仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
そしてその頃、土手で大量のサナギ体のワーム達の群れと戦うディケイド達だが、戦況はかなり不利になっていた。最初は60程度の数だった筈のワームが途中から増援を呼ばれて瞬く間に押されていき、加えてディケイドは怪我を負っている為に動きが鈍く、ワーム達の攻撃をかわしきれないでいた。
―バキィッ!ドガァ!!―
ディケイド『ぐあぁッ!』
『うふふ…まだ怪我が完全に完治していないよねぇ?そんな身体で戦場に出てくるなんて、本当に馬鹿な男っ!!』
―シュウゥゥゥゥゥゥ……ズドオオォォォォォォォォォォォォオンッ!!―
ディケイド『くっ…?!』
アゲハワームは吹っ飛ばされたディケイドにそう言いながら背中の羽根を広げ、羽根に集束させたエネルギー砲をディケイドに放っていった。それを見たディケイドは直ぐさま態勢を立て直し、砲撃を防ごうと防御態勢に入った。その時……
―シュンッ……ガキィィィィィィンッ!!―
『?!何?!』
砲撃がディケイドに直撃しようとした瞬間、突如何かが高速でディケイドの前に出現し砲撃を防いでいったのだった。その何かとは、身体の前に障壁のような物を展開して今の攻撃を弾いたライダー…アンジュルグであった。
ディケイド『っ?!アズサ…!』
アンジュルグ『…零は…やらせない…』
『くっ!人形ごときがっ…邪魔よっ!!』
ディケイドを庇うように立ち塞がるアンジュルグを見てアゲハワームは自身の目の前に大量のワームを呼び出し、一斉にアンジュルグに向けて放っていった。対してアンジュルグは迫ってくるワームの大群を見ても冷静さを崩さず、両腕に内蔵された二本の刃のない柄を取り出し両手に構える。
アンジュルグ『…敵戦力の行動パターン…予測…ミラージュ・ソード…Eモードに展開……攻撃開始……』
ワームの大群を見据えながら呟くと、アンジュルグの両手に持つ柄にエネルギーの刃が展開されて二本の剣となり、それと同時にアンジュルグの姿がワーム達の視界から消えていった。そしてワーム達が姿を消したアンジュルグに戸惑い動きを止めた、次の瞬間……
―ズバババババババババババババババババババババババババッ!!!!―
『グ、グギャアァァァァァァァァァァァアッ?!!』
―ドガアァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―
『なっ……?!』
ワームの大群が一瞬の内に斬り裂かれ、断末魔をあげながら緑色の爆発に飲み込まれていったのだ。それと同時にアンジュルグが爆発を背に姿を現し、右腕に弓のような武器を出現させて構え、左手にエネルギーの矢を生成して弓につがわせていく。そして……
アンジュルグ『イリュージョン・アロー……シュート……』
―バシュウンッ!!―
『っ?!ちぃっ!!』
アンジュルグの放った矢…イリュージョン・アローは雷の如き速さでアゲハワームへと一直線に向かっていき、アゲハワームはそれに驚愕しつつも上体を逸らして矢を回避し、瞬時にハイパークロックアップを使用してアンジュルグの背後に回り込み殴り掛かろうとする。が……
『FINAL CHARGE RISE UP!』
アンジュルグ『ライダー…キック…』
『っ?!なっ―ドッガアァンッ!!―キャアァァァァァァァァァァァアッ?!!』
ハイパークロックアップを使用されてるにも関わらず、アンジュルグは最初から分かっていたかのように右足にエネルギーを溜め、振り向き様に回し蹴りを放ちアゲハワームの頭を捉えて蹴り飛ばしていったのだった。
『ぐっ…くっ!馬鹿な……たかが人形の分際でハイパークロックアップを?!』
アンジュルグ『……貴方の能力や行動パターンは既に分析済み。だからどんなに速く動いても、私にはもう通用しない……』
『コイツッ!―ズガガガガガガガガガガガァッ!!―うわぁッ?!』
冷静な態度で呟くアンジュルグに苛立つアゲハワームだが、その時無数の銃弾がアゲハワームに降り注ぎ吹っ飛ばしていった。その銃弾を放った本人……ライドブッカーGモードを構えたディケイドはアンジュルグの隣に立っていく。
ディケイド『俺の存在を忘れないでもらおうか?お前と戦ってるのはアズサだけじゃないんだぞ』
『っ!ちぃ…!』
ライドブッカーGモードを向けてくるディケイドを見て分が悪いと感じたのか、アゲハワームは舌打ちしながら同じくカブトに押されるモスラワームの下まで下がって合流し、ディケイドとアンジュルグもカブトと合流して二人と対峙していく。
『ちっ…あの人形が本来の力を取り戻したせいか、こちらが少し分が悪いみたいね……』
『ッ!姉さん、此処はアレを使って…!』
『えぇ…それしか手はないみたいね…』
アゲハワームはモスラワームの提案に頷きながら片手を上げると、それと同時に二人の背後に歪みが出現しそこから無数のライダー達……勇司との戦いの時にも現れたライオトルーパーの大群が出現した。
カブトR『あれは…勇司が言っていたライオトルーパーの軍隊か?!』
『アハハハ!覚悟しなさいよ?これだけの数さえ揃えば、アンタ達なんか簡単に潰せるんだから!』
『この一体一体はノーマルファイズと同スペック……それに加速能力と飛行能力を加えたこの軍隊に、貴方達とて無事では済まないでしょう!行きなさい!!』
ディケイド『チッ…!』
アゲハワームが指示を出すと共にライオトルーパーの群れはファイズアクセルやフライングアタッカーを用いてディケイド達へと突進していき、ディケイド達はそれぞれ武器を構え直してそれを迎え撃とうとした。その時……
―ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンッッ!!!―
『ッ?!ウ、ウオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオッ?!!』
―ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!!―
『えっ?!』
ディケイド『ッ!何だ?』
カブトR『今の攻撃は……まさか?!』
突然ライオトルーパー達に無数の銃弾と魔力弾が降り注ぎライオトルーパー達を怯ませ、それを見た三人がそれが撃たれた方角に振り返ると……
ガタックM『…ほう、中々やるようになったじゃんか、三人共?』
アッシュ「ハッハハ、伊達に光さん達に鍛えられてませんよ」
ラウル「でもまあ、何とか間に合いましたね」
ストライクM『あぁ、メインイベントにな』
カブトR『ッ?!勇司?!それにラウルとアッシュにリオン?!』
ディケイド『ジェノス達もか?!』
そう、其処にはライオトルーパーの大群に攻撃を放った本人であるライダー達と少年達……勇司が変身したガタックと前の部隊に戻っている筈のラウルとリオンとアッシュの三人、そしてジェノスと翔と総一と神夜が変身したライダーである『ストライク・マテリアルフォーム』とバロン・フェニックスフォームと『NEW電王・NEXTフォーム』、『ライオ』と見知らぬ白いライダーが立っていたのだ。
アンジュルグ『神夜お姉ちゃん……みんな……どうして此処に……?』
NEW電王N『決まってるだろ?いきなり六課を飛び出した誰かを探してたんだよ』
バロンP『んで、その最中に騒ぎを聞き付けて此処までやって来たって事さ』
カブトR『そうか…だが、何故ラウル達まで此処にいる?確か前の部隊に戻っていたんじゃないのか?』
ガタックM『あぁ、それに関してはもう終わったらしいんだよ。で、俺達が此処に来る前に六課に戻ろうとしてたコイツ等を拾って此処まで来た、って訳だ』
ガタックはカブトの疑問にそう答えながら微笑を浮かべてラウル達を親指で指し、ラウル達はそれに肯定するように頷いていく。
アンジュルグ『じゃあ……そっちの人は?』
ライオ『あぁ、彼は此処へ来る前にワーム達と戦っていた所を拾ってきたの』
『初めましてだな?俺はカイト・ハザマ。仮面ライダーシーフだ、よろしく頼むよ』
そう言って白いライダー、『シーフ』は何処からかナイフのような武器を回転させながら取り出し刃を撫でていく。そしてストライクはディケイド達とアゲハワーム達を交互に見た後、アンジュルグの隣に立つディケイドを見て眉間に皺を寄せて口を開いた。
ストライクM『にしても…光やアズサはともかく、なんで零が此処にいるんだ?つかお前、一体今まで何処に行ってたんだよ?!』
ディケイド『あー……それに関しては後で説明する、今は取りあえずアイツ等からだ!』
軽く怒った口調で質問してきたストライクに苦笑いを浮かべながらディケイドが目の前に視線を向けると、カブト達もその視線の先に目を向けていく。其処には今のガタックとラウル達の一斉射撃を受けて吹っ飛ばされたライオトルーパーの大群と、援軍で現れたガタック達を睨みつけるアゲハワームとモスラワームの姿があった。
『あのクワガタはこの前の……アンタ、また邪魔しに来たわけ?!』
ガタックM『当たり前だろう?この世界のライダーとして、お前等ワームを好き勝手にやらせる訳にはいかないからな!いくぜ皆!』
『応ッ!!』
『Cast Off!』
『Change Stag Beetle!』
ガタックはラウル達にそう呼び掛けると共にライダーフォームへとキャストオフし、皆と共にアゲハワーム達へと突っ込んでいった。そしてディケイドとカブトとアンジュルグもそれに続くようにアゲハワーム達に向かって突進していったのだった。