仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第四章/魔界城の世界⑪

 

 

魔界城から少し離れた場所にある広々とした荒れ地。其処では、アース達によって城の外へと連れ出された進達とその進達に襲い掛かるアースとレジェンドルガ達の姿があった。

 

 

『ヌァアァッ!』

 

 

こなた「うわっ!!」

 

 

進「グッ?!クソッ!」

 

 

アース『フンッ!ハアッ!』

 

 

六体のレジェンドルガ達とアースに包囲され、逃げ道を無くした進達はあらゆる方向から襲い掛かるレジェンドルガ達の攻撃を何とかギリギリ避け続けていた。だが、休む間もなく次々と襲い掛かるレジェンドルガ達によって進達は変身をする暇もなく、攻撃をよける事しか出来ずにいた。そして…

 

 

アース『ハァアアッ!』

 

 

―バキィッ!ドゴォッ!―

 

 

進「ガハッ?!グッ!!」

 

 

ゆたか「進さん!?ウアッ?!」

 

 

みなみ「ゆたか!ウグッ!?」

 

 

不意を突かれてアースとレジェンドルガ達の攻撃が進達に襲い掛かり、進達は広場の中心にまで吹っ飛ばされてしまった。四人は何とか傷付いた身体を起こすが、目の前からレジェンドルガ達がジリジリと進達へ迫って来る。進達はそれを見て怪我した箇所を片手で抑えながら立ち上がって後退していく。

 

 

進「ハァ…ハァ……こ、これはちょっと……いや、かなりヤベェな……」

 

 

こなた「ハァ…ハァ…そ、そうだね…」

 

 

進達の表情には既に余裕なんて物は残されていなかった。身体中が傷だらけ、衣服も所々擦り切れており、その姿を見ただけで相当のダメージを負っていると分かる。とそこへ、進達の目の前にいるレジェンドルガ達の間を一人の少女が通り抜けて現れ、現れた少女…クアットロは進達の姿を見てほくそ笑んだ。

 

 

クアットロ「あらら、ぶざまな格好♪そんなボロボロになってもまだ戦うつもりなんてね~。まぁ、人間にしては中々の根性を持ってるじゃない?」

 

 

進「チィ!またお前か!」

 

 

みなみ「ッ!本当にしつこい人ですね…!」

 

 

進とみなみは再び現れたクアットロを睨みつけるが、クアットロはそんな二人の眼差しに気にも止めず言葉を続けた。

 

 

クアットロ「さあて、これからどうするのかしら…?変身も出来ないんじゃさっきみたいに逃げる事は不可能。その身体で私達から逃れる事も不可能に近い。…完全に手詰まりなんじゃないかしら?」

 

 

『くッ!』

 

 

反論しようにもクアットロの言葉は的を突いている為に何も言い返せない。変身しようとすればレジェンドルガ達が邪魔をするし、生身の身体のままではレジェンドルガ達に対抗出来ない。

 

 

クアットロの言う通り完全に手詰まりとなった状況の中で、進達はこの状況から脱出する方法は何か無いかと必死に思考を巡らましていく。とそこへ…

 

 

―ドゴォオォォォッ!!!―

 

 

零「ぐぁあああッ!!」

 

 

なのは「きぁあああッ!!」

 

 

『?!』

 

 

突如、その場に悲鳴が響き渡り、その場にいる全員がその声が聞こえた方へと振り向く。すると、そこには森林の中から吹っ飛ばされて来た零となのは、そしてその二人を追い掛けて森林の中から飛び出して来たスバル達が倒れている二人の下へと駆け寄ってくる姿があった。

 

 

ゆたか「あれって…なのはさん達と城の中で会った男の人?!」

 

 

進「な、何でアイツ等がこんな所にいるんだ?!」

 

 

突然現れた零達に驚きの声を上げる進達。

 

 

ヴィヴィオ「ママ!パパ!」

 

 

ティアナ「二人共!しっかりして下さい!」

 

 

なのは「…ッ…み、みんな…!」

 

 

零「クッ!…ば、馬鹿…!早く逃げろ!ここにいたらお前等も…『他人の心配をしている余裕があるのかね?』…ッ?!」

 

 

零の言葉を遮るように森林の方から声が響き、零達は森林の方へと振り向くと、森の中にある木々が次々と倒れていき、その中からアークがゆっくりと姿を現して零達に迫って来た。

 

 

ゆたか「な、何あれ?!」

 

 

進「で、でかすぎるだろう?!なんだよあいつは?!」

 

 

現れたアークを見た進達も、その姿の大きさに思わず驚愕してしまう。

 

 

みなみ「い、泉先輩…あれは一体…?!」

 

 

こなた「そ、そんな…あれって、アーク?!キバの映画に出て来た巨大ライダーだよ!」

 

 

進「あ、あれもライダーかよ?!いくらなんでも体格がおかしいだろ?!」

 

 

明らかに限度を越えているアークの巨体に進達は驚きと戸惑いを隠せずいる。そんな中で、アークは倒れている零達にゆっくりと近づいていき零達もアークが近づく度に身体を引きずって後退していく。

 

 

アーク『もういい加減諦めたまえ零君。君は私の下に来るに相応しい人材だ。このような場所で散っていい存在ではないのだよ。さあ、大人しく君の娘と共に私の所に来るんだ!』

 

 

零「…ッ…うるせぇよ…何度も言わせるな…俺はお前の駒になるつもりも、ヴィヴィオをお前のくだらない目的の為なんかに渡すつもりもないッ!!」

 

 

アークに向かって叫びながら零は再び立ち上がり、ディケイドに変身しようとディケイドライバーとライドブッカーを取り出した。だが……

 

 

アーク『そうか…ならば仕方がない……ハアッ!』

 

 

―バシュウウウウッ!!!―

 

 

零「?!な、何?!」

 

 

零がディケイドライバーを腰に装着しようとした瞬間、アークが零に片手を向けて黒いエネルギー波を放ち、ディケイドライバーとライドブッカーが零の手から勝手に離れてアークの手に握られた。

 

 

スバル「れ、零さんのベルトが……?!」

 

 

 

なのは「そんな……!」

 

 

アーク『ククク…どうするかね零君?これで君は変身が出来ない…戦う力を失った君が私に敵うはずもない…君の負けだ!』

 

 

零「チィッ……!」

 

 

奪ったディケイドライバーとライドブッカーを零に見せつけながら煽るアークに零も思わず舌打ちしてしまう。一方で、その光景を見ていた進達はアークの手に握られているディケイドライバーとライドブッカーを見て驚いていた。

 

 

みなみ「あれは…ディケイドライバーとライドブッカー?!」

 

 

ゆたか「な、何であの人が進さんのベルトを持ってるんですか?!」

 

 

こなた「進…!もしかして廊下でぶつかった時に取られちゃったとか?!」

 

 

進「い、いや、俺のバックルとカードはちゃんと此処にあるぞ…?」

 

 

進はそう言って自分の懐からディケイドライバーとライドブッカー取り出しそれをこなた達に見せる。

 

 

こなた「あ、あれ?何で?」

 

 

ゆたか「進さんがコレを持ってるなら…何であの人があれを…」

 

 

進「…何がどうなってんだ…アイツは一体…?」

 

 

なぜ進の物と同じディケイドライバーとライドブッカーを零が持っているのか。進達はアークの手に握られているディケイドライバーとライドブッカー、そして零を見て訝しげな表情を浮かべていた。だが…

 

 

アース『敵を目の前にしてよそ見とは、随分と余裕だな』

 

 

『ッ!?』

 

 

背後からアースの声が聞こえ、進達が慌てて振り返ると、其処にはアースとレジェンドルガ達が進達に片手を向けてエネルギーを集めている姿があった。

 

 

進「!?ヤベェ!」

 

 

身の危険を感じた進達はそれを回避しようとアース達から離れようとする。だが、時は既に遅く…

 

 

『ハァアッ!!』

 

 

―スドドドドドドドドッ!!ドゴォオオオオンッ!!―

 

 

『ウァアァァァァァアッ!!?』

 

 

アース達の放ったエネルギー弾がマシンガンの如く放たれ、進達は爆風と共に別々の方向へと散って吹っ飛ばされていき、その攻撃によって発生した爆風が離れた場所にいる零達にも襲い掛かった。

 

 

零「こ、これは…?!」

 

 

ティアナ「こ、今度は一体なんなのよ?!」

 

 

スバル「ゲホッ!ゲホッ!うぅ…何にも見えない……!」

 

 

状況を確認しようと辺りを見回す零達だが、周りは黒煙に包まれている為に何が起きたのか分からず混乱してしまう。更に……

 

 

―シュウゥゥゥゥゥ…ズドォオオオオォォォーーンッ!!!―

 

 

『ッ?!ウアァァァァァアッ?!!」

 

 

突如、黒煙に包まれる中で零達の後ろから砲撃のようなエネルギー弾が向かって来て、零達は反応が遅れてそれをかわせずに直撃して吹っ飛ばされてしまう。零は空中で何とか態勢を立て直して着地し慌てて辺りを見回した。すると…

 

 

ヴィヴィオ「キャアァァッ!」

 

 

零「?!ヴィヴィオ!!?」

 

 

黒煙の向こうからヴィヴィオが吹っ飛ばされて来るのが目に映り、零は慌てて地面に墜ちようとしていたヴィヴィオを自分の身体をクッションにして受け止めた。

 

 

ヴィヴィオ「わっ?!パ、パパ…?」

 

 

零「大丈夫かヴィヴィオッ!?何処か怪我とかしてないか?!」

 

 

血相を変えてヴィヴィオに怪我がないか問い掛ける零にヴィヴィオは大丈夫だと頷き、零はホッと胸を撫で下ろしてヴィヴィオを地面に下ろし、未だ黒煙に包まれている辺りの景色を見渡して他のみんなを探す。

 

 

零「クソッ……!なのは達は何処だ……?!アイツらも無事なんだろうな!?」

 

 

零は黒煙の中を見渡して必死になのは達の姿を探すが、この黒煙が視界を邪魔している為に中々みつからない。暫くその場でなのは達を探していた零だったが、遂にジッとしている事が出来なくなりその場から動こうとした。その瞬間…

 

 

―ドォオンッ!―

 

 

零「おわぁっ!?」

 

 

「なぁっ?!」

 

 

突然後ろから何かがぶつかり零はその衝撃でバランスを崩しかけたが何とかその場で踏ん張ると後ろに振り返ってヴィヴィオを守るように立ち構える。振り返った先には黒煙の向こう側でうごめく一つの影があった。

 

 

零(チッ!こんな時に一体何だ!?レジェンドルガか…トーレか…まさかスカリエッティとかじゃねぇだろうな…!)

 

 

頭の中に浮かび上がる嫌なビジョンを振り払うように軽く頭を横に振ると、黒煙の向こうで側でうごめく影を睨みつけながら右拳を岩のように硬く握る。すると黒煙は徐々に薄れて目の前の景色が目で見えるようになっていく。そこにいたのは…

 

 

零「…ッ?!お、お前は…?!」

 

 

進「…?!お前、さっきの…?」

 

 

其処にいたのは、自分と同じようにボロボロの姿で身構えている進だった。

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一方、零達から離れた場所にある大木の陰では…

 

 

「…ちっ!今ので仕留められなかったとは…しくじったか…!」

 

 

其処には王座の間で姿を消したはずの男が、零と進を険しい表情で睨んで悔しそうに唇を噛み締めていた。どうやら零達を狙っていた先程の攻撃は彼が仕掛けた物だったらしい。

 

 

「元道進…お前もいずれは全てを破壊する存在だ…。この世界のディケイドと共に始末してくれる!」

 

 

謎の男がそう呟くと共に男の背後に銀色のオーロラが現れ、オーロラが晴れると、其処には青い瞳に金色の装甲、カブトムシを連想させるような姿をした一人のライダーがその場に現れ左手に持つ青い薔薇を遠くにいる零と進の姿に重ね合わせていた―――。

 

 

 

 

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