仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
そして同じ頃、方舟の外では未だライダー達が幻魔の大群を相手に奮闘し、霊山の上空では爆発とエネルギー弾の雨が交差し乱戦状態に陥ていた。そんな時……
―ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォッ!!!―
『……っ?!』
幻魔達と戦っていた一同の耳に腹の底にまで響く轟音が届き、一同は幻魔達から視線を逸らし背後へと振り返った。すると其処には、先程ディケイド達が侵入した時の方舟全体がウネウネと不気味に動く内蔵のような物質へと変化していく光景があった。
ゼオ『あれは?!』
アストレア『な、何ですかアレ?!気持ち悪っ?!』
鬼王『あれは……方舟の形が……変化してる……?』
グロテスクな物体へと変化していく方舟を目の当たりにして戸惑う一同。すると其処へ、フォーティンブラスを撃破してブリッジから脱出したディケイド、ディエンド、エクス、バロンの四人が一同の下へと飛翔してきた。
アンジュルグ『ッ!零……!』
アテナ「稟!何処に言ってたの?!いきなり消えるから心配したでしょう?!」
エクスL『あー、悪いυυちょっと色々あってな……υυ』
龍王『おい黒月!桜ノ神様はどうした?!ご無事なのか?!』
咲夜『心配するな紗耶香。私なら此処にいる』
鬼王『?!零の中から……声が?どういうことなの?それにその姿は……』
ディケイドA『説明なら後で幾らでもする。とにかく今は……』
そう言ってディケイドは険しい表情で方舟の方へ振り返り、鬼王達もそんなディケイドの様子に首を傾げながら方舟に視線を戻した。ディケイド達の視線の先には、不気味に変化を続けて徐々にその姿を変えていく方舟の姿があり、時の方舟のブリッジ部がまるで人間の上半身のような形状へと次第に変化していき、そして……
『――貴様等ァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!!!!!!』
ブリッジ部が変化した人の上半身のような部分………六十メートル近くはあるであろう巨大なフォーティンブラスが獣のような咆哮を上げ、轟音にも似たそれはディケイド達の全身を突き刺していった。巨大フォーティンブラスは殺意と憎悪の篭った瞳でディケイド達を睨みつけながら、背中から悪魔のような白い羽根を生やしていく。
龍王『な、何だアレは?!』
バロン神龍『オイオイ、なんて馬鹿デカさだよアレっ?!』
咲夜『っ……奴は時の方舟の力を全て取り込んでしまってる……今の奴の力は、先程とは比べ物にならないぞっ!』
ディケイドA『ちっ、図体ばかりがデカくなっただけじゃないって訳か……!』
咲夜の言葉を聞き、禍々しい殺気を全開に放ちながら睨みつけてくる巨大フォーティンブラスを見て、一同はそれぞれ険しい表情を浮かべていく。
『許さん!!絶対に許さんぞ屑共がぁ!!貴様ら全員、絶対に生かして帰さあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっ!!!!』
その一方で、フォーティンブラスは大気すら揺るがす叫びをあげながら顔の前方に超巨大なエネルギー弾を形成し、巨大エネルギー弾の照準をディケイド達へと向けていく。
冥華『ッ!来るわよっ!!』
ディエンドW『チィ?!』
フォーティンブラスが撃ち出そうとしている巨大エネルギー弾を見た冥華が大声で叫ぶと、ディケイド達は直ぐさま左右へと散開してエネルギー弾をかわそうと動いていく。だが……
『喰らえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーっっ!!!!!』
―シュウゥ……ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!!!!!!―
『ッ?!グッ、ウワアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアッ?!!』
フォーティンブラスが発射した超巨大エネルギー弾は広範囲に撃ち出されていき、ディケイド達はなんとか直撃を免れた物の、とてつもなく巨大な衝撃波や風圧によって吹っ飛ばされ地上の森林へと木々を薙ぎ倒しながら叩き落とされてしまった。
エクスL『がっ……ぐっ……これが、方舟を取り込んだ奴の力?!』
龍王『圧倒的過ぎる……あんなのをまともに受けたらっ……』
アンジュルグ『……っ?!また来るっ……!!』
上空を見上げたアンジュルグが切羽詰まった様な叫び声を上げると、一同はそれを聞いて直ぐさま上空を見上げた。すると其処には、上空からこちらに向けて再びエネルギー弾を放とうとしている巨大フォーティンブラスの姿があり、一同はそれを見て咄嗟に上空へと逃げた。次の瞬間……
―バシュウゥ……ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!!!!!!―
『グウッ?!!』
一同が一斉に上空へと飛び上がったと同時に、フォーティンブラスが撃ち出したエネルギー弾が地上に着弾し巨大な大爆発を巻き起こしていったのだ。そうして徐々に爆発と爆煙が晴れていくと、先程一同が落下した森林は跡形も残らず消し飛び、半径百メートル近くはある巨大なクレーターが作り出されていた。
アストレア『う、嘘っ……一撃であの威力っ?!』
バロン神龍『冗談だろう、あれだけの威力をなんの反動も無しに使えるのか?!ありえねえだろうっ?!』
咲夜『そのありえない事を成し遂げてしまうのが、神という存在なんだよ……忌ま忌ましいことにな……』
ディケイドA『ッ!咲夜!何か奴に弱点とかないのか?!あんなのが何発も撃たれたら、いつかは町に当たって消滅するぞ?!』
咲夜『……あるにはある。時の方舟の中枢に存在する舟の核……魔空石さえ破壊出来れば……』
ディケイドA『魔空石…?それを破壊すればいいんだな?何処にある?!』
咲夜『舟の中……つまり、フォーティンブラスの体内の何処かにあるはずだ……だがそれを破壊するには、フォーティンブラスの中に侵入するしか方法はない!』
ディケイドA『奴の体内……』
そう言いながらディケイドが目の前に目を向けると、其処には巨大フォーティンブラスが両腕をがむしゃらに振り回し、山を木っ端微塵に吹っ飛ばしながらディエンド達を翻弄する光景があった。
ディケイドA『……ソイツは結構骨が折れそうだな。物理的な意味で』
咲夜『あぁ、アレの直撃を受けたら、幾ら今の君でもただでは済まない……難しい所だな……』
ディケイドA『だが迷ってる隙もないだろう……一か八かだ、一気に突っ込んで奴の中に侵入するぞっ!』
このまま悠長に構えてたら、町の方にまで被害が及ぶ可能性が高い。そうなる前に早急に決着を着けねばと、ディケイドは背中の羽根を大きく展開して腰を屈め、再び巨大フォーティンブラスが腕を振り回した瞬間を見て動きだそうとした、その時……
―ズガアァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―
『ガッ……?!』
『ッ?!』
ディケイドA『?!なにっ……?』
ディケイドがフォーティンブラスへ突っ込もうとしたその時、突如フォーティンブラスの腹が“内側”から爆発を起こしたのだ。その爆発によってフォーティンブラスは腹を押さえて悶え苦しみながら驚愕し、ディケイド達も思わず動きを止めて唖然となってしまう。
『ガッ……グウッ……な、なんだ?何が起きた?!』
エクスL『ば、爆発?誰かが攻撃したのか?』
ディエンドW『いや、全員奴の攻撃を避ける事で精一杯でそんな余裕はなかったハズだ。誰かが攻撃する素振りも見なかったし』
ゼオ『じゃあ、此処にいる奴以外がやったって事か?でも、誰が……?』
フォーティンブラスが腹を押さえて困惑しながら苦しむ中、一同は一体何が起きたのか分からず困惑の表情を浮かべながら顔を見合わせていた。
◇◆◆
―フォーティンブラス体内・魔空石―
フォーティンブラス体内に存在する方舟の中枢である魔空石の部屋。其処には今、爆煙が漂う魔空石を前にそれぞれ武器を構えて立つ戦士達……ゼロノス、勇王、ディジョブド、エグザム、アナザーアギト、そして虎鬼が強化変身した『極限荒神装虎鬼』の姿が存在していた。
エグザムM『チィ!思ったより固いぞこの石っころっ?!』
ゼロノスZ『やっぱ、全力を篭めてやるしか破壊するのは無理そうだな……』
ディジョブド『だな。よし、ジョブ!もう一度だ!』
勇王『コイツさえ破壊出来れば戦況を覆せるんだ……死ぬ気でやってやるさっ!』
アナザーアギト『あぁ、あの堕神に目に物くれてやるっ!!』
極限荒神装虎鬼『よーし!俺もやるぞぉーー!!』
一同はそう言って互いに顔を見合わせ力強く頷き合うと、再び魔空石と向き合い必殺技の準備に入っていく。
『MAXIMUM!COUNT!KICK!THUNDER!MAXIMUM COUNTⅡ!』
『Full Charge!』
『Full Charge!』
ジョブ『ライセンス!落鳳破!』
四つの電子音声が鳴り響くと共にエグザムとアナザーアギトは上空へと高く飛び上がって魔空石に跳び蹴りを放ち、ゼロノスと勇王とディジョブドはそれぞれの武器に自分達の持てる力を全て込め、極限荒神装虎鬼は胸の胸部の虎の口に過炎激気と幻魔の魂を圧縮した高エネルギー弾を形成していき、そして……
極限荒神装虎鬼『いっけぇっ!極限!!炎激激砲おぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっっ!!!!』
ゼロノスZ『いくぞデネブ!!オリャアァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!!』
勇王『いっけえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーっっ!!!!』
ディジョブド『ハアァァァァァァァァァァァァァアッ!!!!』
エグザムM/アナザーアギト『セヤアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!!』
―シュウゥゥゥゥゥゥ……チュドオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!!!!!―
……六人の全力の必殺技が魔空石へと全て炸裂していき、それと同時に魔空石が全体に亀裂を入れて輝き始め、辺りは眩い光りに包まれていったのだった……