仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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番外編/期待の新星!魔法少女☆カレイドダイヤ!そのさん☆

 

 

強盗C「な、なんだ、この頭の可笑しい女はっ?!」

 

 

いきなり何処からともなくホテルに乱入してきたかと思えば、場違いで意味不明な名乗りを上げるカレイドダイヤを見て強盗達だけでなく、人質である従業員や宿泊客達まで唖然としてしまっている。だがカレイドダイヤはそんな一同の反応を他所に、ガッツポーズをするように右腕を振り上げ華やかな笑顔を浮かべた。

 

 

黎愛(零)「Yes!二度目の名乗りも完璧なのだわね、ダイヤ♪」

 

 

ダイヤ『えぇ、ぶふっ……今の貴方はとっても素敵よ、ダイヤっ?』

 

 

黎愛(零)「ありがと☆それじゃあ、このまま一気にプリズマメイクで事件解決しちゃうわよぉ!」

 

 

クルクルッとステッキを鮮やかに振り回し、強盗達に向かって恥ずかしげもなくポーズを決めながらステッキを突き付けるカレイドダイヤ。

 

 

黎愛(零)「そこのモブ二人!善良なる市民を恐怖で震え上がらせたその罪、万死に値するわ!このカレイドダイヤが、お空っつーか、宇宙の果ての太陽に変わってボコにしたるぅ!!」

 

 

強盗B「ヤ、ヤベェ……コイツっ、どう見ても(頭が)やべえよっ……」

 

 

強盗C「び、びびってじゃねぇよっ!こんなコスプレ女一人で何が出来―ドグシャアアアアッ!!!―グハアァァァァァァァァッ!!?」

 

 

動揺する仲間にそう言いながらカレイドダイヤを脅すために拳銃を突き付けようとした強盗の一人の懐に、カレイドダイヤが一瞬で潜り込みステッキを振り上げ強盗を殴り飛ばしていった。そして信じられない怪力で顎を殴られた強盗はそのまま真上に吹っ飛び、天井に思い切り打ち付けられた後に床に落下し、気絶したのであった。

 

 

黎愛(零)「ヘーイ♪先ずはひっとりぃー♪隙が多すぎて欠伸が出るのだわー☆」

 

 

強盗B「ひ、ひぃいい?!な、何なんだよお前ぇええええっ?!」

 

 

―バアァンッ!!―

 

 

常人離れした動きであっという間に仲間を倒したカレイドダイヤを見て更に動揺した残った強盗が、咄嗟に銃を突き付けて発砲する。だがカレイドダイヤはそれを見向きもせずに咄嗟に屈んで回避しながら足払いで強盗を倒れさせ、すぐさまその上に跳び乗り強盗の額に人差し指を向けた。

 

 

強盗B「ひっ?!」

 

 

黎愛(零)「よいユメをー、ガンド♪」

 

 

―バキュウゥッ!!―

 

 

良い笑顔でそう言いながら、指先から放たれた一発の弾丸が強盗の額に打ち込まれ一瞬で意識を刈り取っていったのだった。そして、カレイドダイヤは気を失ってうなされる強盗の上から退いて立ち上がり、撃退した二人の強盗の手から拳銃を奪い取っていく。

 

 

黎愛(零)「これで一件落着、事件解決ね☆でも思ったより早く殲滅しちゃったし、何だか拍子抜けしちゃったのだわ」

 

 

ダイヤ『武器を持っただけのただの人間に負ける要因なんてそれこそないわよ。まあ物足りないってのは同感だけど……魔力砲の一発や二発、思いっきりブチ込みたかったわねぇ。もう少し粘ってくれればいいのに「キャアアアアアアッ!!」……ん?』

 

 

ただの人間相手にとんでもない無理難題を言いながら不満げに溜息するダイヤだが、その時横合いから突然悲鳴が響き渡り二人が振り返ると、其処には……

 

 

 

強盗A「ゼェッ……ゼェッ……こ、この変質女っ……よくもやってくれやがったなぁっ……!」

 

 

「ひぅっ……ぅぅっ……」

 

 

先程カレイドダイヤが窓を突き破って飛び込んだ時に蹴り飛ばし壁に減り込んでいた強盗が意識を取り戻し、鼻から大量の鼻血を流しながら人質の子供を捕らえてこめかみに銃口を突き付ける姿があった。

 

 

黎愛(零)「むむむっ、劣勢に陥った途端に人質を取るとは……流石は悪、汚い!やることが古典的かつ一々ねちっこい!」

 

 

強盗A「うるせえぇ!いいからとっとと手ぇ上げろ!さもねぇと、このガキの命はねえぞっ!」

 

 

仲間を全員やられた焦りと恐怖から既に余裕がないのか、ガチガチと歯を鳴らしながら銃を突き付けた人質を見せ付けカレイドダイヤに手を上げろと叫ぶ強盗。それを見たカレイドダイヤも「むむぅ……」と唸って暫く考え込んだ後、両手を徐に上げていき……

 

 

強盗A「ひ、ひひっ。そうだっ、それでいいんだよっ。言う事を聞けばガキの命は――」

 

 

黎愛(零)「と見せ掛けて、時間が止まる呪文☆」

 

 

―ピシィッッッ……!!!―

 

 

……悦に浸って気を抜いた強盗の隙を突き、人差し指を突き付けてこの室内のみの『時』を止めてしまったのだった。強盗も人質全員も身動き一つ出来なくなり、カレイドダイヤはその中で何事もないように軽快に強盗へと歩み寄って人質の子供を解放し引き離した。

 

 

黎愛(零)「フフーン♪残念ながらダイヤは悪に屈するような事はしないのだー☆そーしてぇ、悪い事をした輩には、それ相応の制裁が待ち受けているのDEATH!ダイヤァ!」

 

 

ダイヤ『ええ、更にもっと、面白おかしくしちゃいましょう♪』

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

そしてその一方、カレイドダイヤが突入したホテルの前ではマスコミや野次馬、警官隊達の間でざわめきが広がっていた。

 

 

「おい、どうなってる?!さっきホテルに飛び込んでいったのはなんだ?!」

 

 

「わ、分かりませんっ。あまりにも早過ぎて、誰も視認が出来ずっ……!」

 

 

「クッ……しかし銃声がした以上、中で何かがあったのは確かなようだっ。こうなれば突入をっ――!」

 

 

中で何が起きてるか分からない以上、こんなところで足踏みしてても何の意味もない。危険なのは承知だが、此処は強引にでも突入を強行すべきかと、警官隊が動き出そうとした。その時……

 

 

 

 

―ブォンッ……ドサァッドサァッドサアァッ!!―

 

 

「ッ?!」

 

 

「な、何だ?!」

 

 

ホテル内に突入しようとした警官隊の前に、前触れもなく突如三つの影が出現し地面に転がったのである。それは……

 

 

『……うぅ……』

 

 

「こ、こいつら……ホテルに立て篭もってた強盗犯達か?!」

 

 

「だが……何なんだ、この格好っ……?」

 

 

そう、警官隊の前に現れた三つの影の正体は、ホテルに立て篭もってた筈の三人の強盗犯達だったのである。しかしその格好は猛烈に可笑しく、何故か三人とも露出度の高いチャイナ服やメイド服やらビキニタイプの水着など珍妙且つ変態的な格好をしており、そんな強盗達を見て警官達も両目をひん剥き唖然としていた。其処へ……

 

 

 

 

 

「―――ふっふっふっふっ、この世にまずいメシ屋と悪が栄えた試しは無し……正義は必ず勝つのだわ☆」

 

 

 

 

 

「――ッ?!い、今の声は?!」

 

 

「あ……彼処ですっ!!」

 

 

何処からともなく聞こえたハツラツとした声に警官達や野次馬が思わず辺りを見渡していくと、若い警官の一人が何かを発見して上を指差した。そして他の皆がそれを追って振り向くと、其処にはホテルの屋上で仁王立ちする一つの人影の姿があった。

 

 

「あ、あれは……?」

 

 

「――トォッ!!」

 

 

―ダァンッ!!―

 

 

人々が呆然とホテルを見上げる中、屋上に佇む人影が勢いよくホテルの屋上から飛び降りていった。それを目にした観衆からざわめきと悲鳴が上がるが、人影はクルクルと華麗に回転しながらシュタッ!、と何事もないように強盗犯達の前に背中を向けて着地した。

 

 

「強盗犯はこれで全員よ。人質も全員無傷でホテルの中にいるから、早く助けにいってあげるといいわ」

 

 

「な、何っ?」

 

 

「ま、まさか、君が犯人達を捕らえてくれたのかねっ?一人でっ?」

 

 

「貴方は一体?!」

 

 

警官達の質問と共に、マスコミのカメラが一斉に人影を捉える。それを背中越しに感じ取ったのか、人影はフッと不敵な笑みを口元に浮かべ……

 

 

「何者かと問われれば、答えるのが世の常と言うものなのだわね……よろしい!私の名は――!」

 

 

バサアァッ!!と、銀色のドレスを揺らしながら観衆の方へと華麗に振り返り、そして―――!!!

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

―Green Cafe―

 

 

黎愛(零)『弱きを助け、強きをくじく!愛と正義の執行者、魔法少女☆カレイドダイヤ!この町を泣かせる悪者は、私がプリズムメイク!しちゃうのだわ♪』

 

 

ドール「うわぁ……なんスかあれチョーイタい、ショウジキナイワー(´・ω・`)」

 

 

零「…………………………………………………………………………………………………………」

 

 

―――後日、カメラの前で華麗に可愛らしくポーズを決めるカレイドダイヤの姿を実際にテレビで見て、あの醜態を曝すハメになった黒月零(正気)はGreen Cafeのカウンター席で俯せになり、涙で出来た水溜まりに無言のまま顔を埋めていたのであった……。

 

 

なごみ「ナノナノ動画にも動画がUPされてるようですね、これはまた凄い反響で……」

 

 

智大「見た所、この数日の間にカルト的なファンまで急増してきているようだしな……ウン、良かったじゃないか零?」

 

 

紲那「あー……まあそのぉ……」

 

 

カノン「元気出しましょうよ、零さんっ……」

 

 

翔「そうそう、俺達も気にしないからさっ……」

 

 

零「…………(ガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッガンッカンッガンッガンッ……!)」

 

 

祐輔(む、無言のままテーブルに頭を打ち続けているっ……)

 

 

周りの慰めの声も聞こえておらず、何度も何度も無言のままテーブルに頭を打ち付ける零。それほどまでにカレイドダイヤの忌ま忌ましい記憶を消し去りたいのか、そんな零の姿に一同も若干引いてしまう。其処へ……

 

 

―カランカランッ―

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「ただいまー!ねえねえ!見て見てにぃー!」

 

 

祐輔「あ、ああ、おかえりヴィヴィ……ブフッ?!」

 

 

店の扉を開けて学校から帰ってきたヴィヴィオ(祐輔)に挨拶を返そうとした祐輔だったが、彼は帰ってきたヴィヴィオ(祐輔)の格好を見て思わず吹き出してしまった。

 

 

何故なら今の彼女の姿は、朝学校に行く時には着けていなかった筈のあるもの……カレイドダイヤの衣装に似せて作ったような、新聞紙とカチューシャを身に付けていたからである。しかも完成度もかなり高い……。

 

 

祐輔「ヴィ、ヴィヴィオっ……その格好はっ……?」

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「今日の図工の時間に作ったんだよー、凄いでしょ♪えっと……愛と正義のしっこうしゃ!魔法少女☆カレイドダイヤ、参上!」

 

 

―ザシュウゥッ!!!―

 

 

零「ごはぁあっ?!!」

 

 

ょぅι゛ょ の 悪意なき暴力が 零を襲う !!

 

 

カノン(ぎゃあああああああああっ?!零さんが吐血したああああああああああああああっ?!)

 

 

翔(し、しっかりしろっ!傷は浅いぞっ!)

 

 

祐輔「へ、へえぇっ、そうなんだぁっ?良く出来てるねぇっ」

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「えへへへへ、学校の友達と一緒に作ったんだぁ♪皆にも上手に出来てるって言ってもらえたよ!」

 

 

祐輔「そ、そっかぁ、良かったねっ」

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「うん♪あ、でもこれ作ってる時、男子が意地悪な事ばっかり言って来てヒドイんだよ?『カレイドダイヤとかキモイ』とか」

 

 

―ズシャアァッ!!!―

 

 

零「グフゥッ?!!」

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「『いい大人のクセに魔法少女なんてヘンなの』とか」

 

 

―ブザアァッ!!!―

 

 

零「ごばあぁっ……!!!」

 

 

ヴィヴィオ(祐輔)「『ああいう格好するのオタクっていうんだよ』って言うんだよ!全然変なんかじゃないよね?!」

 

 

祐輔「そ……そう、だねっ……」

 

 

零「……………………………………………………………………………」

 

 

紲那(や、やばいっ?!零が息していないっ!!しっかりしろ零ぃっ!!)

 

 

カノン(もうやめたげてぇっ!!!本人此処にいるからっ!!!零さんのLPはもうZeroだからぁっ!!!)

 

 

生気を失い、カウンター席に全身真っ白になりながら突っ伏して吐血する零が、まさかそのカレイドダイヤとは知らずに学校での批評を語るヴィヴィオ(祐輔)の傍らで必死に零の息を吹き返そうとする一同。

 

 

そうして祐輔もその様子を横目で見て冷や汗を流しながらも、ヴィヴィオ(祐輔)のカレイドダイヤに関する話は一向に終わらず、零のLPは知らず知らずマイナスまでガリガリと削られる一方なのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにその後、光写真館に帰宅すると……

 

 

 

 

なのは「あの、零君、何か変なお客さんが来てるんだけど……」

 

 

零「……え?」

 

 

ダイヤ『ハァーイッ!おっ久しぶりねえ零ぃー?元気にしてたぁ?』

 

 

零「」

 

 

 

 

何故だかあの悪魔が来訪し、その数分後、光写真館にて最大最悪の絶望的事件が幕を開く事になるのだが、それはまた別の話であった……。

 

 

 

 

 




黒月黎愛 設定]



黒月黎愛

性別:女(元は一応男)

容姿:黒髪ロングと真赤い瞳

解説:ドールに薬物を投与されたり、マジカルダイヤによって無理矢理女体化させられてしまった女版黒月零。


外見は別世界の零の同位体である黒月黎愛まんまなのだが、体型は零の年齢に合わせ成長しており、より艷やかな大人の女性らしいスレンダーな体付きになっている。


見た目から声音まで元の男だった頃の面影が何一つない為、本人が自ら正体を明かさなければ普通に女だと勘違いされても可笑しくないレベルの美女になっており、実際、最初に女になった零を初めて目にした仲間内からも『原形が全然なく、可愛げがあるので本当に零なのか怪しい』と疑われていたが、今や顔やスタイルが無駄に良い為になのは達に着せ替え人形のように扱われ、日々泣く事が多くなったとは本人談。


また、女化が長引くと感覚も次第に女性へと近付くのか、ヴィヴィオと遊んでると時になどふと母性が湧き出たり、トイレの時には自然と女子トイレを選んだり、仕草が無意識に女性らしくなったりするらしく、その度に男の自分を取り戻す為に自分で自分の顔をブン殴ったりしているらしい。


最近ではマジカルダイヤのせいで黎愛になる回数が日に日に増してきており、そのせいか黎愛である事に慣れ始めている事が死活問題になっている他、遂には女の色香まで出始めて来たのか、早瀬智大に貞操を狙われたりなどして危機感を覚え始めてきたそうな……。


因みに余談なのだが、中身が男のままのせいか普段女性ならば気を付けるべき事が全く出来ていない事が多く、更には女化の影響で心持ちも和らいでいるのか、信頼する相手に無防備を晒し、無防備に微笑み、無防備に異性(本人的には同姓)とも接する―――ので、ある意味自ら危険に飛び込む悪い癖が此処でも発揮されているとも言える。







仮面ライダー少女ディケイド


解説:黒月黎愛がディケイドライバーとライドカードを用いて変身する仮面ライダーディケイド……の、女版。


以前風麺でバイトの時に着せられたボン太くんのきぐるみを纏ったまま変身した時と同様、零が黎愛になってしまった影響により誕生したイレギュラーな形態と思われる。


武装や基本性能は元と全く変わらないが、仮面はお面のような形状となって頭の上に引っ付き、スーツやボディは殆ど水着のように見える女の子らしいアレンジされた衣装に変化しており、更にディケイドを意識したリボンやアクセサリーを身につけている他、瞳や髪の色もディケイドのマスクの色彩を落としたような外見に変化している。


また、カメンライドの際にはそのライダーのデザインを準拠にした衣装と、仮面の色彩を落とした瞳と髪色、頭の上のディケイドの仮面もカメンライドしたライダーの仮面に変化する。

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