仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

372 / 519
第二十章/シリウスの世界①

 

昨夜の庭での大輝との会話から翌日。零は一同と共に栄次郎が作ってくれた朝食を食べた後、早速この世界を調べる為になのはと共にこの世界の街へと訪れていた。

 

 

零「シリウスの世界……か」

 

 

なのは「また別世界のミッドかぁ……今度の世界ってどんな所なんだろう?」

 

 

零「さてな……滝のところみたいな世界か、鷹のところのような世界か……まだ調べてみなきゃ分からん」

 

 

零が街中を歩きながらシルエットだけのカードを見つてそう言うと、ふと零の隣を歩いていたなのはの視界の隅に本屋が映り、店に置いてある雑誌を手に取ってあるページを開いた。

 

 

なのは「『またも鏡の中から怪物が……』零君、これって……」

 

 

零「あぁ、『鏡』から察するに、どうやらこの世界のライダーは龍騎系のライダーらしいな」

 

 

零はなのはの肩越しに雑誌に記された見出しを見て目を僅かに細めると、再び街に目を向けた。

 

 

零「とにかく今は情報を集めるぞ。この世界のことやライダーのことを調べないとな」

 

 

なのは「だね」

 

 

なのはは零の言葉に頷きながら雑誌を元の場所に戻し、零もこの世界の情報を集める為になのはと共に再び街中を歩き出していった。

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

―光写真館―

 

 

それから数十分後、街であらかた情報を集めた零達は写真館に戻り、フェイト達と共に集めた情報を整理しながらこの世界について話し合っていた。だが……

 

 

零「しかし、この世界のライダーはどこにいるんだ?いろんな雑誌や新聞を読んでも存在してるのは確かだが、何処にいるかがまるでわからない……」

 

 

そう、雑誌や新聞、テレビのニュース等でこの世界の何処かにライダーがいるのは分かったが、肝心のそのライダーの居場所が掴めず零は頭を悩ませていたのだ。するとその時、零の向かいで新聞を読んでいたフェイトが徐に口を開いた。

 

 

フェイト「それもそうだけど、もう1つおかしい事があるよ」

 

 

なのは「なに?フェイトちゃん?」

 

 

フェイト「うん、この時期って丁度JS事件の真最中の筈なのに、ミラーモンスターの記事はあってもガジェットの記事が1つもないんだよ」

 

 

シグナム「なに?」

 

 

フェイトに言われ、一同はもう一度新聞や雑誌に目を通してみる。確かにミラーモンスターに関する事件や被害に関する見出しは飽き飽きする程あるが、JS事件に関する見出しは一枚も見当たらなかった。

 

 

ヴィータ「じゃあ、この世界ではJS事件が起きてないってことか?」

 

 

零「もしくは前のホルスの世界みたいに、スカリエッティがミラーモンスターを作り出しているのかもしれないな」

 

 

フェイト「それと、もう1つ」

 

 

零とヴィータが可能性が高いと思われる予想をそれぞれ口にする中、フェイトはそう言ってミラーモンスターとは別の記事をテーブルに広げ、零達は広げられた記事を覗き込み其処に書かれていた見出しを見た。

 

 

零「なになに……『脱獄犯・浅倉威、2人の局員の行方不明に関与か?』……この記事がどうかしたのか?」

 

 

フェイト「ここ、行方不明の局員の名前見て」

 

 

零「む……?」

 

 

そう言ってフェイトが記事の一部を指差すと、零は目だけ動かし行方不明となってる局員の名前が書かれた部分に目を向けた。

 

 

零「行方不明の局員……須藤雅史に……ティアナ・ランスター!?」

 

 

『えっ?!』

 

 

スバル「嘘っ!?ティアが行方不明!?」

 

 

零が叫んだ予想外の名前に周りの皆の顔色が驚愕の色に変わり、スバルも驚きの声を上げながら身を乗り出し記事を覗き込んだ。そこには確かにティアナの名前が書いてあり、ティアナももスバルの横から記事を覗き込み疑問符を浮かべた。

 

 

ティアナ「これ、どういうこと?」

 

 

零「わからん……この浅倉って奴が関わっているのは間違いなさそうだが……」

 

 

シャマル「……そういえば、前にもこんな似たような事があったわよね?ほら、ホルスの世界のテスタロッサさんの」

 

 

ヴィータ「うん?あぁ……確かホルスの世界のテスタロッサが六課にいなくて、次元犯罪者扱いになってた鷹達と一緒にいたってヤツだっけ?」

 

 

セイン「うーん……じゃあこの世界のティアナが行方不明って言うのも、それと似たような事情って事?」

 

 

もしそうなら、この世界のティアナはこの浅倉と言う男と一緒にいるという風に考えられるが……

 

 

零「これだけの情報じゃ、まだそうだと確定出来ないな……とにかく、この世界のライダーを探そう」

 

 

この世界のティアナの事は気になるが、今優先すべきはこの世界のライダーを探し出す事だ。零がそう提案すると一同もそれぞれ頷き、幾つかにメンバーを分け再び写真館を出て行った。

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

その後、なのはと共に街中を歩き回り再び情報収集を開始した零だったが、得られた情報はどれもニュースや新聞等に載ってるような物ばかりで、有力な情報は全く得られていなかった。

 

 

なのは「ホント、どこにいるんだろうね?この世界のライダー……」

 

 

ハァ……と、疲れたようにベンチに背もたれて溜め息を吐くなのは。写真館を出てからかれこれ一時間以上は経つが、この世界のライダーに関する情報は未だに0。これではラチがないとなのはが先程買った飲み物を口にする中、隣に座る零は雑誌に目を通しながら口を開いた。

 

 

零「ふむ……もしかしたら機動六課にいるのかもしれないな……今度はそっちも調べて―――」

 

 

今まで訪れた世界から考えて、もしかしたらこの世界のライダーも滝や光のように機動六課にいるのかもしれない。そう考えた零は膝に雑誌を置き、今度はこの世界の機動六課に出向いてみようとなのはに提案しようとした、その時……

 

 

 

 

 

 

―キイイィィィィィィン!キイイィィィィィィィン!バシュウゥッ!―

 

 

『ウゥ、ウゥ、ウゥ』

 

 

『ッ?!』

 

 

零が言葉を発しようとしたその時、突然何処からか金切り音が響き渡り、それと共に近くのビルの窓ガラスからシアゴーストの大群が現れ、不気味な奇声を上げながら零達の前に立ちはだかっていった。

 

 

零「ミラーモンスター!?」

 

 

なのは「ッ!零くん!」

 

 

零「わかってる!」

 

 

突然現れたシアゴースト達に驚愕しながらも、二人は襲い掛かるシアゴースト達を退けながらそれぞれドライバーを腰に巻き、カードを取り出して身構えた。

 

 

『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『KAMENRIDE:TRANS!』

 

 

カードをバックルへと投げ入れスライドさせると零となのははディケイドとトランスに変身し、二人はそれぞれライドブッカーを構えながらシアゴーストに戦いを挑んでいった。

 

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

 

一方その頃、ディケイドとトランスがシアゴースト達と戦い始めた中、その様子を近くのビルの屋上から見つめる二人組の男女の姿があった。男の方はボサボサとした髪黒髪黒目の純日本人と思われる容姿をしており、そんな男に赤髪の少女……この世界のノーヴェが声を掛けた。

 

 

ノーヴェ(別)「あれがディケイドか。でもアタシたちは行かなくていいのか?」

 

 

「ん?まあシアゴースト5、6匹ならあの2人で十分だろ?被害が広がりそうならすぐに助けに入るし、そのためにウォルフィンたちをミラーワールドに待機させてんだから」

 

 

黒髪の青年は落ち着いた口調でノーヴェ(別)の問いにそう答え、再びディケイドとトランスに視線を戻した。するとそんな青年の横に一人の男性……この世界のゼストがやってきた。

 

 

ゼスト(別)「神威、見つけたのか?」

 

 

「おう、あいつらがシアゴースト倒し終わったら乱入する」

 

 

黒髪の青年……神威が隣に現れたゼスト(別)を横目で見つめながら笑みを浮かべてそう答えると、ノーヴェ(別)が何かに気付き僅かに顔を上げた。

 

 

ノーヴェ(別)「おい、1人増えたぞ?」

 

 

ノーヴェの言葉通り、シアゴースト達と戦うディケイドとトランスの下に一人の青年……騒ぎを聞き付けた優矢が変身したクウガがビートチュイサーに乗って駆けつけ、シアゴースト達との戦いに参戦する姿があった。

 

 

神威「これならすぐ終わりそうだな」

 

 

そんな神威の言葉通り、クウガの参戦によって3人はシアゴーストを数分で全滅させた。

 

 

神威「あっちも終わったようだし、んじゃあ行くか」

 

 

そう言いながら神威が微笑しながらポケットから取り出した一枚のカードデッキを二人に見せると、二人もそれに頷きそれぞれデッキを取り出して目の前に突き出すと、三人の腰にVバックルが巻かれていった。そして……

 

 

『変身!!』

 

 

高らかに叫びながら三人がデッキをバックルへと装填すると、ノーヴェは龍騎、ゼストはナイトに変身し、神威はタイガに酷似した仮面と両腕に、オーディンの胴体を合わせ持った金と銀のライダー……『シリウス』に変身し、ディケイド達の下に飛び降りていった。

 

 

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

 

 

ディケイド『――よし……片付いたな』

 

 

場所は戻り、ディケイドはシアゴースト達が爆散して発生した炎を見つめながらライドブッカーSモードの刀身を撫で、そんなディケイドの下にトランスとクウガが駆け寄っていく。

 

 

トランス『でも、この世界のライダー出てこなかったね。てっきりモンスターを倒しに現れると思ってたけど……』

 

 

クウガ『案外来る前に俺達が片付けたのかもしれないですよ?』

 

 

ディケイド『ま、とにかくこれで大丈夫だろ……取りあえず、もう一度街でこの世界のライダーについて情報収集を――』

 

 

と、ディケイドが変身を解こうとディケイドライバーのバックルに手を掛けようとした。その時……

 

 

 

 

 

 

『STRIKE VENT!』

 

 

 

 

 

ディケイド『っ!?二人共構えろッ!』

 

 

『……え?』

 

 

頭上から不意に鳴り響いた電子音声。それに気付いたディケイドが二人に呼びかけながらライドブッカーを真上に振るうと、ビルの上から飛び降りてきたシリウスのウォルフロッドを受け止めた。

 

 

ディケイド『ッ!お前はッ?!』

 

 

シリウス『お、やっぱこれぐらい防ぐか』

 

 

突然奇襲を仕掛けられ困惑するディケイドにそう言うと、シリウスは一旦ディケイドから距離を取って後方へと飛び退き、それと共にシリウスの両脇に龍騎とナイトが降りて着地した。

 

 

クウガ『こ、コイツ等?!』

 

 

トランス『龍騎に……ナイト……』

 

 

シリウスに続いて現れた二人のライダーを見て咄嗟に身構えるトランスとクウガ。そしてディケイドは目の前に立つシリウスにライドブッカーの切っ先を向けながら問いかけた。

 

 

ディケイド『お前がシリウス……この世界のライダーか?』

 

 

シリウス『まぁ、一応そうなるかな?さて、恨みはねぇけど……お前の実力、見せてもらうぜ。ディケイド!』

 

 

ディケイド『ッ!何だとっ?』

 

 

いきなり実力を見せろと告げてウォルフロッドの矛先を向けてくるシリウスに、ディケイドも困惑の表情を浮かべながら思わず険しげに問い掛けるも、シリウスはそれに構わずウォルフロッドを構えて龍騎とナイトと共にディケイドたちに向かっていったのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

 

そしてその一方、戦い始めたディケイドとシリウスを影で覗き見る一つの影……昨夜零に警告を伝えて何処かへと消えた大輝が、両腕を組んで壁に背を預ける姿があった。

 

 

大輝「シリウスのカードデッキ……俺の見立てた通り中々のお宝だ。必ず俺が頂くよ」

 

 

大輝はシリウスを見ながら不敵に笑うと、シリウスを指鉄砲で狙い定めて撃っていくのだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。