仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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番外編/桜龍玉と新たな神⑧(後編)

 

―廃ビル・屋上―

 

 

―ガギイィィィィィィィィィィィインッ!!―

 

 

ディエンド『ガハッ!!』

 

 

その一方、必殺技を躱されて決定打を逃してしまったディエンドは銀色の魔人の猛攻の前に徐々に追い込まれていき、銀色の魔人が上から下へ振り下ろした真紅の剣を前に火花を散らして倒れてしまった。

 

 

『……弱いな。それとも力を惜しんでいるのか?』

 

 

ディエンド『ッ……グッ……大幹部さん……君、本当にこんなのが上手くいくと思ってるのかい……?』

 

 

『……何がだ?』

 

 

ディエンド『幻魔神を復活させてっ、君達の傘下に入れようって話さっ……あの傲慢なフォーティンブラスが、素直に君達の下に着くと本気で思うかいっ?俺はそうは思わないけどねっ』

 

 

時間稼ぎのつもりなのか、そんな素朴な質問を投げ掛けながら銀色の魔人に見えないようにゆっくりと左腰のホルダーへと手を伸ばすディエンド。だが、銀色の魔人はそれを見逃さず剣でそのディエンドの手を払い退け、切っ先をディエンドの首に突き付けながら淡々と語り出した。

 

 

『何を勘違いしている……我々は幻魔神を復活させるとは言ったが、誰もフォーティンブラスを蘇らせるとは一言も言っていないだろう』

 

 

ディエンド『っ……?なんだとっ?』

 

 

自分達が復活させる幻魔神はフォーティンブラスではない。そんな不可解な発言をする銀色の魔人にディエンドは頭上に疑問符を浮かべながらそう聞き返すが、銀色の魔人はそれに答えず背後に目を向けた。その時……

 

 

 

 

 

 

―ビガアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーッッッ!!!!バチイィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!―

 

 

 

 

 

 

天空から突如一筋の雷光が飛来し、ギルデンスタンの前に莫大な閃光を撒き散らしながら墜落していったのだった。バチバチッと時折稲妻状の火花が撒き散り、濛々たる土埃が視界を遮り何が起きたのか分からない中、上空に浮遊する桜龍が重々しい声で語り出した。

 

 

『お前の願いは叶えた……さらばだ……!!!』

 

 

―ギュイィィッ……バシュウウゥゥゥゥッーーーーーーーーッッッ!!!!―

 

 

眼下のギルデンスタンにそう告げた直後、桜龍の身体が光に包まれながら粒子と化して消滅していき、八つの桜龍球が独りでに回転しながら上空へと飛翔した後に別々の方角へとバラバラに散っていってしまった。そして、ギルデンスタンは土埃の中の向こうに見えた人影を目にし、歓喜の声を上げて叫んだ。

 

 

『嗚呼ぁ……!その麗しきお姿!若かりし頃の私がお仕えした時と、何も変わらない……!お久しゅうございます……初代幻魔神様っ!!』

 

 

 

 

 

「……………………」

 

 

 

 

 

 

屋上に吹き抜ける風で霧散した土埃の中から現れたのは、かつてこの世界で零と姫達を苦しめた異形の神であるフォーティンブラスではない。ピッタリと身体に張り付いた戦闘服のような服装に真紅の鎧を合わせた異色な格好をした、腰まで伸びた金色の髪を風に揺らす女であり、その姿は他の幻魔とは違い一見して人間のようにディエンドの目には見えた。

 

 

ディエンド(初代幻魔神、だって……?馬鹿な、どう見ても人間じゃないか……!)

 

 

……いや、もしかしたらあの姿は人間態で、怪人態が別にあるのかもしれないとディエンドが予測して警戒する中、金色の髪の女……初代幻魔神は、まるで起き抜けのような調子で自分の両手を見下ろし、ギルデンスタンはそんな女に一礼し頭を下げた。

 

 

『貴方様の力さえあれば、忌ま忌ましい世界の破壊者と桜ノ神達に倒されてしまったフォーティンブラス様を始めとした多くの幻魔達を再びこの世に舞い戻し、今度こそこの世を幻魔の手に治める事が出来ましょうぞっ。ですから、どぉか!その力を今一度我等の為にィィィィ……!!!』

 

 

「…………」

 

 

まるで隷属を誓うかのように跪きながらそう懇願するギルデンスタンを、初代幻魔神は氷を連想させるような青い瞳で見据えたまま何も言わない。ただ、言葉を送る代わりに応えるようにギルデンスタンにゆっくりと手を伸ばしていき、それを目にしたギルデンスタンも初代幻魔神からの慈悲であると考えて歓喜を露わに手を伸ばし、そして……

 

 

 

 

 

 

 

まるで小さな子供が遊びで線引きをするかのように、何となしに振るわれた初代幻魔神の手刀が、ギルデンスタンの身体を真っ二つに引き裂いたのであった……。

 

 

 

 

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