仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
エクト「ハアァッ!!」
ヒート『デェイッ!!』
アンジュルグ『フッ!』
―ガギンガギィンッ!!グガアァンッ!!ガギィンッ!!―
一方その頃、ヒート達三人は二体の機械兵器と戦闘を行い激闘を繰り広げていた。やはり先程稟が苦戦した事もあって若干押されつつあるが、フェンリル達が稟と楓を連れて遠くに逃げるまでなんとか持ちこたえていく。しかし……
『ピピッ……ギュイィィィィィィィッ!!』
ヒート『?!なっ―ガギイィンッ!!―キャアァ?!』
アンジュルグ『ティアナッ?!―ガギイィンッ!!―アウッ!!』
エクト「ッ?!二人共!」
二体の機械兵器は突然両腕のそれを振り回して回転し始め、ヒートとアンジュルグを斬り付け吹っ飛ばしてしまったのだ。二人はそのまま近くのドラム缶の山に激突してしまい、エクトは咄嗟に二人を守るように前に出て機械兵器達に身構えるが、その戦いを離れて見ていた鳴滝は稟達が去っていった方を見て舌打ちした。
鳴滝「逃げられたかっ……おい!明後日、ここで答えを聞くとこの世界のライダーに伝えろっ!」
ヒート『クッ!ま、待ちなさいッ!』
稟に逃げられた以上、これ以上の戦いは無駄だと判断したのか。鳴滝はヒートの静止を聞かずに機械兵器達と共に背後から現れた歪みの壁に呑まれ、何処かへと消えていってしまった。そしてそれを見たヒートとアンジュルグは変身を解き、エクトと構えを解いて二人の方へと振り返った。
エクト「行ったか……二人とも、無事ですか?」
アズサ「ん……私は大丈夫……」
ティアナ「私も何とか……痛ッ?!」
エクト「ッ!どうしました?!」
アズサと同様自分も大したことないと告げようとしたティアナだが、不意に足に襲った激痛に顔を歪め右足を抑えてしまった。それを見たエクトとアズサはティアナへと駆け寄り、ティアナの足を診ていく。
エクト「足を捻ったみたいですね……立てますか?」
ティアナ「え、えぇ、これぐらい何ともっ……痛ッ!」
エクト「無理はしない方が良い、無理をして悪化でもしたら大変だ……しかし、一人で歩けないとなると……」
アズサ「大丈夫、ティアナは私が支えて連れて帰るから、貴方は稟達を追い掛けて……」
エクト「いえ、しかし……」
ティアナ「アズサの言う通りです。難を逃れたと言っても、稟さんは重傷の傷を負ってる訳ですし……私は大丈夫ですから、早く行ってあげて下さい!」
エクト「…………」
確かにティアナも気掛かりだが、稟の安否が心配でならないのも確かだ。エクトは顔を俯かせてどうするか考え込み、二人の顔を見つめると、二人は早く稟の下へ急げと目で促している。それを見たエクトは……
エクト「―――感謝します……稟!今行きますっ!」
エクトはティアナとアズサに向けて頷き、蝙蝠になり稟達が去っていった方角へと急いで飛んでいった。そしてそれを見たティアナとアズサも互いに顔を見合わせて頷くと、アズサはティアナに肩を貸して写真館へと戻っていった。
◇◆◆
零「チィ!まだ着かないのかっ?!」
その一方、零は稟の緊急用の魔力を辿り夜の街を全力疾走していた。途中で近くを歩く酔っ払いを撥ね飛ばして(悪い!!とポケットに入っていた小銭を投げ渡した)、零は漸く魔力の発信源近くにまで辿り着き辺りを見渡していく。
零「何処だっ、この辺りで間違いない筈だがっ」
必死に視線や顔を動かして稟の姿を探し続けてると、零の視界にある人物達の姿が映った。それは……
零「ッ!稟ッ!!」
そう、腕をクロスし、腕と首に刃が刺さっていた稟を運ぶフェンリル、ミカエル、グレイと放心している楓がいたのだ。零は直ぐさま稟達の下に駆け寄り、稟の状態を見て思わず息を拒んだ。
零「なんだこれはっ……稟!!無事か?!」
フェンリル「大丈夫!まだ生きてる!」
ユーストマ「おい稟殿!!どうした?!」
フォーベシイ「稟ちゃんっ?!神ちゃん、急いで治癒魔法を!!」
零が必死に稟に呼び掛ける中、零と同じように緊急用の魔力を感じ取った二人が走り寄り、稟の状態を見て慌てて治癒魔法をかけ始めた。
エクト「稟!!」
零「ッ!おい、一体どうした?!何があった?!」
その間、零はティアナ達と別れて戻って来たエクトを掴み、何があったのか経緯を聞き出し始めていたのであった。