仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
-ガキイィィィィンッ!!!―
天神『ダアアッ!!ハアアッ!!』
デウス『ヌウァッ!!ハアアアッ!!』
デウスの身勝手な狂行に怒りと共に変身し、天神となって自身の得物である桜雪をデウスの槍とぶつけ合わせて激突する姫。だがデウスも引けを取らず、デウスライサーを巧みに扱い天神の振りかざす剣撃を次々と弾き返しながら反撃していき、そのまま天神とつばぜり合いとなり双方睨みあっていく。
-ガギギギギギギギギギギギギィッ……!!!-
デウス『フフハハハハハハハハハッ!!流石は彼の幻魔神達を二度も退けた桜ノ神だッ!!その凛々しさ、その美しさッ!!ますます欲しくなるなァッ!!』
天神『ッ!!何処までもふざけた事をッ!!』
ケタケタと笑いながら下心を隠そうともしない視線で身体をなめ回してくるデウスに嫌悪感を露にし、天神は桜雪でデウスを押し退けながら左腰に装備している無双セイバーを抜き取って桜雪と連結させ、それを目にしたデウスも咄嗟にバックルのカッティングブレードを一度倒し、天神はバックルから外したピーチロックシードを無双セイバーに装填していく。
-カシュゥッ!-
『Come on!』
『DEUS SQUASH!』
『Lock On!』
『Ichi……Juu……Hyaku……Sen……Man!』
『PEACH CHARGE!』
天神『ハアァァァァァッ……ゼェエアアッ!!』
デウス『ヌゥウアアアアッ!!』
-ガキイイイイイイイイイイイイッッ!!!!ジジジジジィッッ……チュドオオオオォォォォォーーーーーーーーーーオオオオオオォォォォォォンッッッッ!!!!―
天神『グッ?!ウウウアァアァッッ!!!』
デウス『ヌゥウッッ!?』
互いに電子音を鳴らしながらそれぞれの武器に膨大なエネルギーを注ぎ込み、天神はナギナタ無双スライサーを、デウスは黒雷を纏わせたデウスライサーを振るうって互いに目掛けて必殺技を放ち、両者の技は中央で激突して拮抗した直後に大爆発を引き起こし、爆風が二人を吹き飛ばしてしまった。
デウス『ッ……!クックククククッ、加えて我と対等にやり合える力量を備え持つか……。我の側に置くだけに相応しい資格を持っているようだなぁ」
天神『ッ……!!こいつっ……!!』
デウス『ハハハハハハッ!その嫌がる顔も中々にそそるではないかッ!まあ、我の施す調教の限りを受ければそんな顔も出来なくなって―ズガガガガガガガアァンッ!!―ゲバアァァァァァァァァァァァアアッ!!!?』
天神『?!』
天神を気に入って下品な笑い声を上げながら立ち上がろうとしたデウスだったが、直後にデウスの上半身に先程よりも数を増した銃弾の雨が降り注いで火花を散らし、そのままデウスを吹っ飛ばしたのであった。
そしてそれを見た天神が驚愕を浮かべながら銃弾が放たれてきた方に振り返ると、其処には魚見が変身した聖桜と、聖桜の治癒魔法を受けて復活した零が再変身したディケイドが、それぞれ銃形態に切り替えた武器の銃口をデウスに向けて立つ姿があった。
天神『魚見に……零っ?!動いて大丈夫なのかっ?!』
聖桜『ええ、完治とまでは行きませんが、戦闘に支障は出ない程度には何とか』
ディケイド『お前にも世話を掛けたな。この借りは、奴を倒してから全部返すッ……!』
デウス『ヌグゥッ!?さ、三対一だとッ?!卑怯ではないかッ!それでもヒーローの端くれか貴様らッ?!』
ディケイド『いきなり仕掛けて来た奴が言う事かぁッ!!』
復活したディケイドを見て急に弱腰になり正論らしいことを言い出すデウスにそう言い返すと、ディケイドはライドブッカーをSモードに切り替えながらデウスへと斬り掛かり、それに続くように聖桜は剣形態に展開したウィザーソードガンを、天神は無双セイバー・ナギナタモードを構え直してデウスへと飛び掛かっていった。
聖桜『ヤァアアッ!!』
天神『ゼェエヤッ!!』
―ガキイィィッ!!ズバアァアッ!!ザシュウウゥッ!!―
デウス『ウガアァッ?!グッ……?!数を増やした程度で調子に乗りおってぇぇぇぇぇぇっっ……!!!!ならばァああッ!!!!』
ディケイド達に連携で続けざまにボディを切り刻まれ、デウスは三方を囲むディケイド達を睨み付けながら憤慨してバックルのカッティングブレードを掴み、ブレードを三回素早く倒していった。
―カシュッカシュッカシュゥッ!―
『Come on!』
『DEUS SPARKING!』
―バシュウゥウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーウウウゥッッッッ!!!!―
ディケイド『?!』
天神『な、なんだッ!?』
響き渡る電子音声と共に、デウスの身体が突如黒い雷光を身に纏って激しく発光し出したのである。その姿を見てデウスに追撃しようとしたディケイド達も攻撃の手を思わず止めてしまい、その隙にデウスはデウスライサーを大きく振り回し、
デウス『ヌウウウゥオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーオオオォッッッ!!!!』
―シュウゥッ……ドバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーアアアアァンッッ!!!!!―
『『『ッ!!?ゥッ、ウウゥアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーアアァァッッッ!!!!?』
デウスが槍を叩き付ける様に降り下ろしたと共に、デウスの全身から全方に向けて巨大な極光が放出されてディケイド達に牙を剥き、三人を一瞬で飲み込み纏めてふっ飛ばしてしまったのだった。
聖桜『ッ……!あの男っ、まだこんな力を隠し持ってっ……!』
ディケイド『あの調子だと、あまり長引かせると何をし出かしてくるかも分からんな、アイツっ……』
天神『加えて向こうには、まだ怪我人も大勢残ってるっ。短期決戦に持ち込めるならその方がいいっ。そうなると後は……』
早々に決着を付けるにはどんな手が有効か。現状のメンバーで考えられるのは、やはりディケイドと合体してパワーアップし、その勢いのままデウスを押しきってしまうのが得策だろう。そうなると問題なのは……
聖桜(敵の装備は接近戦闘に長けた槍。ベルトを操る事で遠距離攻撃も可能のようですが、高機動を活かして一度かわしてしまえば驚異にはなりませんし、今の零に満足に接近戦が出来るとは思えない。なら……!)
天神(現状の零は近接戦闘が難しそうだが、私の力を使えばそれは瞬時に回復出来るし、奴の戦闘力も私と零の力を合わせれば軽々と凌駕出来る範囲。ならば……!)
聖桜『零!此処はツクヨミフォームで――――!』
天神『零!此処はアマテラスフォームで――――!』
天神&聖桜『『………………………………………………うん?』』
お互いに瞬時に熟考し、この方法が一番だと答えを出してディケイドに呼び掛けようとして、何故か台詞の一部分を除いてハモってしまい顔を見合わせる天神と聖桜。それを聞いていたディケイドもライドブッカーからカードを取り出そうとしていたようだったが、二人の台詞の相違する部分に気付いて首を傾げ、怪訝な顔で振り返った。
ディケイド『おい……今の、どっちって言ったっ?』
天神『アマテラスだ!!』
聖桜『ツクヨミです!!』
ディケイド『だからどっちなんだよッ!!!!』
何故其処で両方になるんだとディケイドが困惑して叫ぶと、天神と聖桜は途端に顔を突き合わせ、敵を目の前に口論し始めてしまう。
天神『何故其処でツクヨミなんだ!私と彼が合体すれば、私の力で瞬時に零の傷を回復しつつ奴を一瞬で切り伏せられる!此処はアマテラス一択の筈だろう?!』
聖桜『何処がですか!近接戦闘を得意とする敵に正面から突っ込むよりも、私と合体して遠距離からの集中放火で手堅く勝つ方が得策です!大体、貴方の力を使わせる暇を敵が与える筈もなし、そもそも怪我人の彼にわざわざそんな接近戦をさせること自体ナンセンスです!』
天神『いいや!彼と相性が良い私なら、君が危惧する障害を全て打破出来る!それこそが、彼の意志に同調出来る私にこそ出来る事だ!だから彼と合体するのは私だ!』
聖桜『いいえ!現状必要なのは、彼の身体を理解し、彼に最善な戦いをさせられる判断力です!その点で言えば私の方が断然上!彼と合体するのは私の方がふさわしい筈です!』
天神『いいや違うッ!!私の方がッ!!』
聖桜『私がッ!!』
ディケイド『いい加減にしろお前らァあッ!!!こんな時にまで張り合ってる場合じゃな――――!!!』
デウス『いい加減にしろはこっちの台詞だァあああああああああああああッッッ!!!!』
いつまでも口論する二人を間から叱咤して止めようとしたディケイドの背後から、突如デウスが憤怒の雄叫びを上げながらデウスライサーを振りかざして黒い斬撃波を飛ばし、それに気付いた三人は慌てて散開して斬撃波を回避した。
デウス『真っ昼間から男を取り合って争いやがってぇぇええええッッ!!!合体だとォおおッッ?!!既に女神二人の処女を喰い漁り済みかこのリア充ディケイドがァあああああああああああああああッッ!!!!』
ディケイド『てめえも何訳の分からん事をいきなり抜かしてんだァあッ!!!』
此処に来て頭を抱えて発狂しながら意味不明の戯れ言を叫ぶデウスにディケイドも苛立ちのあまり逆ギレして怒鳴り返してしまい、もういい、こうなったら一人で戦うまでだと決心して左腰のライドブッカーからカードを取り出そうとするが……
聖桜『――あ、UFO』
『『『……は?』』』
不意に、聖桜がそんな気の抜ける声と共に彼方を指差しながらそう言い出し始めたのである。それを聞いた一同も思わずそちらの方に振り返るが、聖桜が指差した方には何もなく一同が首を傾げた、次の瞬間……
聖桜『今です!』
―バシュウゥッ!!―
ディケイド『?!な、何ッ!?』
『TSUKUYOMI!DECADE!』
天神『?!って、ああああッ!!?』
首を傾げるディケイドの背後から、聖桜が躊躇なくダイブしてディケイドの中へと強引に入り込んだのだ。そして、ディケイドライバーから電子音声が鳴り響くと共にディケイドはツクヨミフォームへと強制的に変身してしまったのである。
ディケイドT『きょ、強制変身……?!おまっ、こんな事が出来たのかっ?!』
魚見『やろうと思えば出来ない事もありませんよ?ただ手間が掛かるので、普段ならあまりやる事はありませんが』
天神『ゥおおおおおいっっ!!!?なに抜け駆けしているんだウオミィイイイイッ!!!!?』
魚見『甘いですよ桜ノ神?こういうのは早い者勝ちです。さぁ零!今の内に速くっ!!』
ディケイドT『ッ……!ああっ、クソッ……!もうとっとと終わらすぞ魚見っ!!木ノ花っ、援護は任せたっ!!』
天神『ちょ、オオイッ!!?』
こうなったらもうさっさと奴を倒して全部終わらせるしかないと、ディケイドは天神の声を背に両足のホルスターから日照と月読を抜き取りながらデウスに向かって走り出し、2丁銃から銃撃を放ちながらデウスとの戦闘を再開していったのだった。
―ズガガガガガガガガァッ!!バキイィイイイイイッ!!―
デウス『おのれぇええええええッッ!!今度は女神と合体だとォッッ?!我への当て付けのつもりか貴様ァああああッッ!!』
ディケイドT『知るかァあッ!!良いからとっとと倒されろッ!!こっちは今お前を相手にしている程の余裕はないッ!!』
魚見『スサノヲ!!』
妬み全開で叫ぶデウスにそう言ってディケイドが銃撃を続けながら素早く立ち回りデウスに接近してミドルキックを打ち込み怯ませると、その隙に魚見がディケイドの背中の翼の先端のスサノヲを全基起動させて射出し、上空を縦横無尽に駆け巡らませて全方向からスサノヲ達からの集中放火をデウスに浴びせていくのであった。しかし……
天神『……ほおう、そーかそーか……そっちがそう来るなら、こちらも加減は無しだっ!!』
『SU・I・CA!』
『Lock On!』
ディケイドの戦う姿を遠くから眺めながらフルフルと手を震わせて取り出したスイカロックシードの解錠スイッチを押すと、バックルのピーチロックシードと入れ換えて戦極ドライバーに装填し、カッティングブレードを掴んでスライスしていった。
―スパァアンッ!―
『Soiya!』
『SUICA ARMS!』
『Oodama Big Bang!』
―ギュイイィィーーーーーーイィンッ……!―
デウス『……お?ードッシャアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーアアアァンッッッ!!!ーぎょえええええええええっっっ!!!!?』
ディケイドT『ッ?!!な、何だッ?!!』
天神の戦極ドライバーから響き渡る電子音声と共に、デウスの遥か頭上に裂け目が出現し、其処からスイカアームズが落下して丁度真下にいたデウスを踏み潰してしまった。そして天神は身に纏うピーチアームズを消しながら空高く跳躍してスイカアームズへと乗り込み、そのまま人型形態に変形しながら巨大な両腕をディケイドに伸ばし、何故かディケイドを拘束してしまったのであった。
『YOROI MODE!』
魚見『さ、桜ノ神!?』
ディケイドT『待て待て待て待て待てッ?!!何やってんだお前ッ?!!敵はあっちだッ!!!あっちィッ!!!』
天神SA『いいやっ!!一番の敵は身内に潜んでいたのだっ!!これは最早戦争っ!!殺られる前に殺れっ!!パートナーの座を奪われる前に、こちらから奪ってその座を確立するしかないと言うことだァああッ!!』
ディケイドT『どういう意味だァあッ?!取り敢えず分かるように説明し―バシュウゥッ!!―ぅおおおおッ!!?』
魚見『アウゥッ?!』
何かもう殺伐とした事を言い出す天神にディケイドも困惑が極まり始めてしまうが、天神は構わずスイカアームズから脱出してディケイドの中へと飛び込み、そのまま内側から魚見を外に追い出すと魚見は聖桜に戻りながらゴロゴロと地面を転がり、ディケイドはツクヨミフォームからアマテラスフォームへとフォームチェンジしていった。
『AMATERAS!DECADE!』
聖桜『くっ……!!咲夜っ!!横入りなんてマナー違反ですよっ!!』
咲夜『抜け駆けした君に言われたくないっ!!さあ零っ!!アマテラスで一気に勝負を付けるぞっ!!』
ディケイドA『付けるぞ、じゃないっ!!さっきから何なんだお前らはッ?!いい加減訳をっ、ぅおおおおおおおおッ!!?』
こうも何度も押して入れ替われられてはこちらの身が持たないといい加減文句を口にしようとするディケイドだが、咲夜はそれを無視して内側からディケイドの身体を強引に動かし、何処からか桜神剣を取り出しながらデウスに目掛けて斬り掛かっていった。
―ガキィイイイイッッ!!ガギャギャギャギャギャギャギャッッ!!!!―
デウス『ぬおおおおおおおおおおおおっ?!!グッ!今度は桜ノ神に衣替えか貴様ァあああああああっ!!そうやって次から次へと女を取っ替え引っ替えとォっ!!』
ディケイドA『誤解を招く言い方をするなっ!!こっちだって好きでこんな訳の分からん状況に立たされてる訳じゃないわぁっ!!』
これが好き好んでやってるように見えるのかと全力で否定しながら、最早ヤケクソ気味にデウスのデウスライサーと火花を散らして打ち合うディケイド。そして、その光景を離れて見ていた聖桜は右手の指輪を取り替えながらバックルの手形を右手側にスライドさせ、右手をバックルに翳していく。
『Cho-iine!』
『Special!Saiko-!』
聖桜『ハァアアッ!!』
―バシュウゥウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーウウウゥゥゥゥッッ!!!!―
デウス『ッ?!アチャッ?!アチャチャチャチャチャチャチャチャチャッ?!!』
咲夜『ッ!隙が出来たッ!今だ零ッ!』
ディケイドA『よしっ、トドメは一気にっ―――!!』
聖桜『私とですっ!』
―バシュウゥッ!!―
ディケイドA『んなぁあッ?!!』
聖桜が放つ火炎放射の直撃を受けて火だるまになりながら辺りを駆け回るデウスを見て好機を悟り、すぐさま桜神剣にソルメモリとグレイシアメモリを装填しようとしたディケイドだったが、それを阻むように聖桜が横から飛び込んできてディケイドの中に無理矢理入り込んだのでしまった。
咲夜『ちょっ?!なに急に入り込んで来てるんだ魚見っ?!』
魚見『先に彼と合体していたのは私の方ですっ!!此処は譲ってもらいますよ咲夜っ!!』
咲夜『じょ、冗談じゃないっ!!今は私がっ、って、イタタタタタッ?!!押すなっ、押すんじゃあないっ!!』
魚見『痛っ!お、押し返さないで下さいっ、狭っ……!!』
ディケイドA『お、お前らいい加減にしろォォおおッ!!!敵を前に人ん中で喧嘩なんかしてる場合かァァあああああああああっっっ!!!!!!』
自分の中で主導権をどちらかが握る度に、アマテラスフォームからツクヨミフォームに、ツクヨミフォームからアマテラスフォームへとコロコロ変化する自分の姿を見てディケイドもいい加減痺れを切らして二人を怒鳴り付けるが、全身の炎を振り払ったデウスはバックルのカッティングブレードを一度倒していった。
―カシュゥッ!―
『Come on!』
『DEUS SQUASH!』
デウス『貴様らァ、いつまでそうやって遊んでるつもりだァあッ!!』
―ズバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーアアアァンッッッッ!!!!―
『『『ッ?!うあぁあああああああああああああああああああああッ?!!』』』
電子音声を戦極ドライバーから鳴らしてデウスライサーの両刃に黒い雷光を身に纏い、ディケイドに目掛け黒い雷の斬撃波を連続で打ち放ち直撃させてしまった。そして身体の内側に咲夜と魚見を抱えたまま直撃を受けたディケイドは何度も地面を転がりながらふっ飛び、ダメージのあまり通常形態に戻ってしまう。
デウス『フン、女神と契約しておきながら呼吸すら合わせられていないとはなぁ?所詮人間風情には過ぎた力よ。その力、やはりこの我が持つに相応しいわ!』
ディケイド『ッ……クソッ……!』
咲夜『れ、零……!』
魚見『ぅ……』
思いの外打ち所が悪かったせいか、身体が思うように動かせず起き上がる事が出来ない。そんなディケイドの姿を嘲笑いながら、デウスは再びバックルのカッティングブレードを掴んで素早く三回倒した。
『Come on!』
『DEUS SPARKING!』
デウス『今度こそトドメだ。せいぜい産まれてきた事を後悔するがいい……軟弱ディケイドォォォおおおおおおおおおおッッ!!!!』
―バシュウゥウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!―
勝利を確信して叫び、デウスは全身から黒い極光を放出しながら雷光で刃が伸びたデウスライサーを振り回し、ディケイドに向かって突きを放つ。その光景を前に、ディケイド達は動かぬ右腕の拳を強く握り締めながら、"三人一緒に全く同じ事を考えていた"。
ディケイド(ふざけるな……此処で俺が倒れたら、誰が奴から咲夜と魚見を守れる……?!そんな事はっ――――!!!!)
咲夜(私がまた意地を張ったばかりにっ……失うのか……?零も、魚見も、あんな奴に奪われて?……そんな事――――!!!!)
魚見(許容出来る筈がない……私はまだ、あの女の子のように彼女に謝ってもいない……理由も話せないまま、そんな事――――!!!!)
自分はともかく、こんな馬鹿げた結末で他の二人を失うなどあってはならない。そんな想いから、動かぬ筈のディケイドの右腕の拳が力を取り戻してゆっくりと手が開き……
―バシュウゥウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーウウウゥゥゥゥッッッ!!!!!!―
ディケイド『――――こんな……こんな事で――――!!!!』
魚見『そんな事――――!!!!』
咲夜『させてたまるかァァァァァァああああああああああああッッッッ!!!!』
迫り来る驚異を前に、三人の意識が自分以外の二人を守りたいという意志によって"同調"し、三人が全く同時に突き出した右腕が目前に迫る黒い極光とぶつかり合った。その時……
―シュウゥゥ…………ドッッバアァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーアアアァンッッッッ!!!!!!―
デウス『―――ッ?!な、何だ?!』
ディケイドの右腕と黒い極光が激突した瞬間、ディケイドの身体から突如巨大な銀色の光の柱が発生したのである。そして、ディケイドから発生した光の柱はデウスが放った黒い極光を受け止めて僅かに拮抗した後、黒い極光を霞みのように打ち消し、銀色の光の柱が徐々に鎮まりディケイドの姿が見え始めていく。だが、その姿は……
ディケイド?『ぜえぇっ……ぜえぇっ……ぜえぇっ……あっ……?なんだ……これっ……?』
光の中から現れたディケイドの姿は、咲夜と合体したアマテラスフォームでも、魚見と合体したツクヨミフォームでもない、全く別の姿となって右腕を突き出しながら佇んでいたのだった。コンプリートフォームに酷似したスーツの上にアマテラスフォームよりもシャープな銀色の鎧甲冑を身に纏い、通常形態と同様の緑の複眼、金の爪を特徴とし、掌に砲口を備え持つ両腕、背中に巨大な銀色の機械的な翼を持った姿に変身し、ディケイド自身も未知の姿に変化した自分の身体を眺めて困惑する中、ディケイドの中から戸惑い気味の咲夜と魚見の声が響き渡った。
咲夜『こ、この姿は……?』
魚見『これは……まさか、未知の形態……?それにこの感じは、私と咲夜が一緒に合体したまま戦えるようになってる……?』
咲夜『へ?あ……スサノヲの数がツクヨミよりも増していて、しかも私にも操れるようになってる?!凄いぞ零っ?!これはアマテラスやツクヨミよりも全スペックが遥かに増している!!』
ディケイド?『ハァアッ!!?何でっ、というかっ、お前ら二人を抱えたままってっ……嗚呼、蘇るクライマックスフォームの記憶っ……』
未知の形態に変身したディケイドを冷静に分析してる魚見と、ディケイドの新しい力に子供のようにはしゃぐ咲夜の声を聞きながら、以前自分が苦労人同盟の面々と共に変身したクライマックスフォームの記憶を思い起こさせる今の自分の姿に頭を抑えるディケイド。そしてそんな彼等とは対照的に、デウスは額に青筋を浮かべて悔しげに拳を握り締めていた。
デウス『わ、我の渾身の一撃を凌いだ上に、女神達と往来で3Pだとォおおッ?!!貴様ァァああッ!!!少しは恥と言うものを知れェェええええッ!!!』
ディケイド?『ッ!そもそもの元凶のお前が言うなァああああっ!!!』
一体誰のせいでこんな事になったと思ってるんだと、ディケイドは嫉妬と激昂の雄叫びを上げて向かって来るデウスに向かって突撃し、そのまま助走を付けてデウスの顔を蹴り付けてぶっ飛ばしながら追撃しようとすると、若干焦りを滲ませた声で魚見が叫び出した。
魚見『零っ!今調べた所、どうやらこの形態はアマテラスとツクヨミより力を増している代わりに、制限時間が通常よりも低下してしまってるようですっ!』
ディケイド?『ッ!低下?幾つだ?』
咲夜『――――3分、のようだな……加えて今までの形態に比べて未知数の部分も多い。零、決着を付けるなら早目に行けっ!!』
ディケイド?『ッ……簡単に行ってくれるっ……まぁ、試運転には打ってつけの相手が目の前にいるんだ。分からない部分があるなら、奴と戦ってる間に解析を進めてくれよっ』
デウス『グゥウウッ!!この我を演習相手呼ばわりだとっ!?何様だ貴様ァっ!!!』
ディケイド?『通りすがりの仮面ライダーだ。憶えておけぇッ!!』
決め台詞と共に啖呵を切り、新たな姿を得たディケイド……『仮面ライダーディケイド・イザナギフォーム』は拳を握り締めてデウスへと再び突っ込み、戦闘を再開させていったのだった。