仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第十七章/桜ノ神の世界⑤(中編)

 

その一方、街中ではリュウガと戦っていたジョーカーが不利な状況に立たされていた。

 

 

元より相手の能力がジョーカーを上回っているというのもあるが、リュウガは元々の身体能力がライダーの力に反映されているという事もあり、ジョーカーは防戦一方のまま追い詰められていた。

 

 

―ガキイィンッ!!―

 

 

ジョーカー『ガハァッ!』

 

 

リュウガ『……どうしたんだい?もっと向かってきなよ。そんなんじゃデータも取れないだろう?』

 

 

ジョーカー『ッ!ヤロウッ……だったら痛いのを一発喰らわせてやるよ!』

 

 

『TRIGGER!』

 

 

リュウガの挑発に乗せられ、ジョーカーは態勢を立て直しながらそう言うと何処からか青いメモリ……トリガーメモリを取り出してスイッチを押し、バックルのジョーカーメモリを抜いてトリガーメモリをセットしSの形に展開した。

 

 

『TRIGGER!』

 

 

バックルから響く電子音声と共にジョーカーの身体の色が変化していき、左胸に青い銃を取り付けた青いボディの戦士……仮面ライダートリガーへと変わったのであった。それを見ていたリュウガは興味深そうな声を漏らし、トリガーはその間に左胸の銃……トリガーマグナムを手に取ってドライバーからトリガーメモリを抜き取り、トリガーマグナムへと装填した。

 

 

『TRIGGER!MAXIMUM DRIVER!』

 

 

電子音声が響くとトリガーはトリガーマグナムの銃口をリュウガへと向けていき、それと共にトリガーマグナムの銃口にエネルギーが溜められ、そして……

 

 

トリガー『コイツで決める……ライダーシューティングッ!ハァッ!!』

 

 

―チュドオォォォォォォォォォォォォオンッ!!!―

 

 

トリガーがトリガーマグナムの引き金を引くと同時に銃口から青い閃光が撃ち出され、そのまま猛スピードでリュウガへと向かっていき……

 

 

―ドッガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!―

 

 

トリガーの放った必殺技、ライダーシューティングがリュウガへと放たれ、リュウガは閃光を避ける事なく直撃を受けて爆発に飲み込まれていったのだった。

 

 

トリガー『ヘッ、コイツでジ・エンド……だな』

 

 

リュウガに必殺技が直撃したのを確認したトリガーはトリガーマグナムを回転させ、リュウガを飲み込んだ爆炎を見つめていく。炎の中からリュウガが出てくる様子はない。恐らく今ので倒せたのだろうとゆっくり構えを解き、そのままその場を去ろうと歩き出した。しかし……

 

 

 

 

 

 

『ADVENT!』

 

 

『グオォォォォォォォォォォォォォォォオッ!!』

 

 

トリガー『ッ?!なっ……ぐあぁ?!』

 

 

突如爆発の中から電子音声が響き渡り、それと同時にトリガーの横に存在する窓ガラスから一体のサイのようなモンスター……メタルゲラスが飛び出し、完全に油断していたトリガーへと体当たりして吹っ飛ばしてしまった。更に……

 

 

 

 

『ADVENT!』

 

 

『グガアァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

トリガー『?!―ガキィンッ!―ウグアァッ!』

 

 

再び電子音声が鳴り響き、メタルゲラスに吹き飛ばされたトリガーの背後にある窓ガラスから更にもう一体のモンスター……デストワイルダーが出現してトリガーを殴り飛ばしてしまう。そしてそれと共に、爆炎の中からトリガーの必殺技を受けた筈のリュウガが全くの無傷の状態で現れた。

 

 

トリガー『グッ……ッ?!馬鹿な……無傷だと?!』

 

 

リュウガ『フフッ……詰めが甘かったね。あの程度の攻撃で僕を倒せると思ったのかい?』

 

 

自身の必殺技を受けたにも関わらず、平然としているリュウガを見て驚愕を隠せないトリガー。リュウガはそんなトリガーを見て怪しげに微笑みながらバックルのカードデッキから一枚のカードを抜き取り、ダークドラグバイザーへとセットしベントインする。

 

 

『SWORD VENT!』

 

 

電子音声が響くとリュウガの真横のガラスから一本の剣……ベノサーベルが飛び出してリュウガの左手へと握られ、右手に持つドラグセイバーを握り直しながらメタルゲラスとデストワイルダーを引き連れトリガーに近づいていく。

 

 

トリガー『ッ!クソッ……せめてダブルになれればまだ何とかなったかもしれないが……ないモノねだっても仕方ねぇか…!』

 

 

此処に来て自分の力だけではリュウガに勝てないと漸く悟るトリガーだが、だからと言ってこのまま黙ってやられる訳にはいかない。

 

 

近づいてくるリュウガ達を見て一度毒づくと、トリガーはふらつきながら立ち上がりロストドライバーからトリガーメモリを抜き取り透明なメモリをドライバーへと装填した。

 

 

『METAL!』

 

 

電子音声が鳴り響くと共にトリガーのボディが青から白銀のボディへと変化し、背中に銀色のロッドを装備した仮面ライダーメタルに変わっていった。

 

 

リュウガ『無駄な事を……パートナーのいない君一人で、僕に敵う訳がないだろう?』

 

 

メタル『あぁ、そうかもしれねぇな。だが、俺もこのまま黙ってやられる訳にはいかないんでねぇ!!』

 

 

優越感に浸って余裕の発言を放つリュウガにそう言うと、メタルは背中に装備された銀色のロッドのような武器……メタルシャフトを引き抜いて構え、リュウガ達に向かって突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

一方、公園は突然乱入してきた冥華とゼオにより乱戦と化していた。それぞれが激しく激突する中、アストレアとアンジュルグもゼオが無数に撃ち出す竜巻の嵐を必死に回避していた。

 

 

―ドガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!―

 

 

アストレア『ひょわぁ?!ちょ、本当にあれで1/10の攻撃力なわけ?!どんだけ戦闘力高いのよあの子はぁ!!』

 

 

アンジュルグ『……確かに攻撃力は高いけど……狙いが甘すぎる上に何処か戦いに不慣れな感じがする……多分あの子、ロールアウトされてからまともな訓練を受けてないんだと思う……』

 

 

アンジュルグはゼオの放つデッド・ローン・フーンをかわしながらゼオの能力を冷静に分析していき、一度考える仕草を見せると隣で走るアストレアに呼び掛けていく。

 

 

アンジュルグ『……ルミナお姉ちゃん、ちょっと力を貸して……』

 

 

アストレア『……へ?』

 

 

アンジュルグに呼び掛けれ間抜けな声をあげてしまうアストレア。アンジュルグはそんなアストレアに自分が今考えた作戦を説明し、アストレアがそれを理解して承知すると二人は足を止めてゼオと向き合っていく。

 

 

ゼオ『(…?足を止めた?もしかして逃げるのを諦めたのか?)……だったら、アトミック・クエイク!』

 

 

足を止めた二人を見て好機に思ったゼオは竜巻を放つのを止め、今度は両足からアスファルトの地面に向けて膨大なエネルギーを流し巨大な大地震を巻き起こしていく。

 

 

ゼオの足元から流れる膨大なエネルギーによって半径数十メートル先までのアスファルトの地面がひび割れていき、アンジュルグとアストレアも自分の足元が崩れ落ちていくのに気付くと背中の翼を広げ、上空へと逃げていく。

 

 

ゼオ『そう来ると思った!シュートッ!!』

 

 

―ドシュドシュドシュドシュドシュドシュッドシュドシュドシュウゥッ!!!―

 

 

アンジュルグ達が上空へと逃げる姿を見てゼオは仮面超しに予想通りと笑いながら全身から無数のミサイルを乱射し、二人に向けて撃ち出していった。

 

 

それを見たアンジュルグ達は翼を羽ばたかせて上下左右に上空を駆け回りながらそれぞれが持つ射撃武装でミサイルを次々と撃ち落としていき、二人がミサイルの処理に手間取る隙にゼオは瞬間移動を使って瞬時に二人の後ろに回り込み両腕を振り上げた。

 

 

アストレア『っ?!しまっ……!!』

 

 

ゼオ『残念でしたね姉さん達!お二人にはこの辺りでご退じょ――――!』

 

 

 

 

 

 

 

 

―ブウゥンッ……―

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼオ『……へ?』

 

 

だが、勝利を核心して二人を掴み取ろうと振り下ろした両腕は、二人に触れる事はなかった。

 

 

何故ならゼオの両手が二人に触れた瞬間、二人は突然ノイズを走らせながら虚空へと消えてしまったからである。

 

 

ゼオ『え……え?消えた?なん……『ヤアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!』……ッ?!』

 

 

突然消えてしまった二人に動揺を隠せないゼオの背後から二つの声。その叫びを聞いてすぐに、ゼオは自身の周りにバリアを展開させながら慌てて背後へと振り返った。

 

 

―ガキイィィィィィインッ!!―

 

 

アンジュルグ『クッ…!』

 

 

アストレア『チッ?!防がれたっ……!』

 

 

展開したバリアに激突したのは、先程消えた筈のアンジュルグとアストレアが振り下ろした剣の刃。

 

 

ギギギギッ!と二人の剣が未だバリアとせめぎ合う中で、ゼオは防御が間に合った事に対して仮面の下で密かに安息の息を漏らした。

 

 

ゼオ『全く、まさか分身を使ってくるとは……少し驚きました。そういえば分身はアズサ姉さんの能力の一つでしたね』

 

 

先程自分が攻撃していた二人の分身を思い出しながらそう呟くと、ゼオは瞬時にバリアから両手を出し二人の手を掴み取った。

 

 

ゼオ『ですが此処までです……この距離なら、いくら姉さん達でも回避も分身も出来ないでしょう!』

 

 

『ッ!!』

 

 

二人の手を掴み取りながらトドメを刺さんと言わんばかりに再び風を集約させ、二人に竜巻を放とうとするゼオ。

 

 

それに気付いたアンジュルグとアストレアは回避行動を取るためにゼオの手から逃れようとするが、まるで岩と岩の間に手を挟まれているかのようにビクともしない。

 

 

そしてその間にも、ゼオはエネルギーの集束を終えて二人に照準を向けていく。

 

 

ゼオ『今度こそ終わりです!吹き飛べ、デッド・ローン――!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―バシュンッ!!―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼオ『……え?―ドガアァァァァァァァアンッ!!―ウアァァッ?!』

 

 

 

 

目の前の二人に向けて竜巻を撃ち出そうとしたゼオの背後から、突如周りに展開していたバリアを貫通して背中に何かを撃ち込まれた。

 

 

それによりゼオはバランスを崩してグルッと視界の景色が変わり、背中を地上に向けながら落下していってしまう。その途中……

 

 

 

 

 

 

 

 

アンジュルグ『……作戦、成功……』

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼオ『…なっ?!』

 

 

 

 

 

落下する途中で何故か遥か上空にアストレアと共にいる筈のアンジュルグとすれ違い、ゼオは遠く離れていくアンジュルグを見て全てを理解した。

 

 

ゼオ(もしかして、さっきルミナ姉さんと一緒に私に不意打ちを仕掛けたアズサ姉さんも分身?!なら今の攻撃は本物のアズサ姉さんが撃った攻撃か?!クッ!)

 

 

最初からコレを狙っていたのかと、今になってやっと気付くゼオ。

 

 

完全に油断していた、ゼオの巨大な力を過信し過ぎたと。ゼオは先程までの自分に内心反省しつつ、とにかく今の状況を打破するために落下したまま態勢を立て直そうと上半身を強引にあげていく。が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『FINAL CHARGE RISE UP!』

 

 

アンジュルグ『――コード……ファントムフェニックス×10……』

 

 

ゼオ『……へ?ってぇ?!ちょ、ウアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアーーーーーーッッ!!!?』

 

 

―チュドオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!!!!!―

 

 

アストレア『え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!?』

 

 

 

態勢を立て直そうとしたゼオに向けてアンジュルグが容赦なくファントムフェニックス×10を放ち、ゼオはバリアを展開するヒマもなく十匹の不死鳥達に飲み込まれながら遥か地上へと叩き付けてられていったのだった。

 

 

その場面を見たアストレアはいきなりの出来事に思わず絶叫を上げ、慌ててアンジュルグの下まで降りて声を荒げた。

 

 

アストレア『ちょ、アズサ?!アンタいきなり何やってんのッ?!』

 

 

アンジュルグ『?……追い打ち……』

 

 

アストレア『しれっと言ったよこの子ッ?!っていうかアンタそんなキャラだったっけ?!仮にも実の妹に何を――!!』

 

 

アンジュルグ『大丈夫……ちゃんと非殺傷に設定してある……それに妹でも今のあの子は敵だし……仕留め損なった相手には後腐れが残らないように追い打ちを掛けて確実に殺る……コレ、裏の世界じゃ常識……』

鳴滝の命令によって裏世界での生活を余儀なくされ、様々な組織や組と対立して潰した経験アリ。

 

 

アストレア『……アッ……アハハハッ……お姉ちゃん……アンタの将来がちょっと心配になってきたよ……』

 

 

キュピーンッと複眼を輝かせながら淡々とした口調でそう告げるアンジュルグに、初めて姉らしく妹の将来に密かに不安を感じ始めるアストレアであった。

 

 

 

 

 

 

 

因みに地上へと落とされたゼオは……

 

 

 

ゼオ『イッタタタッ……アズサ姉さんはホントに容赦ないなぁ……えと、超高速自己修復機能を作動させてっと……』

 

 

アンジュルグの必殺技を十発も受けて中傷の傷を負っていたが、自己修復機能を作動させてみるみる内に傷を直していたとか……

 

 

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