仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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アギト×とある魔術の禁書目録の世界
第十章/アギト×とある魔術の禁書目録の世界


 

 

 

ライダー少女W、元時の神の世界での役目を終え次の世界に旅立った零達一行。次の世界にやって来たその日の朝、一行はこの世界について知る為に今朝届いた朝刊や週刊誌を読んでいた。そんな時、朝刊を読んでいた優矢とスバルはある見出しに目が止まり我が目を疑った。何故なら…

 

 

優矢「未確認…生命体…?学者はグロンギと呼んでいるだって?!」

 

 

スバル「未確認生命体って…そんな、どうして?!」

 

 

そう、朝刊に書かれていた内容とは未確認生命体……クウガの世界の怪人であるグロンギについて書かれていたのだ。優矢とスバルがその内容を見て驚く中、奥から珈琲を持って現れた栄次郎が席に座りテレビの電源を入れた。

 

 

『あっ、たった今警視庁の特殊対策班とアンチスキルが到着しました!これから未確認生命体との戦闘が始まります!まだ付近に残っている住民は速やかに避難を始め――』

 

 

なのは「ッ!この怪人って…まさか…?!」

 

 

栄次郎「あれ?これどっかで見た事あるね?」

 

 

零「…グロンギ…未確認生命体…か」

 

 

テレビに流れる映像…警察とグロンギが戦う真っ最中の中継を見て優矢、なのは、スバル、ティアナの四人は困惑し零は椅子にもたれながらそのニュースを見続けていた。

 

 

ギンガ「…あの、グロンギって何なんですか?」

 

 

なのは「…ゲゲルっていう殺人ゲームで人を襲っていた古代から蘇った戦闘種族。以前零君と優矢君がクウガの世界で戦って倒した…筈なんだけど…」

 

 

スバル「…もしかして私達…クウガの世界に逆戻りしちゃったのかな…?」

 

 

零「さぁ…だがまあ、心配する必要はないんじゃないか?此処が本当にクウガの世界なら未確認生命体4号…クウガがいるだろ?」

 

 

優矢「いやクウガは俺だろ!ったく………ん?」

 

 

からかうように笑いながら言った零に優矢は慌ててそう言うと再びテレビの中継に視線を戻していくが、テレビに映るある物に気付き呆気に取られてしまった。それは……

 

 

優矢「……………なんじゃありゃ……」

 

 

優矢が見た物……それは青い重厚な装甲を身に纏った赤い瞳のロボットのようなライダーであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

場所はテレビの映っていた警察とグロンギが戦う中継場所に移り、そこでは青いロボットライダーが若干ふらつきながらグロンギに向かって歩いていた。だが、何故か周りの警官達はその青いロボットライダーを見た途端ざわめき始め、中にはその青いロボットライダーから離れていく警官達の姿もあった。

 

 

「ちょ、あれって…G3-X?!アレを出したの?!」

 

 

「ぜ、全員アレから離れろ!巻き添いを喰らったらおしまいだぞ!」

 

 

現場に現れた青いロボットライダー…G3-Xを見た警官の一人が他の警官達にそう叫んで現場から下がらせていき、その中にいた肩まである茶色い髪の少女はげっと顔を引き攣らせていた。そしてG3-Xはグロンギに向かって前に進もうとするのだが、その途中足をふらつかせてしまい近くにあったパトカーに手を掛けようとするが…G3-Xの手が触れた瞬間パトカーは吹っ飛んでしまった。

 

 

『ウアアァァッ!!?』

 

 

「ゴラアァァァァァッ!!何やってんだぁ!?」

 

 

G3-X『ヒッ?!す、すんません!パワーが抑えられなくて…!』

 

 

怒鳴られたG3-Xはビクッと身体を震わせながらすぐに態勢を直し慌てて周りの警官達に向かって頭を下げていく。だが…

 

 

『言い訳なんてするな青髪ピアス!前を見なさいっ!前を!!』

 

 

G3-X『ッ?!は、班長?!』

 

 

G3-Xの通信機から怒鳴り声が響き、それを聞いたG3-Xは震えながら言われた通りグロンギの方へと振り向いていく。

 

 

G3-X『ほ、ホンマにええんですか?!前回だって上の方からこっぴどく叱られて…!�』

 

 

『口より先に手を動かせ!G3-Xが最高傑作だって事を証明するの!良いわね?!』

 

 

G3-X『は、はいぃ!!』

 

 

まるで鼓膜を破ってしまいそうな勢いで聞こえてきた通信機からの怒鳴り声にG3-Xは恐怖の余り思わず敬礼し、すぐにグロンギに身構えていく。

 

 

『リントゲ…バクラセゲゲルンジャラボ!(人間め…あくまでゲゲルの邪魔を!)』

 

 

グロンギは怒りで身体を震わせながらG3-Xを睨みつけ、G3-Xは腕に巨大なナイフを装備したアームを装着してグロンギに斬り掛かっていく。だが、動きが鈍い上にふらついているせいか刃はグロンギに当たろうとはせず、攻撃は次々とかわされる一方であった。

 

 

『GX-05、使用許可』

 

 

G3-X『うえぇ?!いいんですかホントに?!どうなっても知りませんよぉ!』

 

 

最早どうにでもなれとG3-Xは自棄になりながら何処からかアタッシュケースの様な物を取り出すと、それを大型銃に組み替えグロンギに向けて乱射していく。

 

 

G3-X『オリャアァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガァッ!!!!!―

 

 

『ウ、ウオアァァァァァァァァァァァァアッ!!?』

 

 

―ドゴオオォォォォォォォォォォォォォンッ!!!―

 

 

GX-05から放たれた強力な連射弾を受けたグロンギは大爆発を起こして消滅していくが、パワーの歯止めが効かず近くに停めてあったパトカー等にまで弾が直撃してしまい爆発を起こしてしまった。

 

 

「キャアァッ!?」

 

 

「た、退避だ!!退避ぃーーーーーーっ!!!」

 

 

G3-X『あわわ…す、すんません!ホンマにすんません!すんません!』

 

 

戦いが終わり、グロンギは倒したものの…先程の爆発による被害はグロンギによる物より大きく、その原因であるG3-Xは周りに向かって必死に頭を下げ続けその場にへたれ込んでしまった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そして場所は光写真館に戻り、G3-Xとグロンギの戦いを中継で見ていた優矢達は唖然としていた。

 

 

ディエチ「これは…なんていうか…�」

 

 

オットー「…戦い方が目茶苦茶過ぎる…�」

 

 

チンク「そうだな…見た所驚異的なパワーを持っているようだが、それを完全に制御出来ていないようだ…�」

 

 

零「成る程、確かにこれならクウガは必要ないか…」

 

 

優矢「な、何なんだよコレ…俺の世界ならグロンギは全部消えたハズだし、こんな変なロボットだっていなかったぜ?!………ん?」

 

 

自分の世界と似ている様で違う点が所々あるこの世界に優矢は混乱してしまうが、中継が何処かの警視庁に変わり一人の女性がマスコミに叩かれている光景が映された。それを見た優矢は信じられない物を見たかのように目を見開き、それを一緒に見ていたスバルも同じような表情をしていた。

 

 

スバル「そんな…まさか、あれって…?!」

 

 

優矢「……姐…さん…?」

 

 

そう、テレビに映ったその女性とは以前クウガの世界で優矢をサポートし優矢の支えでもあった綾瀬だったのだ。そしてマスコミからの質問攻めを無視して歩いていた綾瀬だが、遂に辛抱出来なくなったのかマスコミに向かって大声で怒鳴り出した。

 

 

綾瀬『もういい加減にして下さい!!ご覧の通りG3-Xは完璧なんです!!問題など何一つありません!!』

 

 

『ですが!G3-Xによる被害は日に日に大きくなってるんですよ?!グロンギ相手にあれだけの過剰なパワーが本当に必要なんですか?!』

 

 

綾瀬『グロンギもパワーアップしています!それに、いつグロンギを越える敵が現れるか分かりません!!どんなに反論されようが、G3-Xはこれからも実戦投入していきます!!話はそれだけです!!』

 

 

綾瀬はマスコミに向かって怒鳴りながらそう叫ぶと再び速足で歩き出し、記者達はまだ納得出来ないのかそんな綾瀬の後を追っていく。

 

 

優矢「…姐さん…綾瀬の姐さんだ!」

 

 

キバーラ「姐さんって?誰よ?ねぇ優矢~?」

 

 

優矢「…うるさい!」

 

 

キバーラ「きゃうっ?!」

 

 

姐さんと呼ばれる綾瀬の事を聞こうと優矢に近づいて何度も問い掛けるキバーラだが、優矢は邪魔だと言わんばかりにキバーラを手で払いのけ綾瀬が映るテレビを食い入るように見つめ、なのはは壁に激突したキバーラを手の平に乗せて語り出す。

 

 

なのは「…綾瀬刑事…優矢君の大切な人だったんだ。でも、亡くなったの…グロンギとの戦いで…」

 

 

『……え?』

 

 

なのはから語られた事実にキバーラだけではなくフェイト達も衝撃を受けたように声を漏らし、事情を知るスバルとティアナも暗い表情で顔を俯かせてしまう。そんな中で零はテレビから視線を外し椅子にもたれながら口を開く。

 

 

零「だが、これでハッキリしたな。此処はお前のいた世界と似ているが、全くの別世界という訳だ。だから死んだ筈の綾瀬刑事も生きている」

 

 

優矢「…それでも…姐さんは姐さんだよ…」

 

 

優矢はそう言って嬉しそうに綾瀬が映るテレビを見つめた後部屋から飛び出して写真館を出ていった。

 

 

ギンガ「ちょ、優矢君っ?!何処に行くの?!」

 

 

零「ほっとけ…どうせ綾瀬刑事がいる警視庁だろう?一々行動パターンが判りやすい奴だ」

 

 

写真館から飛び出して行った優矢を気にかけるなのは達だが、零は特に気にした様子もなく栄次郎の容れた珈琲を口に流し込んでいく。そんな時…

 

 

―ガチャッ―

 

 

「……此処か?零達の居る光写真館と言うのは?」

 

 

「みたいだね。それにしても…結構オシャレな写真館だよね~」

 

 

零「ん?…ッ?!お前等は?!」

 

 

突然部屋の中へと入り中を見渡す見慣れない二人組を見て零は目を見開いて驚愕し、なのは達もその二人を見て呆気に取られていた。何故ならその二人組とは…

 

 

幸村「…中はどうやら騒がしいようだな」

 

 

なのは(幸)「噂で聞いてたけど…本当に大人数だね�」

 

 

零「お前等…"真田幸村"に幸村の所のなのは?!」

 

 

そう、写真館に訪れたその二人組とは平行世界の住人である"真田幸村"、そして幸村の世界の高町なのはだったのだ。予想外の来客に零は驚きを隠せないまま二人の元に歩み寄っていく。

 

 

零「どうしたんだお前等?稟や祐輔の所はともかく俺の所に来るなんて…しかもこんな朝っぱらから。何か用事か?」

 

 

幸村「いや、事情なら後で説明する。取りあえず今は…この少女をそこのソファーに寝かせてもらっていいか?」

 

 

零「…?少女?」

 

 

自身の背中を見つめながら言った幸村の言葉に困惑しながら零は幸村の背中に視線を移すと、そこには幸村の背中に抱えられて眠るシスターのような格好をした銀髪の少女の姿があった。

 

 

零「…あぁ…成る程…また厄介事か…」

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そしてそれから暫くして、取りあえず銀髪のシスターをソファーに横にさせた後幸村となのは(幸)から話を聞く事にし、零達は二人にケーキと珈琲(栄次郎作)を出して話を聞いていた。

 

 

零「―――つまり、お前達は自分の世界のユーノと少しでも和解出来る方法が何かないかと俺の所に訪れ、あのシスターもどきは此処に来る際にそこの庭の前で行き倒れていた所を見つけ此処まで運んで来たって事か…」

 

 

幸村「あぁ…滝や祐輔達にも相談に乗ってもらったんだが、お前の意見も聞きたかったんだ。お前も祐輔と同じスクライアと長い付き合いで幼なじみらしいからな…」

 

 

零「……そうだな……俺も祐輔達から話しは聞いていたが…あまり深くは考えていなかったなぁ…」

 

 

幸村の世界のユーノについては前々から話しを聞いていた零だが、祐輔や滝等のアドバイスを受けていたらしいから余り気には留めていなかったらしい。そしてその問いを持ち掛けられた零はカメラを弄りながら少し考えると…

 

 

零「ふむ…まあ確かに色々と面倒な展開だな。そっちの世界のユーノは真田幸村という人間性を"殺人鬼"という名目でしか認識していない。だからお前のことを庇う機動六課の皆やそこのなのはから孤立してしまい自分を見失ってしまったんだろう?」

 

 

幸村「あぁ…その事は祐輔達と話して良く分かった。だから、俺はスクライアと正面から全力でぶつかり合いアイツを連れ戻す。その後にアイツと話し合って…」

 

 

零「戦いの後に話し合うか…まあ確かにそれが良いだろうが、俺はそれだけじゃユーノの怒りと憎しみを癒せないと思うな…」

 

 

なのは(幸)「え…?」

 

 

幸村「何…?」

 

 

フィルターを覗いて幸村達の写真をカメラに納めながら呟いた零の言葉に幸村となのは(幸)は疑問の声を漏らし、零は更に言葉を続ける。

 

 

零「お前等も知ってる通り今のユーノは幸村に対しての憎しみと怒りに囚われているんだ。その憎しみもきっと深いものに違いない…もしアイツに勝って六課に戻させて話し合ったとしても、アイツの憎しみまでは言葉だけで癒せるとは思えない」

 

 

なのは(幸)「そ、そんな…でもユーノ君だって、ユキくんと話せばちゃんと分かってくれるかもしれないし!�」

 

 

零「……人の感情は言葉で完全に理解出来る程上手く出来ちゃいない。しかも、そっちのユーノは感情的に動き過ぎてるようだしな…例え話し合って納得は出来たとしても、コイツに対する憎しみや怒りまでは心の何処かに残ってしまう可能性はある。何せそっちのユーノはお前達に見離された事を除いて、幸村にお前を取られた事を根に持ってるみたいだし…」

 

 

なのは(幸)「そんな…それじゃあ…私達は一体どうしたら…」

 

 

幸村「………」

 

 

零の言葉を聞いて二人の表情は段々と雲っていき、それを見た零は一度溜め息を吐くと再び口を開いていく。

 

 

零「まあ…確かにただ戦うだけならアイツは完全には納得出来ないかもしれないが…アイツの憎しみと怒りを受け止めて戦えば状況は違って来るかもしれないぞ?」

 

 

幸村「…?スクライアの憎しみと怒りを…受け止める?」

 

 

零「あぁ…ただ止めるってだけじゃ効果はあまり望めないが、アイツの心も理解してやればお前達の思いも届くかもしれない。人って言うのは互いを理解し合って始めて繋がりを得る事が出来る…幸村のことだけを理解してもらうんじゃなく、ユーノの思いも理解してやらないと駄目だ。アイツのアレは元々、なのは達の身を心配してからのモノだったに違いない。だがそれをお前達に理解してもらえず、皆から見離されて一人になってしまった…それが歪んでああなってしまったんだろうからな」

 

 

なのは(幸)「うん…それは良く分かってる…」

 

 

零「なら…ユーノの気持ちもちゃんと理解してやれ。そしてそれをちゃんと受け止めた上でユーノと戦え。お互いの言いたい事を全力でぶつけ合えば、ユーノの奴だってきっと満足するだろう。アイツは根は優しい奴だし…きっとお前達の事も認めてくれると思うぞ」

 

 

幸村「スクライアの憎しみを理解し、全力で受け止める…か。出来るだろうか…俺に…」

 

 

零「いいや…これはお前にしか出来ない事だ。お前の兄…真田信幸と戦ったお前にしかな」

 

 

幸村「…ッ!?何故兄さんの事を!?…そうか…祐輔から聞いたんだな?」

 

 

零「大体の話しは聞いてる…お前の兄はきっと、嘗てのお前の憎しみを受け止めた上でお前と戦ったに違いない…その役目が、今度はお前に回ってきたんだと俺は思うんだがな」

 

 

幸村「…兄さんが俺の憎しみを受け止めてくれたように…俺もスクライアの憎しみを受け止める…か」

 

 

なのは(幸)「…ユキくん」

 

 

零から伝えられた言葉を口にする幸村。なのは(幸)はそんな幸村の様子を横からジッと見守っていた。

 

 

零「まぁ、俺から伝えられる事は此処までだ。祐輔達のようにちゃんとしたアドバイスは何も出来なかったと思うが…」

 

 

幸村「…いや、十分参考になった。ありがとう…」

 

 

なのは(幸)「ありがとうございます、零さん」

 

 

零「別に礼を言われるような事は何も言ってないさ…それより、お前達が連れて来たあのシスターだが…」

 

 

零はそう言って一度幸村達との会話を切るとソファーで眠っている銀髪のシスターに近づいていき、その隣で銀髪のシスターの看病をしていたシャマル達に話し掛けた。

 

 

零「どうだ、そいつ目を覚ましたか?」

 

 

シャマル「いいえ…何だかさっきからうなされるてるみたいなんですけど、まだ目が覚めるような気配はなくて…」

 

 

零「そうか…全く、それにしても何なんだコイツは?庭で行き倒れるシスターなんて聞いた事ないぞ?」

 

 

幸村「さあな……だがその少女、何処かで見た事あるような気が…?」

 

 

呆れたような視線を銀髪のシスターに向ける零の隣で幸村はそのシスターに見覚えがあるらしく、まじまじと銀髪のシスターを眺めていくが……

 

 

なのは(幸)「むぅ…ユキくん…そんなにその子が気になるの…?」

 

 

幸村「ん?…何だ、もしかして妬いてるのか?」

 

 

なのは(幸)「だって…ユキくんにはあまり私以外の女の子を見て欲しくないんだもん…//」

 

 

幸村「フッ……馬鹿だな。そんな事気にしなくても、俺はお前一筋に決まってるだろう?」

 

 

―ナデナデナデ…―

 

 

なのは(幸)「うにゃ~//」

 

 

『(うわぁ…あ、甘いっ)』

 

 

幸村に頭を撫でられて幸せそうに微笑むなのは(幸)を見て思わずたじろぐなのは達。そんな中、ソファーで眠るシスターをどうやって起こそうかと考えていた零はテーブルの上に置いてある今朝採った野菜が入ったダンボールを見つけ、その中から大きな芋を取り出し銀髪のシスターの鼻の上にまで持っていく。

 

 

フェイト「…?零?何してるの?」

 

 

零「ん?いやなに…もしかしたらこのシスター、腹を空かせてあそこに倒れてたんじゃないかと思ってな…試しにコイツの匂いを嗅がせれば飛び起きるんじゃないかと思ったんだが…」

 

 

フェイト「…それってもしかして…この子は食い倒れてあそこにいたって事?流石にそれはないんじゃないかな?というかその芋、土だらけだよ?」

 

 

零「ハハ…分かってるさ、単なる思い付きだから本気にするな。第一こんな馬鹿みたいなことで起きるなら苦労はしな―ガブッ!!―……………は…?」

 

 

『……………あっ…』

 

 

心配そうに問い掛けてきたフェイトに冗談だと笑いながら告げた零だが、不意に自分の右手が不自然な感覚に包まれその表情から笑みが消え去り、それを見ていたなのは達も呆気に取られたような表情を浮かべていた。そして、零は不可解な感覚に包まれる右手に視線を向けていくと……

 

 

「モゴモゴモゴモゴ~♪」

 

 

………先程まで眠っていた筈の銀髪のシスターがいつの間にか目を覚まし、モゴモゴと可愛らしく両頬に……零の右手をまるごと口に入れて喰っていた。

 

 

零「………………………………うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!?シスターがぁ!?シスターが俺の手をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!?」

 

 

「おいひぃ~♪」

 

 

なのは「ちょ?!ちょっと何やってるのぉ!?」

 

 

フェイト「こ、こら!早く零から離れなさ~~~いっ!!」

 

 

「ング?!ング~!ング~!」

 

 

零「痛たたたたたたたたたたたたたたたっ!!?馬鹿止せフェイト!!それ以上引っ張ったら右手まで一緒に持ってかれ――――って更に顎の力をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!?」

 

 

ティアナ「何か余計に悪化してるぅ!?」

 

 

スバル「ど、どどどどどうしよう!?」

 

 

ギンガ「と、とにかく早く何か食べ物!!キッチンから何か持って来て!!」

 

 

セイン「あ…そ、そっか!きっとお腹空かせてるんだよね!�」

 

 

チンク「そういう事か…ならキッチンからありったけの食べ物を持って来い!!あのシスターの興味を黒月から無くす程だ!!」

 

 

ディード「わ、分かりまし―――!�」

 

 

 

―モゴモゴモゴ♪…ゴキッ!ボキッ!バキィッ!!―

 

 

 

シャマル「―――へ?い、今の音って…?」

 

 

セッテ「……まさか」

 

 

「モグモグ…んむ?…は、ほれほねだ♪」

 

 

零「ほわあああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!?」

 

 

なのは(幸)「うにゃあ~♪ユキくぅ~ん♪」

 

 

幸村「よしよし……」

 

 

零は右手に噛み付いた銀髪のシスターを引き離そうと右手を必死に振り回し、なのは達は慌てて零から銀髪のシスターを引き離そうと奮闘し、そしてそんな事を他所に幸村となのは(幸)は甘い雰囲気を漂わせイチャついていたのであった。

 

 

 

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