仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
そしてその頃、なのは達はイマジン達に取り憑かれた零?から逃れて街中を無我夢中で走り続け、気が付けばいつの間にか写真館の前まで戻ってきていた。
ティアナ「ハァ、ハァ…な…何とか、撒きましたかね…?」
なのは「た…多分ね…此処までくれば……」
『…もう大丈夫、とか思っちゃった?』
『…ッ?!』
写真館の前までやって来て漸く一安心出来るかと思った矢先、不意に背後から声が聞こえ慌てて振り返るとそこには白いスーツ姿の零が涼しい顔で悠然と立っていた。
スバル「い、いつの間に…?!」
零?『フフッ…別にそんなに逃げなくても襲ったりはしないよ?ま、君達にその気があるなら僕は構わないけど♪』
フェイト「ッ…零!聞こえてるんでしょ?!お願いだから早く目を覚まして!」
零?『残念だけど、それは無理だと思………あれ?』
零?は自身の中にいる零の意識に呼び掛けるフェイトに意味はないと答えようとするが、その身体は急に止まって動かなくなってしまい、零?本人も突然の事態に驚愕し困惑していた。そして…
『………お前等、人の身体を好き勝手使いやがって…さっさと出ていけえぇぇッ!!』
『う、嘘ッ?!』
『ぬぉッ?!』
『え?!ちょ、うわぁ?!』
零?は突然壊れた人形のような動きをしながらなのは達の周りを動き周り、暫くすると零の身体から青、金、紫の光が飛び出して零は地面に膝を付いて元に戻り、光達は地面に落下すると上半身と下半身が逆の砂の姿をしたイマジン達が姿を現した。
『あ~あ、ほら早くやらないからぁ!』
『いやぁ~俺等を追い出すとは、中々やなぁ!』
『流石は、ディケイドってとこ?』
零の身体から出たイマジン達は愉快げに色々と喋り、零はそんなイマジン達の態度を見て片眉を器用に動かしながらゆっくりと立ち上がっていく。
零「フ、フフフッ…お前ら…よくも人の身体を使ってあれこれしてくれたなぁ?取りあえず…殴らせろっ…!」
ギンガ「れ、零さん冷静に!落ち着いて下さい!」
『いいよ?こっちもそのつもりだったし♪』
『せやけどまず、今のこの状態をなんとかせなアカンなぁ?』
『その為にはまず……身体が必要だね♪』
なのは「……………へ?」
拳を震わせて怒りの表情を浮かべる零を尻目にイマジン達は不敵な笑みを浮かべながらそう言うと零の隣にいるなのはに目を向け、なのははその視線に気付いて嫌な予感を感じ若干後退する。そして…
『わぁ~~~~~~!!!!』
なのは「ちょ、ちょっと来なっ…?!」
―バシュウッ!バシュウッ!バシュウッ!―
『ッ?!』
イマジン達はなのはに向かって突っ込んでいき、それを見たなのははすぐにイマジン達から逃げようとするも間に合わず、イマジン達はそのままなのはの身体に入り込んでしまった。そして零達はイマジン達の突然の行動に驚き慌ててなのはに駆け寄ろうとするが…
Iなのは『…ごめんねぇ。女の子に憑くのは、趣味じゃないんだけど♪』
『ッ?!』
フェイト「な、なのは?!」
ヴィヴィオ「マ、ママ?!」
なのはの姿は黒いスーツ姿と黒いストッキングに、先程の零と同じ眼鏡を掛け髪の一部に青いメッシュが入った姿となってしまっていた。更にその胸元のシャツは第三ボタンまで大きく開いてしまっており……
零「……アイツ、なんかまた大きくなってな―ドゴオォッ!―ゴフゥッ?!ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!」
首を傾げながら不用意にそう呟いた瞬間、両側に立っていたフェイトとすずかから肘で溝を打ち込まれ腹を抑えながらその場でダウンしてしまった。一方でなのはは眼鏡を外し、妖艶な笑みを浮かべながらその場で一回転すると…
―ドッスゥン!―
Iなのは『ちょっとだけ辛抱したってや!フンッ!―ゴキッ!―泣けるわよ!』
スバル「ま、また格好が変わった…」
今度は芸者みたいな格好に和傘という純和風な姿になり、髪型はちょんまげを彷彿とさせるように縛り髪の一部に金色のメッシュが入っていた。そしてなのはは首の骨を軽くならし、更にその場で一回転すると…
Iなのは『イェーイ♪じゃあ僕から行くね~♪』
ティアナ「ブッ?!ま、またなんて格好に?!」
再び格好が変わり、今度は薄紫色の半袖短パンに身体中にウサギやクマなどの人形を付けた服、前髪がウェーブの掛かった紫のメッシュが入った派手な姿となったなのははぶりっ子全開で可愛らしくウィンクした後、何処からかデンオウベルトを取り出し、腰に巻き付けながらパスを構える。
Iなのは『じゃあいくよ~?変身ッ♪』
『Gun form!』
パスをバックルにセタッチすると黒いライダースーツが装着され、紫が基準のオーラアーマーに龍をイメージしたデンカメンが装着されていき、なのはは電王ガンフォーム(以後電王G)へと変身していったのであった。
電王G『ハハッ!お前倒すけどいいよね?答えは聞いてない!』
零「…悪いが答えるつもりもないし、答える気力もない…変身ッ!」
『KAMENRIDE:DECADE!』
決め台詞を叫ぶ電王Gに対し、ダウンから立ち直った零は疲れたように言いながらディケイドライバーを装着してカードをセットするとディケイドに変身し、変身を完了すると電王Gに向けて人差し指を向けながら対峙していく。
ディケイド『最初に言っておくぞ?痛い目見る前にソイツの身体を返せ!』
電王G『や~だね!それぇー♪』
なのはを返すように要求するディケイドの言葉を拒否し、電王Gは両腰の四本のツールを銃を組み替えディケイドに向けて発砲し、対するディケイドも銃弾を上手くかい潜りながら電王Gに向かって突っ込んでいった。
◇◆◇
一方その頃、別の場所で戦闘を開始した電王はディエンドに掴み掛かり銃を発砲させまいとその手からディエンドライバーを叩き落とそうと試みるが、ディエンドはそんな電王の相手をするのに疲れたのか電王を至近距離から発砲して吹き飛ばし、左腰のカードホルダーから一枚のカードを取り出しディエンドライバーへと装填してスライドさせる。
『KAMENRIDE:EDEN!』
ディエンド『君の相手にはコレが丁度いい。フッ!』
ディエンドがディエンドライバーの引金を引くと辺りに残像が走り、それらが一つに重なると片手に長剣を持ち背中に片翼を持った仮面ライダー、幸村が変身するライダーと同じエデンが現れ、エデンは正宗を構えながら電王に向かって斬りかかっていく。
電王『ヘッ、面白ぇ!何が丁度いいのか見せてもらおうかぁ!いくぜいくぜいくぜぇぇぇぇぇぇぇッ!!』
吹っ飛ばされた電王は突然現れたエデンに一瞬驚くが、すぐにデンガッシャーを構えて立ち上がりエデンに向かって突進し反撃していくのであった。
◆◇◆
そして場所は戻り、写真館の近くにある公園の広場ではディケイドと電王Gが取っ組み合いを繰り返し激戦を繰り広げていた。だが、ディケイドは電王Gの軽快なステップを踏みながらの戦い方に翻弄され、それに加え戦っている相手の身体がなのはだという事もあり、攻勢に出れず防戦一方を強いられていた。
ディケイド『チィッ!止せなのはっ!俺の声が聞こえるんだろ?!そんな奴に好き勝手にされるな!』
電王G『無~駄♪それぇー!』
―ズギャギャギャンッ!!―
ディケイド『ガハアァッ?!』
ディケイドはなのはに何度も呼び掛けるが、電王Gは構わずデンガッシャーガンモードをディケイドに連射して吹き飛ばしてしまい、ディケイドは舌打ちしながら起き上がりライドブッカーから一枚のカードを取り出していく。
ディケイド『仕方ないっ…なのは!絶対助け出すから少し我慢しろ!』
電王G『しつこいなぁ~、だから無駄だって言ってるじゃん!』
懲りもなくなのはに呼び掛けるディケイドに電王Gは痺れを切らしてデンガッシャーを発砲していき、ディケイドはそれを避けながらディケイドライバーにカードを装填してスライドさせていく。
『KAMENRIDE:AGITO!』
電子音声が響くとディケイドの身体はバイクのエンジン音と共に波紋が広がっていき、黄金のボディをしたライダー、前の世界で当麻が変身したアギトへと変身し電王Gの射撃を潜り抜け反撃していく。
―ドゴオォッ!ドガアァッ!ドゴオンッ!―
電王G『うわぁッ?!イッタタタタ…もう!お前ばっか変わってズルイ!』
『リュウタ!交代や!』
電王G『え?―バシュウゥッ!―ウアァッ?!』
『Ax form!』
姿を変えたDアギトを見て不満を垂れる電王Gの背後から金色の光が現れてその身体に入り込み、紫の光が弾き出たと同時に電王は金色が基準のオーラアーマーにマサカリをイメージしたデンカメンが装着され、電王アックスフォーム(以後電王A)へとフォームチェンジした。
電王A『俺の強さにお前が泣いた!俺の強さは泣けるでぇ!』
電王Aは決め台詞を叫びながらデンガッシャーを斧のような形態、デンガッシャーアックスモードに組み替え、Dアギトへと向かって駆け出し反撃を開始して斬りかかっていく。
―ガキイィッ!!ガキイィッ!!―
電王A『フンッ!どうしたどうしたぁ!その程度じゃ俺には勝てへんぞ!』
Dアギト『チィッ!馬鹿みたいに固い身体して良く言う…!』
Dアギトは電王Aの斬撃を受けて圧されながらも何とか反撃して殴り掛かるが、その攻撃は全て電王Aの強固なボディによって弾き返されてしまい、Dアギトは電王Aの攻撃を受けながら距離を離すとカードを一枚取り出しディケイドライバーに装填しスライドさせていく。
『FORMRIDE:AGITO!FLAME!』
電子音声と共にDアギトに再び波紋が広がり、波紋が収まるとDアギトは赤い身体に剣のような武器、フレイムセイバーを構えたフレイムフォームへと変身し、Dアギトはフレイムセイバーを構えながら電王Aへと斬りかかっていく。
電王A『ぬぉッ?!また変わりおった?!』
Dアギト『悪いな、こっちも変幻自在なんだよ!ハアァッ!』
―ガアァンッ!ガアァンッ!ガギイィッ!!―
Dアギトは電王Aの反応を他所にフレイムセイバーで斬りかかっていき、電王Aも負けじとデンガッシャーアックスモードを振りかざしDアギトのフレイムセイバーと火花を散らせながら何度も衝突していく。だがその時…
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあーーーーーッ!!!!」
『…ッ?!』
二人が戦う場所から近くにある広場から突然悲鳴が聞こえ、Dアギトと電王Aがその悲鳴が聞こえた方を見ると、其処には数人の男性が異形の姿をした怪人達に襲われ荷物を奪われている光景があった。そしてその荷物の中身を手に入れ喜ぶ怪人達の下に怪人達の親玉らしき銀色の身体をした謎の異形が巨大な鉄棍棒を肩に抱えながら近づいていた。
なのは『な、なにあれ……あれもイマジン?』
イマジンに身体を乗っ取られているなのはも怪人達を見て驚愕するが、電王AはすぐにDアギトへと視線を戻し、Dアギトもフレイムセイバーを構え互いにぶつかり合いながら写真館の前にまで場所を変え、Dアギトは電王Aから一旦離れるとライドブッカーから一枚カードを取り出し、ディケイドライバーへと装填してスライドさせた。
『FORMRIDE:AGITO!STORM!』
電子音声と共にDアギトに再び波紋が広がり、波紋が消えるとDアギトは青い身体にロッドのような武器、ストームハルバートを構えたストームフォームへと姿を変え、Dアギトはストームハルバートを構えながら電王Aへと激突していく。
―ギィンッ!ガアァンッ!ガガガァッ…ギィンッ!―
電王A『ぬおぉッ!グッ!中々やるようになってきおったなコイツっ…!』
『なら、此処は僕がやろうか?』
電王A『ぬぅ……スマン、任せた!―バシュウゥッ!―うおぉッ?!』
『Rod form!』
フォームチェンジした今のDアギトでは自分に分が悪いと感じ、電王Aは飛来してきた青い光に後を任せると青い光は電王Aの身体に入り込み、金色の光が身体から弾き出されると電王は青を基準としたオーラアーマーと亀の甲羅をイメージしたデンカメンを装着し、電王ロッドフォーム(以後電王R)へとフォームチェンジしていった。
電王R『お前、僕に釣られてみる?』
Dアギト『チッ!また変わりやがったか…!』
フォームチェンジした電王Rを見てDアギトは舌打ちしながらストームハルバートを構え直していき、電王Rもデンガッシャーを槍のような形態、ロッドモードへと組み替えDアギトへと勢いよく疾走した。
―ガギィンッ!ガアァンッ!ガアァンッ!―
電王R『へぇ、思ったよりやるね?少しは楽しめそうだよ!』
Dアギト『そうかいっ…!こっちはいい加減締めたい気分だけどなぁ!ハッ!』
そう答えながらDアギトはストームハルバートを横薙ぎに振るい、電王Rはデンガッシャーを縦にしてそれを受け止めて弾くとデンガッシャーを振り回しながら突きを放ち、それでDアギトを自分から離れさせ間合いを作って対峙していく。そして間合いを取った二人は相手の動きを伺って立ち回っていき、互いに向かって再びぶつかろうとした。その時……
―ボオォォォォォォォーーーーン!!―
『ッ?!』
突如その場に古い時計の音が響き渡り、Dアギト達が近くにあった時計に視線を向けると、そこには狂ったように針が凄いスピードで何度も回り続ける時計台があった。そして次の瞬間…
―シュウゥゥゥゥゥゥゥゥ……!!―
『なッ……?!』
二人がいた周りの風景が丸ごと歪みに包まれていき、その歪みが晴れると辺りは一面荒野が広がり、写真館を始めとする周りにあった建物などは全て消え去り、先程の時計と近くの物影に隠れていたフェイト達以外には何も残っていなかった。
ギンガ「こ、これは…?!」
フェイト「しゃ、写真館が…一体何が起きたの…?!」
なのは『そんな……私達、この世界に取り残されて………?』
電王R『…何が起きてるのか分かんないけど…フッ!』
Dアギト『チッ…ハッ!』
突如起きてしまった現象に一同は戸惑い呆然としてしまうが、電王Rはすぐにデンガッシャーを構え直しDアギトへと向かっていき、Dアギトも先ずは電王Rをどうにかする事を優先にし戦闘を再開して電王Rと激突していくのであった。
◆◇◆
その頃、ディエンドの喚び出したエデンと戦っていた電王は荒っぽい戦い方ではありながらも少しずつエデンを圧して戦いの流れ掴んできていた。だが、ディエンドは背中を見せる電王を見て更にカードを取り出しディエンドライバーに装填してスライドさせていく。
『KAMENRIDE:FEATHER!』
ディエンド『ホラ、頑張る君にプレゼントだ』
ディエンドはそう言いながら引金を引くと辺りに残像が走り残像が重なっていくと、純白の鎧にエデンとは逆方向に翼の生えた片翼の仮面ライダー、幸村の世界のなのはが変身するのと同じフェザーが現れ、無防備に背中に見せる電王に向かって容赦なく奇襲を仕掛けていった。
―ズガガガガガガガガガガガガァッ!!―
電王『ぐおぉッ?!グッ!チクショウォッ!』
更に増えた増援により今度は電王が不利な状況に立たされてしまうが、電王は諦めずエデンとフェザーを相手にデンガッシャーを振るい反撃していく。そしてその戦いを少し離れたビルから見る一人の男…鳴滝の姿とピエロのような姿の異形がそこに存在していた。
『おやおや…どうやら流石の電王氏も大輝氏の足元に及ばないようですねぇ?』
鳴滝「そうだ、彼の力は元時の神によってディケイドを遥かに越えている…だがディケイドが真の破壊者として目覚めてしまえば、例え彼が全力を出したとしても奴に勝てる見込みはないだろう…」
『なるほど…確かに零氏の持つ因子の力は万物や神々の存在すら破壊せしモノ。もしそれが完全に覚醒などしてしまえば…我々ショッカーにとっても大きな障害となるでしょうね』
鳴滝の隣に立つ異形は手に持つトランプのジョーカーを見つめながらそう呟くと、トランプを仕舞い電王とディエンド達の戦いに視線を戻していく。
『まあ、私が興味あるのは零氏がこれから歩むドラマだけなのですがね。例えその旅の終わりが喜劇だろうと悲劇だろうと……私は彼の生き様を見てみたいだけですよ』
鳴滝「道化師め…やはり他の世界のライダー達を呼び寄せたのは貴様個人の娯楽の為か…」
『おや、それは少し人聞きが悪いですよ鳴滝氏?私が此処にいるのはショッカーの為でもあるのですから…まあ、私の個人的な楽しみを優先させて頂いてるのは確かに事実ですがね』
険しい表情を浮かべる鳴滝を尻目に異形はただジッと電王達の戦いを見つめていき、暫くその戦いを観戦していると異形はそこから一歩足を踏み出していく。
『さて、では私もそろそろ挨拶しにいきしましょうか』
鳴滝「クラウン、くれぐれも彼を刺激して来るなよ?彼がもし本気を出した時には…貴様の命も危ういだろうからな」
クラウン『ご心配には及びませんよ、ただ大輝氏に私の名を覚えてきてもらうだけですから……絶対に忘れられないようね』
鳴滝の言葉に異形…『クラウン』はそう返すと一瞬でその場から消え去ってしまい、残された鳴滝は険しい表情で電王達の戦いを見つめていく。
鳴滝「……崩壊する、この電王の世界も……ディケイド、やはりお前の存在は破滅をもたらす」
鳴滝がそう呟くように言うと、鳴滝のいたビルも消滅し消え去ってしまう。だが鳴滝はビルが消えてもその場所から落ちる事なく、宙に浮きながら電王の戦いを眺めているのであった。