仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
海音「撃てぇぇぇぇーーーーーーーっっ!!!」
―ババババババババババババババンッ!!―
『ヌウゥゥゥゥ……』
海音の号令と共に警官達の銃弾がベリアスに降り注いでいくが、ベリアスはそれをものともせず警官達へと歩みを進めていく。
「クッ…!駄目です!やはりこちらの弾は一切効いていませんっ!!」
海音「ッ…まだだ!まだ諦めるな!此処で引けば街の住人達に被害が及ぶっ……せめて住人の避難が完了するまで持ちこたえろ!!」
「りょ、了解っ!」
まったく攻撃を寄せ付けようとしないベリアスに弱気になる警官達だが、海音の呼び掛けで再度ベリアスへと発砲しようと拳銃を構えた。その時……
―ブオォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!―
『…ヌウゥッ?!』
『ッ?!』
突如ベリアスと警官達の間に一台のバイクが飛び出して現れ、ベリアスの目の前に立ちはだかった。そしてバイクに乗った朱い戦士……セイガに変身した錬次は海音達へと目を向けていく。
「よ、4号ッ?!」
「よ、4号だ!4号が出たぞっ!」
現れたセイガを見て警官達からはざわめきが広がっていくが、海音だけはセイガの視線に気付き深く頷くと警官達に呼び掛けていく。
海音「全員後方まで下がれ!此処は4号に任せるっ!我々は怪我人と取り残された住人達の救助に向かう!」
「え?で、ですが…!」
海音「反論は一切聞かん!これは命令だ!急げ!!」
「りょ、了解!」
海音の命令に戸惑いながらも警官達は全員後方へと下がっていき、海音は現場に残るセイガを見つめながら後方に下がっていった。そしてそれを確認したセイガはバイクから下り、ベリアスに向けて身構えていく。
『フン。ゼアザベベル、グギャザゼゼゾベボルンガ…』
セイガ『ッ…ハアァッ!』
―ドガァッ!!バキィッ!ドゴオォッ!!―
セイガは先手必勝と言わんばかりにベリアスへと走り出して渾身の拳を叩き込んでいく。が、ベリアスは身構えもせずにそれらを全て身体で受け止め、にも関わらず全くダメージを受けている仕種を見せないでいた。
セイガ『ッ…!効いていない?!』
『…ボバザゼデル、グゴランザギャギャル……ヌオォォォォォォォオッ!!』
―ドオォンッ!!ドオォンッ!!ドオォォォォォォォォォォォォォオンッ!!―
セイガ『グアァッ?!』
ベリアスはセイガの拳を弾くとセイガに殴り掛かっていき、打撃が直撃する度にビリビリと辺りの空気が震えていく。そしてベリアスが最後の攻撃を打ち込むとセイガは勢いよく吹っ飛ばされ、壁に叩き付けられてしまう。
セイガ『ガハァッ!グッ…グゥッ…!』
『フッ、ドゴレルガ…グバレンゼバザググゲルゴ?』
セイガ『ッ…クッ…!』
ベリアスは倒れるセイガに向けて挑発していき、それを見たセイガはふらつきながら立ち上がり両手を広げて構えると、右足に力を溜めていく。そして……
セイガ『ハアァァァァ……オリャアァァァァァァァァァァァァァァッ!!』
『ッ!』
セイガは上空に高く跳ぶとベリアスに向かってライダーキックを放っていき、それを見たベリアスは身体に力を篭めてセイガの必殺技を迎え撃とうとする。だが……
―シャババババババババババババババァッ!!!―
セイガ『ッ?!なっ…ウアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!?』
『ッ?!』
突如セイガの上空から無数の黒い弾が降り注ぎ、それを受けたセイガは地面に叩き付けられ必殺技を中断させられてしまう。目の前で起きた突然の事態に驚くベリアスだが、その隣に一人のライダー……ベリアルが愉快げに笑いながら下り立ち、大剣の切っ先をセイガに向けていく。
ベリアル『クッハハハッ!久しぶりだなぁセイガぁ?随分見ねぇ内にやわな姿になったじゃねぇか?』
セイガ『ッ…な、何…?』
セイガはふらつきながら立ち上がるといきなり現れて馴れ馴れしく話し掛けてきたベリアルを警戒して身構えていき、ベリアルは隣に立つベリアスの肩に手を乗せていく。
セイガ『お前は…誰だ?!』
ベリアル『ん?俺か?俺の名はベリアル……かつて、セイガと古代戦士達によって封印された闇の古代戦士さ…』
セイガ『ッ?!セイガに封印された……古代戦士…?』
自身の名を告げたベリアルの言葉にセイガは驚き思わず構えを解いてしまうが、ベリアルは不気味な笑みを浮かべたままベリアスに目を向けながら話す。
ベリアル『それよりどうだ?コイツの力も中々のモノだろう?何せ…この俺の力を特別に分け与えてやったんだからなぁ』
セイガ『ッ?!力を分け与えたって……じゃあまさか…未確認のその姿は…?!』
ベリアル『そう…全てこの俺の策略の為だった訳さ!テメェとクウガを同士討ちさせる為になぁ!!』
セイガ『ッ!』
古代戦士であるセイガとクウガを同士討ちさせる。それがベリアルによって仕組まれた策略だったのだと知ったセイガは敵意を篭めた目でベリアルを睨みつけ、ベリアルはそんなセイガを見て歪な笑みを浮かべる。
ベリアル『クク、いい目で睨むじゃねぇか。いいぜ…同士討ちは失敗に終わったみてぇだが、どうせテメェとクウガは深手を負ってるんだ。古代時代の時に受けた屈辱……此処で晴らしてやるよっ!!』
セイガ『クッ…!』
ベリアルは大剣を振り回しながらベリアスと共にセイガへと襲い掛かり、セイガも焦りを浮かべつつもベリアル達に応戦していくのであった。
◆◇◆
一方その頃……郊外の山の山頂付近。
―ズガガガガガガガァッ!ドガアァァァァァァァァアッ!!―
大輝「……ふむ…どうやら中はかなり広いみたいだ」
やまと「みたいね…というか、扉をいきなり発砲してぶち壊すなんて流石にどうかと思うけど…?」
ベル「いいんじゃない?別に扉には何の価値がある訳でもないんだし」
大輝「そうそう、大事なのはお宝だけなんだしさ♪」
やまと「……私にはアンタ達の価値観が分からないわね……まあ、海斗と付き合ってる内に慣れたけど」
ベリアスが街で暴れる中、大輝とベルとやまとの三人は、目的のお宝が眠る山の山頂付近にある洞窟へと訪れていた。中へと侵入した三人は奥へと続く一本道を大輝を先頭に進み、辺りに罠がないかと警戒しながら先を急いでいく。そして…
大輝「―――――――ッ!見付けた!」
一時間弱掛けて先へと進み続けると、奥には古代文字が刻まれた石造りの巨大な扉があったのである。大輝はポケットから取り出した一枚の紙切れと扉を交互に見ると、不敵な笑みを浮かべていく。
大輝「間違いない…目的のお宝はこの中だ!」
やまと「やっと着いたの?全く…いつまで経っても着かないからいい加減帰ろうかと思ったわ…」
ベル「私も同じよ……さ、さっさと中にあるお宝を手に入れて帰りましょ…」
大輝「了~解っと」
疲れた顔を浮かべる二人とは対照に大輝は余裕の表情を浮かべながらポケットからディエンドライバーを取り出し、ドライバーの銃口を扉に向けて発砲した。
―ズガガガガガガガァ!!ドゴオォォォォォォォォォォォォオンッ!!―
大輝「よし…じゃあ早く中に入りますか♪」
やまと「……やっぱり扉は壊す訳ね……」
ベル「この際何だっていいわよ……ほら、早く行きましょう」
意気揚々と中に入っていく大輝に続いてやまととベルも扉の奥へと入っていき、しばらく通路を進むと洞窟の最深部と思われる広場へと出ていった。しかし……
大輝「……………なっ?!」
やまと「…?どうしたのよ大輝……………ッ!」
ベル「?ちょっと、何で急に立ち止まって…………………ッ?!」
漸く最深部である広場へと出た三人であったが、三人は広場の一番奥……祭壇と思われる建造物の上に立つ一人の人物を見て驚愕してしまう。何故ならその人物とは……
クラウン『……おや、遅かったですね大輝氏?アナタならもっと早く辿り着くと思ってたのですが』
大輝「ッ!お前はっ…クラウン?!」
そう、祭壇に立つ人物とは以前電王の世界で零や大輝達と戦った仮面ライダー…firstの世界のダークライダーであるクラウンだったのだ。
大輝「ッ…どういう事かな?何で君が此処にいる?」
クラウン『フッ…私はただベリアル氏に頼まれたモノを取りに来ただけですよ。何でもこの石には、かつて古代時代に災厄をもたらした強大な力が秘められていると言うらしいので…』
そう言いながらクラウンは手に持つ一つの石……白色の輝きを放つ宝石のような石を眺め、それを見た大輝は目を見開いて驚愕の表情を浮かべた。
大輝「そ、その石は?!」
クラウン『フフ……そう、これが『地の石』と対になる力を秘めた石…『天の石』です。貴方もこれが目的で此処まで来たのでしょう?』
大輝「クッ…!」
クラウンは手に持つ石…天の石と呼ばれた石を大輝に見せびらかすように見せ、それを見た大輝は険しい顔でポケットからディエンドのカードを取り出し、やまととベルもそれぞれドライバーとカードを取り出していく。
大輝「それは俺のお宝だ!横取りなんてさせるモノかっ!」
やまと「同感ね…せっかく苦労して此処まで来たのに、そんなのは私もゴメンよ」
クラウン『ほう…ではどうすると?』
ベル「決まってるでしょ?…力付くでアンタの手から奪ってやるわ!」
ベルはそう言うと自身のドライバーにカードをセットしてスライドさせ、大輝とやまとも自身のドライバーにカードを装填してスライドさせ銃口を上空に向けていく。そして……
『変身ッ!』
『KAMENRIDE:DI-END!』
『KAMENRIDE:DI-SIDE!』
『BRAVE/HEROINERIDE:DI-END!』
引き金を引くと電子音声と共に大輝とやまととベルはディエンドとディサイドとディエンド(ベル)へと変身していき、変身したディサイドとディエンド(ベル)はクラウンに向けて連射を、ディエンドはディエンブレードを構えてクラウンに突っ込んでいった。
◆◇◇
一方その頃……光写真館。
スバル「――零さんと八神部隊長達…大丈夫かな…」
ティアナ「……分からないけど…今は信じて待つしかないでしょ。今の私達にはそれしか出来ないんだし…」
スバル「うん…だよね…」
零達が写真館を出ていってから数十分が経ち、スバルとティアナは優矢の様子の為に優矢の自室へと向かっていた。だが、やはり零達が心配なのか二人の表情は浮かない物となっている。
ティアナ「……ほら、いい加減こんな雰囲気に流されるのは止め!このままだと鬱病にでも成り兼ねないでしょ!」
スバル「…そうだね。あ、じゃあさじゃあさ!優矢さんが起きたら復帰祝いのパーティーでもしない?皆で久しぶりにパ~って!」
ティアナ「アンタね…どうせ単に自分が飲み食いしたいだけなんでしょ?」
スバル「え~そんな事ないよぉ!」
ティアナ「ふーん…じゃあアンタだけお代わり制限しても問題ないわよね?別に飲み食いが目的じゃないんだし」
スバル「え、えぇっ?!そ、それとこれとは話が別でしょ?!ちょ、待ってよティア~!�」
不安な雰囲気を払うように明るげな話題で盛り上がりながら二人は優矢の自室へと向かっていき、自室の前に着くと一応ノックをしてから中へと入っていく。
ティアナ「失礼します。優矢さん、具合の方は………………………………え?」
スバル「?どーしたのティア……………………へ?」
部屋の中へと足を踏み入れたスバルとティアナだが、二人は部屋の中を見た途端その場で固まったように動かなくなってしまう。何故ならベッドの上……其処には二人が会いに来た優矢の姿はなく、更にベッドの近くにある窓が全開に開かれ風が流れ込んできていたのだから…………