仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

490 / 519
第二十一章/雷牙の世界⑱(後編)

 

 

―クラナガン・ドゥームズクロック弐号機―

 

 

―バシュッバシュッ!バシュッ!―

 

 

ディジョブド『でぇあぁッ!ふっ、ハアッ!』

 

 

ディジョヴドD『オラァッ!タァアッ!』

 

 

『タァアアッ!ヤァッ!!』

 

 

ジークローバーWDD9『ドォリャアアッ!!』

 

 

異世界組の助っ人が主力戦力として参戦する弐号機地点では、味方と敵が入れ乱れる混戦と化して激しい戦いが繰り広げられていた。

 

 

ディジョブド&ディジョブドDはそれぞれブッカーとカードを用いた戦い方で。ジークローバーは巧みな技を。カルネは様々な剣技を繰り出してセンチュリオとデザイアドーパントの混合部隊と目まぐるしくなるほど戦う相手を入れ替えながら切り結んでいく。

 

 

その中で、センチュリオ達を率いる司令塔役のセンチュリオRはブレード・ルミナリウムを手にディエンドに接近戦を挑んでいたが、ディエンドは以前にも彼女達と戦った事がある経験からセンチュリオRの繰り出す技の数々を巧く捌いたり、回避するだけでロクな反撃はせずにまともに戦おうとしていなかった。

 

 

センチュリオR『逃げ続けるばかりですか?先程までの威勢の良さはどうしたのです?』

 

 

ディエンド『ハハッ、痛いとこを突くねぇ。けど、君達の厄介な能力は分かりきってるんだ。わざわざ正面から戦わなくとも勝つ方法があるのなら、そっちの方が効率的じゃないかい?』

 

 

センチュリオR『…………。成る程。本体が破壊されるまでの時間稼ぎのつもりなのですね。確かに利口な戦術に思われますが──』

 

 

そう言って、センチュリオRの手に握られるブレード・ルミナリウムがナノマシンの変質で大型銃のランチャー・ジェミナスに切り替わり、ディエンドに銃口が向けられた。

 

 

センチュリオR『そちらの都合にわざわざ付き合う義理もありません。即刻、決着を付けさせて頂きます』

 

 

―ズドドドドドドドォオオンッッ!!!!!―

 

 

ディエンド『チッ……!』

 

 

ランチャー・ジェミナスから容赦なく撃ち出される実弾とビームの嵐をその場から飛び退く事で避け、ディエンドは地面を転がって受け身を取りつつ、身を起こすと共にセンチュリオRにディエンドライバーを発砲する。

 

 

が、苦し紛れに放たれた銃弾はセンチュリオRに届く前に彼女を守る障壁、『レルムD』による強固なバリアで虚しくも弾かれてしまい、ディエンドは顔を僅かに背けて舌打ちしてしまう。

 

 

ディエンド『(やっぱりこっちの生半可な技は通じないか……。下手に策も無しに追い詰めれば更に強くなられてこっちが不利になる。さて、どうするかな……)』

 

 

センチュリオR『反撃は今のでおしまいでしょうか?では、次はこちらから──』

 

 

『──いや。まだ俺のターンが残ってるよ』

 

 

センチュリオR『……!』

 

 

ダダァンッ!と、側面から実弾と非実体弾の二種類がセンチュリオRのレルムDに撃ち込まれた。

 

 

ダメージ自体はないが、思わぬ不意打ちに内心動揺しつつもセンチュリオRが今の攻撃が飛来してきた方を向くと、其処には二連装ライフルであるツイン・ラアムライフルを片手にセンチュリオRに銃口を向けたまま、ディエンドの傍まで歩み寄る海斗が変身するベルグバウの姿があった。

 

 

ディエンド『君は……』

 

 

ベルグバウ『俺の事は気にしないで下さい。今は一先ず、彼女を止める事を優先しましょう』

 

 

センチュリオR『…………(データ照合にはない戦士……今の攻撃はレルムDを突破する程の威力ではありませんでしたが、もしも今のが最大出力だった場合にはどうなっていたか……)』

 

 

照合するデータがない敵を前に、センチュリオRはベルグバウを警戒して右手のランチャー・ジェミナスをブレード・ルミナリウムに変質させながら警戒を強めていく。

 

 

そんな彼女の反応から、ベルグバウの参戦は向こうにとっても予想外なのだと察したディエンドは仮面の下でほくそ笑み、ベルグバウの隣に徐に並んだ。

 

 

ディエンド『誰だか知らないが、どうやら君はあちらからしても未知の存在のようだ。こういうのは好きじゃないが、彼女を倒すのに少し手を借りさせてもらうよ』

 

 

ベルグバウ『え……あっ、は、はい……!』

 

 

ディエンドからの協力の申し出に意外そうに頷くベルグバウ。そんな反応も他所に、ディエンドは左腰のカードホルダーから三枚のカードを取り出し、それぞれをディエンドライバーへと装填しスライドさせた。

 

 

ディエンド『天使が相手なら、天の道を総じて司るなんて奴とその取り巻きでちょうどいい』

 

 

『KAMENRIDE:KABUTO!GATACK!KICK HOPPER!』

 

 

鼻を軽く慣らしながら電子音声が立て続けに鳴り響くディエンドライバーを突き付けて引き金を引くと、センチュリオRの周りに無数の残像が交錯して三人の仮面ライダー……カブト、ガタック、キックホッパーとなって取り囲み、三方から一斉にセンチュリオRに襲い掛かった。

 

 

カブト『フッ……!つあァッ!』

 

 

ガタック『オオリャアッ!』

 

 

キックホッパー『ハァアアッ……!!』

 

 

センチュリオR『っ、鬱陶しい……しかし、この程度の相手で私の相手が務まる筈が──』

 

 

ベルグバウ『ロック・オフ……!ガン・スレイヴ!いけ!』

 

 

センチュリオR『!?―ズギャギャギャギャギャァアンッ!!―くっ……!』

 

 

立ち代わりで繰り出されるカブト達の拳や蹴りをブレード・ルミナリウムで捌きつつ、即座に反撃するセンチュリオR。

 

 

だがその隙にベルグバウが脊椎部に沿って搭載されている四基の羽の付いた砲台のような武装……遠隔誘導兵器のガン・スレイヴを起動して一斉に放ち、センチュリオRの周りを縦横無尽に翔け巡りながらカブト達の援護射撃を行っていく。

 

 

それら全ての攻撃もレルムDの防御力の前では軒並み弾かれはするものの、カブト達と共に休む間も与えまいと猛攻を仕掛けられては流石に集中力が散漫させられてしまい、ガタックとキックホッパーの拳と蹴りを受け流しながらもその仮面の下では僅かに苦い表情が浮かび上がりつつある。

 

 

その隙にディエンドは新たなカードを取り出し、ディエンドライバーに装填して銃身下部をスライドさせた。

 

 

『ATTACKRIDE:CROSS ATTAC!』

 

 

『『One!two!three!』』

 

 

キックホッパー『ライダージャンプ……!』

 

 

『Rider Jump!』

 

 

ディエンドライバーの音声と共に、カブト達はそれぞれの腰のゼクターを操作していき、ほぼ同時に一斉に空へ跳び上がっていく彼等を前に、センチュリオRは悠然と佇んだままレルムDを静かに展開する。

 

 

そしてカブト達はセンチュリオRに正面から飛び掛かりながら再度ゼクターを展開し、激しい雷光を纏う飛び蹴りをセンチュリオRに向けてタイミングを合わせて放った。

 

 

カブト&ガタック&キックホッパー『『『ライダーキックッ!』』』

 

 

『『『Rider Kick!』』』

 

 

―ドゴォオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!―

 

 

センチュリオR『無駄です。その程度の威力を束ねたところで、私の障壁には及ばな……』

 

 

『FINALATTACKRIDE:DI·DI·DI·DI-END!』

 

 

センチュリオR『……!?』

 

 

鉄壁のレルムDに叩き込まれるカブト達のトリプルライダーキックを前に焦り一つ浮かべず、涼しい顔でその様子を見上げていたセンチュリオRの耳に再度電子音声が届く。

 

 

思わず見れば、其処にはカブト達の背後からディメンションフィールドを形成してディエンドライバーの銃口を突き付ける、ディエンドの悠々と佇む姿があった。

 

 

ディエンド『ならもう一つ。オマケに追加だ』

 

 

―バシュウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーゥゥゥゥッッ!!!!―

 

 

センチュリオR『っ……!』

 

 

トリガーが引かれたディエンドライバーの銃口からディメンションシュートが放たれる。砲撃はそのままカブト達を吸収しながらトリプルライダーキックが叩き込まれていたレルムDの一箇所に撃ち込まれていき、僅かな拮抗の末に、レルムDの正面一角が粉々に破裂して穴が開いた。

 

 

センチュリオR『(まさか、そんな……?!いえっ、しかしまだ修正可能な──)』

 

 

想定外の自体に内心一瞬慄きを覚えるが、すぐさま破壊されたレルムDの展開を取り消し、動揺する気を落ち着けようとするあまり思わず後方へと飛び退くセンチュリオR。

 

 

──しかしそんな彼女の前に、一瞬でゼロ距離まで詰めたベルグバウが両肩後部から展開した砲身をセンチュリオRの腹部に突き付けた。

 

 

センチュリオR『?!しま──!』

 

 

ベルグバウ『エメト・アッシャー……!シュートォッ!!』

 

 

腹に突き付けられる砲身を見て反射的にブレード・ルミナリウムを振りかざしたセンチュリオRより先に、砲身から撃ち出されたエネルギー砲撃がセンチュリオRの腹部を貫きながら吹っ飛ばして遥か後方の建物の壁に思い切り叩き付けられるだけでなく、そのまま壁を突き破って瓦礫に埋もれながら倒れ込んでしまった。

 

 

センチュリオR『ぐ、っ……!(ダメージは……甚大……!しかしこの程度の損傷、ナノマシンですぐに修復を……!』

 

 

―ズギャアァンッ!!―

 

 

センチュリオR『ぐう?!』

 

 

激痛に苦しみながらも、冷静に自身の損傷ダメージを確認して自己修復を行おうとしたセンチュリオRの仮面に一発の銃弾が撃ち込まれた。

 

 

仮面の防御性のおかげで頭を貫通こそしなかったものの、衝撃で頭を大きく後ろへ仰け反らせたセンチュリオRは一瞬視界が何度か点滅しながらも何とか前を向くと、其処にはセンチュリオRが突き破った穴をディエンドライバーの銃口を突き付けたまま悠然の足取りで潜り抜けてくるディエンドの姿が見えた。

 

 

センチュリオR『海道…大輝っ……!』

 

 

ディエンド『俺が弱ってる相手に容赦する人間かと思っているなら大間違いだ。特に君達の危険性は以前の戦いで死に掛けたほど思い知ったんでね。悪いがトドメを刺させてもらうよ』

 

 

ベルグバウ『──待ってください!とう……海道大輝さん!』

 

 

今度こそセンチュリオRに引導を与えようとしたディエンドだったが、何故か其処へ後から追ってきたベルグバウが横からディエンドの腕を押さえ付けてしまう。

 

 

ディエンド『ッ!何のつもりだ!』

 

 

ベルグバウ『すみません……!ですがこれには訳があって、彼女を此処で死なせる訳にはいかないんです!』

 

 

ディエンド『はあ!?急に何を言い出すんだ!彼女たちマシンチャイルドが持つナノマシンには、DG細胞が元になってる!そこに加えてニュータイプにガンダムファイター、コーディネイターにSEEDの遺伝子を持った強化人間なんて馬鹿みたいな存在だ!今やらなければ確実にこっちが死ぬぞ?!』

 

 

ベルグバウ『分かっています!分かってはいますが、彼女は、その……!(まずいっ。未来での彼女と零さん(・・・・・・)の関係をこのタイミングで父さんに話すなんて出来る訳がないしっ、一体どうやって説得を……!』

 

 

自分が息子である事を伏せて、未来からきた存在である事だけでも話すか?

 

 

いや、父の性格を考えると余計な情報を与えたら、返っていらぬトラブルを起こして零達にも迷惑が掛かるかもしれない。

 

 

父がそういう気難しいトラブルメーカーであった事は未来で母からも昔から聞かされて来ているので、どうにか必死に別の説得方法をこの場で考えるベルグバウだが、その隙にセンチュリオRが傷を完治して起き上がってしまった。

 

 

センチュリオR『自己修復、完了……。先程の意趣返しです。貴方々にも風穴を開けて差し上げましょう』

 

 

ベルグバウ『し、しまった……!』

 

 

ディエンド『クッ……!退け!』

 

 

完全復活したセンチュリオRを前にしてベルグバウの腕を乱暴に振り払い、ディエンドは再びセンチュリオRに躊躇なくディエンドライバーを発砲する。

 

 

だが、再度展開されたレルムDの強固な防御力を前にして銃弾はやはり意味を成さず、少しずつ迫りながらブレード・ルミナリウムを形成するセンチュリオRからジリジリと内心焦りを浮かべて後退りしていくディエンドとベルグバウだが、其処へ……

 

 

ディスパー『──そーらよっとぉおッ!!』

 

 

―ガギィイイイインッ!!―

 

 

センチュリオR『!』

 

 

ベルグバウ『あ…!映紀さん!』

 

 

ディエンドとベルグバウの間を一瞬で駆け抜け、ディスパーがそのままセンチュリオRに真正面からディスパランサーの刺突を叩き込んだ。

 

 

ただやはり、ディスパランサーの槍先はレルムDに阻まれて通じずバチバチと槍先と障壁の間で拮抗の火花を散らしているが、ディスパーは構わず、後ろの二人に大声で呼び掛けた。

 

 

ディスパー『コイツは俺様に任せな!テメーらはさっさとあの馬鹿デカイ時計の元に向かえ!』

 

 

ベルグバウ『いや、でも……!』

 

 

ディエンド『そーかい。なら此処は、君に任せるよ』

 

 

『ATTACKRIDE:INVISIBLE!』

 

 

ディスパーの『此処は俺に任せて先に行け!』的なお約束の台詞に特に躊躇う素振りすらなく、ディエンドは新たにカードを装填したドライバーの引き金を引き、電子音声と共に無数の残像と化して何処かへ姿を消してしまった。

 

 

ベルグバウ『ちょ、待っ──!ああ、もうっ!映紀さん、すみません!こんな時に図々しいお願いなんですが、どうかその人は倒さないでおいて下さい!』

 

 

ディスパー『あん?なんだ、訳ありか?』

 

 

ベルグバウ『はい!事情説明はまた今度に!此処はお任せします!』

 

 

そう言いながら会釈すると、ベルグバウはこの場をディスパーに任せ、ディエンドの後を追い掛けて建物内から脱出する。

 

 

そしてその様子を見届けた後、ディスパーはセンチュリオRから距離を離しながらディスパランサーの切っ先を彼女に向けて問い掛けた。

 

 

ディスパー『だってよ。何だかよく知らねーが、お前に死なれるとアイツが困るらしい。何か心当たりあっか?』

 

 

センチュリオR『ありません。そもそも彼とは初対面です』

 

 

ディスパー『だよなー……まあいいか。とにかくテメーの足止めが俺様の役目だ。任された以上、最後まで突き通すのがストレートな男ってもんよお!!』

 

 

センチュリオR『(……暑苦しい……)』

 

 

あまりにもデカイ声が建物内で反響して脳にまで響き、思わず耳を塞ぎたくなるのを堪えるセンチュリオRの心境など露知らず、ディスパーは左腰のカードホルダーから一枚のカードを取り出す。

 

 

ディスパー『見たところテメーも天使なんだろ?ならコイツだ!』

 

 

『HERORIDE:GOSEI KNIGHT!』

 

 

カードを装填したディスパランサーを荒々しく振り回す勢いでスロットをスライドさせ、電子音声と共にディスパーの姿が変化するが、なんとその姿は銀色に輝く巨大な獅子の頭を模した巨大メカとなり、更に其処から人型へと変形していく。

 

 

完全に等身大の人型形態に変形を終えたその姿は、頭部の側面に金色のライオンの横顔が描かれ、緑色の瞳の獅子の顔を模した胸部が特に目を引く銀と黒のツートンカラーの銀色の騎士……天装戦隊ゴセイジャーの追加戦士である『ゴセイナイト』にヒーローライドしたディスパーは、刀身が真紅に光輝くゴセイナイトの専用武器・レオンレイザーソードを手にして叫ぶ。

 

 

Dゴセイナイト『地球(ほし)を浄める宿命の騎士、ゴセイナイト!こっからは俺様のターンだぜぇええっ!!』

 

 

センチュリオR『……早急にその口を黙らせます。貴方の声は特に不快ですので』

 

 

アレンジを加えたゴセイナイトの決め台詞を叫びつつ、Dゴセイナイトはレオンレイザーソードを振りかざしながらセンチュリオRに突っ込んでいく。

 

 

一方でセンチュリオRは先程から更に嫌悪感を顕わにしてブレード・ルミナリウムを手に、真正面から斬り掛かってきたDゴセイナイトとすれ違い様に切り結び、振り向き様に真紅の刃と純白の刃を衝突させて互いに睨み合いながら全力で鍔迫り合っていくのだった。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。