仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT 作:風人Ⅱ
零「クロノっ……おまえ、急に現れるなり何をっ──!」
「クロノ!!」
久方ぶりの再会かと思いきや、出会い頭にいきなり殴り付けられて困惑と驚愕、そして後から押し寄せてきた怒りから身を起こそうとした零の耳に、またしても聞き慣れた声が届く。すると、堂々と佇むクロノの後ろから突然ユーノが慌てて飛び出し零の元に駆け寄ってきた。
零「ユーノ?!」
ユーノ「すまない零、大丈夫かい?!……クロノっ。あれだけ手を出すのは無しにしておこうって事前に念を押してただろう!?」
クロノ「約束を反故にした事は謝る。……が、こんな体たらくを前にしては、手を出すなという方が無理な話だ」
零「はあ……?!」
訳も分からず喧嘩腰に出られて思わず喰って掛かるように立ち上がる零だが、クロノはそんな零の発する圧にも臆する様子は微塵もなく、未だ怒りが収まらない目付きで零を逆に睨み返す。
クロノ「僕からすればまだまだ寧ろ、殴り足りないぐらいだ。それでもあの一発だけで済ませたのは、彼女の義兄として、君がフェイトに要らぬ傷を与えたケジメを付けるが為だ」
零「ッ……それ、は……」
ユーノ「それは、まぁ、気持ちは分からなくもないけれどさ……でもだからって、流石に有無も言わさずなんてのは……」
クロノ「……ああ。フェイトと君との間にあった溝も解決したと聞かされている。その件に関しては僕もこれ以上言う事はない。……その上で、何故僕が君にまだ怒っているのか、分かるか?」
零「…………さあな。お前の義妹を散々傷付けた最低な男に、いい加減愛想が尽きたからじゃないか?」
クロノ「っ、だから……そういうところを言ってるんだっ!!」
戯けるように両手を広げて笑う零に、クロノが怒髪衝天の勢いのままに彼の胸ぐらにいきなり掴み掛かった。
そんないつもの落ち着き払った彼らしくもない様子に掴み掛かられた側の零も思わず目を丸くし、ユーノも「クロノ!!」と慌てて二人の間に入って零の胸ぐらからクロノの腕を無理矢理離させようとするも、クロノは一歩も引くつもりはなく、零の目をまっすぐに至近距離から睨み付ける。
クロノ「そうやって自分を蔑ろにするのは君の最も悪い癖だ!!昔っからそうだった!!なのは達の事も、僕やユーノを庇ったりしてた時もずっと!!そんな生き方を続けてきたせいで、君は今こんなにも傷だらけになっているんだぞ?!なのに今度はなんだ、世界を破壊した罪を償う為に自分の命を捧げるっ?ふざけるのも大概にしておけよ!!君は僕達から、君という
零「──────」
ユーノ「クロノ……」
あまりにも強く、激しい感情の波を正面からぶつけられた零は言葉を失い、明らかに動揺して瞳を揺らしている。
そんなクロノの激情を間近で目の当たりにしたユーノも切なげに眉を顰める中、心の思うがままに言葉を吐き出したクロノは興奮を落ち着けようと口で呼吸を何度も繰り返し、力なく零の胸ぐらから手を離して二人に背を向けていく。
クロノ「すまん……わかっているさ……君が大変な時、傍にいてやれなかった癖にどの口でって、それも分かってるっ……だけど、それでも……」
声がだんだんと小さくなるに連れ、クロノが背中が哀愁を漂わせながら丸まっていく。
クロノ「ディケイドだとか……世界の破壊者だとか、イレイザーだなんてそんなのはどうだっていい……僕はただ、
零「……クロノ……」
顔は見えないが、心做しか声が震えてるようにも聞こえるクロノからの本音に、殴られた頬の痛みよりも胸を締め付ける痛みが勝る。罪悪感を覚えるそんな零の頬に、ユーノが横からソッと取り出したハンカチを当てていく。
零「!ユーノ……?」
ユーノ「僕もクロノほど直情的ではないけれど、気持ちは痛いほど分かるつもりだし、大方は一緒かな。……これだけ長く友達をやってきたのに、何の相談も弱音も吐いてくれないとか、淋しいじゃないか」
零「………………驚いた……まさか、お前達に其処まで好かれてるとは思わなんだ……」
クロノ「君が相変わらず、超が幾つも足りない程の鈍感野郎なだけだっ。もう十年以上も友達をやってきているのに、君の身に何かある度にこっちの胃の痛みがどれほど酷いモノになってたかなんて気付きもしてなかっただろっ」
零「……そうか……悪かった……ありがとう……クロノ、ユーノ……お前達にまで気を遣わせちまって……」
ユーノから受け取ったハンカチを頬に当てたまま、改めて二人に申し訳なさそうに謝罪する零。ただその表情はやはり何処か晴れず、二人の親友を前にしてなのは達にすら言えなかった弱音を吐き出していく。
零「けれど正直、俺は俺自身の力を信じ切れていないんだ……今は未来からきたって奴のくれた輝石のおかげで、俺の中のイレイザーを抑え込めていられるらしいが……何処までそれが通じるのかさえ未知数だ……だからもし、俺が俺でなくなって、またなのは達を傷付けようとした暁には、俺ごと──」
クロノ「生かしたまま、絶対に止めるぞ。必ずな」
ユーノ「だね。その方法を探る為に君達とは別行動を取ってる訳だし、彼女達の力を借りようとこうして迎えに来た訳なんだから」
零「わりと真面目な頼みをしている最中に遮るなよっ。……ってか待て、迎え?誰を──」
「私の事です」
怪訝な顔で二人に疑問をぶつけようとした所で、写真館の入り口の方から不意に声がした。
三人が振り返ると、其処には何やら旅仕立てのような姿をしたカリムと、そんな彼女と同様の格好をしたシャッハが入り口から出てくる姿があった。
零「カリム?それにシャッハまで……?その格好は一体……」
ユーノ「実は僕達は今、君の持つその因子に関しての手掛かりを調べててね。ただその調査が難航してて、人手が欲しいってなってたところなんだ。そんな訳で……」
カリム「私にお声が掛かった、という事です。どうやら彼等が調べる文献などには高度な古代ベルカ式文字で描かれたモノも含まれているそうなので、その解析のお手伝いを出来るなら、と」
シャッハ「私はそんな騎士カリムの護衛ですね。御二方の事は信頼していますが、聞く限りのところ、お二人を連れて旅している方とやらがかなりの自由人らしいので、それがわりと気掛かりと言いますか……」
「──えー。ひどいなー。私ってそんなに皆のこと振り回しているように見えるかい?」
溜め息混じりのシャッハの声に被さるように、わざとらしく傷付いたような演技の軽薄な声がした。
一行が振り返ると、写真館の門の前でヒラヒラとこちらに手を振りながら、のほほんとした顔で笑うハルの姿がいつの間にか其処にあり、零達の元へ近付いていく。
零「先輩……」
ハル「急に色々とすまないね、零君。私はあんまりミッドとかベルカの知識に其処まで知見が広い訳じゃないから、どうしてもその手の専門家の力が借りたくてね。二人に頼み込んで、私達に同行してくれないかって裏で頼み込んでたんだ」
ごめんよーと、わりと軽めに頭を掻きながら謝罪する零。一方の零は突然の急展開に未だ追い付かず思わずカリム達を見ると、カリムは自身の胸に手を当てて、零の目を見つめ返しながら小さく頷く。
カリム「私も急な誘いに驚きはしました。ですが、今回の一件を経て思ったのです。このまま魔法も使えぬまま、ただ写真館で貴方達が戦って帰ってくるのを燻って待つよりも、自分に出来る範囲で貴方達の助けになりたいと。……特に貴方の中の因子を含め、貴方が拾われた際に手にしてたというインテリジェンスデバイスの事も個人的には気になっていまして」
零「……アルティの事が?」
今は物言わぬただのペンダントと化してる己のデバイスを取り出してみせると、カリムは再度頷いてハルの方を見る。
ハル「私達の見解だけど、君の失われた過去の中でもそのデバイスは何かしら特別なモノなんじゃないかって思ってるんだ。クロノ君達の話じゃ過去に何度か調べても不審な点はなかったそうだが……」
クロノ「それも今思うと、アルテスタ側が何かしらの偽装工作を行っていた疑惑も出てきてな。或いは、僕達の世界の技術力でさえ解析出来ない程の秘密が彼女には秘められているのか……。平行世界を旅する中で、それらに関しても調べるつもりでいる」
零「それは……いや、正直有り難い話ではあるが、何もお前達が其処までする事は……」
自分の因子からアルティの事まで、自分の過去について改めて調査に申し出るというクロノ達に申し訳なさが勝って思わず口をついて出そうになった言葉を、ハルが零の口に人差し指を当てて止め、そのまま零の頭の上にポンッと手を乗せた。
ハル「これは私達が興味本位から好き好んでやってる事だ。君が気に病む事などなに一つない。……それに、君は皆や世界を必死に守ろうとしてるんだ。なら私達は、そんな君を守る側になったって別に構わないだろ?」
零「…………」
クシャクシャクシャと、若干髪が乱れるほど零の頭を撫でて快活に笑うハル。一瞬驚く零だが、されるがままに頭を撫でられる内に段々と感極まり、何かが込み上げてきそうになって静かに項垂れていく。
そしてハルはそんな零の頭から手を離すと、グーッと両手の指を絡めた腕を上に背筋を伸ばしながら、そのまま写真館の入り口に向かって歩き出した。
ハル「んさて!カリム君達の事を説明するついでに、なのは君達にも挨拶をしてこようかな。当分は暫しの別れになるだろうしね」
零「……また、会えるのか?」
ユーノ「勿論。というか、これからはちょくちょく顔も出しにくるつもりだから、あまり今生の別れみたいな雰囲気を出さなくたっていいよっ」
クロノ「それに、どうせまた君の事だからアレコレ無駄に悩みを抱えたりするかも分からないからな。たまに様子見にでも来ないと、放っておけばまた女性関連の悩みでグチグチしているかもしれないだろうし」
零「…………元の世界じゃ勝手に合コンをセッティングして俺達を巻き込んでくれた癖に偉そうな……」
クロノ「だからアレは出資者への接待だと何度も言ってるだろ!?いつまで引っ張るつもりなんだその話っ!」
不貞腐れた顔でボソッと、未だに根に持ってる過去話を持ち出してくる零にクロノがガー!と喰って掛かる。
そんなやり取りにユーノも当時の記憶を思い出したのか頭を抑えて溜め息を吐き、カリムとシャッハも可笑しそうに笑ったり呆れたりしつつ、ハルの後を追い掛けて写真館の中に入っていくのだった。
◇◇◇
そして、今現在……
なのは「──零君?どうかした?ボーッとしたりして」
零「……うん?ああいや……そういえば先輩達は、今頃何処で何をやってんだろうなってふと思い出してな」
なのは「あー……まあうん。多分今頃楽しそうにやってるんじゃないかなって思うよ。ほら」
零「?」
なんとも言えない微妙そうな顔でなのはが取り出して見せたのは、自分が持ってるスマホの画面。
其処には天満ファミリーが運営するナノナノ動画にアップされている動画の中に、何処かの異世界の遺跡にて数々の罠から死にものぐるいで逃げまくるクロノ達と、そんな彼らを背景に画面に向かってウィンクしてサムズアップまでしてるハルの楽しそうな顔が映ったサムネが見られた。
零「……案外スペクタクルな冒険やってんだな、アイツら……」
なのは「にゃはは……まあ、こうやって近況が見られる分には心配いらないんじゃない?先輩達も楽しそうだし」
零「……だな。無駄に心配するだけ、こっちの気が削がれるだけになりそうだ」
いつもの憎まれ口を叩きつつ、零はその場をなのは達に任せて一階へと降りていき、撮影スタジオスペース内に足を踏み入れる。
其処にはヴィヴィオとチンク達がキッチン組をメインに朝食の皿などを手慣れた様子で片付ける姿があり、その中にはエプロン姿のセッテの姿もあった。
セッテ「……!零、どうでしたか?御三方の様子は」
零「とりあえず目立った問題はなさそうだ。介護の方も木ノ花の力のおかげで大体の事は一瞬で終わるしな……後は目を覚ますのを待つだけって所だ」
セッテ「そうでしたか……。それは良かった」
零「ああ……そういうお前こそ、どうなんだ?」
セッテ「え……」
?と、いきなりの質問に頭の上に疑問符を浮かべながら小首を傾げるセッテ。そんな彼女に、零は僅かに視線を落として若干おずおずとした口調で話の続きを語る。
零「この間の戦い、トーレとは話せたんだろう。……大丈夫なのか?」
セッテ「……ええ。決着が先延ばしになったのは残念でしたが、今私が伝えたいと思ってた事はしっかりと伝え切れたと思うので。今は逆に、とても清々しい気分です」
零「…………。そうか」
何処か吹っ切れたような、清々しい顔で部屋の窓から差し込む光を晴れやかな表情で見上げるセッテの横顔を見て、内心安堵しつつ零は静かに微笑む。
とそんな時、キッチンの方から何やら慌ただしい騒音が響き、何事かとその場に揃う全員が一斉に目を向けると、キッチンの方から何やら必死なキバーラと彼女を追い掛ける映紀に、更に映紀を追い掛ける海斗までもが飛び出してきた。
映紀「待ちやがれこの白コウモリ!!」
キバーラ「いやああー!!何よしつっこいわねぇ!!ちょっとばかし血を吸おうとしただけでそんなに怒る事ないでしょーっ!?」
映紀「それが問題だっつってんだよぉ!!反省する気がねえんならそこに直りやがれ!ミキサーに野菜ごと掛けてジュースにしてやらァー!!」
キバーラ「いやああああ!!美味しく頂かれちゃうううう!!」
海斗「ちょっ、お願いですからこれ以上騒がないで下さいって!!」
零「……何やってんだ、お前ら」
海斗「!れ、零さん!よかった……!てっきりこのまま会えずに出発するハメにかるかと!」
セッテ「……出発?」
ギャーギャー!と後ろで騒いでいる映紀とキバーラを尻目に、歩み寄ってきた海斗の元へ他のメンバーも続々集まってくると、海斗は頷きながら零の顔を見上げていく。
海斗「この時代でやるべき事は果たせたので、俺もこれから未来へ一旦帰ろうと思ってるんです。その後タイムマシーンの往復分のエネルギーが溜まったら、今から十数年後の零さん達の未来に向かって、もし大変な事に巻き込まれていたら助けになろうと思って」
零「……それは助かるが……いいのか?お前の未来じゃ、まだ人造人間達が暴れてるって聞いたが……」
海斗「ええ。ですからその対抗策を見つける為にも、俺も尽力を尽くしたいと思います。……もしあっちの未来で、まだ俺の事を覚えていてくれたら、その時は俺も仲間に加えてもらってもいいですか……?」
ノーヴェ「?もらっても、って何だよ?もうすっかり仲間なんじゃねーのか?」
チンク「ああ。私もその認識のつもりだったんだがな……」
何を今更?と言わんばかりに首を傾げるチンク達。その反応を予測していなかったのか、意外そうな顔で呆気に取られる海斗に対し、零も腰に手を当てて小さく微笑み返す。
零「そういう訳だ。お前には返し切れない恩もある。ここから先の未来、そいつを返せる機会があるのなら、幾らだって手を貸すぞ」
海斗「……ありがとうございます。その言葉を聞けただけでも、希望が見えてきました」
そう言って、零達に向けて姿勢を正して頭を下げる海斗。映紀はキバーラとしっちゃかめっちゃかになりつつも、その様子を視界の端に捉えて首を傾げた。
映紀「なんだ?話は終わったのか?」
海斗「ええ。これから出発しようかと」
映紀「そか。んじゃまあ、俺様も一緒に出てくついでに見送りしてやるよ。拾った責任は最後まで果たさなきゃだしな」
海斗「だからそういうっ……はあ、もういいですっ」
もう諦めまたしたと溜め息を吐き出すと、海斗は映紀と共に撮影スタジオの出入り口の方へと足を進め、踵を返し、一同に改めて頭を下げた。
海斗「色々と、ありがとうございました!いずれまた未来で!」
映紀「んじゃあまたなー。またどっかの世界で鉢会うかもしんねーし、そん時は特別に俺様の育てた野菜を食わしてやんよ!」
じゃなーと軽い挨拶と共に、先に部屋を後にした海斗を追い掛けて、映紀もディスパランサーを肩に背負いながら写真館から出ていった。其処へ入れ替わりに暗室から戻ってきた栄次郎が零の元へ歩み寄り、一枚の写真を見せていく。
栄次郎「出来たよ零君。ほら、今回の写真!」
そう言って栄次郎が見せるのは相変わらずのピンボケた写真の中で、雷達の上に雷牙の横顔が映り込んでいるという不思議な一枚だった。
栄次郎の手からその一枚を受け取った零が何処か満足げな笑みを浮かべ、チンク達もその写真を一緒に眺めて「おー」と感慨深そうに関心の声を揃えた直後、皆の背後の背景ロールが突然前触れも無しに新たなスクリーンを降ろし、発光し始めた。
ウェンディ「んのぉお!?ビックリしたぁ!急に切り替わるのいつ見ても心臓に悪いから止めて欲しいっス……!」
オットー「不意打ちで現れる時もあるしね……というかこれ、どういう絵だろ……?」
ヴィヴィオ「んー?なになにー?なにかあったのー?」
ひょこっと、キッチンで洗い物の手伝いをしていたヴィヴィオが先程からの騒ぎが気になり、顔だけを出して零達と共に背景ロールに目を向けていく。
其処には深い森の中、三つ巴の紋様が入った太鼓だけが置かれているという不思議な絵が描かれていた。
◇◆◇
そして、次の世界の何処かの森の中。
吹き荒れる風で木の葉が舞い散る中、森の中に一人佇み、空を見上げる鳴滝の姿があった。
鳴滝「残る世界は……あと1つになってしまった。だがディケイド……そこがお前の死に場所となる」
意味深な言葉と共に、その手にいつの間にか握られた変身音叉を指で慣らし、額に翳していく鳴滝。
──その様子を、樹上から静かに見下ろす一人の鬼のライダーの姿があった。
◆◇◆
―???の世界―
スカリエッティ一味が拠点とするアジト内部。
雷牙の世界からクアットロを連れて帰還したトーレは今現在、不気味な緑色の液体で満たされた培養ポットがそこら中に並ぶ異様な光景が広がる研究室の一角にて、ウーノと対面して今回の件の報告を行っていた。
ウーノ「──なるほど。ロストのお二方とルーテシアお嬢様は向こうに捕獲された上、No.Φは現在再起不能状態。クアットロは与えられたメモリの力を過信し過ぎたが故に敗北し、暫しの治療と静養が必要になる程の満身創痍ですか。……戦力の補強という話だったハズですが、まさか逆に今以上の過失になるとは思いませんでしたね」
トーレ「形式上とはいえ、同盟関係だったインスペクターとも今は音信不通だ。向こうでも何かあったか。それとも土壇場でのクアットロの凶行で巻き添えを食らいかけた事で見限られたか……いずれにせよ、現状としてまともに戦えるのは私と、残ったレジェンドルガ達ぐらいしかいないだろう」
ウーノ「そのようですね……はあ……怪人化による凶暴性が増すリスク……ドライバーを介してでならと甘く見積っていたのが仇になるとは。もっと実験観察を続けるべきでした。そうすれば少なくとも、今よりも被害を抑える手段は幾らでもあったでしょうに……」
トーレ「過ぎた事を後悔しても仕方がない。それより、私から一つ提案がある」
ウーノ「……珍しいですね、貴方からそのように提案を出して下さるなんて……お聞かせ願いますか?」
ロストとガリュウと二人の仮面ライダーを失い、クアットロやΦは暫しの治療静養で動けない今、少しでも今の現状を良くする案が欲しい。
質問を投げ掛けるウーノに対し、トーレは腰に手を添えて淡々とした口調で口を開いた。
トーレ「先の戦いでインスペクター以外と同盟を組んだ、あの天使ライダー達。あれらは個々の数に限りがなく、戦力もそこいらのライダーよりも高性能の戦闘力を有していた。こちらが立て直せるまでの間、あのイレイザー達から連中を借りて当分の間の代替戦力とする……というのはどうだ?」
ウーノ「……例のレギオンですか……悪くない案だと思いますが、彼女達も断罪の神々等の足止めだけでも相当戦力を削られてる筈です。果たしてこちらの依頼に応えて頂けるか……」
トーレ「そうかもしれないな……では、一人だけでもこちらに派遣してもらえないか、頼む事は出来ないか?名は確か……」
顎に手を添え、暫しの思考の末に記憶を掘り起こしたトーレは徐に顔を上げて、その名を口にする。
トーレ「ノーマ・レギオ、だったか……奴をディケイド達に嗾けて、連中の戦力を少しでも削らせられないか試す。仮にそれが叶わなかったとしても、こちらの戦力が減退する訳ではないのだから、やってみる価値はある筈だ」
ウーノ「……なるほど……分かりました。彼らにもう一度コンタクトを試みてみましょう。後の処理は私がしておくので、貴方は先に休んでおいて下さい」
トーレ「……そうさせてもらう」
電子コンソールを操作し始めるウーノに短く答えて、トーレは徐に研究室を後にしていく。
そして自分に宛てがわれた自室に向かう途中でふと足を止め、トーレの脳裏に先のセッテとのやり取りが自然と思い起こされてゆく。
―見付けたのです。私も。チンク姉様達のように、守りたいと想える居場所を。こんな私を、何の隔てもなく受け入れて下さった方々を―
トーレ「……奴を変えたモノ、か……」
口から漏れ出た声は誰に向けられたものでもない。声はただ虚しく虚空へと消え去っていき、何処か疲れ切ってるような眼差しで廊下の天井を仰ぎ見、疲労した身体を引きずるようにして自分の部屋へと戻っていくのであった。
雷牙の世界 END
オリジナルライダー&オリジナルキャラ解説
仮面ライダー
変身者:木ノ花之咲耶姫
解説:大輝が仮面ライダー鎧武の世界で盗んできた戦極ドライバーと、正式採用を見送られたプロトタイプ型のロックシードを持ちいて姫が変身する仮面ライダー。
基本的な外見は戦国武将の兜をモチーフにしたようなパルプアイと、鎧武と斬月の中間に近いデザインの銀と桃色の仮面が纏われており、袴を連想させる銀のコートを靡かせる銀色のアンダースーツと、左腰には鎧武や斬月と同じ無双セイバーが装備されている。
仮面ライダー天神・ピーチアームズ
『ソイヤッ!』
『PEACH ARMS!』
『豪華☆絢爛!』
解説:天神の基本フォームに位置する形態。
一応は仮面ライダーマリカのアイテムであるピーチエナジーロックシードのプロトタイプとも呼べる品物だが、どうやら本来の姿形とは違うべく、大輝が何処ぞの人形の手を借りてオレンジアームズに近い形に改造を施してもらったらしい。
複眼の色は薄桃色。オレンジアームズとピーチエナジーアームズの中間に近いデザインの桃の果実をモチーフにした桜色の和風の鎧を纏い、専用装備である桜色の刀身をした長刀・桜雪と無双セイバーの両方を使って戦い、更に鎧武のように二つの武器を連結させて無双セイバー・ナギナタモードも使用出来る。
必殺技は無双セイバー・ナギナタモードから繰り出す『ナギナタ無双スライサー』や、戦極ドライバーのカッティングブレードで一回倒して『ピーチスカッシュ』から発動する『無頼キック』など、基本的には鎧武と同様。
仮面ライダー天神・スターフルーツアームズ
『ソイヤッ!』
『STAR FRUIT ARMS!』
『Star☆of☆The☆Gunman☆』
解説:天神のアームズチェンジの一つであり、開発者から没にされたモノを人形が勝手に改造して使える形にまで仕上げたスターフルーツロックシードを使用して変身する。
複眼の色は黄色。頭部とボディには星の意匠が所々に施されており、何処となく仮面ライダーエグゼイド・ムテキゲーマーの上半身に近い形状をした金色に近い黄色の鎧を纏っている。
専用武器は仮面ライダーゴーストの武器であるガンガンセイバー・ガンモードの形状に流れ星のデザインを落とし込んだかのような二丁銃、スターズガトリンガーであり、流れ星を思わせる弾丸を撃って遠距離からの攻撃を得意とする。
必殺技は戦極ドライバーのカッティングブレードを一回倒し、『スターフルーツスカッシュ』から発動して二丁銃のスターズガトリンガーの銃口からまるでジュースのように放たれる黄色い砲撃『スターバースト』など様々。
仮面ライダー天神・ライムアームズ
『ソイヤッ!』
『LIME ARMS!』
『天撃☆CRUSHER!』
解説:没で見送られたライムロックシードを使用して変身する天神のアームズチェンジの一種。
アームズの外見はまんまレモンエナジーアームズをリデコしたような緑色だが、唯一の違いが専用武装の右腕に装備されたドリルであるライムクラッシャー。
先端から小、中、大と、ライムの切り身のような形状をした刃が特に目を引く奇抜な見た目をしており、更に緑色の右腕の肘部分に搭載された推進ノズルからから火を噴射し、その反動で仮面ライダーフォーゼの武器であるロケットモジュールのように爆発的な推力を生み出す(分かりやすく想像すると、ロケットモジュールの先端にドリルをくっ付けて突撃するイメージ
必殺技は戦極ドライバーのカッティングブレードを一回倒し、『ライムスカッシュ』の音声から限界までドリルの回転力を高めて猛スピードで敵に突進して正面突破のドリルを喰らわせる『ライムクラッシュ』など様々。
ウメノハナタイフーン
解説:天神が駆る梅の花をモチーフとしたバイク型ロックビークル。
鎧武のマシンである、サクラハリケーンを赤く染めたような外見をしている。
原作同様、一定速度に達すると空間に裂け目ができヘルヘイムの森へ行き来も可能。
なので姫もヘルヘイムの森の存在を認知し、たまの息抜き等に森に入ってはロックシード集めをしたりで足を踏み入れる事もあるそうな。
仮面ライダーヴァイサーガ
変身者:アズサ&アスハ
『
『
『
解説:雷牙の世界での激戦の最中で破壊されたシュロウガとアンジュルグのベルトに代わり、鳴滝がアズサ&アスハに用意した三つ目のドライバー・ヴァイザードライバーを用いて変身する仮面ライダー。
外見はそのままスパロボのオリジナル機体であるヴァイサーガを等身大のスーツに落とし込んだような見た目をしており、原作同様、五大剣を主に様々な武器や技を用いて戦う。
変身にはアズサとアスハ、二人の意識を一時的に統合する必要がある為、変身時には二人の性格が混じった強気で落ち着いた大人の女性的な人格へと変化する。
五大剣
解説:普段は赤い鞘に収まっている、ヴァイサーガがメインとして扱う長剣。高度なエネルギーが剣の形として実体化した物であり、状況に応じて消したり実体化させたりなど自由自在に手元に出現させることが可能。
烈火刃
解説:敵に命中すると燃え上がる苦無。一度に多数の敵へ投げつけることも出来る為、遠距離武器としても多用できる。
水流爪牙
解説:両腕の装甲から鋭い鉤爪を展開した後、爪先から水状の青いエネルギーを纏いながら敵に突っ込んで切り付ける近接武器の一種。
地斬疾空刀
解説:五大剣の一閃で敵の足下に向けて衝撃波を飛ばし、切り裂く技。ちなみに空中でも問題なく使える。
風刃閃
解説:鞘から抜いた五大剣の一閃で竜巻の如く渦を巻く衝撃波を起こし、敵の動きを封じる。その後、五大剣による刺突を加える技の一つ。
奥義・光刃閃
『Limit Break Full Drive』
解説:ヴァイサーガ最大の必殺技。
ヴァイザードライバーの必殺技発動のプロセスの後、背後に出現した血のように赤い月のビジョンを背に鞘に納めた五大剣を再び抜き取り、柄を両手に握り締めて光速のスピードで一気に飛び出し、視覚で捉え切れない速さで何度も相手を斬り刻んでいく。
そして最後、目の前に一度姿を現したヴァイサーガが居合いの構えを取り、再びその身を閃光と化してすれ違い様に横一文字に敵を斬り裂く、正に奥義と呼べる最強の一撃を繰り出す。
ヴァイザードライバー
解説:零の覚醒を危惧し、アズサとアスハ、両方の特性を最大限に引き出せるように造り上げたドライバー。
外見は飛電ゼロワンドライバーの上に、仮面ライダーバッファのプロージョンレイジバックルに酷似した両手の爪のようなパーツが付属されてるように見える形状をした、禍々しいダークブルーのバックルをしており、腹部に当てる事でバックル端からベルトが伸びて腰に巻き付く仕様になっている。
変身シーケンスは、バックルの右側側面に付随する剣の柄をモチーフとしたキーを軽く引くと、バックル中央部を覆っていた禍々しい爪の両手のパーツが左右に開き、直後にアズサorアスハの左右から手の甲に緑色の丸い宝玉のようなパーツが埋め込まれた巨大な蒼い右手(イメージはソウルゲインの右手)
同様に、水色の丸い宝玉のようなパーツが手の甲に埋め込まれた刺々しい外見のダークブルーの巨大な左手(イメージはツヴァイザーゲインの左手)が現れ、そのまま装着者の上半身と下半身をまるで握り潰すように包み込み、霞のように両手が消え去った後、ヴァイサーガへの変身が完了する。
名前・高岡 映紀(たかおか えいき)
年齢・21
性別・男性
一人称・俺様
変身時セリフ・「おっしゃあっ!ストレートに行くぜ!」
決めセリフ・「ストレートに決めるぜ!」
基本的なセリフ・「俺様が高岡映紀様だ。覚えときな!」「俺様は曲がったことが大嫌いなんだよ!」
好きな事・野菜を食べること(ベジタリアンなので)。身体を動かすこと。寝ること
嫌いな事・曲がったこと。勉強など頭を使うこと。口煩い奴。
家族構成・無し(両親は幼い時に無くなった為)
服装・黒いシャツとズボン、黒いフード付きマントを身につけている
特徴・首まで長い茶髪だが一部白髪
性格は元気で明るい馬鹿だが、正直者。そして、一図で純情なので、はっきりしない零の事が気に食わない。後、思いを口に出さないなのは達のことも気に食わない。そして気に食わない奴は女子供だろうと手が出る。口が悪いせいで不良に見られるが、実は面倒見のいい優しい性格。超が付くほどの野菜好きで、生でもいける。
人間の父親と別種族の母を持つハーフで、異常な身体能力を持つ。とある世界の出身で、その世界の異形を監視する一族の末裔。母親もその一族だったが、父親と結婚したことで裏切り者とされ殺されている。
それ以来父親と8歳まで過ごし、監視者として陰陽術をならったが、ある日、父親を異形に殺され、一人になってしまう。しかも殺された理由は、自分が異端だからという理由で。
それ以来自分は疫病神と思い、他人との干渉を止め、孤独に生きた。
鳴滝の依頼でディケイドである零の監視を依頼されるも拒否
その後、自分の興味本位で零を監視するが……零の行動に日々イライラしていた。
仮面ライダーディスパー
ディケイド系のライダーで、色は銀色
仮面はプレートが横に数枚刺さってる
変身アイテムは召喚槍「ディスパランサー」
変身の基本はディケイドやディエンドと同じ
但し、彼はライダーを召喚したり変身出来ない
その代わり、別の者を召喚・または変身できる
ヒーローライドカード……召喚、または変身できるカード
現在持ってるカード
ドラゴンレンジャー
キバレンジャー
メガシルバー
タイムファイヤー
黒騎士
シュリケンジャー
ガオシルバー
マジシャイン
ボウケンシルバー
ゲキチョッパー
ゴーオンゴールド
シンケンゴールド
ゴセイナイト
リュウケンドー
リュウガンオー
リュウジンオー
レスキューファイヤー1X
牙狼
ブルービート
ビーファイター・カブト
ロボコン
カブタック
ロボタック
などなど
変身すると何故かそのヒーローのポーズと台詞を言ってしまう
高岡映紀の設定
彼が本来いた世界はリ・イマジネイトの【ボウケンジャーの世界】
彼の設定はオリジナルのボウケンシルバーと同じで、同じ歴史をたどっている
本来は彼もボウケンシルバーだが、並行世界の壁を超える為に仮面ライダーディスパーに変身している
ヒーローライドカードも多彩に使うが、一番多く使用してるのが、本来の自分であるボウケンシルバー
零の監視者になる前から世界を超えていたらしく、大輝とは顔見知り。ただし、仲は悪い(まっすぐな映紀とひねくれた大輝では水と油)
ディスパーが使用するカード
【アタックライド】
スラッシュ(ディケイドと同じ)
インビシブル(ディエンドと同じ)
スラッシャー(斬撃を飛ばす)
ミラージュ(相手のコピーを作り、戦わせる)
マバユキボウケンシャ ボウケンシルバー(特に意味が無い)
トランザム(一定時間、能力が上がる。ただし、一定時間が過ぎれば全ての能力が最低になる)
【トウホウADVENTライド】
ADVENTチルノ(名前の通り、アドベントなチルノを召喚または変身が可能。リミット技も可能。しかも、召喚した際に何故か意識あり)
ADVENTレイセン(上記と同じ)
ADVENTメイリン(上記と同じ)
ADVENTレティ(上記と同じ)
ADVENTマリサ(上記と同じ)
【サモンライド】
スーパー戦隊の巨大ロボを召喚出来る。ただし、番外メンバーのにかぎる
こちらはゼルガーさんから頂きましたオリジナルキャラ&仮面ライダーとなります。
ありがとうございます!