仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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番外編/終極の神

 

 

 

 

―――とある並行世界の森の中。時刻が深夜の為か、暗闇に包まれた森の中は酷く静かで不気味であった。そんな場所に、一人の青年が降り立った。

 

 

大輝「――さて、あの人はいるかな?もう別の世界に跳んでなければいいけど……」

 

 

その世界に降り立ったのは仮面ライダーディエンド、異世界を渡る怪盗の海道 大輝だった。大輝は転移を完了すると共に誰かを捜すように辺りを見渡し、神経を鋭くさせて気配を探っていく。

 

 

大輝「―――いた……結構近いな……これなら歩いていけば十分か」

 

 

気配を感じ取った大輝は軽く息を吐きながらそう言うと、ポケットに両手を突っ込みながらゆっくりと森の奥へ歩き出していった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

「はむはむ……はむはむはむ……」

 

 

そして同じ頃、森の奥では巨大な猪を炙るたき火の前で、一人の薄紫の髪の女性がリスのように肉を頬張っていた。だが、女性は何故か肉を食べるのを止めて息を吐き、ゆっくりと口を開いた。

 

 

「……いつまでそうしてるの……大輝……」

 

 

それだけ口にすると女性は再び肉を食べ始め、それと共に女性の背後にある木の影から青年……大輝が笑みを浮かべながら姿を現した。

 

 

大輝「相変わらずやりますね。気配は消しておいた筈なんですけど?」

 

 

「……気配を消した所で、貴方が其処にいるのは変わらない……それに気付いただけ……」

 

 

大輝「ははは、やはりそういうところも変わらないですね……終極の神、ユリカ・アルテスタ」

 

 

「……その呼び名は使わないでって、前にも言った筈でしょう……?」

 

 

大輝は笑みを浮かべたまま背中を向ける薄紫の髪の女性……"ユリカ・アルテスタ"の名を呼ぶが、ユリカは大輝が口にした幻想の神という呼び名を聞いて僅かに表情を険しくさせ、肉を頬張りながら淡々と語り出していく。

 

 

ユリカ「それで……今日は何の用……?」

 

 

大輝「何、ただ貴方に貰った材料の事でお礼を言いに来ただけですよ。おかげでアレの開発も順調になってますから」

 

 

ユリカ「……別にそんなのいらない……私はただ必要のない材料をあげただけ……」

 

 

笑い掛ける大輝とは対照に興味がないと言わんばかりに食事を続けるユリカ。そんなユリカに大輝は苦笑を浮かべると、近くの樹木に背中を預けながら夜空を見上げていく。

 

 

大輝「――そうそう、零も順調に旅を続けていますよ。今はちょっとトラブルに巻き込まれてますけど」

 

 

ユリカ「…………そう」

 

 

大輝「……やはり、今でも許せないですか?貴方の妹さんを殺した彼を」

 

 

ユリカ「……………」

 

 

何気なく大輝が質問したその問いにユリカは口を閉ざすが、肉を食べ終えた骨をたき火に投げ入れながらゆっくりと口を開いた。

 

 

ユリカ「―――姉として言わせてもらえば、許せない……あの子が現れなければリィル達は死なずに済んだ……だけど逆に、アルテマに利用されていたあの子が哀れに思える」

 

 

大輝「アルテマ……零と、彼の妹の育ての親ですか」

 

 

ユリカ「初代創造の神……あの子を戦闘マシンとして育てた女……あの子にリィルを殺すように命じた堕神……そして全ての始まりとなった元凶……」

 

 

大輝「まあ、彼女が持っていた創造の因子は今こっちのディレイドが持ってますけどね……ホント、何処で手に入れたのやら」

 

 

ユリカ「それは知らない。でも墜ちたあの子は過去と未来を自由に行き来出来るようになってる。多分それを使ったのでしょう……」

 

 

淡々と感情の篭らない声で語りながら焚火に薪を投げ込んでいく。ユラユラと炎が揺れる中、ユリカはそれを見て瞳を伏せながら口を開いた。

 

 

ユリカ「あの墜神は本当に殺したいほど馬鹿な神だった……そして今も、彼女が遺した負の遺産……彼女の弟子と憐れな神子があの子を狙っている……」

 

 

大輝「組織のNo.0とヴェクタス……まあ、あの二人は嘗ての零に倒されましたからね。個人的な怨みもあるんでしょうが、揺り篭の事もあるんでしょう」

 

 

ユリカ「そうね……揺り篭はアルテマがオリヴィエ達と共に創り出し、その力が危険過ぎるために封印したモノ……アレの存在を彼等が知っていても可笑しくはない……」

 

 

大輝「揺り篭の封印の解き方はアルテマとオリヴィエしか知らないですからね。だから彼の同級生達を引き込んで、零の因子と彼女の娘を手に入れようとしてるんでしょう」

 

 

ユリカ「流石はあの墜神の弟子ね……考える事も全部馬鹿。あの時あの子に大人しく殺されてれば良かったのに、本当に生きてる価値もない……」

 

 

大輝「はは、相変わらずの毒舌ですね……」

 

 

毒を吐き続けるユリカに思わず苦笑いを浮かべてしまう大輝。それ程までにアルテマという人物が嫌いなのだろう。大輝はそう思いながら口を閉ざしたユリカの背中を見つめ、再びポツリと語り始めた。

 

 

大輝「――それで、貴方はどうするつもりですか?零が全ての記憶を取り戻したら……」

 

 

ユリカ「……どうもしない……ただあの子から真実を聞き出すだけ……」

 

 

大輝の質問に対してユリカはそれだけ答えると、ポケットから何かを取り出して大輝に見せていく。ユリカが取り出したそれはダイヤモンドが輝く小さな指輪であり、それを見た大輝は僅かに目を細めた。

 

 

大輝「指輪ですか」

 

 

ユリカ「そう……あの子がリィルに送った婚約指輪」

 

 

大輝「へえ?昔の零はそれの渡し方知ってたんですか……こっちじゃあ、指輪のまともな渡し方も知らずに大変な目に合ってましたよ?」

 

 

ユリカ「あの頃はリィルが色々教えてたみたいよ……だからあの子も感情を持てるようになった……あの子にとっても、リィルは全てだったらしいから……」

 

 

そう言いながらユリカは手に持つ指輪をジッと眺め、そのまま夜空を見上げながら口を開いた。

 

 

ユリカ「だからこそ、あの子が全ての記憶を取り戻したら真実を聞き出す………何故リィルを殺したのか……リィルを殺したのはあの子の意思だったのか……それを知りたいから……」

 

 

大輝「……それを知っても、貴方は彼を許せますかね?」

 

 

ユリカ「さあ……でも正直に言えば、私は今のあの子にイライラしてる。あの子はリィルに教えてもらった事、リィルと過ごした時間を忘れて生きてる……あの子が望んで忘れてるんじゃないと分かっていても、それでも……」

 

 

大輝「…………」

 

 

そう言ってユリカは指輪をポケットに戻して焚火を見つめていき、大輝はそんなユリカを見ると樹木から背を離した。

 

 

大輝「さてと、それじゃあ俺はそろそろ行きますね。組織に対抗する為にもアレの完成を急がないといけないですし……ああそれと、例の物は完成してますか?」

 

 

ユリカ「……これの事?」

 

 

例の物と告げてきた大輝にユリカは一言で呟きながら懐から一つの機械のような物とカード、そして一本のメモリを取り出し大輝へと投げ渡した。

 

 

ユリカ「ディエンド専用の強化ツールとカード、例の記憶を秘めたTZメモリ……それで良い?」

 

 

大輝「えぇ、相変わらずの完成度ですね……んじゃ、俺はこの辺で失礼します」

 

 

ユリカ「……勝手にして。私には関係ないから」

 

 

大輝「冷たいですねぇ……じゃ、また風麺でラーメンでも食べに来て下さい」

 

 

大輝は軽く手を振りながらその場から歩き出し、元の世界に戻る為に転移したのであった。そして、ユリカは大輝がいなくなったのを確認すると首に掛けていたペンダントをゆっくりと手に取っていく。

 

 

ユリカ「―――リィル……貴方が愛したあの子は貴方と過ごした時間を忘れてる……なのに、貴方はそれでも……あの子の事を……」

 

 

そう呟きながらユリカが見下ろすペンダントには一枚の写真……それには不器用に微笑む幼い頃のユリカと、花冠を被って満面の笑顔を浮かべる銀髪の少女の姿が写っていた――――

 

 

 

 

 

 






ユリカ・アルテスタ

年齢:???(本人曰く数えていない為に忘れたらしく、外見は二十代前半ほど)

容姿:薄紫のロングヘアーと金色の瞳。

服装:脇で絞った半袖のTシャツにボロボロのジーンズ、黒い革製のロングコートを羽織っている。


解説:リィル・アルテスタの姉であり、現終極の神。リィルとは血を別けた姉妹であるが、放浪癖があって自分の世界を飛び出し様々な並行世界へと放浪の旅に出ていた。


時間軸がバラバラな世界を回っては滞在を繰り返していた為、年齢は既に四千を越えているらしい。


元々終極神の因子を持って生まれ、様々な並行世界での修羅場や激戦を潜り抜けて神化を果たした今の実力はかなりのチート級であり、生身の拳一つで星を破壊する事も造作ではないらしい。


様々な並行世界を回った際に全ての世界の魔法や奥義を習得し、全ての神霊達とも契約している。


性格はゆったりとした感じで無口ではあるが、時々毒を吐いては相手を凹ませてしまう悪い癖がある。利用出来るモノはなんでも利用する性分で、終極の神の力も役に立つから使っているだけらしい。


興味があることに対しては興味がある、興味がないことに対しては興味がないとバッサリ言い放ち、必要がないと判断した記憶や情報も三秒で忘れたりするなど事務的な性格をしている。どうでもいい相手にはとことんまでどうでもいいを貫き通し、名前も適当な呼び名で呼んだりする。


旅を続けながらなんでも屋を開いており、高額の報酬を用意するのならネコ探しから人殺し等なんでもやるらしい。(本人曰く、人助けはビジネス。ただの善や親切では飯は食えないからそうしているだけ、とのこと)


神化を果たしてはいるが、ユリカ自身は神と呼ばれることを嫌がっており、神となったのもユリカの意思ではなく、旅を続けて様々な強敵と戦っていく内に体内の因子が成長を果たしてしまい、成り行きでなってしまったらしい。因みに因子は彼女の心臓その物である為、神を止めるには心臓を取り出すしか方法がない。しかしそれは彼女の死を意味し、それではある目的を果たせないが為に半ば仕方なく神を続けている。


現在は放浪の旅を続けながら妹のリィルとの間にある関係を持つ零を監視し、特に零には記憶を取り戻してからある真意を確かめようとしている。本当は何度か零に接触しているらしいのだが、零は全く気付いていない。


因みにライダーシステムやメカの開発等も趣味としており、様々な世界で手に入れた材料を使っては時々とんでもないモノを造るそうな……


自身が開発した端末機……『ノアノート』を常時携帯しており、並行世界で起こった必要な出来事や情報をリアルタイムで知る事が出来る。


好きな言葉は『人間、努力すれば不可能はない』





仮面ライダーセイレス


解説:ユリカが神化した後に開発した仮面ライダー。聖騎士のような純白の装甲にナイトに近い複眼、腰には黒と金のスカートのような装備がある。装甲はあるロストテクノロジーを用いて開発している為に総てのライダーの中でもトップクラスの強度を誇っており、例え一万を越える数のグレートゼオライマーからメイオウ攻撃を受けても傷一つ付かない。



武装一覧


アルディオス

解説:両腰に納めた二本の金色の双剣。総ての物質を斬り裂く事に特化し、刃が刃毀れする事もない。


カルテナ

解説:ロストテクノロジーを用いてユリカが開発した銀の双銃。実弾、魔力弾、エネルギー弾、神氣弾等、様々な属性の射撃攻撃を行う事が可能となっている。因みに弾切れを起こす事はなく、リロードは必要ない。更に近接戦闘対策としてダガーモードも付属されている。


ルシファー


解説:堕天使の加護を秘めた宝石剣。嘗てある世界を混沌に陥れたルシファーの力を秘めており、その一撃は世界すら切り裂くモノと言われている。


アウラ

解説:フィールドバリア系の武装。ロストテクノロジーを用いている為に最高の強度を誇っており、例え総ての世界が滅んでもこれさえあれば生き残れるらしい。(既に試用済み)



必殺技一覧



アウディ・ザギ

解説:アルディオスを一本の剣に変化させ、世界すら斬り裂く黄金の斬撃を放つ必殺技。ぶっちゃけると、これ一撃で無人の並行世界を幾つか滅ぼしてしまったとか……(ちゃんと修復はしてる)


ハウレラ・メフィス

解説:カルテナの銃口にすべてのエネルギーを込め、スターライトブレイカーの千倍以上の巨大な砲撃を放つ技。


ディ・アイン

解説:セイレス最強の必殺技だが、その力は未だ不明とされている。



マシンセレーネ


解説:イクサリオンを黒と金に染めたようなマシン。バイク形態を通常モードとして三つのモードへの変形を可能としており、一つ目はマシンモード、二つ目は星薙斬艦刀のような形状をした大剣……メイガスへの変形、三つ目はまだ不明。


因みにメイガスで放つ必殺技『アウリオス』はまんま星薙斬艦刀だが……威力がでか過ぎて星薙ぎならぬ、星斬りと化している……




他にも別のフォームなどが多数存在しますが、それは後々追加します。

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