仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十章/アギト×とある魔術の禁書目録の世界②

 

 

それから数時間後……

 

 

 

綾瀬「さぁ皆!その調子で頑張ってーっ!」

 

 

優矢「ハァっ…ハァっ…は、はい!」

 

 

綾瀬に連れられて警視庁に設備されてるスポーツジムへと連れて来られた優矢は他の警察官やアンチスキル、一般から募集した学生達と共にランニングマシンで体力測定を行なっていた。そんな中、綾瀬は体力測定に参加してる全員のデータを見比べながら語り出す。

 

 

綾瀬「……未確認生命体、グロンギと唯一対等に渡り合えるボディーアーマー…G3-X。その装着員に選ばれるという事は、正しく人類の救世主と呼ぶに相応しい人物……ってそこ!ちゃんと人の話聞いてるの?!」

 

 

「ゼェ…ゼェ…キ、キツ過ぎて…もう、無理ぃ…」

 

 

「こ、こんなのっ…クリア出来る奴なんている訳ねぇよぉ…」

 

 

G3-Xについて熱弁する綾瀬を他所に他の参加者達は次々とギブアップしていき、残った候補者は優矢ともう一人、見覚えのある人物の二人だけとなっていた。

 

 

美琴「あ、綾瀬刑事…初っ端からいきなり飛ばし過ぎじゃないですか…?」

 

 

綾瀬「…この程度じゃ駄目よ。これくらい、あの子なら簡単に……」

 

 

『……?』

 

 

綾瀬が一瞬見せた切なげな表情に気づいたティアナ達は怪訝そうな表情を浮かべ、優矢もそれが視界の端に映って気になり首を動かし綾瀬の方を少し見る。だが……

 

 

「――スミマセーン!もうちょっとスピード出してもらえませんかー?」

 

 

優矢「…え?」

 

 

優矢の隣で走っていた人物がいきなりスピードを上げろと言い出し優矢は綾瀬に向けようとした目を思わずそっちの方に向けた。そして、優矢と近くで見学していたティアナ達はその人物が誰なのか今気付き、驚愕した。

 

 

大輝「――やぁ♪ライダー少女の世界以来だね、桜川君♪」

 

 

優矢「?!か、海道さん?!」

 

 

ヴィータ「なっ?!あ、アイツ…こんなとこで何やってんだ?!」

 

 

そう、優矢の隣で走っていた人物とはライダー少女Wの世界でもあった謎の青年…海道 大輝だったのだ。そして優矢とティアナ達が驚いた様子で大輝を見る中、綾瀬は一瞬戸惑いながらも大輝のランニングマシンのスピードを上げていく。

 

 

大輝「うん、これぐらいが丁度いいかな♪」

 

 

優矢「クッ?!…お、俺も!もっとスピード出してください!」

 

 

綾瀬「え?え、えぇ…」

 

 

ランニングマシンのスピードを上げたにも関わらず爽やかとした表情で走る大輝を見た優矢も対抗心が芽生え、綾瀬にスピードを上げるようにお願いする。そして綾瀬は少々驚きながらも優矢のランニングマシンのスピードを上げ、かなりのスピードになったランニングマシンに優矢は苦しげに顔を歪めながらもなんとか耐え抜き必死に走り続けたのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一時間後、綾瀬による体力測定を一通り終えた優矢と大輝は更衣室で次の測定に使う服に着替え汗を拭いていた。そして先に着替えを終えた優矢は取り敢えず何故大輝が此処にいるのかを聞こうと大輝に近寄り話しかける。

 

 

優矢「あの海道さん、何故貴方が此処に……」

 

 

大輝「…桜川優矢君、ようこそ♪アギトの世界へ♪」

 

 

優矢「?アギトの…世界?」

 

 

大輝は優矢の質問を片手で遮りいつもの爽やかな笑みを浮かべながら優矢の手を取り握手を交わす。そして大輝に教えられたこの世界の名…アギトの世界といきなり聞かされた優矢は唖然となるが、大輝は構わず笑いながら話を促す。

 

 

大輝「キツイ訓練だけど、お互いに頑張っていこう♪でも…俺の邪魔だけはしないでくれよ?」

 

 

優矢「は、はぁ……」

 

 

笑いながら言い放つも何処か壁を感じる大輝の言葉に優矢は質問が出来なくなり、取りあえず気を取り直す為適当なロッカーに自分の普段着をしまおうとする。だがその時…

 

 

―プシュゥゥゥゥ…―

 

 

美琴「スミマセーン、次の測定についての説明を……ッ?!ちょ、ちょっと待って!」

 

 

優矢「…え?」

 

 

突然更衣室に美琴が書類の束を持って入って来るが、優矢がシャツやジャージを入れようとしたロッカーを見た途端慌て出し、ロッカーから優矢の普段着を取り出して別のロッカーに押し込んでいく。

 

 

優矢「ど、どうしたのいきなり?」

 

 

美琴「あっ…えぇっと……ア、アハハ…じ、実はこのロッカー、ちょっと問題があって使用禁止になってるんですよ!だからこっちを使って下さい、ね?」

 

 

優矢「は、はぁ…」

 

 

美琴は何処かしどろもどろになりながらもそう言って優矢の衣類をロッカーへと仕舞い込むと不自然な態度のまま大輝に次の測定について説明を始める。そして優矢は美琴のその態度を不審に思いながらそのロッカーに何があるのか気になりつつも、美琴から次の測定についての説明を受けたのだった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そして更に数十分後、優矢はG3-Xを装着した状態でトレーニングルームに入ろうとしていた。次の測定内容はG3-Xを装着した状態での個人データ収集なのだが、予想以上にアーマーが重いせいか優矢の動きは鈍く、足をふらつかせながら歩いている。

 

 

G3-X『グッ…ハァ…ハァ…!』

 

 

綾瀬「ちょ、桜川君!無理しないで!」

 

 

ティアナ「そ、そうですよ!無理ならもうリタイアした方が…!」

 

 

G3-X『ッ…ま、まだまだ…これぐらいでっ…』

 

 

息を乱しながら歩く優矢に綾瀬とティアナは心配して近づくが、優矢は綾瀬の顔を見ると無理矢理やり身体を動かしそのままトレーニングルームの中心まで歩るこうとする。だが、やはり耐えきれなかったのか優矢は途中でバランスを崩して倒れてしまいそのまま床に寝っ転がってしまった。

 

 

シャマル「優矢君?!」

 

 

ヴィータ「お、おい優矢!しっかりしろ!」

 

 

倒れた優矢を見てシャマルとヴィータはすぐに優矢へと駆け寄り身体を起こしていく。そしてそれを近くで見ていた大輝は身体を支えられる優矢に近づきG3-Xの仮面を外していく。

 

 

大輝「うん、よくやったね桜川君。君はもう休んでていいよ?」

 

 

綾瀬「……そうね。桜川君は休んでて、次は海道君にやってもらうから」

 

 

優矢「ッ…分かりました…」

 

 

交代の指示を送られた優矢は未だ納得出来ていないという顔でしぶしぶとアーマーを外していき、綾瀬へと渡していく。そして綾瀬は優矢から受け取ったアーマーを大輝に装着させていき、アーマーを装着した大輝から少し離れると…

 

 

G3-X『………ハッ!』

 

 

―シュシュシュブォンッ!ザザァッ!シュウンッ!―

 

 

G3-Xを装着した状態にも関わらず大輝は関係ないと言わんばかりに俊敏な動きで得意のボクシングスタイルを披露し、最後には空中で一回転し綺麗に着地して見せたのだ。それを見た綾瀬や優矢達も呆気に取られたような表情で呆然としてしまう。

 

 

綾瀬「す、凄い……」

 

 

美琴「た、確かに凄い……これなら装着員はあの人で決まりですね!」

 

 

優矢「…ッ?!」

 

 

嬉しそうに言う美琴の言葉を聞いた優矢は内心かなり動揺し、このままでは大輝に負けてしまうと焦ってしまう。そして…

 

 

優矢「お、お願いします!もう一回やらせて下さい!お願いします!」

 

 

と、もう一度テストを受けさせてもらうよう綾瀬に頭を下げて必死に頼み込む。そんな優矢の熱意が通じたのか、綾瀬は少し考えた後もう一度優矢にテストをやらせてみる事にした。

 

 

ティアナ「――優矢さん、大丈夫でしょうか…?」

 

 

ヴィータ「さーな…けど、今は本人が満足するまでやらせるのが一番だろ…」

 

 

シャマル「そうね……今の優矢君は綾瀬さんの力になりたいっていう意思が強いから、多分何を言っても聞かないだろうし…」

 

 

トレーニングルームで必死になりながらG3-Xを使いこなそうと努力する優矢の近くで、ティアナやヴィータ達は静かに見守っていた。そんな時……

 

 

―プシュウゥゥゥゥ…―

 

 

「お~い綾瀬ー!頼まれたデータの収集終わったぞ!」

 

 

綾瀬「…ん?あ、ご苦労様二人共。ごめんなさいね、二人も忙しいのに無理に手伝わせちゃって……」

 

 

「いや、私達も丁度調べ事があったからな…ついでになった程度だから気にするな」

 

 

『……へ?』

 

 

不意にトレーニングルームの扉が開き、そこから二人の女性と少女が書類の束を抱えながら入って来た。そしてその聞き覚えのある声を聞いたティアナ達が振り返ると、その二人を見て驚愕してしまうのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一方その頃……

 

 

 

零「……成る程、此処か」

 

 

転勤先不明の手紙の宛先である上条当麻を探していた零達は街の学生などの情報から得た手がかりを元にとある学生寮に訪れ、以前上条当麻が住んでいたという部屋の前にやって来ていた。

 

 

零「どうやら此処が上条当麻っていう奴が住んでいた部屋らしいな」

 

 

スバル「でも、転居先不明なら此処にはもういないんじゃないですか…?」

 

 

…そう、零達がやって来たのは上条当麻が以前住んでいたという学生寮だったのだ。情報によるとどうやら上条当麻は数ヶ月前に突然失踪して行方が掴めておらず、今現在も警察とアンチスキルによる探索が続けられているらしい。ならスバルの言う通り転勤先不明という事は此処にはいない筈なのだが……

 

 

零「まぁ、取りあえず上条当麻が居そうな場所をしらみ潰しで探すしかないだろ?今のところ大した手がかりなんて何もないんだから……邪魔するぞー!」

 

 

なのは「…って、勝手に入っちゃっていいの?!」

 

 

幸村「気にする必死はないだろう。俺達はただ手紙を届けに来ただけなんだからな……邪魔するぞ」

 

 

零と幸村は特に気にする事なく先程寮の管理人から受け取った鍵で扉を開けると上条が住んでいた部屋の中へと入り、なのは達も慌ててその後を追い部屋の中に入っていく。

 

 

零「上条さーん、上条当麻さーん?」

 

 

幸村「……留守…か」

 

 

すずか「……ね、ねぇ二人共、やっぱり此処にはいないんじゃないかな…?」

 

 

なのは(幸)「…うん、何か私もそんな感じがしてきたよ……」

 

 

勝手に部屋の中へと入っていく零と幸村の後を追ってきたなのは達は部屋の中を見て薄気味悪く感じていた。その理由は、部屋の中の家具が全て目茶苦茶に荒らされており部屋中には蜘蛛の巣がびっしりと張り巡らされていたからだ。明らかにこの数ヶ月、部屋の主がいないことを証明している証拠である。

 

 

なのは「もしかして…何か事故でもあったのかな…」

 

 

幸村「……さぁな。だが、もし何かがあったとしたらただ事ではなさそうだ…」

 

 

スバル「…へ?それって、どういう…?」

 

 

幸村の言葉を聞いてスバルは疑問そうに聞き返すが、幸村は何も答えず無言のまま床に落ちていたあるモノを手に取りそれをスバルに投げ渡した。そのあるモノとは……

 

 

スバル「…ッ?!な、何これ?!」

 

 

なのは(幸)「林檎が…捻れてる?!」

 

 

そう、幸村に渡されたモノとは、常識なら絶対にあり得ない捻れた林檎だったのだ。その捻れ曲がった林檎を見てスバルとなのは(幸)は有り得ないものを見たというような表情を浮かべ更にこの部屋に薄気味悪さを感じていた。その時…

 

 

 

 

―…ビュウオォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

 

 

『…ッ?!』

 

 

すずか「ッ!?な…なにこの風?!」

 

 

零「ッ!この力は…?!」

 

 

突然部屋の中に凄まじい風が吹き荒れ、零達は突然の事態に困惑しながらも思わず壁に背をつけてしまう。そして風が止み、零が次に目を開けて辺りを見回すと先程まで誰もいなかった筈の玄関のところにボロボロの服を着て壁にもたれ掛かる青年の姿を見つけた。

 

 

幸村「…?お前は……」

 

 

「……何で此処に人がいる?」

 

 

零「……成る程…お前が、上条当麻か?」

 

 

零は身体を起こしながら目の前にいる青年にそう問い掛けて名前を確認しようとするが、青年は質問に答えようとはせず俯かせていた顔を上げ零を睨んで来た。

 

 

「…俺に…近づくな…」

 

 

青年はそう言うと視線を鋭くさせながら殺気を放ち、それを見たなのは達は思わず後退りしてしまうが、零と幸村は特に気にした様子もなくその青年に歩み寄ろうとする。だがそんな時…

 

 

 

 

―…ガタガタァッ!―

 

 

『グウゥゥゥゥゥ……』

 

 

 

 

「…ッ…またお前等か…」

 

 

『…え?』

 

 

不意に何処からか聞こえてきた唸り声と物音に青年は零達から視線を外してベランダの方を睨み、零達もその視線を追ってベランダを見ると、そこには黒い身体を持つ二体の謎の怪人が唸り声を上げながら部屋の中へと入ってきていた。

 

 

なのは「あ、あれって…?!」

 

 

スバル「グ、グロンギ?!」

 

 

なのは達は部屋に入ってきたその怪人達をグロンギと判断して少し後退しながら身構えていき、零と幸村は冷静に自分達のドライバーを腰に巻いていく。

 

 

幸村「零、さっさと片付けるぞ…遅れるな」

 

 

零「分かってる、お前こそ遅れるなよ?」

 

 

零はディケイドライバーを開きながら幸村にそう答えるとライドブッカーからディケイドのカードを取り出し、幸村も変身の構えを取っていく。

 

 

『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『GATE UP!EDEN!』

 

 

電子音声と共に零はディケイド、幸村はベルトの両側を押すと響いた電子音声と共に姿を変えていく。その姿は電王ライナーフォームに酷似し背中から片翼の翼が生えたライダー『エデン』に変身にしたのであった。そしてディケイドとエデンはグロンギ?に掴み掛かり、そのままベランダから外へと飛び出していった。

 

 

「…アレは、変身か…?」

 

 

その様子を見ていた青年は静かにそう呟きディケイドとエデンを追って部屋の外へと飛び出ていった。

 

 

 

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