仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

225 / 519
カブト×コードギアスの世界
第十五章/カブト×コードギアスの世界⑦


 

 

ZECTのライダーであるザビーとガタックと激戦を繰り広げるディケイド達。だがその最中、ワームの集団とザビーの攻撃によって危機に瀕したナナリー達を守るように姿を現したカブト。そしてカブトに敗北したザビーはかつてカブトに殺された筈のナナリーの兄……ルルーシュ・ランペルージだったのである。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

―光写真館―

 

 

 

先程の戦闘から数時間後。あのあとルルーシュは何故かナナリーに何も告げずに走り去ってしまい、零達も困惑しつつも取りあえず半ば混乱していたナナリーをおでん屋へと送ってから写真館に戻り、なのは達に今までの経緯を話していた。

 

 

はやて「…ナナリーちゃんのお兄さんやて?!」

 

 

シグナム「えぇ、ZECTのライダーを見てそう言っていました」

 

 

優矢「って事は……生きてたって事だよな?!良かったじゃんか!」

 

 

すずか「うん!ナナリーちゃんも落ち着いたら、きっと喜ぶと思う♪」

 

 

零「……………」

 

 

ナナリーの兄が生きていたと知った一同は喜びを露わにしていくが、窓際に腰に下ろした零は先程オットーからもらった林檎をかじりながら何処か納得いかないような表情で外の景色を眺めていた。

 

 

零(…本当に奴がナナリーの兄さんなのか?なら何故……あの時ワームに襲われそうになってたナナリーを助けようとしなかった?)

 

 

しかもルルーシュは自身の攻撃でナナリー達を危険に曝したにも関わらず、まるで気にも留めていないように真っ先にカブトへと向かっていた。そこに疑問を感じていた零は険しげに眉を寄せながら黙って林檎をかじっていく。

 

 

なのは「でも、どうしてナナリーちゃん達のおでん屋に帰ってこないんだろ?」

 

 

スバル「うーん……何か家に帰られない事情があるとか?」

 

 

キャロ「でも、C.C.さん達に何も言わないまま姿を消すなんて可笑しくないですか?」

 

 

ティアナ「……もしかしたら、カブトにやられた時のショックで記憶を無くしてしまったとか?」

 

 

何故ルルーシュはナナリー達の下に帰って来ないのか。その事についてそれぞれ意見を言い合いながら考えていくなのは達だが、零は薄い溜め息を吐きながら窓際から立ち上がって近くにいたウェンディに林檎を投げ渡し、そのまま部屋から出て行こうとする。

 

 

フェイト「あ、零?何処か行くの?」

 

 

零「……取りあえず、ZECTについて調べればナナリーの兄さんの事が分かるかも知れないだろう。これからちょっと情報収集にでも出掛けてくる……」

 

 

なのは「へ?…ちょ、一人で勝手に行かないでよ?!」

 

 

淡々とした口調で簡潔に伝えると零はそのまま部屋を出て写真館から出ていってしまい、なのは達も慌てて零を追うように写真館から出てナナリーの兄について調べる為に街へと向かっていくのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

同時刻、ZECTの地下指令室。先の戦いからZECTの本部へと何とか戻ってきたルルーシュは施設の一角に置かれた一台の装置……数人の研究員達がなにやら厳重に調整を行う機械を見つめていた。

 

 

ルルーシュ「……クロックダウンシステム。このシステムが完成すれば……カブトはクロックアップの世界から引きずり出される事になる……フフフッ……」

 

 

スザク「…………」

 

 

研究員達が調整のような物を行うクロックダウンシステムと呼ばれた一台の装置を見てルルーシュは怪しげな笑みを浮かべていき、奥のデスクでパソコンと向き合っていたスザクはそんなルルーシュを見て何処か複雑そうな表情を浮かべていたのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

 

そしてその頃、おでん屋に戻ってきたナナリーは漸く落ち着きを取り戻し、台所で調理をするC.C.と何やら話しをしていた。その内容は勿論、先程の戦闘の時に再会した自身の兄についてである。

 

 

ナナリー「間違いありません!あの人は、絶対にお兄様でした!」

 

 

C.C.「あぁ、そうか。良かったな」

 

 

ナナリー「…え?そ、それだけですか?お兄様が生きていたんですよ?!」

 

 

C.C.「だったらそれでいいじゃないか?」

 

 

ナナリー「そんな……C.C.さんは、お兄様に帰ってきて欲しくないんですか…?」

 

 

ルルーシュが生きていたと教えても特に気にした様子もなく調理を続けるC.C.。そんなそっけない態度を取るC.C.にナナリーも悲しそうに眉を寄せながらそう問うと、C.C.は漸く調理の手を止めて口を開いた。

 

 

C.C.「……アイツが生きていたとして、それでも此処に帰って来ないとしたら、その理由は一つしかない……」

 

 

ナナリー「り、理由って……何ですか?」

 

 

真剣味を帯びた口調でそう呟くC.C.にナナリーも息を呑んで恐る恐る問い返すと、C.C.はニヤリと不敵な笑みを浮かべながらナナリーに視線を向けて一言。

 

 

C.C.「―――戻って来られない訳があるんだろう?」

 

 

ナナリー「………もういいです……私だけでもお兄様を探して来ます!」

 

 

余裕の表情でニヤリと笑うC.C.に漸くからかわれたと気付いたナナリーはムッと可愛らしく眉を寄せながらルルーシュについて調べる為に店を飛び出してしまった。

 

 

C.C.「……フフッ……全く、変なところでお前とあの子は似ているな……なぁ。お前もそう思うだろ、ルルーシュ?」

 

 

ナナリーが店を出ていった後、店に一人残されたC.C.は何処となく寂しげな微笑みを浮かべながら何もない天井を仰ぎ、静かにそう呟いていたのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

それから数十分後、写真館を出て取りあえず街に出た零達はルルーシュについて少しでも情報を得る為に別行動を取り、ZECTに関係していそうな施設をそれぞれ手当たり次第に当たっていた。そんな中、零達と別れてZECTについて調べていたなのはは同じくルルーシュを探して公園を歩いていたナナリーと偶然会い、一緒に公園の中を歩いていた。

 

 

なのは「……そっかぁ……ナナリーちゃんもお兄さんを探してたんだ」

 

 

ナナリー「はい……でも何処を探せばいいのか分からなくて……」

 

 

なのは「私達も今手当たり次第当たってる所なんだけど、ZECTって組織ホントに秘密みたいで……連絡先も全然分からないの……」

 

 

ルルーシュについて調べ様にも、肝心の彼が所属していると思われるZECTの本部が何処かにあるのか分からない。その事について話すとナナリーは「そうですか……」と落胆したように肩を落として顔を俯かせ、そんなナナリーの様子になのはも何か明るくなれるような話題はないかと慌てて頭の中で考えていく。

だがその時、二人はベンチに座っていたくたびれたスーツを着込んだ男の前を通り過ぎると男は二人を見てベンチから立ち上がり……

 

 

 

 

 

 

―シュウゥゥゥゥンッ…―

 

 

『キシャアァァァァァァアッ!!』

 

 

 

 

『ッ?!』

 

 

なんと男は異形の怪物……身体の至る所に分厚い甲羅のような鎧を纏ったワームへと姿を変えていき、突如二人に襲い掛かってきたのであった。

 

 

ナナリー「ワ、ワーム?!」

 

 

なのは「ッ!こんな時にっ……ナナリーちゃん、こっち!」

 

 

今はKウォッチを持っていない為にトランスに変身は出来ない。タイミングの悪さに慌てつつも、なのははナナリーの手を取りワームから逃げるように走り出していった。

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

そして数分後、ワームから逃れる為に必死に街の中を駆け回っていたなのはとナナリーはとある潰れたビルの中へと逃げ込み、ワームが追ってきていないか背後に振り返って確認すると乱れた息を整えようとする。だが……

 

 

 

 

「……気が付いた事が二つあってね」

 

 

 

 

『……え?』

 

 

不意に建物の中に聞き慣れた声が響き渡り、なのはとナナリーはその声が聞こえた方へと思わず振り返っていく。すると其処には柱の影に背中を預けて腕を組む青年……大輝の姿があった。

 

 

なのは「だ、大輝君ッ?!」

 

 

大輝「……まず、その子は何故かワームに狙われている」

 

 

『キシャアァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

『ッ?!』

 

 

大輝が自分が気が付いたということを淡々とした口調で告げた瞬間、それと共にビルの物陰や入り口の方から複数のサナギ体のワームと成虫体のワームが奇声をあげながら現れ、瞬く間になのはとナナリーを包囲していってしまった。だが、大輝はそんな光景を見ても二人を助けようとする素振りを全く見せなかった。

 

 

なのは「だ、大輝君お願い!助けて!!」

 

 

大輝「悪いけど、俺の獲物はワームじゃない。それと……もう一つ気が付いたのが―――」

 

 

 

 

 

―シュンッ……ガギィ!!ガギィ!!ガギィ!!―

 

 

『ギ、ギシャアァァァァァァァァァァァアッ?!』

 

 

―ドッガアァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

 

 

 

『?!』

 

 

大輝が最後に何かを告げようとする前に、それを遮るかのように何処からか赤い閃光が信じられないスピードで現れなのはとナナリーを包囲していたサナギ体のワーム達に突進し、サナギ体のワーム達は断末魔をあげる間もなく一瞬で爆散していった。

 

 

なのは「カ、カブト…?」

 

 

ナナリー「……え?」

 

 

大輝「やっぱりね♪何故かその子をカブトが守っている」

 

 

現れたカブトを見て大輝は予想が当たったと愉快げに笑いながら胸ポケットからディエンドのカードとディエンドライバーを回転させながら取り出し、カードをディエンドライバーに装填しスライドさせていった。

 

 

『KAMENRIDE――』

 

 

大輝「変身ッ!」

 

 

『DI-END!』

 

 

銃口を真上に向けて引き金を引くと大輝はディエンドへと変身していき、それを見たなのはは今の内にとナナリーの手を引いてビルの中から脱出していった。そして成虫体のワームは二人を追おうと慌てて立ち上がり走り出していくが、それを遮るかのようにカブトが超高速で何度もワームへと激突し吹っ飛ばしていく。

 

 

『グエアァッ?!』

 

 

ディエンド『なるほど……見た所、アンタのクロックアップシステムが一番速そうだ』

 

 

変身を完了したディエンドはそう言いながらホルダーから一枚のカードを取り出し、ディエンドライバーへと装填してスライドさせていく。

 

 

ディエンド『どうせ頂戴するなら、性能が良い方がいい♪』

 

 

『ATTACKRIDE:BLAST!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガァンッ!!―

 

 

『ウゴォッ?!』

 

 

カブトR『ッ?!』

 

 

そう言いながらディエンドが銃口を真上に向けて引き金を引くと、銃口から撃ち出された銃弾は天井を反射し軌道を変えながらワームとカブトに直撃していき、特にワームよりも集中的に狙われたカブトはそのショックでスピードが減速しクロックアップ空間から戻されてしまう。だがそれでもカブトはふらつきながら何とか堪え、ベルトの左側のボタンを叩くように押していく。

 

 

『Clock Up!』

 

 

―シュンッ!!―

 

 

ディエンド『…フッ、狙った獲物は逃がさないよ?』

 

 

再びクロックアップを発動させて突っ込んできたカブトの攻撃を避けながらそう言うと、ディエンドは二枚のカードをホルダーから取り出しディエンドライバーへと装填しスライドさせていった。

 

 

『KAMENRIDE:EXAM!LAMBDA!』

 

 

ディエンド『どぉーぞ』

 

 

―バシュウッ!―

 

 

電子音声と同時に引き金を引くとディエンドの目の前に複数の残像が出現し辺りを駆け巡っていき、残像がそれぞれ重なるとディエンドの前にカリスとイクサを足したような姿をした灰色のライダー『エグザム』とギリシャ文字のΛをモチーフにしたライダー『ラムダ』が姿を現していった。

 

 

エグザム『その命……神に返しなさい!』

 

 

ラムダ『It's,Show time!』

 

 

ディエンドに喚び出されたエグザムとラムダはそれぞれ決め台詞のようなモノを叫んで身構えていき、牽制するように超高速でビルの中を駆け抜けていくカブトの動きをサーチ機能で追尾していく。

 

 

―…………ピピピッ!―

 

 

エグザム『……ッ!待ちなさい!』

 

 

ラムダ『Enjoy!』

 

 

―ズギャギャギャギャギャギャギャギャンッ!!―

 

 

サーチ機能でカブトの動きを捉えたエグザムとラムダはそれぞれ武器を構えて一斉射撃を開始し、クロックアップしたカブトの動きを読んだ銃撃でカブトを怯ませていく。そして……

 

 

エグザム『ひざまづきなさい……』

 

 

―ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャンッ!!!―

 

 

カブトR『クッ?!グゥッ!!』

 

 

『Clock Over!』

 

 

エグザムとラムダの銃撃に耐え切れなくなったカブトはクロックアップを強制的に解除されて地面に倒れてしまい、エグザムとラムダはその好機を逃すまいとそれぞれ武器を構えてカブトに襲い掛かっていく。が、カブトも負けじとすぐさま態勢を立て直しクナイの様な武器を構えて二人に反撃していくのだった。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。