仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

375 / 521
第二十章/シリウスの世界④

 

 

それから数十分後。仲間達と合流を果たした後、零達が神威に案内されてやって来たのは神威とノーヴェの住居である屋敷の前だった。ちなみに神威とノーヴェ以外のメンバーは零達の事を説明するために一足早く屋敷に戻っている。のだが……

 

 

零「……おい、マジか……」

 

 

優矢「す、スゲェ……」

 

 

スバル「これは……なんていうか……」

 

 

屋敷の前にやって来た零達は目の前に広がる光景を目にして呆然となり、若干顔が引き攣っていた。目の前の武家屋敷はやたらでかく、その存在感は圧倒されるモノがある。しかし一同が驚愕しているのは其処ではなく……

 

 

『アニキッ!!おかえりなさいやせッ!!!』

 

 

……門をくぐると、厳つい男たちが列を作って神威に挨拶をしてきたからである。その普通の日常では見られないような光景になのは達が状況を飲み込めぬまま引いてる中、零はおずおずと神威に声を掛けた。

 

 

零「お、おい神威、これはいったい?」

 

 

神威「ん?あぁ、そう言えばキチンと自己紹介してなかったな。俺はこの任侠一家『司狼組』の組長・司狼神威だ」

 

 

はやて「えっと……つまり?」

 

 

神威「簡単に言えばヤクザだな」

 

 

『………………………』

 

 

思いの外あっさりとそう告げた神威に、一同は暫くの沈黙の後……

 

 

 

 

 

 

『えええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ?!!!』

 

 

 

 

 

 

大音量の絶叫が屋敷中に響き渡ったのであった……

 

 

神威「安心しろって。堅気の連中に手を出すような事はしねぇよ」

 

 

なのは「あ、安心しろってっ……」

 

 

フェイト「そうは言われてもっ……」

 

 

笑いながらそう言う神威だが、なのは達からの視線はきつくなっている。一般的にヤクザといえば、犯罪をしているイメージが強いからだろう。六課メンバーが此処にいる男達がヤクザと知って若干身構える中、零は周りを見渡してポリポリと頭を掻いていた。

 

 

零「はー……つまり、今度の世界のライダーはヤクザライダーってわけか。また一風変わってるな……」

 

 

神威「まあーな。それにな、ここにいる連中はほとんどが管理局に切り捨てられた奴らばっかりなんだよ」

 

零「?どういうことだ?」

 

神威のその言葉が気になり零が思わず疑問を投げかけると、神威は周りの男達の顔を見回しながらそれに答えた。

 

 

神威「理由はいろいろさ。保身しか考えてない上司に切られた奴。魔導師ランクが低いって理由で捨て駒にされた奴。そんでテロで管理局に復讐しようとしてたんだよ。だから俺がこいつらを受け入れたんだ。復讐なんかより、もっとおもしれぇことしようってな」

 

 

零「でも、管理局が黙ってないんじゃないか?」

 

 

神威「問題ねぇよ。地上本部とは非公式に協力関係にあるしな」

 

 

零「地上本部?という事は、またあのオッサン絡みか……」

 

 

この時、顎に手を添える零や一同の脳裏に思い浮かんだのはホルスの世界で鷹に見せてもらったレジアスの写真だった。まさか、この世界のレジアスもあんな鍛えてます!的な姿に変わり果てて自ら戦ったりしているのだろうか?と想像して零達が再び顔を引き攣らせていると、神威が玄関の扉を開けた。

 

 

神威「今帰ったぞ」

 

 

「おお神威!そこにいる青年がディケイドかね!?」

 

 

と、神威の後に続き零達がぞろぞろと玄関に足を踏み入れた瞬間、奥のほうからドタドタと騒がしく誰かが走って現れ、その人物を目にした零達は目を見開いて驚愕した。その人物とは……

 

 

フェイト「ス、スカリエッティ!?」

 

 

ジェイル(別)「興味深い!是非とも私にベルトを解析させてくブフッ?!!」

 

 

そう、屋敷の奥から走って現れたのはこの世界のジェイル・スカリエッティだったのだ。突然現れたスカリエッティを見たフェイトは驚愕して張り詰めた声を上げながら咄嗟に身構えたが、神威が接近してきたスカリエッティの顔面をいきなり蹴った。

 

 

神威「おらおらおら!テメエはそれしか頭ん中にないんかコラ!痛ぇか痛ぇかおら。いーひっひっひっひっひ」

 

 

ジェイル(別)「ぎゃああああああああ?!!」

 

 

零(……あー……何か何処かで見たことある画だな、これ……)

 

 

神威が何処となく生き生きとした顔で倒れるスカリエッティを何度も何度も思いっきり踏みつける中、零はこのときの神威を見て頭の中にドSな断罪の神の姿が重なって見えてなんとも言えぬ表情を受かべ、咄嗟に構えを取っていたフェイトも神威に踏み付けられるスカリエッティを見て唖然と佇んでいた。そんな時……

 

 

ウーノ(別)「いらっしゃい。どうぞ中へ」

 

 

神威がスカリエッティを踏み付けていると、この世界のウーノが奥から姿を現し零達を持て成した。

 

 

なのは「え、いやでも……あれは良いんですか?」

 

 

なのはが戸惑いがちに神威達の方を指差すと、ウーノは笑いながら手の平を横に振った。

 

 

ウーノ(別)「構いませんよ。いつものことですから」

 

 

『(いつものことなんだ……)』

 

 

神威「おいウーノ。とりあえずこの馬鹿を庭にでも埋めといてくれ」

 

 

ウーノ(別)「わかったわ」

 

 

思ったより気にした様子もなく受け流したウーノになのは達はタラリと汗マークを受かべ、その間に神威にスカリエッティを任せられたウーノはスカリエッティの襟首を掴み、ズルズルとスカリエッティを引きずりながら庭へと向かっていった。

 

 

ウェンディ「なんか、この世界のドクターってギャグキャラっぽく感じるッスねυυ」

 

 

ノーヴェ「ホント、アタシ等の世界とは大違いだよなぁ」

 

 

神威「ふぅ…さて、んじゃ客間に行くか」

 

 

ウーノ(別)に引きずられていくスカリエッティ(別)を目で追いながら改めて此処が別世界なのだとナンバーズが実感する中、神威は零達を連れて客間に向かおうとするが、途中の部屋から金色の物体が飛び出し神威に突撃した。それは……

 

 

ヴィヴィオ(別)「パパ~♪」

 

 

フェイト「え、ヴィヴィオ?!」

 

 

部屋から飛び出して神威へと突撃してきたのは、この世界のヴィヴィオだったのだ。突然部屋から飛び出して現れたヴィヴィオ(別)になのは達が驚く中、神威がヴィヴィオ(別)を抱き上げ頭を撫でていく。

 

 

神威「ただいまヴィヴィオ」

 

 

ヴィヴィオ(別)「えへへ♪お帰りなさい♪」

 

 

はやて(……な、なあ零君?もしかして、この世界のヴィヴィオって……)

 

 

零(どうやら、この世界では六課ではなくこの屋敷に保護されてるらしいな……にしても、まさかヴィヴィオがヤクザの組長の娘とは……)

 

 

姫(ふむ……やはり立場上、外にいた彼等からも『お嬢!』と揃って呼ばれてるのかもしれないな)

 

 

零(そうなるだろうな……って、お前よくそんなこと知ってるな?)

 

 

姫(ふふん、当然だ。何せ私は現代知識の半分を漫画やドラマで学んでいるのだからな。因みに今の知識は『ごく〇ん』というドラマから……)

 

 

なのは(ストップ姫さんッ!!それ以上は何か言っちゃいけない気がする?!)

 

 

得意げに胸を張る姫が何かを告げようとするのを何処か必死になのはが制止する中、ヴィヴィオ(別)はそれに気付かず神威に頭を撫でられて嬉しそうに神威の胸に頬ずりしていると、ノーヴェ(別)も神威の隣に寄りヴィヴィオ(別)の頭を撫でていく。

 

 

ノーヴェ(別)「よう、ヴィヴィオ。いい子にしてたか?」

 

 

ヴィヴィオ(別)「あ、ママ!」

 

 

『……えっ?』

 

 

頭を撫でるノーヴェ(別)の顔を見てさらに笑顔になるヴィヴィオ(別)だが、彼女のその発言に零達は頭上に疑問符を浮かべた。

 

 

なのは「……え、えっと、ちょっといいかなヴィヴィオ?」

 

 

ヴィヴィオ(別)「う?」

 

 

他のメンバーより先に我に返ったなのははヴィヴィオ(別)に近付くが、ヴィヴィオ(別)は初めて会う人物に少し萎縮してしまい、それを見てなのはも困ったように苦笑して頬を掻きながらこう問い掛けた。

 

 

なのは「あの、もう1回、パパとママの名前を言ってもらっていいかな?」

 

 

なのはが苦笑しながらそう頼むと、ヴィヴィオ(別)は小首を傾げながら……

 

 

ヴィヴィオ(別)「……神威パパと、"ノーヴェママ"?」

 

 

なのは「………………」

 

 

零「………………」

 

 

『………………』

 

 

何故二人の名を復唱しなければいけないのかイマイチ分からないまま、不思議そうにヴィヴィオ(別)がそう答えてから数秒後……

 

 

 

 

 

 

 

『えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーッッッ?!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

再び……というより、先程よりも何倍もデカイ絶叫が屋敷中に響き渡ったのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

因みにその頃……

 

 

ジェイル(別)「やあモグラくん、しばらくぶりだね。元気だったかい?」

 

 

モグラ「(コク)」

 

 

ウーノに庭に身体を埋められて首だけ地上に出ているスカリエッティは顔馴染みであるモグラとの会話を楽しんでいたのだった。が、その近くにある鏡には……

 

 

 

 

 

 

―キイィィィィィンッ……キイィィィィィンッ……―

 

 

『……グルルッ……』

 

 

 

 

 

 

……そんなスカリエッティとモグラの会話を覗き見るかのように、一体の巨大なミラーモンスターが鏡の中から唸り声を上げて二人?を見ていたのである。だが、ミラーモンスターは特になにをする訳でもなくすぐにスカリエッティとモグラから興味を無くしたように鏡の奥へと消え、そのままミラーワールド内の神威の屋敷へと向かっていったのであった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。