仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第一章/ライダー大戦③

 

 

その一方……

 

 

なのは「──皆さんこっちにっ!こっちへ避難をっ!零君っ!零くーんっ!!何処に行ったのっ?!」

 

 

謎のオーロラの向こうに消えた零とはぐれてしまった後、なのはは未だミッド中で発生する異常事態によるパニックで逃げ惑う人々を避難シェルターまで誘導しつつ、はぐれてしまった零を探し続けていた。

 

 

だが、避難誘導を続けてる間にも謎のオーロラは上空から立て続けに発生して次々と街を呑み込んでいき、空は無数の怪物に埋め尽くされ完全に都市機能も壊滅状態に陥っていた。

 

 

なのは「ミッドが……何なのこれ……一体何がっ……?」

 

 

「なのはさんっ!」

 

 

なのは「……へ?」

 

 

慣れ親しんだ自分達の街の変わり果てた姿に呆然と立ち尽くしてしまうなのはだが、背後から聞こえた聞き慣れた声に思わず振り返ると、其処には人混みの中から青い髪を揺らして駆け寄って来る一人の少女……零となのはの教え子の一人である、FWメンバーの"スバル・ナカジマ"の姿があった。

 

 

なのは「スバル……!どうして此処に?!」

 

 

スバル「わ、わかりませんっ。さっきまでティア達と一緒で六課にいた筈なんですけど、急に変なオーロラみたいなのが現れて、気が付いたら外に……なのはさんは?」

 

 

なのは「私?私もさっきまで零君と一緒だったんだけど……」

 

 

―ブォォォォォォンッ!―

 

 

「「……えっ!?」」

 

 

二人が事情を説明し合っている中、突然二人の目の前から銀色のオーロラが出現し、まるで分厚い壁のようになのは達を含む周りの人達と共に潜り抜けた瞬間、周りの景色がミッドとは違う別の場所へと変わっていった。

 

 

なのは「な、何これ……?!」

 

 

スバル「こ、これって、さっきのと同じ……?」

 

 

あまりに唐突な事態になのはとスバルだけでなく、オーロラに巻き込まれた周囲の人々も忙しなく周りを見回して戸惑っていた中、その時……

 

 

「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあッ!!?」

 

 

「「?!」」

 

 

突然男性の痛々しい悲鳴が耳に届き、なのは達はその声がした方へと慌てて振り向く。其処には……

 

 

『グウウゥゥゥッ……!!』

 

 

なのは「あ、あれは?!」

 

 

スバル「か、怪物?!」

 

 

再び出現した銀色のオーロラの向こう側から、獣や虫などの様々な動物の姿を形取った異形の怪物の群れ……アンデッドが次々と現れ、逃げ惑う一般人達を一方的に襲う姿があったのだった。

 

 

なのは「次から次へと、何が起きてるの……?!とにかく、行くよスバルっ!」

 

 

スバル「は、はいっ!」

 

 

先程から起こり続ける事態に未だに困惑しながらも、このまま一般市民が襲われるのをただ黙って見ているわけにもいかないと、二人はすぐさま待機状態の自分のデバイスを取り出し構えていく。

 

 

なのは「行くよ、レイジングハート!」

 

 

スバル「マッハキャリバー!」

 

 

「「Set Up!」」

 

 

待機状態のデバイスを掲げて高らかに叫ぶと共に、それぞれのデバイスから桃色と青色の光が発せられて二人の身体に身に纏われ、二人の姿が戦闘時のバリアジャケットへと変化……する事はなく、光が突如弾け飛ぶように霧散し消滅してしまったのであった。

 

 

なのは「ッ?!レ、レイジングハートッ?!」

 

 

スバル「マッハキャリバーっ?!な、何でっ?!」

 

 

何故かバリアジャケットを身に纏う事が出来ず、二人のデバイスが起動しない。思わぬ事態に二人も戸惑った様子で自身のデバイスに必死に呼び掛けてみるも、二つのデバイスからの返事は何も返って来なかった。

 

 

『シャアァアアアアッ……!』

 

 

その間にもアンデッド達は次々と一般人達を無惨にも襲っていき、次の標的をなのはとスバルに狙い定めてゆっくりと近付いてくる。

 

 

なのは「くッ……スバル!とにかく今は逃げるよ!こっち!」

 

 

スバル「は、はい!」

 

 

原因は不明だが、デバイスがなければ戦う事は不可能だ。動揺と混乱を隠し此処は逃げ延びる事を先決しなければと即座に判断し、なのははスバルの腕を掴み、周りの人達と共にアンデッド達から逃げ始めたが、その途中で再びオーロラがなのは達を遮断し、今度もまた全く別の場所に変わっていた。

 

 

なのは「こ、此処は……?」

 

 

スバル「また別の場所?!」

 

 

再び場所が変わり、何処かの町中でなのは達は突然の事に驚くが、先程まで追ってきていたアンデッド達の姿がない事を確認すると一先ず安心し身体の力を抜いていくが……

 

 

 

 

―ヒュンッ……ザシュッ!―

 

 

「あぁっ?!あ……あぁ……」

 

 

「「っ!?」」

 

 

突然二人の近くにいた女性の背後に牙のような物が現れて女性の首に突き刺さり、その女性の身体が徐々に透明となって倒れてしまい、全く動かなくなってしまったのだ。

 

 

スバル「だ、大丈夫ですかっ?!しっかりして下さいっ!」

 

 

なのは「……ッ?!駄目スバル!!離れて!!」

 

 

スバル「……え?わっ?!」

 

 

―ガキイィィィィンッ!―

 

 

慌てて傍に駆け寄ったスバルがその女性の身体を必死に揺さ振り呼び掛けていた中、何かに気付いたなのはが強引にスバルを女性から引き離したと共に、スバルのいた場所に先程と同じ牙が突き刺さったのだ。

 

 

そしてそのすぐ直後、先程のアンデッドとは違う新たな怪物……ファンガイアが物陰から次々と現れた。

 

 

なのは「また違う怪物っ……?!」

 

 

『貴様らの……ライフエナジーを寄越せぇッ!!』

 

 

新たに現れたファンガイア達を見て戸惑うなのは達だが、それを余所にファンガイア達は奇声と唸り声を上げながら周りの人々に先程と同じ牙のようなもので次々と襲い掛かり始める。

 

 

なのはとスバルも危うく牙に襲われそうになるも一息吐く間もなく再び逃げ出すが、また目の前の景色が歪み、今度は何処かの更地へと変わっていった。

 

 

なのは「ま、また変わった……」

 

 

スバル「こ、今度は何処……?」

 

 

憔悴し切った様子で周囲を見渡し、また何処からか怪物が現れないかなのはとスバルが警戒する中、二人の目の前に突如砂で出来た上半身と下半身が逆の怪物が何処からともなく現れた。

 

 

『アァァア……お前の望みを言えぇ……どんな望みも叶えてやるぅぅぅ……』

 

 

なのは「な、何これっ?!」

 

 

スバル「す、砂の怪物っ?!」

 

 

体中が砂で形成される、上半身と下半身が逆の怪物……イマジンは二人にゆっくりと詰め寄って来る。しかもその数は一体だけでなく、次々となのは達の周りにも現れて二人に迫ってきていた。

 

 

『さぁ早く言え!望みを!』

 

 

『お前の願いをぉ!』

 

 

『どんな望みも叶えてやるぅ!』

 

 

スバル「わ、私の……望み……?」

 

 

四方から絶え間なく投げ掛けられる『どんな望みも叶える』というイマジン達の言葉を聞かされていく内に、一瞬スバルの脳裏に一人の女性……今は亡き自分の母の姿が横切った。

 

 

なのは「ッ?!スバル!言ったら駄目!逃げるよ!!」

 

 

―ドシャアッ!―

 

 

『グォオッ?!』

 

 

そんなスバルの様子に気付いたなのははすぐに彼女の腕を掴み、スバルの腕を引っ張りながらイマジン達を蹴り飛ばしその場から駆け出していった。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

そしてその頃……

 

 

零「邪魔だぁッ!退けぇッ!」

 

 

―ブウォオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!―

 

 

『グオォッ?!』

 

 

『ギャッ?!』

 

 

なのはを探しに向かった零は先程の公園に置き去りにしていた自身のバイク、マシンディケイダーを回収し、襲い掛かってくる怪物達をバイクで薙ぎ払いながら混乱に包まれるミッドの街中を走り続けていた。

 

 

零「チィッ!さっきから何なんだコイツ等は?!何処かの管理外世界の怪物か?!」

 

 

あれから数十分ほど時間が経ち、あの後も何度も出現したオーロラにより別の場所に飛ばされながらも何とかなのはとはぐれた公園にまで戻る事は出来た。

 

 

しかし其処には既になのはの姿はなく、バイクを回収してなのはを探し続けていた零の前にその後も再びオーロラが立て続けに現れ、其処から先程のような謎の怪物達が次々と現れては人々やミッドの街を襲うという阿鼻叫喚の地獄が瞬く間に広がっていき、街の至る所から立ち上る黒煙を見上げて零は舌打ちしてしまう。

 

 

零「クソッ……!アルティが手元にないって時にっ、そもそも管理局はこんな非常事態に何やってんだっ?!」

 

 

そう、周囲を見渡してみても局員達が出動している様子はなく、先程から念話や通信で六課に連絡を取ろうと試みても何故か通じる気配がなかった。

 

 

零(クッ……一体何が起きてるんだっ……?しかもさっきから妙な胸騒ぎがするし……とにかく急がねぇとっ……!)

 

 

立て続けに起こる不穏な現象と共に増す嫌な予感に駆られるように、零はディケイダーのスピードを更に上げ、無数の怪物が跋扈する街中を駆け抜けていくのであった。

 

 

 

 

 


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