仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十三章/セイガの世界②

第十三章/セイガの世界③]

 

―光写真館―

 

 

零「………つまり、お前はこのチラシを届けに写真館に来た訳が、俺達がいないことをなのは達から教えられ、わざわざ俺達を探しに現場までやってきたって事か……」

 

 

竜胆「あぁ、簡単にいえばそんなところだな。それに何か嫌な予感もあったし、気になって探しに来てみれば予感通り、お前等が警察に囲まれてたから咄嗟に助けに入ったって訳だ」

 

 

零「成る程…大体分かった」

 

 

あれから一時間後、竜胆の助けにより写真館の前まで転移してきた零達は部屋の中に場所を移動し、竜胆から事情を聞いている最中であった。どうやら竜胆は、今度自身の世界の行われる『麻帆良祭』のことを知らせる為にこの世界へ訪れたというらしい。そして一通りの事情を説明した竜胆は先程栄次郎が容れてくれた珈琲を口にした後零に問い掛ける。

 

 

竜胆「にしても、一体何があったんだ?現場に着いてみればいきなり警察に囲まれて銃なんか向けられてたみたいだし……またなんかやらかしたか?」

 

 

零「またって何だまたって……別に警察に睨まれる様なことはしちゃいないさ。ただこの世界の怪人を片付けただけだぞ」

 

 

竜胆「?この世界の怪人っていうと……ベリアスか?なら何でだ?お前達はただそいつ等を倒しただけなんだろう?」

 

 

優矢「え~っと…そうなんですけど…どうやら、零とはやてさんを未確認生命体と勘違いしたみたいなんですよね�それで――」

 

 

竜胆「…二人を攻撃しようとしたって訳か。成る程、お前等も不憫だな�」

 

 

はやて「ホンマ失礼や!せっかく助けに入ったのに、あんな怪人と一緒にさせられやなんて!�」

 

 

すずか「ま、まあまあ!�仕方ないよ、この世界じゃ仮面ライダーは怪人と同じ存在だって思われてるみたいだし�」

 

 

優矢「…まあ…俺も最初の頃はグロンギと同じだって思われてたから、気持ちは分かるけど�」

 

 

同情の眼差しを向けてくる竜胆の言葉にはやても頬を膨らませながら怒り出し、そんなはやてを隣のすずかが宥めていく。そして零はそんなはやて達の様子を横目に、竜胆から受け取ったチラシをテーブルの上に置き竜胆に問い掛ける。

 

 

零「それで、お前はこれからどうするんだ?チラシはこうして届けたわけだし、もう自分の世界に帰るのか?」

 

 

竜胆「そうだな……いや、もうちっとこの世界に残るわ。別にそんな急ぎの用でもないし、出来ればお前達と一緒にいさせてもらってもいいか?」

 

 

零「そうか……分かった、そういうことなら歓迎する。正直そうしてもらえるとこっちも助かるよ」

 

 

行動を共にさせて欲しいと提案してきた竜胆に零は頷いて返すが、それを隣で見ていた優矢は何やら難しげな表情で零に聞いていく。

 

 

優矢「けど、これからどうすんだ?さっきテレビ見たけど、今街ん中じゃ俺達のせいで大騒ぎになってるみたいだぞ?これじゃ気軽に外にも出られないだろ?」

 

 

スバル「あ、そっか。じゃあ何か対策とか考えないといけないのかな…?」

 

 

ティアナ「そうね……今の現状だと好き勝手に動き回るのも危険だと思うし、あまり目立った行動は控えた方がいいかもね……」

 

 

そう、先程の戦闘で零とはやてを未確認生命体として扱われた今、警察は零達を警戒して街中を動き回っているだろう。ならばその辺に対し、何かしらの対策を考えてから行動するべきだと一同は考えていくが……

 

 

零「ふむ……まあ、あまり心配する必要はないんじゃないか?実際警察に顔を見られたのは竜胆と変身した俺とはやてだけなんだし、竜胆の事を気をつけながら街を散策すれば問題はないだろう?」

 

 

優矢「いや、そんな簡単に片付けられる問題か…?�」

 

 

なのは「もぉ…またそんなマイペースなこと言うんだから�」

 

 

余り焦った様子もなく呑気にカメラの手に入れをする零になのは達は呆れて溜め息を吐いてしまう。だが、そんななのは達の気も知らず、零はカメラの手入れを終えるとソレを首に下げてテーブルから立ち上がっていく。

 

 

零「まあ、取りあえずこの世界のライダーとの接触も済ませた訳だし、早いとここの世界での役目でも見つけに行くか」

 

 

ヴィータ「ハ?行くって…何処にだよ?どっかいく当てでもあんのか?」

 

 

零「ん?うむ………………………………………いや、感だ」

 

 

と、ヴィータからの質問に対し零はあやふやな返答をして部屋から出ていってしまい、優矢達はそんな零の言葉に唖然とした後、すぐに立ち直り慌てて零の後を追いかけていくのであった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

―海鳴市・風麺―

 

 

それから数分後、様々な人が行き交う海鳴市のとあるショッピングモール。その場所に位置する一つの屋台では、他の客達と混じってお茶をする二人の少女の姿があった。

 

 

「――全く、海斗の身勝手さにもいい加減呆れるわ。スケィスの世界の時もそうだったけど、この世界にめぼしいお宝がないからってまた勝手に次の世界に行くし…振り回されるこっちの身にもなって欲しいわよ」

 

 

「まあ、男なんて皆そんな物でしょう?一々気にしてたらこっちの身がもたないんだから、適当に受け流してればいいのよ」

 

 

「それが出来たら、こんな場所で貴方に話してなんかいないでしょ…」

 

 

誰に対しての愚痴なのか、二人の少女はそんな会話を行いながら茶を啜り、一息吐いていく。するとそんな時、この屋台の主……海道大輝がそんな二人の座るテーブルの上に巨大なナルトを乗せた二つのラーメンを置いて声を掛ける。

 

 

大輝「こんな昼間から相変わらずだね?また相棒の陰口でも言いにきたのかい、やまと?」

 

 

やまと「あら、それは少し人聞きが悪いわね大輝。これは陰口ではなく愚痴よ?その辺りを間違えてもらったら困るわ」

 

 

大輝「俺からして見れば同じにしか見えないけど……君も気の毒だなベル?彼女の愚痴を延々と聞かされるのも骨にくるだろう?」

 

 

ベル「いいえ…これだけ聞かされればいい加減慣れても来るわ。それに私も愚痴を聞いてもらってるんだから、お互い様よ」

 

 

二人の少女……進の世界のディエンドである天竜海斗の相棒である"永森やまと"と、ガンダムディケイドの世界の住人である"ベール=ゼルファー"は出されたラーメンを食しながら大輝にそう言うと、大輝は苦笑しながらそれに言い返す。

 

 

大輝「愚痴を言うのは別に構わないんだけど、少しは時と場所を考えて欲しいんだよね。ほら、うちも他にお客さんがいるからさ」

 

 

やまと「…ふう…アンタも相変わらずうるさい男ね」

 

 

ベル「……だったら、それについてはコレで大目に見てくれないかしら?」

 

 

溜め息を吐くやまとの隣でベルはニヤリと不敵な笑みを浮かべ後、自分の荷物の中から何やら籠手と具足のようなモノを取り出してテーブルの上に起き、それを見た大輝は目を見開き驚愕の表情を浮かべた。

 

 

大輝「そ、それは…まさかっ?!」

 

 

ベル「そう、とある世界のお宝の一つ……ベオウルフと呼ばれる魔具よ。しかもサービスとして、ブレイブカードやヒロインカードも付けてあげるわ」

 

 

大輝「っ?!………い、いいのか?」

 

 

ベル「フフッ♪そ・の・か・わ・り……分かってるわよね?」

 

 

テーブルの上に置かれた篭手と具足とカード達を見て驚愕する大輝にベルは妖艶な笑みを浮かべながらそう聞くと、大輝はババババッ!とテーブルの上に置いてあったベオウルフとカード達を一瞬で両腕に抱え……

 

 

大輝「……ごゆっくり♪」

 

 

と爽やかな笑みを浮かべながら告げて屋台の奥へと戻っていったであった。

 

 

やまと「…アンタ、本当にアイツ使うの上手よね?」

 

 

ベル「フフッ♪男の惑わし方なんてお手の物よ。特に大輝はお宝(餌)さえ与えれば大人しく言う事を聞いてくれるしね♪」

 

 

やまと「……海斗もそうだけど、アイツも少しは男としてのプライドを身につけて欲しいモノね……」

 

 

上機嫌に微笑むベルを見て、やまとは大輝と此処にはいない相棒の姿を思い浮かべながらそう呟きラーメンを食していく。そしてそれから暫く経つと、ラーメンを食べ終えた二人の前に、先程屋台の奥に消えた大輝が何やら古びた紙を持って姿を現した。

 

 

ベル「……?今度は何よ?言っとくけどお宝ならもう持ってないわよ?」

 

 

大輝「それぐらい分かってるさ。ただ、お礼として俺が狙ってるお宝を君達にも教えてあげようと思ってね」

 

 

やまと「?貴方が狙ってるお宝?」

 

 

大輝の言葉にやまとが疑問そうに聞き返すと、大輝はそれに頷き返しながら手に持っていた紙をテーブルの上に広げていく。其処にはこの海鳴市の郊外にある森と、森の中心に立つ巨大な山の絵が描かれていた。

 

 

ベル「……?これって郊外にある山よね?これが一体なんなのよ?」

 

 

大輝「フッ…実は此処だけの話なんだけど、この山にはこの世界の古代人が遺したお宝が眠ってるんだよ。しかもそのお宝には、あらゆる平行世界を支配する事の出来る力が秘められてるみたいなんだ」

 

 

やまと「ッ!あらゆる平行世界を……支配する?」

 

 

あらゆる平行世界を支配するだけの力を秘めたお宝。それを聞いた二人もそのお宝に興味を示したのか、まじまじと紙に描かれた山の絵を凝視していく。

 

 

やまと「…それ本当なの?そんなお宝がこんな山にあるだなんて…」

 

 

大輝「間違いないさ。コレを盗ってきた研究所の資料も全部見てきたし、あの山にそのお宝が眠ってるのは確認済みだ」

 

 

ベル「…ホント、そういう事に関しては抜かりないわよね、アンタ」

 

 

お宝の為なら其処までするのかと、ベルは内心呆れを通り越して尊敬の意を大輝に感じていた。そして大輝は山の絵をトントンと人差し指で叩きながら二人に聞いていく。

 

 

大輝「それで、どうする二人共?この話に乗るかい?ま、乗らないなら乗らないで別に構わないけどね」

 

 

大輝は不敵な笑みを浮かべながら二人にそう聞くと、やまととベルは互いに顔を見合わせてなにか考え込むかのように黙ってしまう。そして……

 

 

やまと「………乗ったわ。どうせ他にやるコトなくて退屈してたし」

 

 

ベル「…そうね…私も構わないわ。そのお宝とやらにも興味あるし、このまま手ぶらで帰るのも癪だしね」

 

 

大輝「フッ……それじゃ、決まりだ♪」

 

 

お宝探しに乗ると告げる二人に大輝は満足げに笑い、取りあえず屋台が閉まる前に音信不通となったルミナを探しに二人を向かわせたのであった。

 

 

 

 

 

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