仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第二十一章幕間/異世界の森にて

 

 

―???の世界・謎の森―

 

 

――雷牙の世界がイレイザーに堕ちた零の手によって零の物語(せかい)に書き換えられ、メモリー達がNEOクロノス達との激闘を開始したのと同じ頃。

 

 

零の物語(せかい)とは違う平行世界のとある不気味な雰囲気が漂う森にて、全身を覆う防護服を身に纏った数人の作業員の集団が何かの作業を行う姿があった。

 

 

彼らが身に纏う防護服には、『YGGDRASILL』のロゴが共通して入っており、更に彼等の中には同じ形状のドライバーのようなモノを腰に巻き付けた者の姿が何人か見られる。

 

 

そしてそのドライバーを腰に装着した作業員の一人が記録簿を片手に、近くの木に無数に実る不気味な果実を一つだけもぎ取った。次の瞬間……

 

 

―ギュイィィッ……バシュウゥンッ!―

 

 

突如作業員が手にした果実が淡い光に包まれてその姿を変化させ、なんとカバーの中央にイチゴが描かれた南京錠型の謎のアイテムに姿を変えたのである。だが、そんな異様な現象を目の当たりにしても作業員は特に驚きはせず手慣れた様子で再び作業を再開させてゆく。だが……

 

 

 

 

 

 

大輝「―――あれがロックシードか……成る程。噂の通り、少々"一癖"あるお宝のようだ」

 

 

 

 

 

 

その様子を、木々の上から息を殺して盗み見る盗っ人……海道 大輝がニヤリと不敵な笑みを浮かべる姿があった。そして大輝は何かを探すかのように木の上から視線をさ迷わせると、その目が作業員の集団が手にする何かに止まり、思わず笑みを深めながら後ろ腰に手を伸ばそうとした。その時……

 

 

 

 

 

 

―バシュウゥッバシュウゥッ!!―

 

 

大輝「――ッ?!うおぉっ!!」

 

 

大輝が何か行動を起こそうとした瞬間、突如何処からか二発の銃弾が飛来し大輝に襲い掛かったのだ。いち早くそれに反応した大輝は直ぐに木の上から飛び降り二発の銃弾は木の枝に直撃するも、咄嗟の事だった為にバランスを崩し背中から地面に倒れ込んでしまう。そして作業員達はいきなり現れた大輝を見て驚愕しながら後退りしていき、大輝も背中を打ち付けた痛みに顔を歪めながら今の攻撃を撃たれてきた方へと視線を向けた。其処には……

 

 

 

 

 

―ザッ、ザッ、ザッ……―

 

 

『―――知らぬ間に、鼠が一匹忍び込んでいたか……何者だ?』

 

 

 

 

 

草を踏み鳴らしながら歩み寄って来る一人の戦士……まるでメロンをモチーフにしたような明るい緑の和風の鎧とメロンの皮の紋様が施された巨大な盾を左手に持ち、鍔が銃となっている直剣の銃口を倒れる大輝に突き付ける白いライダーの姿が其処にあったのだった。そして大輝はふらつきながら身を起こし服の汚れを手で払うと、白いライダーを睨み付けながらニヤリと笑った。

 

 

大輝「いきなり有無もなく攻撃とはやってくれるじゃないか……俺がただの人間なら、今ので死んでいたかもしれないよ?」

 

 

『無遠慮な鼠を相手に何を遠慮する必要がある?そもそも本当に貴様がただの人間なら、この森に簡単に足を踏み入れる事など出来はしない……何処の手の者だ?』

 

 

一見してふざけた態度を取っているようにしか見えない大輝を見て何か感づいたのか、仮面の下で険しげに眉を寄せてそう問い掛ける白いライダー。そしてそれに対して大輝も鼻を軽く鳴らすと、胸のポケットからカードを抜き取りつつディエンドライバーを回転させながら取り出した。

 

 

大輝「察しがいいね。ユグドラシルコーポレーションの研究部門、プロジェクトリーダーの名は伊達ではないか……けれど、こっちも君と無駄な話をしている暇はないんだよ」

 

 

『KAMENRIDE――』

 

 

『フン……ならば少々痛い目に遭わせて、その口から直接吐かせてやろうっ!』

 

 

カードを装填して電子音声が響くディエンドライバーを目にして白いライダーが直剣で大輝に容赦無く斬り掛かるが、大輝は地面を転がりながらそれを回避して白いライダーから距離を取り、ディエンドライバーの銃口を頭上に向け……

 

 

大輝「そう簡単に行くとは思わない事だ、変身ッ!」

 

 

『DI-END!』

 

 

ドライバーの引き金を引くと共に電子音声が響き渡ると大輝はディエンドに変身していき、白いライダーもディエンドに変身した大輝の姿を見て動揺を露わにした。

 

 

『変身しただと……?貴様、その姿は……!』

 

 

ディエンド『フッ……ハッ!!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガアァンッ!!―

 

 

驚愕する白いライダーの反応に構わず、ディエンドはディエンドライバーの銃口を向けて乱射しながら突っ込んで白いライダーに殴り掛かっていく。そしてそれを見た白いライダーも咄嗟に冷静に戻り左手に持つ盾で銃弾を防ぐと、ディエンドが放った左拳をそのまま盾で受け流しながら右手の剣でディエンドに反撃していき、ライダー同士の戦闘が始まったのを見て作業員の集団が慌てて逃げ惑う中、ディエンドと白いライダーは互いの武器をぶつけ合わせて鍔ぜり合いとなる。

 

 

―ガギイィィッ!!!―

 

 

『ッ!我々が開発したシステムとは別物……そうか、貴様か?平行世界のライダーというのは……!』

 

 

ディエンド『既にご存知なら話は早い、一々説明する手間が省けるからね……。ハアァッ!!』

 

 

戯ける様にそう言いながら白いライダーの肩に蹴りを打ち込んで後退りさせ一旦距離を取ると、ディエンドは左腰のホルダーから四枚のカードを取り出し、ディエンドライバーに装填してスライドさせていく。

 

 

『KAMENRIDE:DOUBLE!OOO!FOURZE!WIZARD!』

 

 

ディエンド『お近づきの印に、俺からのプレゼントだ。ハッ!』

 

 

―バシュゥンッ!―

 

 

ドライバーの引き金を引くと共にディエンドの周囲を無数のビジョンが駆け巡り、残像はそれぞれ四ヶ所で重なって四人のライダーに変化していったのであった。左右非対象の緑色と黒のライダー、上下三色のライダー、ロケットをモチーフにした白のライダー、宝石のように煌めき輝く仮面を身に纏った赤いライダー……ダブル、オーズ、フォーゼ、ウィザードに変化した残像達はそれぞれが得意とした戦法で白いライダーに攻撃を仕掛けていった。

 

 

オーズ『ハアァッ!!』

 

 

ウィザード『デェヤァッ!!』

 

 

―ガギイィンッガギィッ!!バキイィッ!!ズバアァッ!!―

 

 

『クッ?!小癪な……!』

 

 

フォーゼ『おおおおおおッ!!』

 

 

背後からダブルが放つ華麗な回し蹴りを左手に持つ盾で防ぎながら蹴り飛ばし、拳で殴り掛かるフォーゼを直剣で斬り飛ばして四人のライダー達と一定の距離を取る白いライダー。そして、少し離れた場所からその様子を傍観していたディエンドは左腰のホルダーからもう一枚カードを取り出すと、ドライバーに装填してスライドさせた。

 

 

『ATTACKRIDE:BLAST!』

 

 

ディエンド『フッ!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアァンッ!!!―

 

 

『ッ!チッ!』

 

 

ドライバーからの電子音声と共にディエンドが銃口を白いライダーに向けて引き金を引くと無数の銃弾が放たれ、無軌道の弾道で白いライダーに襲い掛かった。それに対して四人のライダーは示し合わせていたかのように一斉に離脱して銃弾を回避し、白いライダーも咄嗟に左手の盾を用いて降り注ぐ銃弾を凌いでいくが……

 

 

―バシュンッバシュンッバシュンッバシュンッ!!―

 

 

「う、うわぁああああああっ?!」

 

 

「ひぃいいっ!!」

 

 

『……ッ?!』

 

 

不意に背後から悲鳴が響き渡り、白いライダーはそれを聞き慌てて振り返ると、其処にはディエンドが乱射した無数の銃弾が戦線から離れ避難しようとしていた彼の部下である作業員達の周囲に降り注ぐ光景があったのだ。幸いにも作業員達に直撃してはいないようだが、作業員達は突然の攻撃に驚愕して怯み、その隙にディエンドが素早く一人の作業員の下に接近し……

 

 

―ドゴォッ!―

 

 

「アグァッ?!ァ……」

 

 

ディエンド『悪いね、少々眠っていたまえ』

 

 

作業員の腹に容赦なく拳を打ち込み、作業員の意識を刈り取ったのである。そうしてディエンドは作業員が持っていたジュラルミンケースを奪い取りながら作業員を近くの木にもたれ掛かるように座らせ、奪ったケースを地面に置いて開き中身を確かめる。其処には……

 

 

ディエンド『――戦極ドライバーとロックシード一式……確かに頂いたよ』

 

 

奪ったケースの中には、白いライダーや一部の作業員達が腰に巻いてるのと同じ、左側にカッティングブレードのような物が設置された奇妙なバックルと桃、ライム、スターフルーツ、そして梅の花がカバーの中央に描かれた南京錠型の謎のアイテムが複数収納されており、白いライダーはウィザードの剣と鍔ぜり合いになりながらケースを奪ったディエンドに向け叫んだ。

 

 

『貴様……!最初からソレが目的でっ……!』

 

 

ディエンド『フッ……じゃなきゃ好き好んで、こんな物騒な森に足を踏み入れようだなんて思わないさ』

 

 

軽く鼻を鳴らしてそう言いながらディエンドは奇妙なバックルと南京錠型の謎のアイテム……戦極ドライバーと四つのロックシードが収納されたケースを仕舞って立ち上がり、四人のライダー達の足止めに遭う白いライダーにケースを見せて口を開いた。

 

 

ディエンド『エナジーロックシードとはまた別口で開発されてた曰く付きのロックシード……俺達が戦ってる相手に対抗するには、これぐらい曰く付きでないと寧ろ話にならないんでねぇ。目的の物も手に入ったし、悪いがこれは頂戴していくよ?』

 

 

『ふざけるなぁッ!』

 

 

―ズシャアァッ!!―

 

 

ダブル『グァッ?!』

 

 

首を傾げながらそう告げるディエンドの言葉に憤慨し、白いライダーはダブルを斬り飛ばしながら一直線にディエンドに目掛けて走り出していくが、ディエンドは冷静に左腰のホルダーから再びカードを取り出してドライバーにセットした。

 

 

『ATTACKRIDE:INVISIBLE!』

 

 

『ッ?!消えた……?!』

 

 

再度電子音声が響いたと共に、ディエンドはケースと共に無数の残像と化して突如何処かに消えてしまったのである。そしてそれを見た白いライダーは慌ててディエンドを探して辺りを見渡していき、残された四人のライダー達にも目を向けると、ディエンドが逃げた影響かダブル達も徐々にその身体が透明になり、最初から其処に何もなかったかのように消滅してしまったのであった。

 

 

『ッ……!逃がしたかっ……』

 

 

完全にしてやられたと仮面の下で毒づき、思わず拳を固め近くの木を殴り付ける白いライダー。そして、今の騒ぎで避難していた作業員達が白いライダーの下に集まっていき、白いライダーもディエンドに気絶させられた作業員に近付き無事を確認してから安堵する様に一息吐くと、徐に立ち上がってディエンドが消えた場所に目を向けていく。

 

 

(あのライダー、一体何者だ?ベルトと錠前を手に入れて、何を……?)

 

 

自分達から戦極ドライバーとロックシードを奪って何をしようとしているのか。その目的は分からないが、このまま奴を逃がすつもりもない。部下の作業員達に帰還の指示を出しながら、白いライダー……『斬月』はバックルにセットされているメロンのロックシードのカバーを上げて元の位置に戻し、変身を解除して一人の青年に戻りながら静かにそう決意するのであった。

 

 

 

 

 

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