望は思わず背後へと振り返ると、そこには一人の男性が優しげな顔で立っており、その男性を見た望は驚愕の表情を浮かべた。何故なら…

 

 

望「しゅ、修二…さん…?!」

 

 

修二「うん…久しぶりだね…望」

 

 

そう、その男性とは一年前行方不明となり音信不通となっていた望の元婚約者…小神修二だったのだ。何故此処にその修二がいるのか?望はそんな疑問を抱えて信じられないといった顔で修二を見つめ、修二は優しげな表情のまま望へゆっくり歩み寄っていく。

 

 

望「…修二さん…ホントに…ホントにあの修二さん、なんですか…?」

 

 

修二「当たり前じゃないか。もしかして俺の顔、忘れちゃったのか?」

 

 

望「い、いえ!そんな事は!で、でもどうして…どうして修二さんが此処に…?!」

 

 

驚愕と動揺を隠せないまま望は修二にそう問い掛けると、修二は少し暗い表情を浮かべてゆっくりと喋り出した。

 

 

修二「勿論、君を迎えに来たんだ。君を助ける為に…君を自由にする為にだ」

 

 

望「…私を…自由に…?」

 

 

修二「そうだ…その為に俺は、この一年間を過ごして来たんだ。君を助け出したいという思いから…」

 

 

望「……修二さん」

 

 

修二は俯かせていた顔を上げると望に向けて手を差し延べながら近づいていく。

 

 

修二「望、一緒に行こう?君は俺が守る…これからは、ずっと一緒だ」

 

 

望「…ずっと…一緒に…」

 

 

優しげに微笑む修二の言葉に望は瞳に涙を浮かべ、まるで引き寄せられるように修二へ手を差し延べていく。だが……

 

 

 

 

「――――君を助けたい?君を自由にしたいだって?アハハハ!笑わせてくれるじゃないか!!」

 

 

『ッ?!』

 

 

突然その場に二人の物ではない声が響き、修二と望はそれが聞こえてきた方へと振り向いた。するとそこには一人の男……ニヤついた表情で近づいてくる誠の姿があったのだ。

 

 

望「あ…貴方は…?!」

 

 

修二「…信条…誠っ…」

 

 

誠「なぁにヒーローぶった台詞を吐いてんのかなぁ?どんなにそれっぽいことを言った所で、君の行いは許される物じゃないんだよ?それは君が良く分かってることじゃないか?」

 

 

修二「ッ…」

 

 

望「…修二さん?」

 

 

ニヤついた表情で言い放つ誠の言葉に修二は何も言えず顔を俯かせてしまい、それを見た望は頭上に疑問符を浮かべ、誠は更に言葉を続けた。

 

 

誠「よぉく聞きなよ望…?最近街で噂になってる連続花嫁誘拐事件…その犯人はそこのソイツなんだよ!」

 

 

望「…え?」

 

 

誠「ソイツは君の為にこの一年間風都で行われていた結婚式を襲い、花嫁を誘拐し続けていた!そしてこの間の結婚式で君を誘拐しようとした化け物の正体も、そこの彼なのさ!」

 

 

修二「…………」

 

 

高らかに叫ぶ誠に修二は何も言い返すことが出来ず、ただ暗い表情で望から顔を反らし、そんな修二の様子を見た望は声を震わせながら問い掛けた。

 

 

望「…嘘…ですよね?修二さんが…誘拐事件の…犯人だなんて…」

 

 

修二「………本当だ。全部……紛れも無い事実だ」

 

 

望「っ?!…そん…なっ…」

 

 

悲痛な表情で告白した修二の言葉を聞き望は首をふるふると振りながら涙を流し、誠はそんな二人を見てニヤニヤと笑みを浮かべたままポケットから黒のメモリを取り出した。

 

 

望「安心しなよ望…そんな犯罪者はこの僕が消してやるから。この、最強の力を使ってねぇ!」

 

 

『NEBIROSU!』

 

 

誠はそう言いながらメモリのスイッチを人差し指で押すと電子音声が響き、そのメモリを首筋に差し込むとメモリは首筋に取り込まれていく。すると誠の姿は紅いボロボロのロープを巻き付け、体中に不気味な人形を身に付けて右手に杖を持った骸骨のような怪人……ネビロスイリシットへと姿を変えたのだ。そして変身を終えたネビロスイリシットは手に持つ杖の先を修二に向けながら近づていく。

 

 

望「ヒッ…?!か、怪物?!」

 

 

修二「ッ!望ッ!早く此処から離れるんだ!」

 

 

『ROSE!』

 

 

ネビロスイリシットを見て脅える望にそう言うと修二は険しい顔付きのまますぐにメモリを取り出し、腕に差し込んでローズドーパントに変身しネビロスイリシットに挑んでいく。

 

 

―ガキイィッ!!ガキイィッ!!―

 

 

『ウガアァッ!クッ…クソ!』

 

 

『アハハハハ!!そぉら!もっと踊ってみろよ!そんなんじゃ僕は満足出来ないぞ?!』

 

 

ローズドーパントはがむしゃらにネビロスイリシットに何度も殴り掛かっていくが、ネビロスイリシットはそれを軽々と避けて杖で斬り掛かりローズドーパントにダメージを与えていく。そして…

 

 

『クク…ハアァァッ!!』

 

 

―バチバチバチィッ…ズガアァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!―

 

 

『ウ、ウグアァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

望「修二さんっ!?」

 

 

ネビロスイリシットが杖を天高く突き上げると杖の先端から雷が発生してローズドーパントを中心に周りの施設や病院に雷が直撃し、ローズドーパントはその衝撃で体内からメモリが飛び出し変身が解除され修二に戻ってしまった。

 

 

『ハハハハハ!!最高だよこの力!これで僕の邪魔をする奴は誰もいない!僕に逆らう奴だっていなくなるんだ!アハハハハ!!』

 

 

修二「ぐぅっ…うっ…!」

 

 

変身が解除されてしまった修二は傷付いた身体を引きずりながらメモリを手に取ろうとするが、ネビロスイリシットは愉快げに笑いながらそんな修二にトドメを刺そうと杖の先端を向けて歩み寄っていく。だが…

 

 

―…バッ!―

 

 

『……あ?』

 

 

望「…もう…もう止めて下さい…!」

 

 

修二「…ッ?!望ッ?!」

 

 

突然ネビロスイリシットの前に望が飛び出し、修二を守るように立ちはだかったのだ。それを見たネビロスイリシットは歩みを止めて口を開いた。

 

 

『…何の真似かな望?ソイツは僕達の結婚式を台なしにした犯罪者なんだぞ?』

 

 

望「ッ…分かってますっ…だけど、だけどこの人は!私の為に罪を犯してしまったんです!だから責めるなら……私を責めて下さい!この人には手を出さないで!」

 

 

修二「ッ…の…望っ…」

 

 

恐怖で身体を震わせながらも望は修二を守ろうと両手を広げながらネビロスイリシットにそう告げる。それを聞いたネビロスイリシットは少し顔を俯かせて……

 

 

『……ククク…そうかい、君は僕よりそんな奴を選ぶんだな?だったら君なんてもういらないよ…そいつと一緒に死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーっっ!!!』

 

 

望「っ!?」

 

 

修二「や、止めろ!逃げろ望!!望ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーっっ!!!!」

 

 

あくまで修二を庇おうとする望の意思が気に喰わないネビロスイリシットは杖を振りかざして望に斬り掛かり、望は力強く目を瞑ぶり襲い掛かる痛むに耐えようとする。その時……

 

 

 

 

 

 

―ブオォォォォォンッ!!キィィィィィィッ!!!―

 

 

『…っ?!なっ?!―ドゴオォォォォォォンッ!―ウグァァァァァァァッ!!?』

 

 

『ッ?!』

 

 

斬り掛かろうとするネビロスイリシットの横から突然戦車のような巨大な車……リボルギャリーが突っ込みネビロスイリシットを跳ね飛ばしていったのである。それを見た望と修二は突然の事態に驚愕し、その間にリボルギャリーのハッチが開きそこから二人の男女が降りてきた。それは…

 

 

零「…よう、どうやら間に合ったみたいだな」

 

 

翔子「うんうん、読み通りだったみたいだね♪」

 

 

望「っ?!あ、貴方達は……探偵さん?!」

 

 

リボルギャリーから出て来た二人組の男女…零と翔子は望の目の前に降り立つと軽い口調でそう呼び掛け、それに続くようにハッチからなのはとカノンとツカサが降りて来た。

 

 

零「予想通り、高山望をさらいに直接病院に現れたか…小神修二」

 

 

修二「…アンタ達は…?」

 

 

零「お前を捕まえにやって来たただの探偵……と言いたい所だが、どうやらそれ所じゃないらしい」

 

 

修二からの問い掛けにそう答えると零は修二から目を反らして吹き飛んだネビロスイリシットへと視線を移し、リボルギャリーに跳ね飛ばされたネビロスイリシットは態勢を立て直すと物凄い殺気を撒き散らしながら零達を睨みつけてきた。

 

 

『お前等ぁぁぁぁぁぁ!!よくもっ!よくもやってくれたなぁッ!!?』

 

 

零「…遂に堕ちる所まで堕ちたみたいだな次期社長。そんなモノにまで手を出し…挙げ句の果てには、自分の婚約者を手に掛けようとするとは」

 

 

『黙れ!!僕を認めようとしない奴…僕に逆らおうとする奴なんていらないんだよ!その女や今まで結婚してきた女達だってそうだ!ソイツ等の為に高価な宝石や指輪、ブランド物だって山ほど与えてやったさ!!だけど皆…僕を愛そうとはしなかった!誰一人として僕を認めようとはしなかった!ならそんな奴等…僕が愛する資格なんてないんだよ!!』

 

 

怒りを露わにしたまま吐き捨てるように叫ぶネビロスイリシット。するとそれを聞いた零達は……

 

 

零「成る程…つまらない男だとは思っていたが…想像以上につまらん男だったみたいだな」

 

 

カノン「みたいですね…」

 

 

なのは「だね…もう掛ける言葉すら思い付かないよ」

 

 

『な、なんだとッ…?!』

 

 

零達は呆れたように溜め息を吐きそんな態度を見せる零達にネビロスイリシットは更に怒りを剥き出しにする。

 

 

翔子「確かに、人の愛なんて物は理解し難い物だよ。互いの心が目に見えず…時には悩み…時には恐れ…時には傷付き合うことだってある」

 

 

ツカサ「だけど…どんなに傷付き合おうと、それを乗り越えてこそ人と人は通じ合いそこに愛が生まれる。どんなに高価な宝石を贈られようが…どんなにお金を積み込まれようが…それで人の心を手に入れる事なんて出来ない!そんなじゃ、誰も貴方を愛そうだなんて思わないよ!」

 

 

『くっ…お前等ぁ…!』

 

 

零「そして…この男も馬鹿な奴だ。間違った力に手を出し、惚れた女を守ろうと自分の手を汚し、自分の人生まで捨てた。本当に救い様のない馬鹿だ……だが」

 

 

零はそこで一度言葉を切ると、背後で望に抱き抱えられている修二に目を向けながら口を開く。

 

 

零「…そんな馬鹿な男でも…惚れた女への愛を貫き通したんだ。犯罪者であっても……この男の高山望への愛はお前の安っぽい愛よりずっと強い!!」

 

 

修二「……アンタ…」

 

 

望「探偵さん……」

 

 

『ッ…偉そうなことをベラベラと!何なんだよ…お前達は何なんだ!?』

 

 

ネビロスイリシットは苛付いた様子で零達にそう問い掛けると零とツカサとカノンは腰にバックルを巻いてそれぞれカードを構え、なのはは左腕のKウォッチを操作し、翔子は腰にダブルドライバーを装着しメモリを構えていく。

 

 

カノン「通りすがりの仮面ライダーと…」

 

 

ツカサ「通りすがりのライダー少女!そして…」

 

 

翔子「通りすがりの探偵だよ!」

 

 

零「憶えておけ!変身ッ!」

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『RIDER SOUL TRANS!』

 

『KAMENRIDE:TRANS!』

 

『KAMENRIDE:ZEROS!』

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『CYCLONE!JOKER!』

 

 

電子音声と共に五人はディケイド、トランス、ゼロス、ディケイド(ツカサ)、ダブルへと変身し、それぞれ構えた後ネビロスイリシットへと突っ込んでいった。

 

 

 

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