仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十二章/ホルスの世界⑦

 

 

―クラナガン・巨体ハイドラグーン現場―

 

 

その頃、クラナガンに出現した巨体ハイドラグーンの周りには地上の部隊が多く出撃し、ハイドラグーンの周りを包囲していた。が、ハイドラグーンの留まっていたビルの屋上には大量の卵が植え付けられ、其の中から大量のシアゴースト達が出現し局員達とレジアスの変身したオルタナティブ、そしてこの世界の六課がそれと応戦していた。

 

 

―ブザァンッブザァンッ!ブザアァァンッ!!―

 

 

『ウエアァッ!?』

 

 

『ウゥ、ウゥ、ウゥ』

 

 

オルタナティブ『怯むな!此処を押し切られては街の人々に危害が及ぶ!!我々の意地を見せてやれ!!』

 

 

『ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!』

 

 

前線で戦っていたオルタナティブはシアゴースト達を斬り伏せながら局員達へと呼び掛け、それに触発された局員達は士気を高めデバイスを構えながらシアゴースト達へと突っ込んでいった。

 

 

なのは(鷹)「エクセリオン、バスタァァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

 

はやて(鷹)「来よ、白銀の風!天より注ぐ矢羽となれ!フレースヴェルグッ!!」

 

 

―ズガアァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!―

 

 

『ウエアァッ!?』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

上空の方では隊長陣であるなのはとはやてが上空から砲撃を放ち、シアゴーストの群れを確実に殲滅してる最中であった。

 

 

はやて(鷹)「これでやっと六十七…大分片付いてきたな」

 

 

なのは(鷹)「うん、でもまだまだいるみたいだし…後どれぐらい残ってるんだろ?」

 

 

はやて(鷹)「わからへんけど…このままモンスター達の進行を許すワケにもいかへん。何とか住民の避難が完了するまで持ちこたえんと!」

 

 

二人は地上でうごめくシアゴースト達を険しい表情で見下ろしながら会話をし、未だ逃げ切れていない人々が避難を終えるまで持ちこたえなければと、自分達のデバイスを再び構えて応戦しようとする。だが……

 

 

―……シュパアァァァァ!シュルルルルッ、ガシッ!―

 

 

なのは(鷹)「なっ!?」

 

 

はやて(鷹)「こ、これはっ!?」

 

 

二人の四角から突如糸の様な物が放たれ二人の身体に巻き付いていき、突然の事に二人は反応が遅れ糸に捕われてしまった。その糸が放たれてきた方には、ビルの屋上から二人に向かって口から糸を放つシアゴースト達の姿があった。

 

 

はやて(鷹)「くっ?!油断したっ…!?」

 

 

なのは(鷹)「このっ!は、外れないっ!!」

 

 

『ウゥ、ウゥ、ウゥ』

 

 

糸に捕われてしまった二人は何とか糸を外そうともがくが糸はビクともせず、シアゴースト達はそんな二人を嘲笑うかのように自分達の方へと二人を引き寄せていき、二人の表情にも次第に焦りが浮かび始めていく。そんな時……

 

 

 

 

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガァッ!!―

 

 

『ウエアァァァァッ!?』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

『……えっ?』

 

 

突如上空から複数の弾丸が降り注ぎ、ビルの屋上にいたシアゴースト達はそれを受けて断末魔と共に爆発し散っていった。それにより二人は糸から脱出し突然の事態に唖然としていると、二人の上空からトランスに変身したなのはがウィング・ガードを装備したディケイダーに乗ってその場に現れた。

 

 

トランス『間に合ったみたいだね…大丈夫?』

 

 

なのは(鷹)「え…?あっ、は、はい。あの…貴方は?」

 

 

トランス『気にしないで、ただの通りすがりだから』

 

 

はやて(鷹)「と、通りすがり…?」

 

 

目の前に現れたトランスを見て二人は戸惑ってしまうが、トランスは気にせずにライドブッカーから一枚のカードを取り出しトランスドライバーへと装填してスライドさせた。

 

 

トランス『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:FEATHER!』

 

 

バックルをスライドさせて電子音声が響くとトランスの周りに光の粒子が現れ、トランスの身体を包み込むとトランスは幸村の世界のなのはが変身するのと同じフェザーへと変身したのであった。

 

 

なのは(鷹)「か、変わった!?」

 

 

はやて(鷹)「な、なんやのアレ!?」

 

 

Tフェザー『さてと…じゃあそろそろ始めようか?』

 

 

トランスがTフェザーへと変身したのに二人は驚き、Tフェザーは上空へ浮くと懐から取り出したビートルフォンを操作してディケイダーを戦線から離脱させ、それを確認するとライドブッカーから一枚のカードを取り出しトランスドライバーへとセットしていく。

 

 

『ATTACKRIDE:TWIN BUSTER RIFLE!』

 

 

電子音声が響くとTフェザーは何処からか巨大なライフル、フェザーの武器であるツインバスターライフルを取り出して構え、照準を地上のシアゴーストの群れに向けて銃口にエネルギーを溜めていく。そして……

 

 

Tフェザー『ターゲット、ロックオン……ツインバスターライフル!!シュウーーーーーーートッ!!!』

 

 

―カチッ…ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!―

 

 

『ウオォッ!!?』

 

 

―ドッガアァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

Tフェザーのライフルから放たれた巨大なエネルギー砲が見事に炸裂し、地上にいたシアゴーストの大群の半数以上はそれに飲み込まれ跡形もなく消滅していったのであった。

 

 

なのは(鷹)「す、凄い…」

 

 

はやて(鷹)「な、なんやねんこの目茶苦茶な力……って、あれ?」

 

 

Tフェザーの力を間近で見ていた二人は驚き唖然としてしまうが、その時目の前にいた筈のTフェザーの姿がない事に気づき辺りを見渡すと、二人の周りに撒き散らされた白い羽だけが残されていたのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一方その頃、オルタナティブ達が戦うビルの向かいにあるビルの屋上では、フェイクと零王が黒いライダーと一進一退の戦いを繰り広げていた。

 

 

フェイク『デァアアアアアアッ!!』

 

 

『フッ!どうした?そんな生温い攻撃では俺には勝てんぞ?』

 

 

零王『野郎ぉッ!』

 

 

黒いライダーはフェイクと零王の繰り出す攻撃を全て涼しく避けていき、それがカンに障るのかフェイクと零王も無意識に武器を振るう力を強めていく。だが、黒いライダーはそれを軽く蹴りで弾きながらフェイクと零王を殴り飛ばして距離を開き、両手に赤黒く輝くエネルギー光を収束させていく。

 

 

『ヌウゥゥゥゥ……ハアァアアアアアアッ!!』

 

 

―ドグオォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

『クッ?!』

 

 

黒いライダーはエネルギー光を収束させた両手を二人に向けて突き出すと巨大なエネルギー砲となって放たれ、フェイクと零王はそれを横へと跳び退け紙一重で回避すると態勢を立て直し、すぐに黒いライダーへと一直線に向かっていく。

 

 

『ほぉ…アレを避けたか…ならば…』

 

 

黒いライダーは攻撃を避けられた事に動揺もせず右手にエネルギーを集束させ、勢いよく右手を地面に叩き付け二人に向けて衝撃波を放った。

 

 

フェイク『チッ!また来たかっ!』

 

 

零王『そんな直線的な攻撃なんか受けるかよっ!』

 

 

フェイクと零王はすぐさま左右へと移動して衝撃波を少し掠りながらも回避し、再び迎撃態勢を取って黒いライダーへと向かっていく。が……

 

 

零王『…………え?』

 

 

フェイク『!……いない?』

 

 

二人が突っ込んだ先にはあの黒いライダーの姿はなく忽然と消えてしまっていたのだ。突然消えてしまった黒いライダーに二人は驚きつつもその姿を探して辺りを見渡していく。その時…

 

 

 

 

『―――何処を見ている?俺は此処だ…』

 

 

 

 

『ッ?!―ガシッ!!―グッ!?』

 

 

二人の背後から突然声が聞こえ直ぐさま振り返ると、それと同時に二人の背後に何時の間にか回り込んでいた黒いライダーがフェイクと零王の首を掴み、宙吊りにして締め上げていく。

 

 

フェイク『グッ?!コ、コイツっ…!!』

 

 

『どうした?こんな事では俺が楽しめんだろ…もっと抗ってみせろ』

 

 

―バチィッ……ズガアァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!―

 

 

零王『グッ!ガアァァァァァァァァァァァアッ!!?』

 

 

黒いライダーはフェイクと零王の首を締め上げたまま両手からエネルギーを放出していき、それ受けた二人は身体から無数の火花を散らせながら黒いライダーによって吹き飛ばされ壁に叩き付けられていった。

 

 

零王『ガッ…グッ!な、何だよ…このデタラメな強さはッ…!』

 

 

『フン、当然だ…俺は貴様等のようにライダーの力に頼り切っている訳ではないのだからな…』

 

 

フェイク『ッ…なんだとっ…?』

 

 

歩み寄ってくる黒いライダーの言葉にフェイクと零王はふらつきながら立ち上がり、黒いライダーは両手を広げながら歩みを止めずに告げる。

 

 

『そもそもライダーの力など、装着者が元から持つ力を爆発的に上げて発揮するだけの道具にしか過ぎない。そんなシステムを頼りに戦っている貴様等などが、元々の能力で戦っているこの俺に勝てる筈がない…』

 

 

フェイク『チッ…言ってくれるじゃねぇか…』

 

 

零王『だったらその自信…俺達がへし折ってやる!!』

 

 

余裕の態度を崩さない黒いライダーを見たフェイクと零王は直ぐに武器を構え直し、フェイクは自身の武器であるフェイクブレイドのダイヤルを回して銃のような形態に切り替えると身体の色が緑へ変化し、それと同時にベルトから鍵を外しフェイクブレイドへと装填していき、零王は懐から取り出したパスをバックルにセタッチしていく。

 

 

『OPEN BRAKE!』

 

『Full Charge!』

 

 

二つの電子音声が鳴り響くとフェイクはフェイクブレイドの銃口にエネルギーを溜めて黒いライダーに照準を合わせ、零王はパスを投げ捨てると右手に持つ剣にエネルギーを溜めていき、必殺技の発射態勢に入った二人を見た黒いライダーは一瞬鼻で笑いながら両手に再びエネルギーを溜めていく。そして……

 

 

フェイク『喰らいやがれ…フェイクデトネーションッ!!』

 

 

零王『鮮血を散らせろッ!ブラッディヘルズッ!!』

 

 

―ドグォオオオオオオオオオオオオンッ!!!―

 

 

『…眠るがいい…永遠の闇へと…』

 

 

―シュウゥゥゥゥ…ズガァアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!―

 

 

フェイクと零王が同時に放った巨大なエネルギー砲と鮮血の斬撃波、そして黒いライダーが両手から放ったエネルギー弾が中心で激突し合い、そして……

 

 

―ドッガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!―

 

 

技と技のぶつかり合いにより、三人のいた屋上は巨大な爆発と爆煙に飲み込まれていったのだった……。

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

そしてその頃、セリア達と別れたホルスは別の場所でシアゴースト達と戦っていた。だが、そんなホルスの目の前に上層部側の局員が立ち塞がりデバイスの矛先をホルスに向けて対峙していた。

 

 

ホルス『やれやれ、今は私を捕まえる時では無いと思うんだがな…上層部側の局員?』

 

 

「フン、悪いが貴様等を捕まえろと言う命令は受けていない!貴様らを発見したら抹殺しろと命令されているのだ!!」

 

 

ホルス『この状況でか…?モンスター達を倒さなければミッドが滅びると言うのに?』

 

 

「関係ないな…たかが世界の一つではないか。管理局さえあれば世界など幾らでも管理できる」

 

 

要は、目の前の犯罪者を捕まえる為なら数千人以上の命などどうでもいいという事だ。鼻で笑いながらそう告げた上層部側の局員にホルスの表情は険しくなっていき、局員はそれに気付かずホルスにデバイスを突き出していく。そんな時……

 

 

 

 

「……成る程。話に聞いていたが、此処の管理局は骨の髄まで腐っているようだな?」

 

 

 

 

「ッ!誰だ!?」

 

 

局員の背後から不意に男の声が聞こえ、局員はホルスにデバイスを突き付けたまま背後に振り返ると其の先から一人の青年……ホルスを追ってきた零がゆっくりと姿を現し局員と対峙していく。

 

 

ホルス『零か…何故此処にいる?』

 

 

零「この問題を引き起こしたのは海道だ。なら、それを黙って見るわけにはいかないだろう?」

 

 

ホルスからの質問に零は微笑しながら答えると、局員はホルスに向けていたデバイスを零に構え質問する。

 

 

「貴様っ…貴様もホルスの仲間か!?」

 

 

零「…だとしたらどうするんだ?」

 

 

「ホルスの仲間だと言うのなら犯罪者だ!ホルス共々抹殺する!!」

 

 

局員はそう言いながらデバイスに魔力を込め魔力弾を放とうとするが、零は気にせず冷静に語り出す。

 

 

零「確かにホルスは数多くの人を殺してきた…だが、少なくともそれはお前達の様な私利私欲の為に殺してるわけじゃない!この世界の平和を作る為、コイツ等は様々な汚名を着せられながらも戦い続けている!それを犯罪者だとお前達が断言する資格は無い!」

 

 

「黙れ!!管理局の正義に逆らう者は全て犯罪者だ!管理局に逆らうホルスもお前も、我々が管理する世界に必要などない!!」

 

 

局員は零の言葉を一切受け付けようとはせずデバイスに魔力を溜め続け、局員のその言葉に零は目付き鋭くさせながら告げる。

 

 

零「まだ分からないのか?この世界に必要なのは管理なんかじゃない……全ての人々が平等に暮らせる平和な世界だ!お前達が無慈悲にも殺してきた人造魔導師達は、自由も…幸せも…人の優しさにすら触れる事もなく死んでいった!ホルスはこれからも、そんな子供達の無念を晴らす為に数え切れない罪を背負って戦い続ける!本当に必要がないのは…自分達の欲の為に人の命を弄び、罪の意識すら持とうともしない貴様等の方だ!!」

 

 

「なっ……」

 

 

ホルス『…零…』

 

 

零の気迫を感じさせる言葉に局員は思わずたじろぎ、それを聞いていたホルスは仮面越しに決意の込められた表情へと変わっていく。それと共に零は三枚の絵柄の消えたカードを取り出すと、シルエットだけだった絵柄が浮かび上がりホルスを含んだ三枚のカードとなっていった。

 

 

「き、貴様…一体何者だ?!」

 

 

局員が零に何者かと聞くと零は無言のままポケットからディケイドライバーを取り出して腰に装着し、ライドブッカーからディケイドのカードを取り出し構えていく。

 

 

零「通りすがりの仮面ライダーだ、憶えておけ!変身ッ!」

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

 

バックルにカードをセットすると電子音声が響き、零はそれと共に零はディケイドへと変身していった。そして変身を完了したディケイドは局員へと歩み寄っていき、局員はデバイスを構えたままディケイドから後退りしていく。

 

 

「ク、クソッ!これでもくら『邪魔だ。消えろ』なっ!?」

 

 

―ドゴォンッ!―

 

 

局員がディケイドの向けて魔法を放とうとした瞬間、ホルスが局員の目の前に現れ局員を近くのビルの壁へと殴り飛ばしていった。そしてそれを見たディケイドは腰に手を当てながら問い掛ける。

 

 

ディケイド『殺したのか?』

 

 

ホルス『ふん、私が殺さずとも奴に待ってるのは地獄だ。今の会話は全て地上のトップの送られていた……ミッドの平和をどうでもいいと言った奴をアイツは許しはしないだろう。例え生き残ったとしても、待つの地獄だけだ』

 

 

ディケイド『成る程…ご愁傷様だな』

 

 

壁際で倒れて気絶する局員の末路を想像してディケイドはそう呟くが、すぐにそれから視線を逸らし巨大なハイドラグーンへと視線を移していく。

 

 

ディケイド『さて、さっさとアイツを片付けるとするか。ホルス!』

 

 

ホルス『そうだな、ディケイド!』

 

 

二人は互いに顔を見合わせて頷き合い、ディケイドは両手を叩くように払った後ホルスと共に巨大なハイドラグーンが留まる場所へと走り出していった。

 

 

 

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