仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第四章/魔界城の世界⑮(裏)

 

―魔界城付近・森林―

 

 

 

ツカサ「──あぅあぅ~、ここは一体何処ですか~?私は今何処にいるんですか~?」

 

 

俊介「……結局こうなるんじゃねぇかよ」

 

 

裕香「ま、まあまあ…」

 

 

あれから数時間。ツカサ達は先程の爆音が響いた場所へと向かっていたのだが、予想通りというか案の定、見事なまでに道に迷い迷子になっていた。

 

 

その原因であるツカサはと言うと先程から「あぅあぅ~」と媚び媚びの声を上げてオロオロしてばかりで、その様子を見ていた俊介は予想通りの展開にイライラを募らせ、裕香がそれを必死に宥めている流れがずっと続いてる状態だった。

 

 

俊介「…んで?ツカサさんは一体この状況をどう打破する気なんでしょうかね?ちゃんとこうなる事は予測していたんだろ?」

 

 

流石の俊介もツカサの無責任な行動にはいい加減胃が痛いと言うだけでは済みそうではなかった。必死に怒りを抑え、器用に片眉をピクピクと動かしながら普段通りの口調でツカサに問い掛ける。すると、その問いにツカサはゆっくりと俊介の方へと振り返り……

 

 

 

 

ツカサ「……まっ!ドンマイだね!エヘ♪」

 

 

 

 

見事なまでの可愛らしい笑顔でごまかしたんだとさ。

 

 

 

 

裕香「ストップッ!!ストップストーーップッ!!!!落ち着いてくださいッ!!冷静になりましょう!!ねっ?!ねーっ?!」

 

 

俊介「フフフフ…安心しろ裕香…別にそんな危ない事をしようとしているんじゃないんだぞ?ただすこーし、こいつのふざけた頭を冷やしてやろうとしているだけなんだから全然大丈夫なんだぞ……?」

 

 

裕香「だったらその手に持つ鈍器はなんですかッ?!というか何処から取り出したんですかそんな物ッ!!!いつもの俊介君に戻って下さーーーい!!!!」

 

 

ツカサ「おほ~、遂に俊介が壊れちゃったね~♪漸く私との〇〇禁な方向に目覚めたのかな?も~♪この、き・ち・く~♪」

 

 

俊介「コロスぅうううううッッ!!!!!!」

 

 

裕香「火に油を注ぐような事しないで下さいッ!!!!」

 

 

……もはや状況は悪化する一方。ツカサは俊介に挑発的な言い方をするわ、我慢の限界を越えツカサに殴りかかろうとする俊介を裕香が後ろから羽交い締めにして必死に止めようとするわで、色々と収集がつかなくなってしまっていた。

 

 

ツカサ「………ん?」

 

 

と、そんな時。何かに気づいたのか、俊介をからかっていたツカサが急に表情を変えて辺りを見回し始めた。

 

 

俊介「……?ツカサ?」

 

 

裕香「…どうかしたんですか?」

 

 

ツカサのその様子に気づき、疑問を感じた二人が落ち着きを取り戻してツカサに問い掛けた。すると…

 

 

ツカサ「──俊介、裕香、今すぐ戦う準備をして!敵が来るよ!」

 

 

「「え……?」」

 

 

緊迫した様子のツカサがそう叫んだ瞬間、突如目の前の茂みから数十体のレジェンドルガ達が飛び出し、ツカサ達の目の前に現れた。

 

 

『人間?……なるほどな。まさかこんな場所にまで人間がいたとは…』

 

 

俊介「な、何だコイツ等?!」

 

 

裕香「まさか…この世界の怪物?!」

 

 

ツカサ「へ~、やっぱりね!アークの世界ならレジェンドルガもいるんじゃないかと思ってたよ。まぁでも、コイツ等を倒さないと先に行けないか…俊介!裕香!行くよ!」

 

 

裕香「う、うん!」

 

 

俊介「仕方ない…さっさと終わらせるぞ!」

 

 

向こうは完全にこちらを獲物として捉えて襲う気満々だ。ならばこのまま黙ってやられる訳には行かないと、ツカサと俊介は腰にバックルを装着してカードとライダーパスを取り出し、裕香は腰に両手を翳して優矢のものと同じベルト、アークルを出現させて変身ポーズを構える。

 

 

『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『Hijack Form』

 

 

三人はそれぞれの変身動作を行うと、俊介は牙が印象的な黒い鎧に、レールを模した赤いマフラーを首に巻いた黒いライダー『幽汽』へと変身し、ツカサと裕香の姿はスーツではなくドレスのような服装となって、頭には複眼のような髪留めを装着した仮面ライダー……いや、"ライダー少女"『ディケイド』と『クウガ』に変身した。

 

 

『ッ?!こ、こいつら…ライダー?!』

 

 

『どういう事だ?!何故ライダーがこんなにも?!』

 

 

『いや…それよりもあの女…まさかディケイド?!』

 

 

『ど、どういう事だ?何故この世界に三人目のディケイドが…?!』

 

 

幽汽(俊介)『?何だコイツ等…何を動揺してんだ?』

 

 

クウガ(裕香)「一体どうしたんでしょうか…?」

 

 

ディケイド(ツカサ)「いいじゃんいいじゃん、そんな事はどうだってさ!さっさと終わらせよ!」

 

 

三人の姿を見て動揺しているレジェンドルガ達に幽汽とクウガが疑問を感じている一方で、大して興味のないディケイドはライドブッカーを開き、そこから一枚のカードを取り出してバックルに装填しスライドさせる。

 

 

『KAMENRIDE:HIBIKI!』

 

 

電子音声と共にディケイドの身体を紫炎が包み込み、炎が晴れると、ディケイドの姿は法衣を纏い角のようなものを付けた髪留めをした姿、D響鬼へと変身した。

 

 

D響鬼「よ~し!早くコイツ等を倒して……アークに会いに行ぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

幽汽(俊介)「……フフッ、何かもう慣れて来たのかな?胃があんまり痛まなくなって来たよ」

 

 

クウガ(裕香)「そ、その…今は戦いに集中しましょう!後で胃薬を用意しますから!ねっ?」

 

 

自分達が迷子である事を忘れてそうなD響鬼は放置し、一先ず幽汽とクウガは目の前にいるレジェンドルガ達に突撃していく。先陣を切った幽汽はザヴェジガッシャーで、クウガはそれに続いて打撃を放ってレジェンドルガ達を殴り倒していき、D響鬼は離れた距離でライドブッカーからカードを取り出してディケイドライバーに装填する。

 

 

『ATTACKRIDE:ONGKIBO REKKA!』

 

 

D響鬼「よ~し!いっくよーー!!!」

 

 

電子音声が鳴ると同時にD響鬼は後ろ腰にある音撃棒烈火を取り出し、先端に炎を宿らせるとレジェンドルガ達に向けて振りかざし炎の弾を次々に放っていく。

 

 

―ドオオオォォォォンッ!ドオォォォンッ!ドオォォォンッ!―

 

 

D響鬼「フッ!!ハッ!!デアッ!!」

 

 

幽汽(俊介)『ウオリャァァァァッ!!』

 

 

クウガ(裕香)「フッ!!ハァァァッ!!」

 

 

三人はそれぞれが得意とする戦い方で次々とレジェンドルガ達を倒していく。そしてものの数分もしない内にレジェンドルガ達は全滅し、周囲にもう敵影が見られないのを確認した三人は構えを解き、D響鬼もディケイドに戻っていく。

 

 

クウガ(裕香)「ふぅ…何とか倒せましたね…』

 

 

ディケイド(ツカサ)「楽勝楽勝♪雑魚の相手なんて御てのものよ♪」

 

 

幽汽(俊介)『浮かれんなよツカサ。…けど、こいつらこんな所で何やってたんだろうな…?』

 

 

取り敢えず襲われたので反撃はしたものの、そもそもこんな何もない場所でレジェンドルガ達は一体何をしていたのか。何となくそんな疑問を口にしながら幽汽は辺りを見回していたが、その時…

 

 

―……バゴオオォンッ!!―

 

 

『ガァアアアアアアッ!!』

 

 

クウガ(裕香)「?!キャアアアッ?!」

 

 

幽汽(俊介)『グッ?!な、何?!』

 

 

ディケイド(ツカサ)「ッ?!俊介?裕香?!ウァッ?!」

 

 

突然幽汽とクウガの足元から四体のレジェンドルガ達が飛び出し、二人両腕を掴んで動きを封じてしまったのだ。更にそれだけではなく、ディケイドの後ろからも四体のレジェンドルガが更に現れ、ディケイドを焦点に不意打ちを仕掛けて来た。

 

 

ディケイド(ツカサ)『アゥッ!くっ!卑怯だよ!いきなり不意打ちを仕掛けた上に人質を取るなんて!』

 

 

『フンッ、貴様等の道理など知った事ではない!』

 

 

『連中の命が惜しければ抵抗はしない事だ。ディケイドが三人もいれば我等に勝ち目はない……どんな手を使っても、貴様だけは倒す!』

 

 

ディケイド(ツカサ)「くっ!」

 

 

幽汽(俊介)『ツカサ!』

 

 

クウガ(裕香)「このっ!離しなさいっ、卑怯者!」

 

 

幽汽とクウガはレジェンドルガの拘束から逃れようとするが簡単には行かず、その間にも二人を人質に取られてるせいでディケイドは抵抗も出来ず一方的に痛め付けられ、レジェンドルガ達の連携攻撃に段々追い詰められ吹っ飛ばされてしまう。

 

 

ディケイド(ツカサ)「うっ…こん、のぉ…っ!」

 

 

『ディケイド、貴様自身に恨みはないが、ロードの身の為だ。だから……お前は此処で死ねェェェェェェェェェェェェッ!!』

 

 

『「ツカサ!!」』

 

 

レジェンドルガが振りかざした武器が、倒れるディケイドに向けて勢いよく振り下ろされる。幽汽とクウガの悲痛な叫びを耳に、ディケイドは目を強く閉じ痛みに堪えようとする。だが、その時…

 

 

 

 

―ブオォオオオオオオオオオオッ…―

 

 

 

 

『『『……?!』』』

 

 

ディケイド(ツカサ)「…え?…これは…」

 

 

レジェンドルガが振り下ろした武器がディケイドを切り裂く寸前当、突然ディケイド達とレジェンドルガ達を囲むように銀色のオーロラが出現したのだ。その場にいる全員が突然の出来事に驚いていると、誰もが予想だにしていなかった異変が起き始めた。

 

 

 

 

―……フッ……ズガガガガガガガガガガァアアアッ!!!!!!ドゴオォオオオオオオオオオオンッ!!!!!!―

 

 

 

 

『アガッ?!グガアァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

幽汽(俊介)『ウアァッ?!』

 

 

クウガ(裕香)「キャアァッ!?」

 

 

『な、何だッ?!』

 

 

ディケイド(ツカサ)「え?え?な、何コレ?!」

 

 

ディケイド達は目の前の光景を見て唖然とした表情を浮かべ困惑する。それもそのはずだ。何故なら、いきなり銀色のオーロラが出現したかと思いきや、直後に突然レジェンドルガが次々と爆発を起こして散っていったからだ。更に…

 

 

―…フッ…グサアァッ!!―

 

 

『グガアァッ?!アガァ…アアァ…ッ!』

 

 

「「『……?!』」」

 

 

最後に残ったレジェンドルガの胸を、突然後ろから何が突き刺した。レジェンドルガの胸をからは剣の先のようなものが突き出て、その刃に貫かれたレジェンドルガは首だけを動かして後ろの方を向くと、"ソレ"を見て息を拒んだ。

 

 

『き、貴様は…?!何故…貴様…が…―ズザアァァッ!!―ギガアァァァァァァァアッ?!!』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォオンッ!!!―

 

 

レジェンドルガが驚愕と恐怖の入れ混じった声で何かを呟き掛けるが、突き刺されていた剣がそのままレジェンドルガの胸から右肩までを斬り上げ、レジェンドルガは断末魔を上げて散っていったのだった。

 

 

ディケイド(ツカサ)「な、何?!一体なにが起きてるの?!」

 

 

最後に残ったレジェンドルガも爆発を起こして散っていき、残されたディケイド達は目の前で何が起きたのか全く理解出来ずに混乱するしかなかった。そして、その爆発により発生した爆煙が少しずつ晴れていくと、煙の向こう側から一つの人影が見え始めて来た。それは…

 

 

 

 

『………………』

 

 

 

 

 

幽汽(俊介)『?!な、何だ…アイツ…?』

 

 

クウガ(裕香)「ラ…ライダー?」

 

 

そう、爆煙の中から姿を現したのは、怪しい輝きを放つ赤黒い鎧に、鋭く尖った両肩のアーマー、右手には禍々しいオーラを放つ赤い剣を手にした、何処かディケイドに似た姿をした謎のライダーだったのだ。

 

 

ディケイド(ツカサ)「……あ…ああぁ……あぁ…」

 

 

幽汽(俊介)『……?ツカサ…?』

 

 

その謎のライダーの近くに立つディケイドの様子に、幽汽が怪訝な表情を浮かべた。

 

 

可笑しい。いつもの彼女ならどんなライダーでも目の前に現れた瞬間、テンションが最高潮に上がったり写真を激写しまくったりするはずなのだが、ディケイドは目の前にいるライダーを見て明らかに怯えて固まっていたのだ。すると、先程からジッと佇んでいた謎のライダーがディケイドにゆっくりと近寄る。

 

 

『……ディケイ、ド……いいや、違う…おマえじゃ…ナイ…』

 

 

ディケイド(ツカサ)「…え…?―ズバアァンッ!!―キャアァァァァアッ!!!」

 

 

クウガ(裕香)「なっ?!」

 

 

幽汽(俊介)『ツカサァッ!!』

 

 

なんと、謎のライダーはディケイドを見て何かを呟いた瞬間、いきなり有無も言わさず右手に持つ剣でディケイドを斬り飛ばしたのだ。ディケイドはそのまま近くの大木に叩きつけられ、謎のライダーはディケイドを見つめながら僅かに口を開く。

 

 

『ディケイドも…ライダーも……全テの世界ニ必要なイ…ライダーは存在しテはナらない……"レイ"も…ライダーも…存在してはナラナイ……こんナ、世界……!』

 

 

語る言葉が、所々カタコトで拙い。それだけでも謎のライダーの異常さが伝わり、憎悪を込めたような口調と共に謎のライダーは右手に持つ剣を持ち直しディケイドに向かって再び斬りかかっていった。

 

 

 

 

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