仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第二十三章/『なのは』の世界⑧

 

 

零「……それで?こんな所にまで連れ出して、一体何のつもりだ…?」

 

 

───優矢やスバル達と一緒に、この世界の調査も兼ねて一樹から貰った無料パスでレジャー施設を堪能しようと向かっていた道中、ドゥーエからの思わぬ接触を受けた零は独り、凶器を突き付ける彼女に半ば強引に連れられる形で池のほとりの風景が映える観光スポットの庭園に足を運んでいた。

 

 

警戒心を露わに、鋭い眼差しを向けてぶっきらぼうに目的を聞き出そうとする零に対して、彼から離れたドゥーエは池を囲む柵にもたれるように背中を預けながら飄々とした笑みを返す。

 

 

ドゥーエ「随分不機嫌そうね。あの子達と一緒に遊びに行こうとして水を刺されたこと、そんなに根に持ってるのかしら?意外と根っこはお子様なの?」

 

 

零「馬鹿も休み休み言え。こっちはお前達にどれだけ煮え湯を飲まされてきたと思ってる?ただでさえついこの間お前の姉妹を取り逃した上に、お前達の大好きなドクターの居場所も未だ掴めず仕舞いで手を焼かされまくってるんだ。そんな連中の一員と顔を付き合わせてどう機嫌を取り繕えと?」

 

 

ドゥーエについては優矢達にはまだ知らせてはいない。多勢のこちらとは対称に、彼女は何故か一人。

 

 

彼女の事を仲間達に伝えて全員で取り押さえに掛かる案も頭を過ぎったのだが、下手に追い詰められたドゥーエが逆上して自分や優矢以外の変身出来ないスバル達に刃を向けないとも限らない。

 

 

何故彼女がこの怪しげな世界にいて、しかも向こう側から接触を図ってきたのか目的が読めない以上、下手なリスクは避けたいと思い至り、優矢達には忘れ物を取りに戻った店先の一樹と話したい事があるのを思い出したからとメッセージで伝え、先にレジャー施設に向かわせる事で一先ずドゥーエから遠ざける方法を取った。万が一向こうで何かあったとしても、優矢さえいればスバル達を守ってくれるだろうと信用した上での考えだ。

 

 

ドゥーエ「ふふ。随分と嫌われたものね。まぁ、ドクターやクアットロが貴方やその仲間達にしてきた今までの仕打ちを鑑みれば当然の帰結だけど……でも、今だけはその遺恨を一時でも忘れて、私の話に耳を貸す事をオススメするわよ、黒月零」

 

 

零「……あれだけ大規模な事件を何度も引き起こしておいて、俺にお前とのお喋りに馬鹿正直に付き合えってか」

 

 

ドゥーエ「お互い、今の立場的にそうした方が利口だと思ったからよ。貴方だってとっくに気付いているのでしょう?『この世界』は何処か可笑しいって」

 

 

零「…………」

 

 

鼻で笑ってドゥーエからの提案を一蹴しようとするも、小首を傾げて蠱惑的に笑う彼女のその一言で零の目付きが更に険しくなる。

 

 

その変化を見逃さず、ドゥーエは畳み掛けるように更に言葉を続けながら零に背を向け、池のほとりの景色を眺めてゆく。

 

 

ドゥーエ「これまで貴方達は、数多の世界を旅してきた。本来巡るべき九つのライダーの世界をめぐり終えた事で、貴方の使命も無事に終わった……なんて、そんな都合のいいハッピーエンドが待ってると本気で思ってたの?」

 

 

零「前置きが長い。要点だけ話せ」

 

 

ドゥーエ「……せっかちな人ね……これまでの旅の中で、まだ明らかになっていない『謎』がまだまだ残されてるんじゃないか?って意味よ」

 

 

零「…………それは」

 

 

言われて、零の手は自然と破壊の因子が宿る左目に伸び掛け、途中で指を折るように閉じる。

 

 

その反応から彼の中の核心を突けたと手応えを感じ取ったのか、ドゥーエは手すりの柵を撫でるように片手で弄びながら、足を進めて話の続きを語る。

 

 

ドゥーエ「貴方の失われた記憶。二つの因子とソレに纏わる再生の巫女。これまでの旅の中で貴方に因縁を付けてきた多くの刺客。それになにより、何故貴方がディケイドとして選ばれてしまったのか。……それら全ての疑問を払拭出来ていないままで、『この世界』での安寧を受け入れて、本当に満足出来るというの?」

 

 

零「…………。知ったような口で言ってくれるじゃないか。それで言うならお前こそなんだ?いきなり俺達の前に現れたかと思えば、要領を得ない話をダラダラと……一体何が目的だ?」

 

 

長々と意味深な語り口を続けるだけで一向に本題に移ろうとしないドゥーエにいい加減苛立ちが募り、語気を強める零からの疑問にドゥーエは不敵に笑い、零と向き直った。

 

 

ドゥーエ「私はただ親切に教えてあげようとしているだけよ。貴方が『この世界』に抱く疑問や違和感。……本当の敵が誰なのか、を」

 

 

零「……何でそんな事を知って……いや、そもそもそんな話、仮にお前の口から聞かされたとして俺が信じると思うか?お前がいう、俺達の敵の内の一人の、お前の言葉を」

 

 

ドゥーエ「私の言葉をどう受け取るかまでは貴方の自由にすればいい。でも、今の私はかなり危うい立場でね。ドクター達と合流出来ず、ほぼ孤立無援の『この世界』で誰かを頼るとなれば貴方にしか頼めないのよ」

 

 

零「……どういうことだ…?」

 

 

深刻げにそう語る彼女の様子からして少なくとも演技ではないと直感で感じ取り、訝しげに眉を顰める零からの疑問に、ドゥーエは柵に腰掛けながら真剣味を帯びた顔付きで答える。

 

 

ドゥーエ「貴方の信用を得る為の前金代わりに一つ、貴方達も知らない情報を教えてあげる。そうね……私やドクター達が、魔界城の世界やレジェンドルガ、仮面ライダーアークの力をどうやって手に入れたか。貴方達もその仔細を詳しくは知らないでしょう?」

 

 

零「……俺達がスカリエッティを倒してすぐに現れた連中……奴らの手を借りたんだろうとは漠然と予想は付いてる」

 

 

ドゥーエ「そう。貴方達の世界が滅びの現象に見舞われた際、囚われの身だったドクター達に接触を計ってきた存在がいるのよ。このまま世界と共に滅びるか、或いは自分達に協力して生き延びるかの選択を迫ってね。あの魔界城の世界とそれに関係する力も、その取り引きの一環で寄越されたモノ。その時に私も復活させられたわ。アークの力を得たドクターとレジェンドルガ、両方の力を使ってね」

 

 

零「俺達が旅を始めたのとほぼ同じタイミングに……?その接触を計ったとかいうのが奴らだと?」

 

 

ドゥーエ「いいえ。彼等の顔はドクターが貴方達に敗れるまでの協力関係の中、メンバー全員把握したけど、その中にドクター達に取り引きを持ち掛けたあの男(・・・)の姿は見られなかった。……恐らく今の組織のトップに彼を矢面に立たせる事で、貴方達の目から自分の正体の一切を隠そうとでもしているんじゃないかしら」

 

 

零(……スカリエッティ達はただ滅びの現象に巻き込まれた訳じゃなく、連中を意図的に別世界へ手引きした黒幕がいた……?)

 

 

肩を竦めて首を横に振るドゥーエから伝え聞かされる初めての情報に、零は困惑気味に眉間に皺を寄せる。零が纏う雰囲気が変化したのに目聡く気付き、彼が自分の言葉に耳を傾けるつもりがあるのだと得心を得たのか、ドゥーエは少しばかり気を緩めて足を組み直し、口端を僅かに吊り上げて笑みを作った。

 

 

ドゥーエ「有益な情報提供が出来たようで何よりだわ。……さて。此処まで話せば、幾ら貴方でも薄々勘付き始める所もあるんじゃない?多くの旅を終えた貴方達が最後に辿り着いた『この世界』。其処に現れた私が、貴方に接触を計った理由。貴方達が敵対を免れられない真の敵についても」

 

 

零「…………。百歩譲って、お前の話に嘘がないと信じるにしてもだ。これまで俺達の前に何度も現れたあのダークライダー達……奴らが俺達を狙うのは何故だ?何が目的だ?」

 

 

ドゥーエ「……連中の最終目的までは知らないけど、一つは貴方の中に宿る破壊の因子でしょうね。戦い続けて進化したその力を貴方に振るわせる事で、何かに利用しようとしている。阿南祐輔の世界でヴェクタスが貴方を執拗に追い詰めようとしてたのも、その為でしょう」

 

 

零「…………」

 

 

溜め息混じりに説明するドゥーエの話で当時の忌わしい記憶を掘り起こされたのか、零の眉間が険しく歪むも、ドゥーエは構わず二本指を立てながら話を続ける。

 

 

ドゥーエ「もう一つは陛下……ああ失礼、貴方達のご息女。聖王の血を持つ彼女の事も、同様の理由で狙っているのでしょうね」

 

 

零「ヴィヴィオを……?あの子を捕まえていたのはお前達が……」

 

 

ドゥーエ「もう一度ドクターが自分の目的の為に利用しようとした、と思っていたのでしょう?実際半分はそうだけど、もう半分はそうじゃない……。彼女の中の聖王の力を再利用する提案をしてきたのは向こうが先で、ドクターはその指示を受けて彼女の為のライダーシステムを開発しただけ。ドクターはその後に目的が移り変わって奴らを裏切った訳だけど、それで奴らも諦めた訳じゃない。いずれ時期が訪れれば、あの子を手に入れようと、向こうから強引に迫ってくると思うわ」

 

 

零「時期……」

 

 

ドゥーエ「貴方の成長(・・)次第、という事よ。わざわざ私なんかの口から教えなくとも分かっているでしょう?なにせ、現在進行形で当事者なのだから」

 

 

ツンツンと、自身の左目を人差し指で指して意地の悪い笑みを向けてくるドゥーエの戯ける態度に、零の中の感情がささくれ立つ。しかし、今はそれよりも彼女から聞き出さなければならない事があると息を吐いて心を落ち着かせ、鋭い視線を彼女に向けて口を開く。

 

 

零「お前達と連中の間にどんな取り引きがあったのかは大体分かったが、まだ聞きたい事がある。お前はさっき、スカリエッティ達と合流出来ず、孤立無援と言っていたが……」

 

 

ドゥーエ「ああ……まあ簡潔に言えば、私は今の今まで連中に囚われていたのよ。新しい戦力の実験を試していたところ、その実験場の居場所を運悪く突き止められて大敗。捕虜として捕まり、それからはドクター達の居場所を吐けと、容赦のない拷問の日々が終わりが見えず続いてくばかり……ねぇ、貴方も酷いと思わない?」

 

 

零「自業自得だろ。どんなに弁明を重ねようが、お前達がヴィヴィオを利用しようとした事も、これまで罪を犯してきた事も変わりない。それに……」

 

 

零の目付きが更に鋭くなる。その瞳から発せられる『圧』を肌で感じてドゥーエが思わず緊張を覚えて表情を引き締める中、零は声を低くして問い質す。

 

 

零「お前、さっきから『何か』を意図的に隠して俺に情報を話しているだろう?奴らが因子の力も、ヴィヴィオを使って何かしようと企んでいるのは恐らく嘘ではないだろうが、それらを奴らが何の為に使おうとしてしてるのか。もっと言えば、奴らの具体的な正体についてもお前は確信的な部分を避けて、俺が連中と戦うように誘導しようとしてる。違うか?」

 

 

ドゥーエ「…………」

 

 

零「沈黙は肯定と受け取るぞ。……改めて、もう一度聞く。一体何が目的だ?何故こんな回りくどい方法で、俺と奴らを潰し合わせようとしてる?奴らの正体を俺が知るのは、俺やお前達にとって何か都合が悪いのか?」

 

 

そちらの態度と返答次第では…と言葉を暗に、零は責め立てるような口調でドゥーエに改めて問う。一方でドゥーエは先程までの饒舌ぶりとは対称に急に口を閉ざし、僅かに逡巡した後、零の目を見上げて思考する。

 

 

ドゥーエ(流石に、こちらの話を簡単に鵜呑みにするほど単純ではないか……けれどどうしたものか。彼が『揺り籠』の存在を知れば、間違いなく自分の娘を守る為に破壊しようとするハズ……何より親しい人間への情に弱い彼が、奴らの正体を知って闘志を鈍らせないとも限らない……。もしそれで『組織』の手に彼まで落ちてしまえば、私達もいよいよ後がなくなってしまう……)

 

 

情報の差はこちらにあれど、その出し方や順序を間違えば自分達にとって致命的な事態になる可能性は十分に有り得る。黒月零の存在はそれだけの変数だ。

 

 

そんな『最悪』を想定するあまりそれまでの態度から一変して急に歯切れが悪くなるドゥーエに、零は更に不信感を募らせ、懐からディケイドライバーを静かに取り出す。

 

 

零「先に断っておくが、黙秘権はない。お前とこうしてわざわざサシになったのは、手荒な真似をしている姿をアイツ等の目に映らせるのは忍びないからと配慮したからだ。まさか、そんな予想もしてなかっただなんて言わないだろ?それとも、そんな考えも過ぎらなかったほど余裕がなかったのか?」

 

 

ドゥーエ「……余裕がないのはお互い様でしょう?貴方が敵である私の誘いにこうして乗ったのは、『この世界』に足を踏み入れた事で、貴方の中にある"そうであって欲しくない"疑問に段々と現実味が帯びてきたから……その事実で、あの子達が苦しむ姿を想像したくないから、そんなにも必死に私の口から答えを欲しがっているのではなくて?」

 

 

零「だったら包み隠さず洗いざらい吐いてみせろよ。嘘か本当か、受け取り方を好きに取っていいのは俺の自由なんだろう?お前が俺を気遣う義理が何処にある?」

 

 

ドゥーエ「…………」

 

 

零「…………」

 

 

煽り合う末、ヒリついた沈黙が二人の間に流れる。

 

 

お互いに目線を逸らさず、次にどうすれば相手の優位を取れるかを頭の中で速く思考し、二人の口がほぼ同時に開き掛けた、その時……

 

 

 

 

 

『──話は終わった、と見てもいいのか?』

 

 

零/ドゥーエ「「……っ!?」」

 

 

 

 

沈黙を破ったのは、二人の声でなく、どちらのものでもない冷たい第三者の声。

 

 

次の瞬間、何処からともなく赤黒いコウモリが羽根を羽ばたかせながら二人の間を抜き去り、擦れ違い様の翼の殴打で二人を引き離すように吹き飛ばしてしまう。

 

 

ドゥーエ「ぐぁうぅっ!!」

 

 

零「グッ!誰だ!?」

 

 

反射的に両腕で頭と体を庇ったものの、痛みで顔を歪む。それでも咄嗟に態勢を立て直した二人が赤黒いコウモリの姿を目で追って振り返ると、その輪郭をハッキリと捉え、二人の表情が驚きの色に変わる。

 

 

二人を襲った赤黒いコウモリ。その見た目は零もキバの世界や魔界城の世界で目にし、そして自分の仲間であるリインフォースIIがはやてと共に変身する際に変化する姿にあまりにも酷似し、見慣れていたからだ。

 

 

零「黒いキバット…!?」

 

 

ドゥーエ「キバットバットII世!?まさかっ……!!」

 

 

赤黒いコウモリ、零もよく知るキバット達と姿が酷似しているキバットバットII世を見て、ドゥーエは驚きの奥に恐怖の色を宿したような形相で辺りを忙しなく見回していく。

 

 

しかしキバットバットII世はそんなドゥーエの狼狽える姿も尻目に、何も語らぬまま羽音を響かせて零の頭上を飛び越えた先……いつの間にその場にいたのか、二人から離れた場所に変身して佇む『仮面ライダーダークキバ』のバックルに自ら収まっていく。

 

 

キバットバットII世『漸く絶滅タイムか……。さっさと終わらせてしまえばいいものを、何をそんなに気にしている?』

 

 

ダークキバ『貴様には関わりのない話だ。与太に時を無駄にした愚か者とでも思えばいい。それよりも……』

 

 

零「ダークライダー…!?何で此処に……!」

 

 

ドゥーエ「貴方は……そんなっ、どうして……!?」

 

 

思わぬタイミングで現れたダークキバを前に零はすぐさまドライバーを腰に装着し臨戦態勢を、ドゥーエはまるで目の前の現実を受け入れられないかのように首を横に振って後退りしてしまう中、ダークキバは悠々とした足取りで二人に近づきながら徐に口を開く。

 

 

ダークキバ『その女を引き渡してはもらえないか?勝手に逃げ出したのもそうだが、それだけに飽き足らず、大事に預かっている"宝"まで持ち逃げされてな。とても迷惑しているんだ』

 

 

零「……宝……何の話だ……?いやそんな事より、何故この世界にお前がいる?一体──!」

 

 

ダークキバ『質問は受け付けていない。素直に要求に従った方がお互いの為だ。……お前とて、その女を庇い立てる理由はない筈だ』

 

 

ドゥーエ「ぅ……!」

 

 

緑色に奇しく輝くダークキバの複眼が向けられ、ドゥーエは胸に両腕を引いて酷く怯える様子を露わにまた1歩後退る。

 

 

零はその姿を横目に、もう一度ダークキバに視線を戻し、左腰のライドブッカーからディケイドのカードを取り出した。

 

 

零「悪いな。俺にとっても今はコイツが貴重な情報源である上に、管理局(うち)でふん縛らなきゃならない凶悪犯の一人でな。何処ぞの馬の骨にまんまと横取りされたとあっちゃ、うちの上司と同僚から何日説教を喰らう羽目になるか分かったもんじゃない……お引き取り願おうか?」

 

 

ダークキバ『………………。そうか。であるなら、仕方がない』

 

 

不敵に笑い返す零の返答に何処か落胆するように肩を落とした後、ダークキバは徐に顔を上げ、ゆっくりと掲げた右手の中指と親指を擦り合わせ、パキッ!と音を鳴らした。

 

 

直後、零達とダークキバの周囲に銀色のオーロラが次々に出現し、その向こう側から天神と聖桜が派手に拭き飛ばされて地を転がり、更に黒いドラグセイバーを手にしたリュウガが。

 

 

続けて別の銀色のオーロラからは、ディスパーとダークカブトが互いに得物を身構えて対峙する状態で現れ、更にまた別のオーロラからは剣と銃を鍔迫り合わせてお互いを睨み合うディエンドとオーガが姿を現した。

 

 

零「?!お前ら!?」

 

 

天神『ぐっ!?……?何だ此処は……って、零!?』

 

 

聖桜『まさか、また強制転移させられた……!?』

 

 

リュウガ『ありゃりゃ……これはまた……』

 

 

ダークカブト『うーん……この展開、多分予想外の事態が起こったって事ッスかね〜』

 

 

ディスパー『ああ!?何言ってやがる!?もっとストレートに分かりやすく、ってイテェ!?大輝テメェ!?何後ろからぶつかってくれてんだぁ!』

 

 

ディエンド『文句なら後にしたまえ!!クソッ…!まさか他にもこれだけのメンバーがこの世界にいたとは……!』

 

 

オーガ『どうなってやがる……!おいボス!何の真似だ!?』

 

 

ディエンド達はまだしも、他の組織のメンバーから見てもこんな事態になるとは思っていなかったのか、先に我に返ったオーガがいの一番にダークキバに説明を要求して怒鳴る。

 

 

ダークキバはそんな怒声に意にも介さず、冷静かつ淡々とした声音で零の後ろに控えるドゥーエを顎で指した。

 

 

ダークキバ『残念ながら手遅れになった。奴がディケイドに接触した以上、これ以上我々の情報を奴に知られる前に機械人形を捕らえる必要がある。故に、総出で掛かれ。出来ないとは言わせないぞ』

 

 

ダークカブト『ほわぁぁ……相変わらず無茶ぶりな命令してくれちゃいますねぇ、うちのボス』

 

 

オーガ『チッ…!簡単に言ってくれやがって!』

 

 

リュウガ『そうですか?僕としては物足りないなぁって思ってたんで嬉しいサプライズですよ?……おかげさまで、一番楽しめそうな相手と殺り合えるんですからぁ!』

 

 

零「……ッ!」

 

 

悦に満ちたクツクツとした笑みを浮かべ、リュウガが真っ先に狙ったのは四方を囲む仲間達とダークライダーに忙しく視線を巡らせていた零。

 

 

急な不意打ちに驚きながらも零はリュウガの拳を咄嗟に受け流すように捌いて避け、ディケイドのカードを目の前に翳すように構える。

 

 

零「随分熱烈な歓迎じゃないか…!変身ッ!」

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

 

バックルにカードを装填すると、再度殴り掛かって襲ってくるリュウガを流麗な後ろ回し蹴りで蹴り飛ばしつつドライバーのサイドハンドルを荒々しく閉じて電子音声を鳴らし、零の姿がディケイドに変わる。

 

 

そんなディケイドの元に天神、聖桜、ディスパー、ディエンドが一度後退して円陣を組むと、三方向からダークカブト、顔を拭ったリュウガ、オーガがゆっくりと迫る中、ダークキバがディケイド達に正面から歩み寄りながら空を撫でるように片手を振るう。

 

 

ダークキバ『お前達が旅を無事に終えられた褒美だ。大歓迎しよう、熱烈にな』

 

 

『『『ハァアアッ!!』』』

 

 

ディスパー『くるぞっ!!』

 

 

ディケイド『木ノ花!市杵宍!お前達はこいつを守れ!俺と映紀と海道が前に出るっ!』

 

 

天神『え、なんだ急に……って、戦闘機人!?何故彼女が此処に!?』

 

 

聖桜『詮索は後回しを!今はこの場を切り抜けるのが最優先です!!』

 

 

ディエンド『チッ…!面倒な事に……!!』

 

 

一斉に迫るダークライダー達を前に疑問と困惑が収まらない天神と既に切り替え戦闘態勢に入る聖桜にドゥーエを任せ、ディケイド、ディエンド、ディスパーが前に出てダークライダー達をそれぞれ迎え撃つ。

 

 

其処へダークキバが悠然と歩み寄りながら他のダークライダーと拮抗するディケイドに近付くと共にハイキックを叩き込んで怯ませ、火花を散らしながら体をよろめかせるディケイドに更なる追撃を仕掛けて戦闘を開始していくのであった。

 

 

 

 

 

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