仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第二章/クウガ×らき☆すたの世界⑤

 

―光写真館―

 

 

なのは「──誕生日繋がり?」

 

 

それから翌日。零は昨夜綾瀬と話した事件の話についてなのはに説明しながら、彼女と共に栄次郎の許可を取って借りた暗室に昨日撮影した写真を取りに向かっていた。

 

 

零「ああ。最初の犠牲者から昨日までの犠牲者の四人、彼女達の誕生日を並べて共通点を指摘したんだよ。最初は13日生まれ、次は27日、5日、そして最後に死亡した彼女は26日……それらの数字の最後を上から順に読んでいくと?」

 

 

なのは「?えっと……3、7、5、6で……み・な・ご・ろ……って、まさか?!」

 

 

零「そういう事だ。"皆殺し"の語呂合わせで、グロンギの奴らが犠牲者を狙っている……そう説明したら、最後に4が付く誕生日生まれの女性警官を重点的に警備するとの事で、さっき綾瀬刑事から連絡があった」

 

 

なのは「そっか、そういう事だったんだ……殺された被害者達にそんな繋がりがあったなんて……」

 

 

零「ああ。我ながら良く出来てると思う」

 

 

なのは「うん……うん?」

 

 

聞き間違いだろうか、今何か気になる台詞をサラッと言われたような気がするが、零は構わず到着した暗室の電気を付けて中に入っていき、現像した写真の確認作業を行っていくも、やはり零が撮影した写真はどれも酷くピンボケしていてまともな写真は一枚たりとも存在しなかった。

 

 

なのは「……やっぱり、この世界でも普通の写真は撮れないんだね」

 

 

零「らしいな」

 

 

なのは「らしいなって、そんな他人事みたいな……。零君は虚しくなったりとかしないの?こんなに沢山撮ってるのに、全然まともな写真が撮れないんだよ?」

 

 

零「前にも言っただろ?俺は自分の写真を失敗とは思っていないと。だからどんなに下手であろうと写真を撮るのを止める気はないし、例え一生このままだとしても、俺がこのカメラを手放すだなんて死んでも有り得ない」

 

 

愚問だと言わんばかりに、首に掛けたカメラを手に取って揺らしながらそう告げて暗室を後にしていく零。その言葉を聞いてなのはも一瞬呆気に取られるも、直後に自分達が贈ったカメラを其処まで大事にしてくれているのだと実感して紅に差す頬で嬉しそうに微笑み、零の後を追い掛けていく。

 

 

なのは「それでさっきの続きだけど、これでグロンギ達の目的を阻止出来たなら後は綾瀬刑事達が頑張ってくれるだろうし、もう私達に出来る事ってないんじゃないの?残りのグロンギの件も、クウガ……スバルが言ってた昨日の優矢君が倒してくれるだろうし……」

 

 

零「……それで済むならこっちも助かるんだがな……どうにもそう単純な話って訳でもなさそうだ」

 

 

そう言って撮影スタジオに戻ってきた零は、テーブルの上にドライバーと共に置いておいたライドブッカーから一枚のカード……未だ絵柄が甦らないクウガのカードを取り出してなのはに見せていく。

 

 

なのは「カードの力が戻ってない……」

 

 

零「俺達のこの世界での役目はまだ終わってない。そもそもな話、今やってるコレが本当に役目に沿って動けてるのか俺にも分からん。だから……」

 

 

なのは「……だから?」

 

 

一拍置く零になのはが怪訝な反応で思わず聞き返すと、零はクウガのカードを手にしたまま写真館の固定電話の下へ歩み寄り、受話器を手にしていく。

 

 

零「取りあえず、目に付く物から一つずつ片付けていこうと思う……シラミ潰しって奴だな」

 

 

そう言いながら零は固定電話に番号を入力していき、耳に当てた受話器の向こうから何度かコール音が聞こえた後、警視庁にいる綾瀬の応答の声が届いたのだった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

―灯溶山付近・河辺―

 

 

数十分後。零から突然の呼び出しを受け、綾瀬は優矢と共に彼が待ち合わせ場所に指定した山奥の河辺にやって来ていた。

 

 

因みに何故かは分からないが優矢に着いてきたやまとまで一緒であり、彼女曰く「先輩に何かあった時にフォロー出来る人間が傍にいた方がいいでしょ?ただでさえ4号の事は私生活でも内緒にしてるのだし」とのこと。

 

 

そしてそんな二人と共に綾瀬が奥へ進んでいくと、河辺の岩の上に座る零とスバルの姿を発見した。

 

 

零「やっと来たか。……何か知らない奴までいるが、まあいい」

 

 

綾瀬「……それで黒月巡査、さっきの電話はどういう事ですか?自分の推理が間違っていたって」

 

 

綾瀬がすぐに本題に入り、零に先程の電話……零が話した誕生日繋がりの推理が実は間違いだったという内容の意味を問い質すと、零はその疑問に答える代わりに懐から一枚の地図を取り出し、綾瀬達に見せていく。

 

 

その地図には灯溶山を中心に、所々に赤い×印が書かれていた。

 

 

綾瀬「これは……?」

 

 

零「今まで殺された女性警官達が襲われた場所だ」

 

 

そう言って零は岩場から腰を上げて立ち上がり、灯溶山を指差した。

 

 

零「あの山にグロンギの遺跡がある。奴らは今回のゲゲルで其処に眠る、究極の闇……とやらを復活させるつもりらしい」

 

 

綾瀬「究極の闇?一体何処からそんな情報を……?」

 

 

零「聞いたんだよ。昨日のグロンギ9号から直接」

 

 

「「……はあッ?!」」

 

 

サラッととんでもない発言を口にする零に綾瀬と優矢は思わず声を大に驚きの声を上げ、そんな二人の反応にスバルも苦笑を浮かべる中、やまとだけは不審げに目を細めて零の顔をジッと見つめていく。

 

 

そして零の突拍子のない話に一瞬思考が停止していた綾瀬だが、すぐに我に返り、余計に困惑した様子で零に疑問を投げ掛けた。

 

 

綾瀬「だったら例の、皆殺し……は何だったっていうのっ?」

 

 

零「アレは単なるデマカセだ。誕生日なんて何も関係ない。山から等距離の5箇所で、戦うリントの女性……つまり、女性警官を殺していくってのが本当のルールだったんだとさ」

 

 

優矢「何だよそれ、どうして嘘の推理なんか……」

 

 

綾瀬「……警察の警備を警視庁に集中させれば、此処に近づく女性警官も居なくなる……貴方、最初からそれを狙ってわざと嘘の推理を……?」

 

 

つまりはこの山に近付く人間の人払いを目的としたもの。零の真の狙いをこの場の誰より早く悟った綾瀬の問い掛けに対し、零もコートのポケットに両手を突っ込みながら不敵な笑みを浮かべ振り返る。

 

 

零「そう、これで山に近付く女性警官は誰もいない。……今此処にいるアンタを除いてな、綾瀬刑事」

 

 

綾瀬「……え?」

 

 

どういう意味だ?、と一瞬零の言葉の意味が分からず困惑する一同を他所に、零は無言のまま背後に視線を向け、

 

 

零「ゼレボギレ ギレズンザゾグ!(出て来いよ、来てるんだろ!)」

 

 

「「「ッ?!」」」

 

 

『グッ……!』

 

 

突然グロンギ語で叫び出した零に驚く綾瀬達。それと同時に何時から潜んでいたのか、木の上から二体のグロンギがゆっくりと姿を現した。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一方その頃、写真館では二人の帰りを待って留守番をしていたなのはだったが、写真館から灯溶山の上空に出ている銀色のオーロラを目にし……

 

 

なのは「この世界にも、私達の世界と同じ滅びが……」

 

 

どうにも嫌な胸騒ぎを覚えて居ても立ってもいられなくなり、なのはは急いで写真館を飛び出し灯溶山へ走り出していくのだった。

 

 

 

 

 


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