仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
ギルスを守ると告げディエンドに立ち向かおうとしたディケイド。だが、ギルスによってディケイドライバーを奪われ変身が解けてしまった零はディエンド達の一斉攻撃を受けそうになり絶対絶滅のピンチに陥ていた。
デルタ『ハアァァァァァァァァァァァァーーーーーッ!!!』
零「クッ!!?」
優矢「れ、零ぃ!!」
なのは「はぁ…はぁ…っ?!零君ッ!?」
デルタの必殺技、ルシファーズハンマーが生身の零を捉らえ零の身体を貫こうと跳び蹴りを放ち、優矢と零を追い掛けてきたなのははその光景を見て急いで零を助けようとその場から駆け出すが此処からでは距離があり過ぎて間に合わない。最早万事休すかと誰もがそう思った、その時……
―…バッ!―
幸村「魔術回路接続…武装・召喚(アームズ・サモン)……熾天を覆う七つの盾『ローアイアス』!!」
零「…ッ?!幸村!?」
突如零の前に幸村が飛び出し、幸村は目の前に右手を突き出しながら叫ぶと幸村の右手に七枚の花弁が展開され、真っ正面からデルタの必殺技とぶつかり合う。そしてデルタの跳び蹴りが花弁とぶつかり合い火花を散らせて花弁が一枚、また一枚と破られていくが花弁が残り四枚になったところで押し切る事が出来なくなってしまう。そして……
幸村「フン……ハッ!!」
―バシャアァァァァァンッ!!―
デルタ『ッ!?ヌアァァァァァァッ!!?』
ディエンド『ッ!…へぇ?中々やるじゃないか』
幸村が更に花弁に魔力を込めるとデルタは悲痛な声を漏らしながらディエンド達の方へと弾き飛ばされ地面を転がりながら倒れ込み、それを見ていたディエンドは一瞬驚いたような表情を浮かべたがすぐに感心したような声を漏らして幸村を見つめていた。そしてその間に優矢となのはは地面に倒れる零に駆け寄り身体を起こしていく。
優矢「零ッ!無事か?!しっかりしろ?!」
なのは「大丈夫ッ?!何処か怪我とかしてない?!」
零「ッ…あぁ、大丈夫だ…それにすまない幸村、助かった…でも良く此処が分かったな?」
幸村「さっきこの辺から爆音が聞こえてな。もしかしたらと思って様子を見に来たんだが、まさかこんな事になっていたとは…一体何があった?」
零「まあ色々と訳ありだ…それより、おい上条当麻!バックルを返せ!」
ギルス『…………』
零は幸村にそう答えながら立ち上がりバックルとライドブッカーを持ってディエンド達に身構えるギルスに向けて叫ぶが、ギルスはそれを無視してディエンド達に構え突っ込もうとする。だがその時……
―キイィィィィィンッ!―
ギルス『ッ!?ウ、ガッ?!お、お前等全員逃げろ!!奴だ!!奴が来るッ!!』
―シュウゥゥゥゥンッ!―
『…ッ?!』
突如ギルスは頭を抱え苦しみながら零達に早く逃げるように促し、それを聞いた零達は言葉の意味が分からず一瞬困惑してしまうが、背後の方からとてつもなく大きい巨大な『何か』を感じ取り全員が振り返ると、そこには近くの橋の上に光の輪が現れ、其処から数体のアンノウンが姿を現していたのだ。そしてそのアンノウン達の最前に立つ三又の杖を持ったアンノウンはギルスと零達に向けて静かに語り出す。
『……人間よ、そんな力に惑わされてはいけない。人はただ……人であれば良いのだ!』
―シュンッ!ブオォンッ!ズガアァァァァァァァァァァァァァァンッ!!―
『なっ…ウアァァァァァァァァァァァァッ!!?』
三又の杖を持ったアンノウン…バッファローロードはそう言うと三又の杖の先端から光の十字架を出現させ、それをギルスを中心に振り下ろし大爆発を起こしてギルスと零達を吹っ飛ばしてしまい、ディエンドの喚び出したドレイクとデルタはそれの直撃を受け完全に消滅してしまった。
零「グッ…!なんだあの牛もどき…!」
幸村「ちぃ…なんて馬鹿げた威力だ…!」
当麻「アガッ…ガハッ…」
バッファローロードの攻撃を受けて吹き飛んだ零達は地面に叩きつけられてしまいダメージで身体が傷付きながらバッファローロードを睨みつけ、ギルスは攻撃の衝撃で変身が解け上条に戻ってしまう。その時……
『…上条…君?上条君なの?!返事して上条君!!』
当麻「ッ!?クッ…!」
上条の近くに転がっていたG3-Xのマスクから綾瀬の声が響き、それを聞いた上条は慌てて立ち上がるとその場から逃げ出してしまう。そして上条がいなくなったのを確認したバッファローロード達は再び頭上に光の輪を出現させ、ソレを潜りその場から消えてしまったのであった。
幸村「…行ったか…」
零「みたいだな……くっ!」
バッファローロード達が消えた橋の上を見つめる幸村を尻目に零は傷付いた身体を押さえて立ち上がり歩き出そうとする。
優矢「ま、待てよ零!そんな身体で動くなって!」
なのは「そ、そうだよ!早く怪我の治療を…!」
零「ッ…こんなのただのかすり傷だ…それはそうと…」
心配して駆け付けた優矢となのはにそう答えると零は目の前に目を向け、目の前から先程零達と対峙していた大輝が変身を解除して近づいてきた。
大輝「やぁ。さっきは悪かったね、零?」
零「…海道…」
優矢「海道さんッ…さっきのは一体どういうつもりですか?!幸村さんが来てくれなきゃ、今頃零は死んでましたよ?!」
大輝「だから悪かったって、あの時は別に零を狙った訳じゃないんだよ?」
先程変身解除した零に攻撃しようとしたことに優矢は怒りの表情を浮かべるが、大輝は詫びれた様子もなく笑いながら零に指鉄砲を向けて告げる。
大輝「けどまぁ、これに懲りたらジッとしていてくれよ?そしたら最高のナマコをご馳走してやるから♪」
零「…………」
指鉄砲を向けながら笑って言葉を放つ大輝だが、零は何も喋らずふらつきながら大輝の横を通り過ぎ何処かへ向かおうとする。
優矢「お、おい零?!何処に行くんだよ!?」
零「…………あいつを…………守る……それだけだ………」
『ッ?!』
優矢達の方へと振り返りながら零はそう答えると、それを聞いた優矢となのはは驚愕した。あれだけの仕打ちを受けても尚、何故上条を守ろうとするのか?それが理解出来ない優矢となのははただ呆然とするが、零は二人に構わず幸村にアイコンタクトを送り、幸村がそれに気付いて頷くと零はそのまま上条が向かった方へ向かいその場から去っていってしまった。
◇◇◆
それから数十分後、上条を追って廃棄ビルへとやって来た零は壁にもたれ掛かった上条の姿を見つけ、若干ふらついた足取りで上条にゆっくりと近づいていく。
当麻「……コイツを返して欲しいのか?もうお前には戦う力はない……いい加減俺の前から消えろ!」
上条は零から奪ったディケイドライバーをちらつかせながら殺気の込めた視線で零を睨み自分に関わるなと脅してくる。だが……
零「…悪いが俺は聞き分けが悪い…だから例えお前に何をされようと…俺はお前を守る…そう言っただろ」
当麻「ッ?!いい加減にしろよっ…さっさと俺の前から消えろっ!!」
―キイィィィィィィンッ!ドグオォォォォォンッ!―
零「グッ!?」
それでも尚上条を守ると告げる零に上条は怒りに満ちた表情を浮かべ、左手を零に突き出し不可視の衝撃波を放って零を壁に叩き付けてしまう。だが、それでも零は諦める事なく傷付いた身体を抑えて壁にもたれながら身体を起こし、上条を見つめる。
零「ッ…そうしてお前は…これからも一人孤独で居続けるつもりか…?他人の…インデックス達の為に……」
当麻「ッ?!な、何…?」
零「…お前は…お前だって本当は帰りたいと思ってるんじゃないのか…?お前を思って…お前の帰りを待ってくれてる人達の下にっ…だからっ……」
当麻「だ、黙れ…黙れえぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーッ!!!」
―ドゴォンッ!!―
零「グゥッ!!」
零の言葉を聞いて上条は悲痛な叫び声を上げながら零に向かって駆け出し素手で殴りつけていき、零を苦痛で表情を歪めながら吹き飛び地面に叩き付けられてしまう。そしてそれと同時に零を追ってきたなのはがその場に到着し、その光景を見て驚愕した。
なのは「ッ!?れ、零君!?しっかりして!零君!!」
当麻「ハァ…ハァ…くっ…!」
なのはは地面に倒れていた零に駆け寄り必死に身体を揺さ振って呼び掛けるが、気を失っているのか返事が返ってこない。そしてその様子を尻目に上条はディケイドライバーを持ったまま何処かへと走り去ってしまった。