仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十五章/カブト×コードギアスの世界①

 

 

クラウンが写真館を去ってから数時間後。シャマルの治療のお陰で漸く復活を果たした零は他のメンバーと共に写真館の外へと出て、この世界の街を眺めていた。

 

 

零「カブトの世界か………結構回り道はしたが、漸く八人目のライダーの世界にやって来れたな」

 

 

アギト「今まで回ってきた世界を外史ライダーの世界を除いて数えたら……此処と合わせてあと二つってとこだよな?」

 

 

フェイト「うん、この世界とあと一つの世界……それを回り切れば私達の世界は救われるってこと」

 

 

シグナム「つまり、あと少しでこの旅も終わるという事か……それはそうと黒月、私達のこの恰好は一体なんだ?」

 

 

漸くこの旅も終わりが近づいてきたと話す中で、シグナムは自分と零達の恰好を交互に見て思わず首を傾げていた。今回このカブトの世界を回るメンバーである零とフェイトとシグナムとアギトの現在の恰好は……ボディアーマーを身につけた全身黒のユニフォームのような服装と、アリの頭を思わせるような黒ずくめのヘルメットという良く分からない恰好になっていたのだった。

 

 

フェイト「何ていうか、今回は特別飛び抜けた恰好だよね……」

 

 

零「全員の服装がこんな感じって事は……あれか、滝の所のショッカーみたいにどっかの秘密組織の戦闘員でもやれって事か?」

 

 

アギト「うえ……もしそうならアタシは嫌だぞ、あんなのと同じ事するなんて…」

 

 

シグナム「同感だな…」

 

 

ショッカーの戦闘員達の事を脳裏に思い出したアギトとシグナムはテンションが下がったように肩を竦め、それを言った本人である零も同じ事を想像したのか嫌そうな顔を浮かべていき、そんな三人の様子にフェイトは一人苦笑いを浮かべていた。その時……

 

 

 

 

 

―ブオォォォォォォォ……キイィィィィッ!!―

 

 

シグナム「……む?」

 

 

フェイト「え?」

 

 

零「……何だ?」

 

 

四人の後ろからブレーキ音が響きそれを聞いた四人が背後に振り返ると、其処には一台の黒い大型車が四人の目の前で停まっていたのである。四人がそれを見て思わず不思議そうに小首を傾げていると、車の中から零達と同じ恰好をした茶髪の青年が現れ四人の下へと駆け寄ってきた。

 

 

「君達!ZECTの隊員がこんな所で何をしてるんだ?!」

 

 

シグナム「…ZECT?」

 

 

フェイト「隊員って…もしかして私達の事ですか?」

 

 

「?他に誰がいるんだ?とにかくホラ!早く乗って!」

 

 

アギト「お、おい!ちょっと?!」

 

 

零「……なんか、ブレイドの世界でも似たような事があった気がするな……」

 

 

茶髪の青年は有無言わせずといった感じに険しげに眉根を寄せる零と突然の展開に困惑するフェイト達を半ば強引に大型車へと乗せていき、そのまま四人を乗せた車は何処かへと走り去っていったのだった。そして車が去った後、光写真館の前では……

 

 

 

 

 

 

零?「………………」

 

 

 

 

 

 

零達と同じ黒ずくめの姿をし、零と全く瓜二つの顔をした人物が車が走り去った方向を見て笑みを浮かべていたのだった。そんな時、零達の様子を見に写真館から出て来たはやてとすずかが零?を見付けて近づいてきた。

 

 

すずか「れ、零君?今度は何、その恰好?」

 

 

零?「……さぁな?俺にも分からん」

 

 

はやて「うわぁ……今まで色んな恰好見て来たけど、此処まで個性的なんは始めてやねっ」

 

 

そう言ってはやては物珍しそうに零?の服装を眺めていくが、そこである事に気付き辺りを見渡していく。

 

 

はやて「…あれ?そういえばフェイトちゃん達はどうしたん?一緒やないの?」

 

 

零?「あぁ、アイツ等ならその辺りを少し見てくるってどっかに行ったぞ。ま、ほっといてもその内帰ってくるだろ…」

 

 

『…?』

 

 

零?はそう言いながら軽い足取りで写真館へと入っていき、はやてとすずかはそんな零?から流れる雰囲気に若干違和感を感じて首を傾げるが、多分気のせいかと片付けて後を追うように写真館へと戻っていった。その影では……

 

 

 

 

 

 

鳴滝「――残る世界も少なくなってきた……だが今度こそ、このカブトの世界で!ディケイド、お前の旅は終わりを告げるだろう……フフフフッ……」

 

 

写真館の近くにあるカーブミラーの影で、キャンセラーの世界にも現れた鳴滝が不気味な笑みを浮かべながら静かに写真館を見つめていたのであった……

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

それから約数十分後、訳も聞かされぬまま四人が乗せられた大型車が漸く目的地と思われる港区に到着し、車が到着すると同時に四人と一緒に乗っていた黒ずくめの隊員と白ずくめの隊員……ゼクトルーパーとブライトルーパーの集団が一斉に車から降りて何処かへと向かっていき、零達も車から降りて隊員達の後を追い掛けていく。其処にあったのは……

 

 

 

 

 

 

「ひぃ?!な、何だよ?!止めろ!止めてくれ!!」

 

 

 

 

 

 

零「なっ……」

 

 

アギト「アイツ等っ…なにやってんだ?!」

 

 

其処にはなんと、隊員達が怯える一般人の男性を包囲し銃を突き付けているという光景があったのだった。フェイトとアギトはその光景に驚愕し、零とシグナムもそれに驚きつつもすぐに男性の下へと走り出し男性を庇うように隊員達と対峙していく。

 

 

『ッ?!お前達なんのつもりだ?!そこをどけ!』

 

 

シグナム「それはこちらの台詞だ!丸腰の一般人を相手に銃を突き付けるなど、貴様等こそ何を考えてる?!」

 

 

『何を言ってるッ?!いいから早くそいつから離れろ!さもなければ…!』

 

 

零「全く、問答無用って訳か?せめてこんな事をする理由ぐらい――――」

 

 

隊員達は男性を庇おうとする零とシグナムを退かそうと銃を付け、そんな彼等に零は男性を庇うように立ちながら詳しく事情を聞きだそうとした、その時……

 

 

 

 

 

 

 

『キシャアァァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

零「…ッ?!」

 

 

シグナム「何?!」

 

 

零とシグナムが庇っていた男性が突然緑色の身体を持つ異形へと変わっていき、二人へと襲い掛かってきたのであった。零とシグナムは突然のそれに驚きながらも異形の奇襲を避けながら地面を転がって距離を離していき、それと同時に隊員達が異形に向けて一斉射撃を開始していった。

 

 

アギト「シ、シグナム!零!無事か?!」

 

 

シグナム「ッ……あぁ……だが、コイツは一体…?」

 

 

零「――成る程……ワームか……」

 

 

フェイト「?ワーム…?」

 

 

零は目を細めて緑色の身体を持つ異形……ワームの名を呟き、フェイトはその名を聞いて思わずワームへと視線を向けていく。するとその時、隊員達の一斉射撃を受けていたワームの身体が突然赤く蒸発し出したかと思えば身体が砕けていき、その中から虫のような姿をした黒いワームが姿を現していった。

 

 

『クッ?!脱皮したぞ!』

 

 

『怯むな!迎撃を続けろ!撃てぇ!!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガァッ!!―

 

 

『グルルルゥ……グオォォォォォォォォォオッ!!』

 

 

脱皮したワームに動揺しながらも銃撃を続ける隊員達だが、ワームはそんな攻撃にビクともせず、隊員達へと襲い掛かり殴り飛ばしていってしまう。そんな中、零達が乗ってきた大型車から右目に眼帯を身につけた青年と先程零達を無理矢理車に押し込んで連れてきた茶髪の青年が現れ、隊員達を襲うワームを見て険しい表情を浮かべていく。

 

 

「成虫体に脱皮した…!」

 

 

「……仕方ない。いくぞ、スザク」

 

 

スザク「あぁ、いこうルルーシュ……!」

 

 

眼帯をつけた青年……ルルーシュがスザクと呼ばれた茶髪の青年と共にワームへと向かっていくと、ワームに近づいていく二人の下にスズメバチとクワガタの姿をした黄色と青の機械……ザビーゼクターとガタックゼクターが上空から飛来し、二人はそれをキャッチして構えていく。そして……

 

 

ルルーシュ「変身!」

 

 

スザク「変身ッ!」

 

 

『Henshin!』

 

『Henshin!』

 

 

ルルーシュとスザクが腕と腰に装着したブレスレットとベルトにゼクターをセットすると電子音声が響き、それと同時に二人は徐々にその姿を変えていった。ルルーシュは蜂の巣を模した複眼に黄色と銀色の装甲を纏ったライダー、スザクは両肩にバルカンを装備した青と銀色の装甲を身に付けたライダー……『ザビー』と『ガタック』へと変身し、変身を完了すると同時に二人はそれぞれのゼクターウィングとホーンを回転させていく。

 

 

『キャストオフッ!』

 

 

『Cast Off!』

 

『Cast Off!』

 

 

電子音声が響くと共に二人が身に纏う装甲……マスクドアーマーが微かに浮き、次の瞬間マスクドアーマーが勢いよく弾け飛び、装甲の下に隠された別の姿へと変わっていった。

 

 

『Change Wasp!』

 

『Change Stag Beetle!』

 

 

アーマーをパージした直後に鳴り響いた電子音声と共に、ザビーはスズメバチをモチーフにした黒と黄色を基礎とした姿、ガタックはクワガタをモチーフにした青いボディと両肩に二本の曲剣を装備した赤い複眼の姿……マスクドフォームからザビー・ライダーフォームとガタック・ライダーフォームへと変わっていったのである。

 

 

アギト「な、なんだありゃ?!」

 

 

フェイト「あの人……確かさっきの…?」

 

 

零「……成る程……マスクドライダーシステムか」

 

 

ザビーとガタックがパージしたマスクドアーマーを避けながらフェイト達がそれぞれ反応する中、零は静かに呟きながらカメラを構えザビーとガタックの写真を撮影していく。がその時、変身したザビーとガタックを見たワームは隊員達を殴り飛ばし、突如信じられないスピードでザビー達へと突っ込んできた。

 

 

ガタック『ッ!ルルーシュ!』

 

 

ザビー『あぁ!』

 

 

『クロックアップ!』

 

 

『Clock Up!』

 

『Clock Up!』

 

 

二人が同時に叫ぶと電子音声が響き、それと共に零達や上空へと吹っ飛ばされた隊員達の動きがまるでスローモーションのように流れ始めた。そして超高速移動……クロックアップを発動させたザビーとガタックはクロックアップ空間を素早く駆け抜けてワームに突っ込んでいくが、二人の繰り出す攻撃は全てワームには通じずただ攻撃が跳ね返されるだけであり、逆にカウンターを喰らわされ圧されてしまっていた。

 

 

『グルアァッ!!』

 

 

―ガギィンッ!ガギィンッ!ガギャアンッ!!―

 

 

ザビー『ガハアァッ!!』

 

 

ガタック『グアァッ!!』

 

 

『Clock Over!』

 

 

ワームの猛攻撃に圧されてザビーとガタックは吹っ飛ばされ地面を転がり、そのショックでクロックアップの効果が切れてしまった。それと共にゆっくりと流れていた時間の流れも元へと戻り、上空で止まっていた隊員達も次々と零達の目の前に落下していった。

 

 

シグナム「ッ?!今のは…?」

 

 

フェイト「もしかして今の…クロックアップ?!」

 

 

零「どうやらそのようだな…だが、驚いてる暇はなさそうだぞ」

 

 

落下してきた隊員達を見て驚愕するフェイト達にそう告げると、零は目の前へと目を向けていく。其処には地面に倒れるザビーとガタックにトドメを刺そうと歩み寄るワームの姿があり、それを見た零とシグナムはすぐにディケイドライバーとKウォッチを取り出して変身しようとする。がその時……

 

 

 

 

 

 

―シュンッ……ガギィッ!ガギィッ!ガギィンッ!!―

 

 

『…ッ?!グボォッ?!ギギャアァッ!!』

 

 

 

 

『ッ?!』

 

 

零「ッ!…何だ?」

 

 

突如何処からか信じられないスピードで動く赤い閃光がその場に現れ、ザビーとガタックに襲いかかろうとしたワームに何度も激突し吹っ飛ばしていったのだ。突然のそれに零とシグナムは驚き思わず変身を止めてしまうが、ザビーはすぐに立ち上がり、左腕のザビーゼクターのニードル上部のボタンを押しながら叫ぶ。

 

 

ザビー『ライダースティングッ!』

 

 

『Rider Sting!』

 

 

電子音声が響くと同時にザビーの左腕にセットされたザビーゼクターのニードルにありったけのエネルギーが込められていき、ザビーはワームに向かって突っ込み左腕を振り上げ、そして……

 

 

ザビー『ハアァッ!!』

 

 

―ドシュウゥンッ!!―

 

 

『ガ、ガギャアァァァァァァァァァアーーーーーーーッ!!!?』

 

 

―ドガアァァァァァァァァァァァアンッ!!!―

 

 

ザビーの必殺技、ライダースティングが地面に倒れるワームの胸に突き刺さり、ワームは断末魔と共に爆発し跡形もなく消滅していったのだった。そしてワームの消滅を確認したザビーとガタックは変身を解除すると、何かを探すかのように辺りを見渡していく。

 

 

スザク「……今のは……」

 

 

『……カ、カブト…?』

 

 

『カブトだ……』

 

 

『カブトが……カブトが出たんだ……』

 

 

シグナム「…カブト?」

 

 

フェイト「カブトって……確かこの世界の仮面ライダーっていう?」

 

 

零「…………」

 

 

先程現れた赤い閃光がこの世界の仮面ライダーであるカブトだと告げる隊員達にフェイト達も思わず辺りを見渡していくが、零は目を細めてある人物……カブトに危機を助けられたにも関わらず、何故かカブトの名を聞いて怒りの表情を浮かべるルルーシュを見つめていた。

 

 

ルルーシュ「カブトめ……撤収するぞ!」

 

 

『…ッ!ハッ!』

 

 

スザク「……あ、あぁ…」

 

 

ルルーシュは隊員達に撤収するように指示を出すと車へと向かっていき、スザクも何度か辺りを見渡した後他の隊員達と共に引き上げようと歩き出すが、零が後ろからスザクの肩を掴みそれを引き止めていった。

 

 

スザク「ッ!……君達は……確かさっきの…?」

 

 

零「今のがカブトか?それにクロックアップシステム……あれは元々、お前達が開発した物なんだよな?」

 

 

スザク「?君達……まさかZECTの隊員じゃないのか?」

 

 

アギト「まあーな。だから色々聞かせて欲しいんだよ、この世界の事とかさ」

 

 

スザク「……は?」

 

 

アギトがそう言うと零達も同意の意味を込めて頷いていき、スザクはこの世界や先程現れたカブトについて教えて欲しいと告げる四人の言葉の意味がよく分からず、怪訝そうに首を傾げていたのだった。

 

 

 

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