仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十二章/ホルスの世界①

 

 

阿修羅と化したなのは達の制裁を受けてから一時間後、何とか誤解を解いて許してもらった零は守護騎士達にはやての事を任せ、この世界のライダーを調べる為にこの世界のミッドチルダへと訪れていた。そして光写真館を出た零は優矢達と二手に別れ、現在なのはを連れて情報収集の為に街を歩いていた。

 

 

零「成る程な。この世界のライダーも別世界のミッドチルダで戦ってるってワケか」

 

 

なのは「みたいだね…でも何処にいるんだろう?この世界のライダーのホルスって」

 

 

零「さあな…今回はあまり手掛かりもないし、取りあえず最近起きた事件とか調べてみた方がいいだろう」

 

 

なのは「そうだね。じゃあまず…その辺りにある売店の雑誌とか見てみようか?」

 

 

零「……そうだな、そっちの方が人に聞くより詳しく分かるだろう」

 

 

街中を歩きながら零となのははこの世界のライダーであるホルスや何か変わった事件が起きてないか調べる為、その辺の売店で売ってある雑誌や新聞などを買い近くのベンチに座りながら暫くそれらを読んでいく。だが……

 

 

零「…………………ッ?!な、なんだ……これ……」

 

 

なのは「…これって…どういう事……?」

 

 

雑誌と新聞に目を通した零となのはは其処に書かれていた見出しを目にし、我が目を疑った。新聞や雑誌に書かれている記事……それは、この世界のライダーであるホルスが次元犯罪者として指名手配されているという内容だったのだ。

 

 

零「…どういう事だ…何でこの世界のライダーが次元犯罪者なんて……」

 

 

なのは「こっちも…これも……ぜ、全部ホルスが指名手配されてる内容ばっかりだよ?!」

 

 

新聞に載ったホルスの写真を険しげに見つめる零の隣で、なのはは残った雑誌や新聞などからホルスに関係する記事を見付けていく。しかし、どれだけ調べても新聞や雑誌に載ってるのはホルスが指名手配されてる記事とホルスが今まで犯した犯罪経歴などしかない。しかも、ホルスが今まで行ってきた罪歴も全て、真っ当な人間が出来るとは思えないモノばかりであった。

 

 

零「ッ…何の冗談だこれは…この世界のライダーが、本当にこんな事をしてるのか…?」

 

 

なのは「こ、こっちなんてもっと酷いよ……管理局が保有してた研究施設を襲撃した上に研究員達を一人残らず殺害した……って」

 

 

零「ああ、こっちにもそれと似たような記事が載ってる…しかも十や二十なんて数じゃないぞコレはっ…」

 

 

次々に出てくるホルスの犯してきた非道な罪歴に二人は渋い表情を浮かべ、遂にはソレを見ることすら耐え切れず零は新聞をベンチに叩き付けるように置き顔を俯かせてしまう。

 

 

零「ッ…一体何なんだこの世界は…今まで旅してきたライダーの世界とあまりにも質が違いすぎるっ…」

 

 

なのは「うん…ライダーが人殺しなんて…どう考えても可笑しいよっ…」

 

 

今まで旅して出会ってきたライダー達と余りにもギャップが違いすぎるこの世界のライダーに、二人は戸惑いを隠せずにいた。一行が出会ってきたライダー達はどれも人を守る為に戦っていたのに、ホルスはその力で数え切れない人達を殺しているというのだから無理もないだろう。そして暫くそうしてると、零は険しげな表情のまま静かにベンチから立ち上がっていく。

 

 

なのは「…?零君?」

 

 

零「…もう少し、ホルスについて調べてみた方がいいかもしれない。この記事に載ってる事が全部真実とは限らないしな……いくぞ」

 

 

なのは「え?…ちょ?!ま、待ってよ零君?!�」

 

 

此処に載ってる情報が全て真実とは限らない。そう考えた零はもう少しホルスについて調べてみようとその場から歩き出し、それを見てなのはは慌ててベンチから立ち上がり小走りで零の後を追っていく。そんな時だった……

 

 

 

 

―キイィィィィィン!キイィィィィィィン!―

 

 

 

 

なのは「……え?」

 

 

零「…ッ!」

 

 

突然二人の耳に聞き覚えのある金切音が届き、それを聞いた二人は思わず辺りを見渡していく。

 

 

 

 

―キイィィィィィン!キイィィィィィィン!―

 

 

 

 

なのは「この音は……ッ?!れ、零君!まさかこれって?!」

 

 

零「ッ…ああ、間違いない!龍騎の世界で聞いたのと同じ奴だっ!」

 

 

そう、二人が耳にしたその音の正体とは、以前一行が訪れた龍騎の世界で聞いたのと同じ鏡の世界・ミラーワールドから聞こえてくる金切音だったのだ。そしてその音の正体にすぐに気付いた二人は一度顔を見合わせて頷き、それが聞こえてくる近くの路地裏へと向かっていくのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

―クラナガン・路地裏―

 

 

一方その頃、二人が向かった薄暗い路地裏では一人の女性が複数の同じ姿をした怪人達…シアゴースト達に囲まれ襲われ掛けていた。

 

 

『ウゥ、ウゥ、ウゥ』

 

 

「い、いや!来ないで!!」

 

 

女性は恐怖で怯えた表情で必死に叫びながら後退りしていくが、シアゴースト達は関係ないと言わんばかりに口を開きながら女性を喰らおうと迫っていき、遂に女性を捕食しようと動き出した。その時……

 

 

「デェアァッ!」

 

 

―ドゴォッ!!―

 

 

『ウオォッ!?』

 

 

「……え?」

 

 

突然横から飛び出してきた青年が勢いをつけた蹴りをシアゴーストに食らわし、吹っ飛ばしていったのだ。そして女性が突然目の前に現れた青年…零を見て唖然とする中、零と共に駆け付けたなのはがその場に現れ女性の下に駆け寄っていく。

 

 

零「何とか間に合ったか…アンタ、大丈夫か?」

 

 

「は、はい…あの、貴方達は?」

 

 

なのは「ごめんなさい、今は事情を説明してる暇はないの。とにかく、今は早く此処から離れて!」

 

 

「わ、分かりました!あの…助けて頂いて、本当に有り難うございます!」

 

 

女性は零となのはに向けて頭を下げて礼を言うとすぐに街の方へと逃げていき、それを確認したなのはは零の隣に立ちシアゴースト達と対峙していく。

 

 

『ウゥ、ウゥ、ウゥ』

 

 

零「チッ…流石にあれだけじゃ大人しく帰ってはくれないか」

 

 

なのは「零君、この怪人達って、もしかしてっ…!」

 

 

零「ああ、間違いないな。コイツ等はミラーワールドの『ウェアッ!』クッ!」

 

 

シアゴースト達を警戒しながら質問して来たなのはに何かを言いかけた零だが、その時シアゴースト達が一斉に二人へと飛び掛かり、二人はそれを避けると零はディケイドライバーを取り出していく。

 

 

零「チッ!取りあえず今はコイツ等を叩く方が先だ!いくぞなのは!」

 

 

なのは「ッ!うん!」

 

 

『RIDER SOUL TRANS!』

 

 

零は襲い来るシアゴーストを足蹴で吹っ飛ばしながらディケイドライバーを腰に巻いてライドブッカーからディケイドのカードを取り出し、なのはもKウォッチを操作して腰にトランスドライバーを出現させ、ライドブッカーからトランスのカードを取り出していく。そして……

 

 

『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『KAMENRIDE:TRANS!』

 

 

カードをバックルにセットしてスライドさせると二人はディケイドとトランスへと変身し、変身を完了したディケイドは直ぐにライドブッカーから一枚カードを取り出し構えていく。

 

 

ディケイド『さあて、蒼翼天魔の力を見せてやるか…変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:EXE!』

 

 

そう言いながらディケイドがバックルにカードを装填すると電子音声が響き、それと共に奇妙なメロディーが流れるとDエクスに変身していく。そしてDエクスは軽く両手を払った後再びライドブッカーからカードを一枚取り出しディケイドライバーへと装填してスライドさせていった。

 

 

『ATTACKRIDE:CALIBURN!』

 

 

電子音声が響くとエクスの左手に黄金の鞘とその鞘に収まった一本の剣、エクスの武器であるアヴァロンとカリバーンが現れDエクスはアヴァロンからカリバーンを引き抜きシアゴースト達に切っ先を向けていく。

 

 

Dエクス『さて、それじゃさっさと終わらせてもらうぞ………フッ!』

 

 

―フッ……ズババババババババババババァッ!!―

 

 

『ウェアァッ?!』

 

 

Dエクスはカリバーンを構えながらそう言った瞬間、一瞬でシアゴースト達の懐に入ってカリバーンを素早く振るいシアゴースト達の十体近くを一撃で撃破していった。そしてトランスもシアゴーストの攻撃を退けながらライドブッカーからカードを取り出し、トランスドライバーへと装填してスライドさせていく。

 

 

トランス『シグナムさん、力を借りるよ!変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:SHEVALIER!』

 

 

電子音声が鳴り響くと同時にトランスの身体が炎に包まれていき、炎が晴れるとトランスは紅いアーマーを纏った戦士、宗介の世界のシグナムが変身するシュバリエへと変わっていったのである。そしてTシュバリエはライドブッカーから更に一枚カードを取り出し、トランスドライバーに投げ入れスライドさせる。

 

 

『ATTACKRIDE:LAEVATEIN!』

 

 

再び電子音声が鳴り響くとTシュバリエは腰の後ろに手を回し其処から一本の剣、シュバリエの武器であるレーバテインを取り出し、シアゴースト達に向けてそれを構え刃に炎を纏わせていく。

 

 

Tシュバリエ『これはちょっと効くよ?ヤアァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

―ズバアァァァァアンッ!!―

 

 

『ウオォッ?!』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

Tシュバリエはレーバテインを横殴りに振るい刃から炎の斬撃波を撃ち出し、それの直撃を受けたシアゴースト達の大半は炎に包まれながら爆発を起こし散っていった。そしてDエクスとTシュバリエは最後の攻撃に入ろうとシアゴースト達から離れ、それぞれ一枚ずつカードを取り出しドライバーへと装填していった。

 

 

『FINALATTACKRIDE:E・E・E・EXE!』

 

『FINALATTACKRIDE:SH・SH・SH・SHEVALIER!』

 

 

電子音声が響くとDエクスはカリバーンをアヴァロンに納めてエクスカリバーに変えていき、Tシュバリエもレーバテインの刃に炎を纏わせ力を溜めていく。そして……

 

 

Dエクス『エクスッ…カリバアァァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

Tシュバリエ『奥義!爆竜一閃ッ!!』

 

 

―シュバアァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

『ウ、ウェアッ!?』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガァッ!!ドガアァァァァァァァアンッ!!―

 

 

DエクスとTシュバリエの必殺技、エクスカリバーと爆竜一閃が見事に炸裂し、シアゴースト達は黄金と炎の閃光に飲み込まれ跡形も残さず消滅していったのであった。そしてそれを確認したDエクスとTシュバリエも構えを解きディケイドとトランスに戻っていく。

 

 

ディケイド『漸く片付いたか』

 

 

トランス『…ねえ、さっきのって確か龍騎の世界のモンスターだよね?零君』

 

 

ディケイド『あぁ、どうやらこの世界にいるライダーは龍騎の世界と同様、ミラーライダーの世界みたいだな…』

 

 

トランス『…そうなんだ』

 

 

先程戦ったシアゴースト達の事を思い出しながらディケイドはトランスに頷いて返し、それを見たトランスはシアゴースト達が爆発して散った場所を見つめながら納得したように呟く。そして二人は取りあえず先程中断したホルスの情報収集を再開しなければと思い、変身を解除して戻り路地裏を抜けて街に戻っていくと……

 

 

なのは「………あれ?」

 

 

零「…?どうしたなのは?」

 

 

なのは「……う、ううん!何でもないよ!気にしないで!�」

 

 

零「?」

 

 

急に立ち止まったかと思えばすぐに両手を振りながら何でもないと告げたなのはに零は思わず首を傾げてしまうが、本人が何でもないと言ってるのだから大丈夫だろうと思い気にせず先に進んでいく。そしてそんな零を見たなのははホッと一息吐くと、先程自分が見た方向に目を向け何かを探すかのように行き交じる人々の顔を見ていく。

 

 

なのは(……さっき、あの辺りにヴィヴィオとリインフォースさんに似た女の人がいたような気がしたんだけど……それに、なんだか私にそっくりな女の人もいたような……やっぱり気のせいかな?)

 

 

なのははそんな疑問を考えながら怪訝な表情を浮かべていき、やはり自分の見間違いだったのだろうと思い零の後を追っていったのであった。そしてその端では……

 

 

「―――あぁ~もう!一体何処にいんのよ?!その世界の破壊者って奴は!!」

 

 

「う~ん、此処まで来るのにそれっぽい奴なんて見つからなかったしね…」

 

 

「…お二人共、やはり此処は帰った方がよろしいのでは?」

 

 

「うん、あんな怪しい男の人の言葉を鵜呑みにするのはやっぱり危険じゃないかなぁ……」

 

 

「冗談!こっちはあの泥棒猫のせいでストレス溜まりまくってんのよ!?せっかくストレスの捌け口を見付けたんだから、その世界の破壊者って奴をぶちのめさないと気が済まないわ!」

 

 

「うん、私もセリア姉さんに賛成ー!」

 

 

(…何だか…世界の破壊者とやらが気の毒に思えてきましたね……)

 

 

(ア、アハハ……�)

 

 

零となのはから離れた所にあるベンチ。其処に座っていた黒髪の女性と金髪の女性は険しげな表情をしながらベンチから立ち上がって何処かへと向かっていき、その二人の付き添いと思われる二人の女性も若干苦笑しながら黒髪の女性と金髪の女性の後を追っていくのであった。

 

 

 

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