仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十四章/キャンセラーの世界⑮(中編)

 

 

そして丁度その頃、工場の外ではディケイドとキャンセラーがヴェクタスとキュクロプスと剣を交えて激戦を繰り広げていた。しかしキャンセラーの力に危機感を感じたヴェクタスはキュクロプスにキャンセラーの相手をさせ、自身はディケイドと剣を交え二人を徐々に追い詰めていた。

 

 

『ルアァッ!!』

 

 

―ガギィンガギィィッ!!ドゴォッ!!ガギィィィィィィィィンッ!!―

 

 

キャンセラー『グァッ!!』

 

 

ディケイド『ッ!祐輔!!』

 

 

ヴェクタス『よそ見をするなぁ!!』

 

 

―ガギイィィィィィッ!!―

 

 

ディケイド『クッ?!』

 

 

キュクロプスの剣撃に圧されるキャンセラーが視界に入り一瞬意識を削がれてしまうディケイドだが、ヴェクタスはお構い無しにと剣を叩き付けてディケイドを怯ませてしまう。その一方で、キャンセラーは先程の戦闘で受けた傷がまだ癒えていない為に動きが鈍く、今では反撃することもままならないでいた。

 

 

ディケイド『クッ…!クソ…!』

 

 

ヴェクタス『ふん……奴のあの力は確かに脅威だが、俺に向けられなければどうという事はない!!』

 

 

『ハアァッ!!』

 

 

―ガギイィィィィィィィィィィィンッ!!―

 

 

キャンセラー『ウアッ?!』

 

 

ディケイド『グゥッ!!』

 

 

蓄積されたダメージで身体をふらつかせながらもディケイドとキャンセラーは何とか反撃しようとするが、ヴェクタスとキュクロプスは剣と刀を勢いよく振るい二人を数メートル先まで吹っ飛ばしてしまい、ディケイドとキャンセラーは武器を杖にしてふらつきながら立ち上がっていく。

 

 

ディケイド『ッ…祐輔っ…無事かっ…?』

 

 

キャンセラー『ッ……なんとかっ……でもっ……状況はちょっとマズイよねっ……』

 

 

二人は片膝をつきながらゆっくりと態勢を立て直し、不気味に笑いながら剣の切っ先を向けて近付いてくるヴェクタスとキュクロプスに目を向けていく。そして、ディケイドはおもむろにライドブッカーを構え直しながら頭の中で思考していく。

 

 

ディケイド『(ッ……どうする?佐知さんを奴から引き離すには祐輔の力が必要不可欠だ……あの怪物を奴から引き離して祐輔を戦わせるのが理想的だが、今の祐輔の状態を考えれば一人で戦わせるのは危険だ……かと言ってアイツ等纏めて倒すのはこちらの分が悪い……クソ、どうする?!)』

 

 

ヴェクタス『クククッ……どうした?そっちが来ないなら、こっちからいくぞぉッ!!』

 

 

キャンセラー『クッ!』

 

 

態勢を立て直したディケイドがなんとか打開策を考えようとする中、ヴェクタスは不気味な笑い声を響かせながらキュクロプスと共に剣を振りかざして二人へと襲い掛かっていき、ディケイドは咄嗟にキャンセラーを庇うように前に出ながらライドブッカーSモードを構えていった。その時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『――キャストオフ…』

 

 

 

 

『Cast Off!』

 

 

 

 

―バシュウゥゥ……ドシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!―

 

 

 

 

ヴェクタス『…ッ?!ウグアァッ?!』

 

 

 

 

『ギ、ガアァッ?!』

 

 

 

 

キャンセラー『…え?』

 

 

 

 

ディケイド『……なんだ、今の…?』

 

 

 

 

突然何処からかヴェクタスとキュクロプスに向かって無数のなにかが降り注ぎ、二人はそのまま勢い良く吹っ飛ばされていったのだ。突然の展開にディケイドとキャンセラーは思考がついていけず呆然としてしまうが、その時二人を吹き飛ばしたなにかが飛んできた方から二人の仮面の戦士……一人は黒と赤が基礎の装甲を纏ったスタイリッシュな外形のライダー、もう一人は右側が緑、左側が黒というアンシンメトリーの外形をしたライダーがゆっくりと歩み寄ってきた。

 

 

『change firefly!』

 

 

『――成る程。師匠や零兄が俺達を向かわせたのも何となく理解出来るな……』

 

 

『あぁ、どうやら一筋縄ではいかない相手のようだ……やはり僕達の力が必要なようだね』

 

 

キャンセラー『…ッ!あ、あれって…?!』

 

 

ディケイド『……ダブル?それにアレは……蛍の仮面ライダー……?』

 

 

突如目の前に姿を現した二人のライダー……ホタルとダブルの登場にディケイドとキャンセラーは唖然とした顔で動かなくなってしまうが、ホタルは至って冷静な態度でそんな二人に話し掛けていく。

 

 

ホタル『あの怪物は俺達が引き受けよう…アンタ達はあのライダーの相手をしてくれ』

 

 

ディケイド『ッ!どういう事だ?お前達は一体…?』

 

 

ダブル『すまないが説明している時間はない……君達には助けなければいけない人がいるんだろう?なら今は、そっちを優先するべきじゃないか?』

 

 

ディケイド『…………』

 

 

いきなり現れてあの怪物の相手を引き受けると告げたホタルとダブルにディケイドは一瞬戸惑ってしまうが、彼等があの怪物を抑えててくれるなら佐知を救い出す事が出来る。そう判断したディケイドは考え込む様に俯かせていた顔を上げて……

 

 

ディケイド『―――誰かは知らないが、頼む…………いくぞ祐輔!』

 

 

キャンセラー『え…………うん!』

 

 

ヴェクタス『クッグゥ……何なんだっ……どいつもこいつも邪魔ばかりを!!』

 

 

ディケイドの言葉にキャンセラーは一瞬戸惑いながらもすぐに力強く頷き返し、それを見たディケイドはライドブッカーを構えてキャンセラーと共にヴェクタスへと突っ込んでいった。その時吹っ飛ばされたキュクロプスがふらつきながら起き上がり、ヴェクタスの下へと向かおうとする二人を止めようと慌てて動き出すが、ホタルとダブルがそれを阻むようにキュクロプスの前に立ちはだかった。

 

 

ホタル『何処にいく気だ?お前の相手は……俺達だ』

 

 

ダブル『これ以上、君達を苦しませる訳にはいかない……止めてみせるよ。僕が……いや、僕達がな』

 

 

ダブル(青年)『あぁ、僕達三人が……ね?』

 

 

『グウゥゥ……グルオォォォォォォォォオッ!!』

 

 

立ち塞がる二人を敵と判断したのか、キュクロプスは獣染みた雄叫びをあげながら駆け出し右手に持つ刀で二人へと斬り掛かっていった。ホタルとダブルは左右へと跳んでそれをギリギリ回避し、二人は態勢を立て直すと同時にキュクロプスへと殴り掛かっていった。

 

 

ダブル『セアッ!!』

 

 

ホタル『ふん!!ハッ!!』

 

 

―ドガァ!!バキャ!!―

 

 

『グウゥッ?!グッ…!!ガアァッ!!』

 

 

先に仕掛けたダブルの蹴り技がキュクロプスの頭部を捉えて蹴り飛ばしていき、キュクロプスはそれに怯みながらも刀を振りかざして二人へと斬りかかっていくが容易くかわされただ風を斬り裂くだけであり、ホタルのカウンターを主体にした打撃技に圧されていくばかりであった。そしてホタルはカウンター主体の攻撃から大胆に攻めるスタイルへと変わってキュクロプスの目を引き、ダブルがその隙に二人から距離を離すと上空から黒と黄色を基礎とした鳥のような機械が飛来して現れ、ダブルはそれを手に取ってダブルドライバーに合体させ翼部分を左右に開きX字に展開していった。

 

 

『EXTREME!』

 

 

鳥型の機械……エクストリームメモリから電子音声が鳴り響いた瞬間、ダブルの身体がクリスタルのように輝く無数の虹色の粒子に包まれていったのだ。そしてダブルの身体中央から粒子が全て消え去っていくと、其処には緑の右半身と黒の右半身の間に透明な銀色のラインが大きく取り入れられた三色の姿にXに形取られた複眼をしたダブル……ダブルの最強フォームである『サイクロンジョーカーエクストリーム』へと姿を変えたダブルが立ち構えていたのであった。

 

 

ダブルCJX『よし…いくぞユーノ!』

 

 

ダブル(ユーノ)『あぁ!いつでもOKだ、クロノ!』

 

 

『プリズムビッカー!!』

 

 

二人の青年……クロノとユーノが同時に叫ぶと同時にダブルの身体の中央に入ったクリアシルバーの部分が一瞬淡い虹色の輝きを放ち、其処から剣と盾が合わさった武器……プリズムブッカーが出現してダブルの手に握られていった。そしてダブルは何処からか黄緑色のメモリを取り出し、スイッチの部分を人差し指で押していく。

 

 

『PRISM!』

 

 

メモリから電子音声が響くとダブルはプリズムメモリをプリズムビッカーに収められた剣…プリズムソードの柄の末端に取り付けられたスロットへと装填し、剣を抜刀してホタルと戦うキュクロプスへと突っ込んでいった。

 

 

ダブルCJX『ハアァァァァァァァァァァァァアッ!!デリャアァッ!!』

 

 

―ガギィンッ!!ガギィンッ!!ズザアァッ!!―

 

 

『ッ?!グガアァッ!!』

 

 

ダブルの振りかざしたプリズムソードがキュクロプスの刀を容易く弾いて斬撃を打ち込んでいき、そのとてつもない威力にキュクロプスは溜まらず盛大に吹っ飛ばされていった。それを見たホタルとダブルは互いに顔を見合わせて頷くと、ダブルは一度プリズムビッカーに剣を収めてサイクロンメモリを取り出しプリズムビッカーの末端に取り付けられたスロットへと装填し、それに続くようにヒートメモリ、ルナメモリ、ジョーカーメモリを順にプリズムビッカーのスロットへと装填していく。

 

 

『CYCLONE!MAXIMUMDRIVE!』

 

『HEAT!MAXIMUMDRIVE!』

 

『LUNA!MAXIMUMDRIVE!』

 

『JOKER!MAXIMUMDRIVE!』

 

 

連続で鳴り響いた電子音声と共に、ダブルはプリズムビッカーからソードを抜刀しながら力強く地を蹴ってキュクロプスへと勢いよく走り出し、プリズムソードの刀身に緑、赤、黄、紫の光を纏わせながらキュクロプスへとソードを振りかざしていき、そして……

 

 

ダブルCJX『ビッカー!!チャージブレイクッ!!!ハアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!!』

 

 

―ズザアァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

『グ、ガアァァァァァァァァァァァァァァアッ!!?』

 

 

ダブルの必殺技…ビッカーチャージブレイクが見事に決まり、キュクロプスは悲痛な叫びをあげながら後方数十メートル先まで盛大に吹っ飛ばされていったのであった。それを見たホタルはすかさずベルトの右側のボタンを叩くように押していく。

 

 

ホタル『クロックアップ…』

 

 

『Clock Up!』

 

 

電子音声が鳴り響くと同時にホタルが立つ周りの風景がまるで止まったかのようにスローモーションに流れ始め、ダブルの必殺技で吹っ飛ばされたキュクロプスも空中で止まったかのように停止している。ホタルは瞬時にそんなキュクロプスの背後へと移動し、バックルにセットされたゼクターのスイッチ・フルスロットルを三回連続で押していく。

 

 

『one!two!three!』

 

 

ゼクターから音声が流れると共にホタルは一旦ゼクターホーンをマスクドフォーム時の位置へと倒していき、そして……

 

 

ホタル『……哀れな魂達よ……安らかに眠れ……ファイヤー、キック』

 

 

『Fire Kick!』

 

 

その呟きと共にホタルがゼクターホーンを元の位置へと戻すと電子音声が響き、ホタルの右足に炎が纏われていく。そして……

 

 

ホタル『……ハアァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

『Clock Over!』

 

 

『――ッ?!グ、グギャアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!?』

 

 

―ドッガアァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

炎を纏ったホタルの回し蹴りがキュクロプスの頭部を捉えて蹴り飛ばし、それと共にクロックアップの効果が切れキュクロプスは悲痛な断末魔をあげながら爆散して跡形もなく消え去っていった。そしてそれを確認したホタルは変身を解除して青年へと戻り、ダブルも変身を解除して二人の青年…クロノとユーノに戻ってホタルに変身していた青年の下へと駆け寄っていく。

 

 

クロノ「――何とか無事に終わったな、刹那」

 

 

「あぁ。後は零兄と祐輔さんが、奴を倒せば終わりだ」

 

 

刹那と呼ばれた青年は此処から離れた先でヴェクタスと戦うディケイドとキャンセラーに視線を向けながら呟き、ユーノはその戦いを眺めながら口を開いていく。

 

 

ユーノ「それで、どうするんだい刹那?このまま僕達も参戦するのか?」

 

 

刹那「……いや、此処からはあの二人の戦いだ。俺達が出る幕じゃない……それに」

 

 

刹那は其処で一旦言葉を区切り、上着のポケットから携帯を取り出すといつの間にか一通のメールが届いていた。刹那はそのメールを開いて内容を読み上げると、二人に顔を向けながら語り出す。

 

 

刹那「……そろそろ俺達の時代に戻らなければいけないって、シズ姉から連絡が来てる。早く戻るぞ」

 

 

クロノ「……ふぅ……仕方がないな……」

 

 

ユーノ「此処は彼等に任せるしかなさそうだね………でも、本当に大丈夫なのかな?」

 

 

刹那「心配する必要はない……あの人達なら、きっとやってくれるさ」

 

 

このまま二人だけに任せていいのかと心配するユーノに刹那は微笑を浮かべながら力強く答え、その場から歩き出して目の前に現れた歪みの壁を潜っていった。それを見たクロノとユーノは一度顔を見合わせてディケイド達の方へ目を向けると、刹那の後を追うように歪みの壁を潜って何処かへと消えていったのだった。

 

 

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